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長い物語の終わりはハッピーエンドで
第10話 王者の竜と女王竜【2】
しおりを挟む「前髪を切ろうと思うんだ」
「はい?」
自分の部屋へと戻って、朝の仕度をするために椅子に腰掛け、自分の髪をブラシでとく、クラーラに話しかけた。
「もともと、この世界に来る前にそろそろ少し切らなきゃいけないかな?と思っていて」
「少しですか?」
「いや、ばっさりでいいよ。目が見えるぐらい」
もともと賢者の記憶がよみがえって、吹っ切れてしまってもよかったのだ。ただ、切る機会を失っていただけで。
けして、昨日ヴィル……となったからではない!
失恋して髪を切るとか定番だけど、いや、あれは童貞を失ったことになるのか?しょ、処女とか……。
ははは……と自分の心のなかで乾いた笑いがおこる。
ちなみに前世の賢者では、異性と付き合ったことなどない。まあ、そういう時代でも状況でもなかったし、そういえば、三十過ぎて童貞だと魔法使いになるんだっけ?十九で賢者になりましたけど、なにか?
「髪をお切りになるのでしたら、出入りの理髪師をさっそく呼びましょう」
「うん、頼むよ」
家に理髪師を呼ぶって、さすが貴族の家だなと史朗は思う。
すぐに理髪師はやってきて、史朗の希望を聞いてきたので、目が見えればいいと答えたら、クラーラがいくつか彼に注文していた。図書室から持って来た、今日読もうと思っていた本をぺらりとめくった史朗はすぐに没頭して、まったく聞いていなかったが。
気がつけば髪は切り終えられて、理容師も退出したあとだった。鏡を見て史朗は口を開く。
「前髪はいいけど、後ろはもう少し切ってもよかったんじゃないかな?」
前髪だけじゃなく、当然後ろ髪も肩につくぐらい伸びていたのだ。ざんばらだったから毛先は揃えられているけど、長さはあまり変わってないような。
「後ろ髪は軽く御結いしてよろしいですか?こちらでは、そうなされる方も多いのですよ」
史朗の艶やかな黒髪をブラシでとかして、クラーラの手が脇の一房をとる。
「これだけお綺麗な髪なのですから」
「真っ黒なだけだよ」
「それがよろしいのです」
別に髪型にこだわりもないから「髪がうるさくないならいいよ」と史朗は適当に返した。
それで、クラーラは両脇の髪をくるりとねじって後ろにまとめてくれた。頬にかかる髪がうるさくなくなって、すっきりした。
自分の後ろは見られないから、髪をまとめた、そこに宝石のお花の髪飾りを差し込まれたなんて、史朗は知らず。
そして着せられた服も、今日はちょっと襟と袖がさらにぴらぴらしてるな~ぐらいの感想だった。
◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇
階下に降りると二階の居間で待っていた、ヴィルタークが史朗の姿をみて軽く目を見開いた。史朗が少し照れたように頬を染めてうつむく。
「この世界にも慣れたし、気分を変えてみようかなと……思って」
そっと頬と顎を大きな手の平で包むこむようにされて、上を向かされた。
「綺麗だ、シロウ」
後ろからついてきたクラーラは、心の中で『やりましたわ!』と叫んでいた。旦那様を驚かせ、喜ばせることも出来たと。
史朗の世話をずっとしていたクラーラだ。もちろん前髪の下の素顔も知っていて、前々からもったいない……とは、思っていたのだ。しかし、自分達は使用人としてお仕えする身。シロ様はご事情があって前髪をそのままにされているのだろうと、口に出すことはなかった。
それがお髪(ぐし)を切りたいとおっしゃられた。これが張り切らずにいられようか。まして、今朝は旦那様とシロ様が、蜂蜜とミルクの甘いお粥を互いに食べさせ合った日。
理髪師の手配をするときに、ヴィルタークには「奥様の髪飾りを使ってよろしいでしょうか?」と了解を得た。奥様とは先代の侯爵夫人のことだ。元から、シロ様の衿元を飾るブローチなどはヴィルタークから使ってくれと言われていたけれど。
「あれの黒髪には紫水晶が映えるだろう」ということで本日の髪留めは、その水晶で出来た、五つの花弁の可憐な花が、三つ並んだ髪留めにした。
もちろん、シロ様が前髪だけでなく、すべての髪も短くと言ったならば、この計画も無駄になるところだったが、クラーラの予想どおり、おっとりとした姫君のようなご性格のシロ様は、うるさくなければいいと、理髪師とクラーラに丸投げされて、手元の本に目を落とされた。
当然理髪師には前髪を切りそろえ、後ろの髪はなるべく切らずに整えるようにと伝えた。この美しく真っ直ぐな黒髪を短くするなど、考えられない。
左右の横の髪をすこしとってねじり、後ろでまとめた。紫水晶の髪留めは、真っ黒でつややかな、御髪に本当によく似合っていた。
それだけでない。前髪を切って露わになった、瞳は大きく、少し潤みがちで、黒……と思うがよく見ると濃い琥珀色なのだ。口に含むと甘い蜜のあめ玉のような。その目の縁を、髪とおなじ黒く長いまつげが飾る。
十九歳だとお聞きしているけど、まだ子供時代のまろみがのこった頬の線に、ちょこんとしたお鼻はつんと上がり気味で、その下の唇は、この世界に来られたときは、少し荒れていたけれど、クラーラが気付いたときには、花のオイルでお手入れされることをおすすめしたので、いまはぷるんと淡い紅の色だ。
このお愛らしいシロ様を飾らずにはいられようか?そんなわけで、今日のお衣装はいつもよりは少しレースを多めに、意外に男らしさにこだわるシロ様がお気になさらない程度。
これから徐々に少しずつお飾りしていけばいいのだ。それに旦那様もお喜びになるだろうから。
「僕は男です、ヴィル」
ああ、ぷくりと頬を膨らませられるのも、なんて
お愛らしい。
「敬語は無しだ。可愛い」
「もっと嬉しくない!」
そんな怒られる“ふり”をなされても、ほんのり色付いた目元のお色で、実はけっこううれしがっていられるのが丸分かりですよ……とクラーラは思う。
そんなご主人様達の様子を、クラーラも幸せにニコニコと見たのだった。
◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇
ちょっとふらつく腰をヴィルタークに抱かれて、庭へと。すると見計らったように、隣の伯爵がまた生け垣を越えたのか、服の裾に葉っぱをつけてやってきた。
そして、親友に腰を抱かれた史朗を、その糸みたいな目で、じっと見て、いや、たぶん見てるのか?
「君、だれ?」
「絶対言うと思いました、史朗です!ムスケルさん!」
そう答えると「ええっ!」と本気で驚いている。このうさんくさい男がこんなにびっくりするのは、喜んでいいのか?なんか、複雑だ。
「シロウ、こいつはこういう奴だ」
「うん、知ってるよ、ヴィル」
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「ち、ちが……」とかあっと赤くなって叫びかけるが、いや、出来てはいないけど、最後までいっちゃったのは確かだ。ムスケルはニヤニヤ、人の悪い笑みを浮かべている。
「は、早く、竜舎を見に行こう、ヴィル」
庭に出たのは、今は屋敷の竜舎にギングと一緒にいるという、あの飛竜のことだ。
あなたこそ、わたしの探していた主だと、意思が伝わってきた。
先日クラーラに案内されて、竜舎の場所はわかっているから、そちらに先に行こうとして、ちょっとふらついて、ヴィルタークの手が伸びて、また腰を抱かれた。
「大丈夫か?」
「う、うん」
後ろから伯爵様は勝手に着いてくる。寄り添う二人を見てニヤニヤしてるのは無視だ。無視。
そのとき、ピィイイイイィィイッ!甲高い鳴き声がした。だけでなく。
「あの子が助けてって言ってる!」
「ギングの奴がやらかしたな!」
ひょいと史朗を片腕に乗せるように抱きあげて、ヴィルタークが駆け出す。
館から池をはさんだ反対側のこんもりとした林の中に竜舎はあった。ヴィルタークが聖竜騎士になって建てられたというそれは、比較的新しい、小さな館と見まごうばかりの石造りのもの。
そうして、ヴィルタークに抱っこされた史朗が見たものは。
「ク、クーンになにしてるの!ギング!」
自分より一回り小さい、まっ白な竜の長首の後ろにぱっくり噛みついている。ヴィルタークの飛竜である、ギングの姿だった。
ケンカでもしたのか?しかし、ギングは主人に似て温厚で穏やかな性格をしていた。ヴィルタークも一緒とはいえ、最初から自分を嫌がらず、その背に乗せてくれたし。
ヴィルタークが「ギング」と静かな声で呼びかけた。
「いくら好きだからとはいえ、いきなり求婚しては、相手がびっくりするだろう。離すんだ」
求婚!?と史朗が目を丸くすると、ヴィルタークが「飛竜の求愛はそうだと、ギングが言っている」とのこと。飛竜の声はその主人にしか聞こえない。
ヴィルタークの命令にギングが素直に口を離す。首には怪我がないのにホッとする。たしかに求愛行動なら、相手が傷つくようなことはしないだろうけど。
え?ということは、この子、女の子!?とヴィルタークの腕から下ろしてもらった史朗が近づくと、「寄ってこないで!」とばかりギングから飛び退いた子が、長首をのばして、史朗の顔にその鼻面をおしつけてくる。
その心の声は、ひどい、やばん竜、いきなり、噛みついてきた!主がいなければ、山に飛んで帰っていたわ!だから近寄らないでよ!この乱暴者!と、最後は、ギロリと黄金の瞳でギングをにらみつけている。
それに対しギングは、申し訳なさそうに長首を下げてこちらというか、彼女を見ている。
「落ち着いて、クーン。ギングはもうしないって」
とにかく、なだめるためにその鼻面を撫でてやると、気持ち良さそうに目を細める。それにヴィルタークが「ギング、淑女に対する礼がなってないぞ」ととがめ。
「好きな相手には優しくしなければな。強引過ぎるのは嫌われるぞ」
それ、ヴィルが言うかなぁ……と、史朗は重い腰でちょっぴり思わないでもなかった。
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「あ、うん、そうみたい」
そうだ、この子はクーンだと、史朗はいまだ、めそめそ心の声を訴える、竜の頭を撫でてやった。
◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇
「雌の飛竜とは珍しいな」
いつもの図書室でも深夜の大人の男の酒盛り。ムスケルの言葉に「俺も初めて見た」とヴィルタークがグラスを傾ける。ムスケルの手にもグラスが、今日は本を見る気はないのか、小さな卓を挟んで二人は向かいあっている。
「普通、雌はオンハネスから出て来ないからな」
大陸の中央にそびえる霊峰オンハネスの中腹まである森は、巨大な魔獣が住む危険地帯となっている。その中腹から上が竜の棲む聖地があるとされるが、実態はよくわかっていない。
オンハネスの頂きに昇った人間は、第三期王国期の初代王ジグムント一世と、そして。
「雌はお前も見たことはないのか?」
「十五のあのときはがむしゃらだったからな。魔獣の森を抜けて、そこから先は高山植物の花々が咲き誇る楽園のようだったが、竜達はおそらく私の気配に姿を隠していたんだろう」
その草原を抜けた先は急峻な岩場で、それをよじ登って頂きに立って、夜明けを待った。
東の空に太陽が昇った。その暁の光を背にするようにして、白い身体に黄金の瞳の竜が現れた。
それがギングだったのだ。
「その雌がどうして、この王都までやってきた?」
「当然、己の主を求めてだ。クーンはシロウを完全に認めている」
「聖竜騎士でない者をか?」
「飛竜には関係ないだろう。彼らにとっては、己が主と求めたものが主だ」
「過去に聖竜騎士以外を主人と認めた飛竜はいるか?」
「居ないな」
通常聖竜騎士が己の竜を得るのは、霊峰オンハネスの麓にある神殿だ。そこで三日三晩祈りを捧げ、その呼びかけに応えた竜が山から下りてくる。
そのすべてが雄の竜だ。雌竜が山から出て、さらに遠く離れた王都に自らの主を求めてやってくるなど、まったくの異例だ。
さらにその雌竜は。
「クーンか。女王の竜に相応しい名だな」
「ああ、たしかにギングと同じ白竜にして黄金の瞳。なるほど女王だな」
ヴィルタークの言葉にムスケルはうなずく。
飛竜の最高位とされる黄金の瞳の白竜の背にまたがった騎士は二人しかいない。
一人は第三王国期の初代王たるジグムント一世。
そして、今、ムスケルの目の前にいる男だ。
さらには女王の竜が現れて、異世界の少年をその主に選んだという。
「ああ、シロウに相応しい」
「…………」
どこか誇らしげというか、いや、確実に珍しくも自慢してるだろう?という、ヴィルタークの微笑にムスケルは口を開く。
「で、なにが起きた?」
「魔力枯渇を起こしたので、応急措置を施した。シロウが巨大化したラーベに襲われたときに、クーンが助けにきたと聞いた」
ラーベとはアウレリアの森ならば、さして珍しくもない魔鳥だ。しかし、魔除けの護符ほどで逃げるほどの小物だったはすだ。「巨大化?」とムスケルが聞けば「飛竜ほどあった。番だった」とヴィルタークが返す。「それも異様だな」とムスケルはしばし考えこむ。
具体的に質問せずとも、親友二人の間ではこれで事足りる。それだけ二人が頭がキレるとも言えるが。
「応急措置で、抱いた訳か?」
「ああ、そうだが、愛しているぞ」
堂々と告げるヴィルタークに「照れるのも忘れるな」とムスケル。次の瞬間、ニタリと笑い。
「なるほど、それでお前も珍しくも焦って、手加減も忘れて光球をぶっ放したか?」
「視たのか?」
「あれだけ巨大で、よく知った魔力の波動が一瞬とはいえ、この王都まで伝わってきたならな」
「王宮魔術師なら気付いただろう」とムスケルが続けたならば、ヴィルタークの眉間に険しい皺が寄る。
「とはいえ、お前の巨大な術式に隠れて、あの小さな術式まで、読み取れなかっただろうさ。ゲッケあたりなら視る力はあるが、あれは偏っているからな」
観測したとして、ヴィルタークの大きな光の術式の名残が浮かんでいるのを視て、あの巨大な魔力は、かの聖竜騎士団長か……で終わりだろう。
ヴィルタークもまた、王都にはぐれた危険な魔獣を森で発見したために、駆除したとすでに届け出ていた。
だが、ここに一人真実に気付いた者がいる。「それで?」とうながすムスケルに、ヴィルタークは口を開く。
「シロウを襲ってきた一羽目は、本人が風魔法で切り裂いた。二羽目は私が仕留めた」
「それで魔力枯渇か。そもそも、あの少年はなんの魔力も無しにこの世界にやってきたんだったな」
「そうだ」
「三の月から数えて、半月ほどだ。それほど魔力がたまっていなかったんだろうが、普通ならあの風魔法一撃で命を落としたところだ」
「どういうことだ?」
ヴィルタークがかすかに顔色を変えるのに、「ふん」とムスケルは鼻を鳴らして。
「飛竜ほどの魔鳥を一撃で仕留める風魔法だぞ。そんなものそもそも魔術師か聖竜騎士でなければ練れないが、魔力がなけなしの状態なんぞで使えば生命力を使い果たして即死だ」
「シロウは生きていたぞ」
「だからだ。あの少年は首の皮一枚残したんだよ。自分が生きるだけのギリギリを計ってな。
そのうえでなけなしの魔力で最大限どころか、それ以上の威力を出した。まったく無駄なく、単純というより洗練されている美しい術式だったよ」
ほう……と感嘆のため息をつくムスケルに「美しい式ほど正しいとお前の口癖だったな」とヴィルタークは微笑する。ちなみにこの魔術部首席にして、百年に一度の才児と言われたこの男の、ヴィルタークの術式への評価は「基本に忠実なのは良いが、威風堂々過ぎて、大味」だそうだ。
「ゲッケが気付いてないならいいな」
ヴィルタークがそう言えば「隠すつもりか?」とムスケルが言う。
「魔力無しの少年が風魔法を使ったと?お前並に変人のあの魔術師に知られて、いいことがあるとは思えない」
「ゲッケと私を同列に扱うな。その意見には賛成だがな。シロ君の能力に関しては、王宮に知られないほうが安全だ」
ムスケルはだが、続けて。
「しかし、聖女の話では彼の世界には魔法がなかったというぞ。なのに、どうして彼は使える?クーンのことだってあるぞ」
聖竜騎士にしか従わないはずの飛竜が、まして雌が山から主を求めて降りてきたのだ。それも女王竜が。
「ならば本人に直接聞けばいいではないか?」
「は?」
◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇
翌日。朝食の場にムスケルがいて、共に食事とりながら、彼はあいかわらずのからかいと冗談交じりに、さりげなく史朗に訊ねたのだ。
「あの、風魔法の術式だが、実に簡略でありながら威力があったね」
簡略?と史朗はむうっとして。
「魔術に省略などあるか。いかに素早く洗練された美しい術式を展開するかというのが……」
過去の賢者時代のクセでつい反応し、そして、固まった。
「うんうん、美しさこそ正しいよ。それで?」
ニタァと笑うムスケルから、目を逸らし、そしてヴィルタークをじっと、その大きな黒い瞳で見つめて、口を開く。
「ヴィル、今は聞かないでくれる?」
「ああ、シロウ。話したいときでいい」
「だから、どうしてそうお前は器がデカ過ぎる……いや、シロ君に甘すぎるだろう!」
ムスケルが叫んだ。が、史朗はそのあと黙秘?を貫き通した。
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