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長い物語の終わりはハッピーエンドで

第5話 うさんくさい伯爵様【1】

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 朝食のあと、王宮に行くヴィルタークを見送った。

「いいな……」

 空に舞い上がり小さくなっていく竜を見つめてつぶやく。馬よりも、空をかける竜のほうが断然移動は早いし、聖女の身体にくっついた二つはあとで取りもどすとして、残り四つを回収するのも飛竜に乗れれば、かなりはかどるだろう。

「聖竜騎士は男の子のあこがれの的ですから」

 そのつぶやきを聞いたクラーラが微笑む。団員の印である濃紺の制服を着ることが、男の子の将来の夢なのだと。

「たしかに竜に乗ってみたいな」
「シロ様がお願いなされれば、旦那様は乗せてくださると思いますよ」
「今度頼んでみようかな?」

 実際問題、気になる場所があった。この王都の近くだ。史朗の中に唯一残った叡智の冠が、ささやいている。残りの紋章のうち二つは近くにあると。
 魔力ゼロで異世界に放り出された史朗だが、日々その魔力は回復……とはいえないか。水滴が一つ一つ落ちるような微量なものだ。叡智の冠一つでは、それを受けとめる器が小さい。
 それでもその微細な魔力が、紋章は近くにあると告げている。四つのうち二つ、取りもどすことが出来るなら、かなり力を使いこなすことが出来る様になるだろう。

 ……まあ、人並みの体力が大前提だが。

「まずは散歩かな……」

 いきなりジョギングとか、筋トレとかは確実に筋肉痛の三日坊主になりそうだ。ゆっくり歩こうなんて、お前は中高年か?と思うけれど。
 いや、お年寄りか?余計つらい。

「はい、昨日は御屋敷のご案内をしましたから、お庭を見てみてはいかがでしょうか?」
「それはいいね」

 クラーラの明るい声と笑顔が癒しだった。



   ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇



 屋敷と同様庭も広大だった。緑の芝生に大きな温室、果樹園。その周りを取り囲むように森と見まごう林があって、人工の池には、その深い木の影が映り込んでいる。
 池の中央の小さな島に橋がかけられて、そこに白い石でつくられた小さな神殿のような四阿(あずまや)があり、休息のための椅子とテーブルも置かれていた。

「ちょうどお時間ですし、こちらでご昼食をとられますか?」
「うん」

 四阿から見える緑の芝生がまぶしく、並べられた昼食もおいしそうだ。焼き立てのパンは皮はパリパリ中はしっとりとハードなもので、それにハムと豆のマリネをドレッシング代わりにした色とりどりの野菜のサラダ、肉をとろとろに煮込んで、潰した芋を添えたシチュー。

「お口にあいませんか?」

 それをきっちり半分ずつ残した史朗に、クラーラが心配げな顔をするのに首を振る。

「違うよ、ここに来る前からなんだけど、あんまりたくさん食べられなくて」

 もともと小食だったうえに、引きこもりでますます酷くなったというか、ここ数年の食生活など菓子が主食という、目も当てられない有様だったし。
 しかし、身体を鍛えると決意した以上、健全な肉体を作るには運動だけでなく、健康な食生活も必要だ。

「少しずつもっと食べられる様にがんばります」

 「料理人さんにはおいしかったと伝えてください」と言えば、クラーラは「ご無理はなされず、でも、もう少し食べてくださるとうれしいです」と微笑む。

「お食事のあとに甘い物はいかがですか?」
「食べる!」

 デザートは別腹だ。お菓子が主食だった過去はおいておいて。
 それから、前世の賢者時代。研究に打ち込むと、寝食忘れて、自作のエーテル飲んで凌いでいたとか……まあ、遠い記憶の彼方に押しやった。
 デザートの海の|ソルベ(シャーベット)は絶品だった。ミルクが甘いのに遠くで塩の味がして、嫌な後味をひかない。

「おいしいかね?ここの菓子は絶品だ」
「はい?」

 突然かけられた声。
 そこに立っているのは、目がない男だった。いや、目はあるのか?すじみたいに細くて、常に笑っているような、軽くつり上がった口許もあいまって、表情が読めない。
 髪も眉もまっ白だが、皺一つないつるりとした顔をしていて、まったく年齢不詳だ。

「ムスケル・カール・ピュックラーだ」

 男が名乗る。

「佐藤史朗です」
「サトウ?シロ?」

 「史朗が名前です。そちらでかまいませんよ」と言えば「では、シロ君」とニコニコ、いや、この人、常に笑っているように見えるからわからない。
 とても、とても、うさんくさい。

「ピュックラー伯爵様。また、生け垣を越えられてこちらにいらっしゃったのですね」

 クラーラが咎めるような声をあげると「いいじゃないか。隣同士なんだから」とムスケルが返す。
 なるほど、お隣さんなのかと史朗は納得した。芝生の庭を抜けてさらに林の小径をいって、境界線の生け垣を越えてから、果樹園をぬけてようやくあちらの家に辿り着く、ちょっとした長い散歩コースだとあとで知るのだけど。

「だいたい、ヴィルタークだって生け垣を抜けて、こっちに来るんだから」
「それは旦那様が子供の頃のことだと、ヨッヘム様に聞きました。大人になられてまで、葉っぱを服につけてやってくる方とは違うと」

 男の上着の裾についた葉っぱを、クラーラがさりげなくとる。

「君が異世界から来たという少年だね」
「少年って、僕は十九です」
「うーん、微妙なお年頃だな」

 クラーラに伯爵と呼ばれた男の返事は“微妙に”ふざけている。

「ヴィルタークさんっていくつなんですか?伯爵様も」
「見事についでのように聞かれたな」

 「ムスケルでいい」と彼は続けた。実のところ、うさんくさいと思いながら、史朗は彼に悪い印象はもっていない。
 彼はヴィルタークと同じく、名乗るときに自分が爵位持ちだとは言わなかった。これは身分に囚われない考えの持ち主ということだ。
 異世界から“余分”に召喚された、自分にも偏見を持っていない。

「ヴィルタークが二十九で、私が二十五だ」

 年齢不詳の顔は意外にも若く見えないことはないが。

「わかりました。ムスケルさんが二十九で、ヴィルタークさんが二十五歳ですね」

 「おいおい、逆だろう」とムスケルが言いながら、テーブルを挟んだ向かいの椅子に腰掛ける。

「シロ様のおっしゃるとおりですわ。ムスケル様は、いつもおふざけになられて」

 クラーラが呆れた様に言いながら、史朗に新しいお茶をいれなおし、ムスケルの前にも出す。
 そうか二十五か……意外と若いなと、史朗はヴィルタークの完璧に整った容貌を思い出していた。老けて見えるわけではなく、彼はとても落ち着いている。

「いやいや、私達を知らない者達は、たいがいあっさり騙されてくれるぞ。この少年……おっと十九は少年ではなかったか?」
「一応、僕の国では成人扱いですね。十八歳以上は」

 史朗はそう返して、大人とは?と考える。

「たぶん、雰囲気ですね」
「ん?」

 唐突ともいえる史朗の言葉に、ムスケルが訊く。

「だから、ヴィルタークさんは、とても落ち着いた大人の男の人ですから」
「それでは私がまるきり落ち着きのない子供と言われているようではないか?」
「ちがいますよ。あなたは、ずばり、うさんくさいんです」

 「これは、大いに傷ついたぞ」とわざとらしく、胸を押さえるムスケルだが、確実に全然傷ついてもいないだろう。むしろ、面白がっている。茶を飲み、「相変わらず、ここの茶菓子は美味いな」とバリバリ、クッキーをかみ砕きながら。木の実がざくざくにはいっている焼き菓子は、たしかに美味しいと、史朗も思う。それに今日のお茶のベリーだろう果実の香りにも合う。

 そのとき、庭の上空に大きな影がさして、ふわりと降り立ったのは、まっ白な大きな竜だ。その背に濃紺のマントを翻した男性が降り立つ。



   ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇



 ヴィルタークが長い足を大股に動かしてこちらにやってくる。速いのに、けして急いでいる風に見えないゆったりとした優雅さがある。

「やはり、うちに茶をたかりにきていたか、ムスケル」
「やあ、お邪魔しているよ、ヴィルターク」
「本当にな。今日あたり“邪魔”しにくると思っていた」

 「旦那様、ご昼食は?」とクラーラが聞くのに「まだだ」と彼は返す。クラーラではなく、その横に控えていた男性使用人が、屋敷に戻り、史朗とムスケルが囲む卓にヴィルタークがつくと、ほどなくして、彼の前に史朗が食べたのと同じ、食事が出される。
 ただし、その量は倍はあり、さらに追加で冷製の焼かれた赤身肉が、ステーキみたいに分厚く切られて出されていた。

「今時分に昼休みということは、王宮はかなり忙しいかい?聖竜騎士団長殿」
「本来の仕事ではないものが回ってきてな。元宰相補佐殿がいれば、よけいな雑事を片付けてくれたんだろうが」
「こちらはその“何でも屋”から解放されて、気楽な参議の身分だ。おかげでこうして、ゆっくりお茶が飲める」

 先ほどから軽口をたたき合う彼らは、気心の知れた友人同士なのだろう。交わされた会話はいくぶん不穏ではあるけれど。
 二人はお隣さんの幼なじみで、ムスケルは元は宰相の補佐官という重要な地位にあった。本人は雑用係などと言っているが、宰相とは王の下で政を司るトップで間違いないはずだ。その補佐官を務めていたムスケルは文官として優秀だったに違いない。
 人を食ったこの性格からして適任だ。

 が、今は参議という閑職に追いやられているらしい。
 なんかきな臭い。

「いっそ俺も参議ではなく、隠居届けでも出そうか?」

 さらにヴィルタークの爆弾発言に、そばに控えていたクラーラとその横のメイドの顔色が一瞬変わる。ムスケルは「面白くもない冗談だ」と返して。

「聖竜騎士団長はお前さんしか務まらんさ。ギングが、他の竜騎士を認めるとは思えん」

 ムスケルの細い目が見た先には、緑の芝生で横たわり寛ぐ、白い大きな姿がある。

「俺とギングでなくとも、聖竜騎士ならばいるだろう?」
「その聖竜騎士団員と世論が、お前以外の団長を認めると思うか?黄金の瞳の王者の竜に認められ、稀代の聖魔法の使い手にして、大陸一の剣士と言われるお前以外、誰を団長と認めるんだ?」

 なるほど、ヴィルタークはただの聖竜騎士団の団長ではない。歴代の中でもそうとう実力があり、さらにギングと呼ばれるあの竜も王者の竜とよばれる貴重なものらしい。
 史朗は二人の会話に耳を傾ける。同時に、ヴィルタークの食べっぷりにも注目する。
 大きく口を開きざくざくと食べていく。それでいて綺麗な所作で、さすが侯爵家の当主と思わせる。みるみる食べ物がその胃に収まっていく様を見るのは、いっそ気持ちが良い。

「黄金の瞳の竜に選ばれた者は、初代英雄王とお前の二人しかいない」

 ムスケルの言葉にヴィルタークは応えずに、給仕の男性使用人に食後の甘味はいいから、お茶をと頼んだ。
 「あの……」と史朗は口を開く。ヴィルタークを見上げて。

「昨夜、一緒にお風呂に入って、僕がのぼせて話の続きを聞けなかったんですけど」
「君、この男と湯浴みしたのか?」

 一瞬固まったムスケルが、カップにゆったりと口をつける男を指さした。

「はい、広いお風呂でしたけど」

 だから、二人ではいっても不自由はなかったと、史朗は返した。それにムスケルは、史朗のきょとんとした顔と、ヴィルタークの顔を交互に見て。

「まさか、そのまま一緒の寝台で寝てないだろうな?」
「史朗の部屋は別にある。どうして、俺がそこで寝る?」

 今度は不思議そうにヴィルタークが訊ねる番だった。それにムスケルは答えず。

「君、十九歳だったな?」
「はい、一応、僕の世界では成人年齢だと言いましたよね?」
「こちらでの成人の儀は、家によってまちまちではあるが、だいたい十五歳前後だな」

 「うん、問題はないか」とムスケルはつぶやき、同じ卓についている二人は首をかしげる。

「あのときヴィルタークさんは、王様はいないっていいましたよね?どうして、いないんです?」

 皇太子はいるのに王がいないのはおかしい。というか、なんで皇太子が王位につかない?

「ここ、一年の間に二人も王が替わっているんだ。先王の葬儀を出した直後で、戴冠式の準備となれば時間もかかる」

 口を開いたのはムスケルだ。たしかに戴冠式の準備など、国によっては数年がかりのものもある。しかし、戴冠“式”をするのと、王になるのとは別だ。
 皇太子とは次の王と定められた者だ。先の王が亡くなったなら、その瞬間から王となるはず。
 「トビアス殿下は“暫定”皇太子殿下だからね」とムスケルは続けた。さらに「庶子腹でもある」と。
 庶子とは、皇太子の正妃からではなく、愛妾の子供ということだ。これは国によって、王位継承権がまったくなかったり、あっても、かなり下位の順位の場合が多い。
 「だが、直系の王族はトビアス殿下しか、おられないのも現状だ」とはヴィルターク。それにムスケルが。

「そう“表向き”はな」
「…………」

 とは思わせぶりだ。ヴィルタークの沈黙も。「一年に二人も王様が変わるのは、たしかに異常事態ですね」と史朗が訊く。「そうだな」とムスケルがうなずく。
「これは、崩御された二人の王より、その前の王より説明しないといけないだろうな。第五十三代ジグムント大王の御代は五十年あまり続いた」
 大王と語られるだけあって、その統治五十年あまり、常に善政をしき、民に慕われる王であったという。

「大王は晩年、ご自分の治世はいささか長すぎたとこぼされたらしいが、次を継いだのは、たった一人の男孫である五十四代のベルント陛下だ」

 「が、ベルント陛下は生来お身体が丈夫でなくてな」とムスケルは続ける。

「そこに生真面目な気質が災いして、王としての責務を無理して果たそうとなされてな。流行の感冒にかかられて、ぽっくりと」

 感冒、つまり風邪である。万病の元とのことわざはよく言ったものだ。

「五十五代目のフレデリック陛下だが、こちらは政より、狩猟に夢中な方でらした」

 つまり国政は家臣たちに丸投げだったということか?と、史朗は理解した。無気力な王にありがちだけど。

「連日狩猟に出かけられていたある日、落馬されて打ち所も悪くてな」
「これもぽっくりですか?」
「ああ、ぽっくりだな。首の骨が折れていては、治癒の施術も使い様がない」

 そりゃ即死では無理だわと史朗はうなずく。極端な話、胴体を真っ二つにされても、心臓が動いていれば上半身と下半身をくっつけるのは、最上級の回復魔法か、エリクサーなどの秘薬で可能であるが、首を跳ね飛ばされては、即死。死者は蘇らせられないということだ。

 あと寿命はどうしようもない。大王のあとをついだ、病弱な孫の王がそれだ。回復術というのは、本人の生命力を活性化させるものであるから、もともとの命の力をどうすることも出来ない。
 魔術にも限界はあるのだ。神の起こす奇跡ではない。

「それであとに残ったのが、庶子であるトビアス殿下ということだ。こちらは五十四代王であるベルムント陛下の愛妾のルールマン子爵夫人とのあいだの御子で、大叔父であるヴェルナー伯爵が、現宰相閣下であらせられる」

 なるほど、愛妾の外戚が国の重要な地位を独占して、国を私物化するなんてよくある話だ。おそらくはムスケルは、その宰相閣下との折り合いが悪く、補佐官から参議に左遷されたのだろう。

「五十五代の王様の落馬は、本当に事故だったんですか?」
「不審なところは全く無い事故だった」

 史朗の質問にヴィルタークが答える。当時は彼の聖竜騎士団が、この事故を調べたのだという。本来このような役割は、衛兵隊か、宰相直下の監査部の役割だというが、事態が事態ゆえに、聖竜騎士団があたったのだと。
 これは聖竜騎士団がその高潔さと公明正大さ、騎士道精神によって民の信頼が厚いからだと、あとでクラーラに聞いた。それだけ国民に支持され、人気もあるのだと。

 史朗が不信をもったとおり、五十五代の王の事故死は、それだけ疑惑を呼び、聖竜騎士団の証明が必要だったということだ。
 そして、それが響いて、現皇太子は皇太子のまま……いや“暫定”皇太子のまま……ということだ。

 そこで、史朗は目を見開いた。





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