どうも魔法少女(おじさん)です。 異世界で運命の王子に溺愛されてます

志麻友紀

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番外編

黒猫おじさんのお話いろいろ、その1

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   おや、おじさんの様子が……? 


 本日のおじさん。
 おじさんは進化した。
 黒猫ちゃんの姿にも変化できるようになった!! 

「……これ進化なのかよ? 進化ってなんだよ!! おい!! ジーク、猫じゃらし揺らすな!! 俺は今、人型だ!!」


   にゃんこ散歩


 本日のおじさんは、黒猫姿でお散歩です。

「よく考えると便利ではあるよなあ」

 お忍びで歩くのにぴったりだと気付いたおじさんです。
 そして、屋根の上でぽかぽか温かいのでうとうと……と。
 気がついたら夜になって大騒ぎになってましたw

「黒猫になるときは、これをつけるように」
「首に鈴なんかつけねぇぞ! ! なんだその赤いリボン! !」
「首が嫌ならしっぽにつけるか?」
「そういう理屈じゃねぇえ! !」

 マイペースの王子様との会話はどこまでも平行線w


   お昼寝にゃんこ


 本日のおじさんは。

 お昼寝してますね。
 おや、なにか抱きしめてますけど。
 抱えているのは……そっくりな黒猫ちゃんのぬいぐるみでした。
 あまりの愛らしさに発見した王子様はついぱしゃりと。

「なんでこれが絵になっているんだぁあ」


   本日のおじさんは……。


 黒猫の姿で必死に王子様から逃げていますが、捕獲されました。

「よ、よせ! ! 王様の膝でうっかり寝たからって、そんな怖い顔、ふぎゃああああああ~」

 三日間ほど、おじさんの姿を見た者はいなかった……。
 黒猫おじさん、王子様に甘く躾けられる……三日間……。
 へとへとだぜぇ~。


   可愛いおじさんには鈴を


「…………」

 本日のおじさん。
 黒猫の姿ですが不機嫌です。
 首の赤いリボンに魔石がはまった鈴がチリン……と鳴ります。
 昨日寝ている間に、王子様にペンダントをつけられたんですが、それが首から外せず黒猫なったら、赤いリボンに……。
 てしてしてし……と尻尾で不機嫌に床を叩きます。

 王子様がやってきましたが、ぷぃ……とそっぽを向きました。
 おもむろに王子様が出したのは虹色の猫じゃらし。

「そんなもので懐柔は……」

 素晴らしい猫じゃらしの動きに黒猫おじさんの目はまん丸釘付けに。

「この卑怯ものぉおお~! !」

 我慢出来ず飛びつきました。


   だからなんでこうなる? 


 本日の黒猫おじさん。

「…………」

 やっぱり首に付けられた赤いリボンが気に入らないようで、ジタバタとはずそうとしてますが、くるくるとしている様はどう見てもじゃれているようにしか。

「なに撮っているんだ! !」

 魔石を持っている王子様に噛みつこうとしますが、綺麗な毬を投げられて思わずそちらに飛びついて、その姿も撮られました。
 すっかりふてくされた黒猫おじさんですが、マタタビアイスを銀のスプーンで王子のてづからもらって機嫌はなりました。
 が、マタタビでふにゃふにゃになって、気がついたら人間の姿で素っ裸で寝台の上にいました。

「なんでこうなる……」





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