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「チェリーの呪いをかけられた以外は幸福なスパ攻め王子×神様に胸と尻を祝福されたマッチ売りのサノバビッチ」
しおりを挟む成長した王子はますます美しく完璧に育ちました。学問も教える学者が舌を巻くほど、剣においても騎士団長が敵わないと降参し、馬術の腕前も国一のサーカスの曲芸師が舌を巻くほど。
なにもかもが、完璧であり人々の称賛を受ける幸福な王子。
ただし……ある一点をのぞいて。
「ああ……殿下ぁあああ~」
白亜の王宮の王子様の寝室にて、響く甘い声。美少年の小姓が悶えております。普段は父王を助け執務に羽根ペンを握り、戦においては剣をにぎって先陣を切る。その王子の長い指が繊細に動いて、小姓の官能を高めていきます。
そして、いざその小姓のなかへと入ろうとすると。
「…………殿下?」
はいれません。そう入れないのです。魔女の呪いにより、王子の立派な王子様はすでに臨戦態勢だというのに、そこから先に進めません。不思議そうにこちらを見る小姓にならば……と指で満足させてやろうとすると。
「…………」
こちらもいれられません。おのれ魔女の呪い!とにかく王子の一部でも【穴】に入れさせまいという死んでなおこの強固な意志よ。小指の先っちょもダメなのか?
今夜も今夜とて、王子はひと夜の相手を悶えさせるだけ悶えさせて、白目を剥いた相手を侍従達に運び出させたのでした。彼もダメでした。一度ダメな相手は二度といれることはできないと王子にはわかっています。
そして自室のバルコニーから月を見つめがくりと肩をおとし。
「今宵もダメだった」
「マッチを買ってくださいませんか?」
さて同時刻の王都の街角。通りかかる馬車や人々に向かい、マッチを売る少年が一人。
「あ~ん、マッチなんていらない……ん?お前なかなか可愛い顔してるじゃないか?」
通りかかった男はうるさそうに振り返り、しかし少年の顔を見た途端にしたなめずりをし、彼の細い腕を掴むと薄暗い裏通りへと引っ張りこみました。
「マッチなんていらねぇが、お前の身体を買ってやるよ。そのマッチ全部ごとな」
「ほ、本当ですか?」
「ああ、なんだお前もその気じゃねぇか」
そう少年のフード付きのマントの前を開けばなんとブーツのみをはいた全裸でした。そのまっ白な身体に男は舌なめずりをし、とくにそそられるサクラチェリーのその乳首に触れようとしましたが。
「う……」
なぜかふれられません。ならばと吸い付こうとすればそれもできないのです。
少年のそのとがりがなぜか神々しく絶対不可侵。自分のような穢れた魂のものが触れてよいのか?という気に……。
「くそっ!」
男は苛立ったように少年の身体を引っ繰り返し、汚い裏路地の壁に押しつけると、マントをめくりあげて、その白い尻をあらわにしました。
そのとたん。
「うっ!ま、まぶしい!!」
神々しく輝くまろみを帯びた完璧なラインが男の目を灼きました。そしてそのとたん男は。
「う、ううっ、おおおぅううう!!」
まだズボンも降ろしていないのに、勝手に腰をひくひくさせて、白目を剥き、そのままドサリと裏路地の汚い地面に倒れ込みました。
恍惚とした表情でひくひくと身体を勝手に震わせる男を、壁に押しつけられたマッチ売りの少年は振り返りました。その顔はさっきまでの怯えた表情ではありません。
「……こいつも使えなかったか」
いまだヒクヒクと恍惚とした顔で震えている男を冷ややかに見おろし、少年はマントの前をあわせるとその前を立ち去りました。
神からの“裁き”を受けたあの男は、あれが最後の昇天。その後は二度と使いものにならないでしょう。もっともいきなり少年を路地にひっぱりこむような変質者が一人減っただけ。
そう、このマッチ売りの少年はその胸の尖りと尻のあまりの美しさに神々から守護の祝福を受けた者なのでした。完璧なものでなければ少年の胸と尻には触れられない結界を。
ただし少年にとってはこの祝福は迷惑なものでした。
なぜなら少年はビッチだったのです。
いや、少年はもう18なのですが……とても童顔だったのです。(誰だ?年齢制限対策だっていうのは、うわっやめろ!)
「そのマッチを全部買おう。馬車に乗りなさい」
「え?」
王子は少年の手を取り馬車のせました。
少年はすぐに押し倒されるのか?とドキドキしましたが、反対側のシートに座らされたまま、なにもされません。この人なにもしないの?と思った時。
「家はどこだ?そこまで送る。いや、君にマッチなど売らせている、ところになど戻せないな。こちらで保護するべきか……」
この人いい人だ~と思ったとたんに少年の心にずっしりと罪悪感が。ヘンタイさん達は一生使いものにならなくなっても同情しませんがこの人にはなってもらいたくありません。
「ちがうんです。僕は本当に誰かにめちゃくちゃにされたくて……こうなんです!」
と少年はがばりとマントの前をひらきました。
「うっ!」
王子はそのまぶしさに目を細めながらも、しっかりと見ました。まっ白な胸には触れずにはいられない、深紅のルビーのような蕾が二つ。
思わず彼は手を伸ばしました。それに少年は「ダメ」と叫びました。
「ぼ、僕には触れられないし、あなたが使いものにならなく……ああっ!なんで?」
なんといままで誰もふれられなかった、少年の胸の蕾に王子の長い指が触れていたのです。
「あっあっ……そんな誰も触れられなかったのに!」
しかも前戯だけには長けた王子のテクの前に少年はそれだけで身もだえました。王子もまた、いままでの誰よりも美しい少年の胸の二つの蕾に夢中なりました。
ちゅっちゅっと二つの蕾に交互に吸い付くと少年はあえぎうわごとのようにいいました。
「い、いままで誰も吸ってくれなかった……の…に……」
「この美しい胸をか?前戯もなしに乱暴な」
そしてするりと手を少年の足の間へと。少年はまた甲高い声をあげて。
「あ、あ……前も触れてくれるの?いままでの人達はいつもすぐお尻にツッコもうと……」
「なんと!いままでの男達はこんな美しい君を丁寧に扱わなかったのか?」
王子はいきどおり今までの前戯“だけ”のテクを存分に発揮して、少年を悶えさせました。
「あっあっ……も、い、いれて……いいからぁ」
「いや、しかし……私は……」
王子は迷いました。こんな美しい少年には二度と出会えないだろう。しかし彼もダメだったら……。
しかし、その美しく輝くまろみを帯びたラインの誘惑に勝てずに、指を……。
するり……。
「え?あああっ!指、指でもすごい!!は、はいったぁああ~ん!」
「な、なんと指だが入るだと!」
二人の声が同時に重なりました。王子はそれでも焦ってはならないと、指を二本、三本と増やし……。
「あ、もう……指じゃいや~ぁ~いれて~あなたのきっと、太くて長くてすごいのいれて~」
「ああ、いれるとも私も限界だ。指がはいるなら、君のなかにきっと……おおおっ!」
「きゃああああぁああ!!」
二人歓喜の声が再びかさなりました。
神の祝福が魔女の呪いを打ち破り。
完璧な王子こそが、神に認められた瞬間でした。
……と書くととてもいい話のようですが、ようは二人は馬車のなかで合体……ごほごほ。
王子は少年は后にと娶り、二人は絶対の一対として末永く合体……じゃない、幸せな暮らし王国はますます反映したそうです。
おわれ!
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