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五章「絵空の花でも闇を染める」
04(アダム視点)
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それは懇願を通り越して哀願にも等しい、弱々しく震えた声だった。辛うじてどうにか涙を堪えているだけで、今にも泣きそうなのは見るも明らか。自分より遥かに大きなはずのディランが妙に小さく見えて、アダムはどうしたらいいか分からなくなる。
できるのは、ただディランの言葉を何度も頭の中で反芻することだけ。
側にいて欲しい、そう願うことを許して欲しいなんて。
一言一句同じことを願っていたなんて、そんなことがあるはずがない。あっていいはずがない。ディランの背後に佇む仲間たちの残滓が、こうしてこの目に映る限りは。
——けれど、知ってしまったからには。
「……なんで……」
やっとのことで開いた唇から漏れる声は、先ほどのディランに負けないほど震えていた。
「なんで……今になって、そんなこと言うんですか」
ディランがほんのわずか歯を食いしばり、ソファの上で拳を握り直すのが見える。許さないと糾弾され、拒絶されると想像したのだろう。
そんな嘘を、吐き続けることができれば良かった。そのほうが彼をこれ以上苦しめることもないし、ジェッタにも余計な苦労を背負わせることはないのに。
なのに、もうこの願いを内に秘めてはいられない。
「もう一度……側に置いて欲しいって、本当に……思ってしまって、いたのに……っ」
喋るたび目元に熱が集まってきていると気が付いて、反射的に顔を背ける。寸前に見えたディランの顔は、想定外の発言に虚をつかれてかなんとも間の抜けたものだった。
昔、まだ子どもだった頃にもよく見た表情。いま考えてみれば獣人の中でも特殊な環境に幼少期からいただろう彼は、どうやら自己肯定感が低かった。アダムが無邪気に好意を伝えるたびに今のようにポカンとして、それからすぐに表情を曇らせたものだ。
そんな場合でもないのに懐かしいなと思い出してしまって、首を振った。
「だめ、駄目です。こんな、都合のいいこと……俺だけが、そんなこと」
目線を落としていても、床の上に小さな足が見えている。暗闇がヒトの形をしただけのような、そんな姿の仲間たちがすぐ近くでじっと見つめてきている。
分かっている。自分だけ何もかもを放り出して楽になることなんて、そんなことはきっと。
「——許してもらえない……!」
「アダム」
もう何も見たくないと顔を覆いかけた手を、大きな手が包み込む。
よく知っている温かさに息を呑んだ。同時に、やっとまた触れてくれたと思ってしまっている自分にも気付く。
「……君が、何に怯えているのか……僕には想像するしかできないけれど」
爪先を丸く整えていてもなお傷付けないよう気を付けていると分かる優しい手が、頬を撫でてくれた。
「許してもらえないのだとしたら僕であって、君じゃないよ。君は何も悪いことなんてしていない。アダム……あの子たちは、本当に君を責めている?」
ディランの穏やかな声に導かれるように自然と、仲間たちが見えたほうに目が向いた。
あれは実在しないただの幻だ。同じものをディランが見ているとは思えない。きっとアダムの発言から想像がついたというだけ。
しかしディランは彼らを「いない」とは言わなかった。流れ落ち続けていた真っ黒な涙が止まった仲間たちがそこにいて、また目尻が熱くなる。
「……いいえ……」
ゆるゆると首を振れば、強張っていた身体が少しずつ弛緩していく。
彼らはアダムの心の写し鏡だ。
忘れるな、許すなという叫びは、仲間たちを理由にそっくりそのまま自らに課した鎖。
本当は、彼らは何も言いはしない。たとえ世界の仕組みを知ったとしても、自分たちの分まで世界を恨み続けろと呪詛を吐く子たちではないと分かっていたのに。物言わぬのをいいことに、勝手に足枷の役割を押し付けてしまうなんて。
仲間たちに謝らなくてはならないのは自分もだったと、泣き止んだ小さな四つの影法師に申し訳なくなる。
「……側にいたいって、君も思ってくれているの?」
か細く重ねられた問い。否定する理由は、枷は、もう何もなかった。
頷いた瞬間、あっという間に引き寄せられ腕の中にいた。散々獣人たちに嬲られてきたはずなのに、ディランにそうされると安堵感以外なにも感じない。再会したその日から、本当は気付いていた。
「俺といると……あなたには負担にしかなりません。一生、嘘を吐き続けて生きていくことになりますよ」
「僕は今までだってずっとそうだったって言ったよね? 嘘がちょっと増えるだけだよ」
「ジェッタだって……」
「あの子は素直だから、嘘の吐きかたをちょっと訓練したほうがいいかも。……ねえ、アダム。僕たちは君がいてくれないと……寂しいよ」
背中に回された腕と、肩口に埋められた顔。触れ合っているところから伝わる震えが彼の恐れを物語る。今後のことを話した時のジェッタも同じように震えていたと、今さら思い出す。
ゆっくり腕を持ち上げた。広い背中に触れて、たまらなくなって力を込める。途端にディランがびくりと肩を跳ねさせるものだから、何だか可笑しくなった。
「俺といると、あなたは泣くじゃないですか」
つい口をついて出た言葉の半分は皮肉で、半分は本音。何をしてもどうしたって、アダムはいつもディランを泣かせてしまう。
肩口で、ディランが薄く笑ったのが分かった。
「君を失ったら、それこそ僕は一生泣き止めないよ」
「……脅してませんか」
「そうかもしれない」
ずいぶん卑怯な物言いをするが、決して気持ちに余裕があるわけではないだろう。
臆病で、弱くて、悩みやすいディランのことだ。震えは未だに止まっていない。本当にこれで良かったのか、これは現実のことなのか、これからどうするか、ぐるぐると考え続けているに違いない。
獣人とヒトが共に生きていくなど、それこそ物語の中にしかない出来事だ。
搾取する側、される側である社会の構図は変わらない。そんな現実から隠れ、嘘を吐き、ままならないことばかりに針を飲み込み続ける日々が一生続く。
本当の安寧とは程遠く、「分かりやすい普通の幸せ」ではない。
——それでも。
「……さっそく泣いてませんか?」
肩に染み込む温かな水気を感じて、そっと後頭部を撫でてやる。
あまりにもバレバレだからかは知らないが、泣いていないなどと無駄な強がりは返ってこなかった。聞こえてきたのは、「嬉しくても泣くんだよ」という小さな声。
「泣き虫に変わりはないですね」
「君だって……さっき泣きそうじゃなかった……?」
「泣きそうなだけで泣かなかったので、俺の勝ちです」
「……勝負はしてない……」
鼻を啜る音すら聞こえてきて、本格的に泣き出しただろうディランの顔を見てやりたくなったがやめておいた。
今、こちらを見られたら引き分けになってしまう。
気付かれていないうちにと瞬きで雫を払い落として、ふと時計を見上げる。とっくに零時を大きく回っていた。
「日付が変わってしまいましたね」
ぽつり呟くと、「クリスマスだ」とディランから返され——カレンダーに目が行く。
「そういえば……そうですね」
「……ジェッタが喜んでくれそうで、よかった」
確かにイベントごとを喜びそうな子ではあるが、今の言い方はどうも何か違う意味がありそうなとアダムは疑問符を浮かべる。
ややあって、ディランが緩慢に顔を上げた。想像通り、涙まみれの情けない顔だった。
「プレゼントの話」
「準備してくださってたんですか?」
「まあもちろん、物理的なほうも用意してるけど……そうじゃないほうのプレゼント」
「?」
「……僕にとっても、ね」
柔らかく目尻をなぞる指先に、とっくに引き分けを気付かれていたと遅れて理解する。ディランはそれについては言及しないまま、改めて抱き締めてくれた。
その肩越しに、四人はまだ見えている。もう泣いてはいないけれど、この先もずっと彼らと共に在ることは変わらないだろう。
忘れるわけではない。無くなったわけではない。抱えたままで生きていくのだ。実験生物であったぶんどうしたって後先短いだろうこの命が続く限り、ディランの側で。
その喜びも、幸福感も、どうしたってそこに伴う苦しみも、とても言葉にはできない。
「ドクター」
呼びかけ、腕の中で身じろぎディランの頬を両手で包む。
誓いのような想いを込めて、触れるだけのキスを贈る。それだけで茹で上がり惚けた顔が可笑しくて、アダムはつい声を上げて笑った。
【五章 了】
できるのは、ただディランの言葉を何度も頭の中で反芻することだけ。
側にいて欲しい、そう願うことを許して欲しいなんて。
一言一句同じことを願っていたなんて、そんなことがあるはずがない。あっていいはずがない。ディランの背後に佇む仲間たちの残滓が、こうしてこの目に映る限りは。
——けれど、知ってしまったからには。
「……なんで……」
やっとのことで開いた唇から漏れる声は、先ほどのディランに負けないほど震えていた。
「なんで……今になって、そんなこと言うんですか」
ディランがほんのわずか歯を食いしばり、ソファの上で拳を握り直すのが見える。許さないと糾弾され、拒絶されると想像したのだろう。
そんな嘘を、吐き続けることができれば良かった。そのほうが彼をこれ以上苦しめることもないし、ジェッタにも余計な苦労を背負わせることはないのに。
なのに、もうこの願いを内に秘めてはいられない。
「もう一度……側に置いて欲しいって、本当に……思ってしまって、いたのに……っ」
喋るたび目元に熱が集まってきていると気が付いて、反射的に顔を背ける。寸前に見えたディランの顔は、想定外の発言に虚をつかれてかなんとも間の抜けたものだった。
昔、まだ子どもだった頃にもよく見た表情。いま考えてみれば獣人の中でも特殊な環境に幼少期からいただろう彼は、どうやら自己肯定感が低かった。アダムが無邪気に好意を伝えるたびに今のようにポカンとして、それからすぐに表情を曇らせたものだ。
そんな場合でもないのに懐かしいなと思い出してしまって、首を振った。
「だめ、駄目です。こんな、都合のいいこと……俺だけが、そんなこと」
目線を落としていても、床の上に小さな足が見えている。暗闇がヒトの形をしただけのような、そんな姿の仲間たちがすぐ近くでじっと見つめてきている。
分かっている。自分だけ何もかもを放り出して楽になることなんて、そんなことはきっと。
「——許してもらえない……!」
「アダム」
もう何も見たくないと顔を覆いかけた手を、大きな手が包み込む。
よく知っている温かさに息を呑んだ。同時に、やっとまた触れてくれたと思ってしまっている自分にも気付く。
「……君が、何に怯えているのか……僕には想像するしかできないけれど」
爪先を丸く整えていてもなお傷付けないよう気を付けていると分かる優しい手が、頬を撫でてくれた。
「許してもらえないのだとしたら僕であって、君じゃないよ。君は何も悪いことなんてしていない。アダム……あの子たちは、本当に君を責めている?」
ディランの穏やかな声に導かれるように自然と、仲間たちが見えたほうに目が向いた。
あれは実在しないただの幻だ。同じものをディランが見ているとは思えない。きっとアダムの発言から想像がついたというだけ。
しかしディランは彼らを「いない」とは言わなかった。流れ落ち続けていた真っ黒な涙が止まった仲間たちがそこにいて、また目尻が熱くなる。
「……いいえ……」
ゆるゆると首を振れば、強張っていた身体が少しずつ弛緩していく。
彼らはアダムの心の写し鏡だ。
忘れるな、許すなという叫びは、仲間たちを理由にそっくりそのまま自らに課した鎖。
本当は、彼らは何も言いはしない。たとえ世界の仕組みを知ったとしても、自分たちの分まで世界を恨み続けろと呪詛を吐く子たちではないと分かっていたのに。物言わぬのをいいことに、勝手に足枷の役割を押し付けてしまうなんて。
仲間たちに謝らなくてはならないのは自分もだったと、泣き止んだ小さな四つの影法師に申し訳なくなる。
「……側にいたいって、君も思ってくれているの?」
か細く重ねられた問い。否定する理由は、枷は、もう何もなかった。
頷いた瞬間、あっという間に引き寄せられ腕の中にいた。散々獣人たちに嬲られてきたはずなのに、ディランにそうされると安堵感以外なにも感じない。再会したその日から、本当は気付いていた。
「俺といると……あなたには負担にしかなりません。一生、嘘を吐き続けて生きていくことになりますよ」
「僕は今までだってずっとそうだったって言ったよね? 嘘がちょっと増えるだけだよ」
「ジェッタだって……」
「あの子は素直だから、嘘の吐きかたをちょっと訓練したほうがいいかも。……ねえ、アダム。僕たちは君がいてくれないと……寂しいよ」
背中に回された腕と、肩口に埋められた顔。触れ合っているところから伝わる震えが彼の恐れを物語る。今後のことを話した時のジェッタも同じように震えていたと、今さら思い出す。
ゆっくり腕を持ち上げた。広い背中に触れて、たまらなくなって力を込める。途端にディランがびくりと肩を跳ねさせるものだから、何だか可笑しくなった。
「俺といると、あなたは泣くじゃないですか」
つい口をついて出た言葉の半分は皮肉で、半分は本音。何をしてもどうしたって、アダムはいつもディランを泣かせてしまう。
肩口で、ディランが薄く笑ったのが分かった。
「君を失ったら、それこそ僕は一生泣き止めないよ」
「……脅してませんか」
「そうかもしれない」
ずいぶん卑怯な物言いをするが、決して気持ちに余裕があるわけではないだろう。
臆病で、弱くて、悩みやすいディランのことだ。震えは未だに止まっていない。本当にこれで良かったのか、これは現実のことなのか、これからどうするか、ぐるぐると考え続けているに違いない。
獣人とヒトが共に生きていくなど、それこそ物語の中にしかない出来事だ。
搾取する側、される側である社会の構図は変わらない。そんな現実から隠れ、嘘を吐き、ままならないことばかりに針を飲み込み続ける日々が一生続く。
本当の安寧とは程遠く、「分かりやすい普通の幸せ」ではない。
——それでも。
「……さっそく泣いてませんか?」
肩に染み込む温かな水気を感じて、そっと後頭部を撫でてやる。
あまりにもバレバレだからかは知らないが、泣いていないなどと無駄な強がりは返ってこなかった。聞こえてきたのは、「嬉しくても泣くんだよ」という小さな声。
「泣き虫に変わりはないですね」
「君だって……さっき泣きそうじゃなかった……?」
「泣きそうなだけで泣かなかったので、俺の勝ちです」
「……勝負はしてない……」
鼻を啜る音すら聞こえてきて、本格的に泣き出しただろうディランの顔を見てやりたくなったがやめておいた。
今、こちらを見られたら引き分けになってしまう。
気付かれていないうちにと瞬きで雫を払い落として、ふと時計を見上げる。とっくに零時を大きく回っていた。
「日付が変わってしまいましたね」
ぽつり呟くと、「クリスマスだ」とディランから返され——カレンダーに目が行く。
「そういえば……そうですね」
「……ジェッタが喜んでくれそうで、よかった」
確かにイベントごとを喜びそうな子ではあるが、今の言い方はどうも何か違う意味がありそうなとアダムは疑問符を浮かべる。
ややあって、ディランが緩慢に顔を上げた。想像通り、涙まみれの情けない顔だった。
「プレゼントの話」
「準備してくださってたんですか?」
「まあもちろん、物理的なほうも用意してるけど……そうじゃないほうのプレゼント」
「?」
「……僕にとっても、ね」
柔らかく目尻をなぞる指先に、とっくに引き分けを気付かれていたと遅れて理解する。ディランはそれについては言及しないまま、改めて抱き締めてくれた。
その肩越しに、四人はまだ見えている。もう泣いてはいないけれど、この先もずっと彼らと共に在ることは変わらないだろう。
忘れるわけではない。無くなったわけではない。抱えたままで生きていくのだ。実験生物であったぶんどうしたって後先短いだろうこの命が続く限り、ディランの側で。
その喜びも、幸福感も、どうしたってそこに伴う苦しみも、とても言葉にはできない。
「ドクター」
呼びかけ、腕の中で身じろぎディランの頬を両手で包む。
誓いのような想いを込めて、触れるだけのキスを贈る。それだけで茹で上がり惚けた顔が可笑しくて、アダムはつい声を上げて笑った。
【五章 了】
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