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五章「絵空の花でも闇を染める」
01
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あの日以来、アダムとは目が合っているようで合っていないとディランは感じていた。
面と向かって話していても、ふとその意識と視線があらぬ方向へ向いていることが何度もある。度々つられてディランもそちらへ目を向けたが、毎回そこには何もない。少なくともディランには、彼がみているだろうものの影も形も捉えられない。
無表情のまま、ただ黙って虚無の空間を見ているアダム。
なんとも見ているこちらの背筋が寒くなるさまに焦って視界に映り込んでやれば、彼は僅かに肩を揺らして——青い瞳をゆっくりと伏せるのだった。
何を見ているかなど、追求したところでアダムは何も答えてくれないだろう。
だが様子がおかしくなってからというもの、どうもあまり眠れてもいない彼を放置することなどできない。なのに深いところに踏み込むのが今のディランにはなんとも憚られ、情けないことに二の足を踏んでいるのが現状。
そして、そんなアダムが気になるのは当然ディランひとりなわけがなく——
「……ねえ、ディラン先生」
朝いつものように仕事へ向かおうとするディランの袖を、ジェッタの小さな手がそっと引いた。
開きかけた玄関の扉から手を離して、立ち止まる。振り返って膝をつくと、大きな金色の瞳とまっすぐ視線を合わせた。そろそろ彼女から何かしらのアクションがある、そんな気はしていたのだ。
「話がしたいんだ。アダムのこと。ディラン先生と」
「うん」
リビングにいる当人に気付かれないようにだろう。小さな声で簡潔に告げられた言葉に、すぐ相槌を打った。
「……ふたりで、話せるかなぁ?」
肩口まで伸びた黒髪の毛先を弄りつつ、心配そうに眉を下げるジェッタ。
確かに、アパートの一室という限られた空間の中ではなかなかディランとジェッタがふたりきりでしっかり話せるタイミングはない。まして、アダムはジェッタを気にかけているのだから尚更だ。今もこれ以上会話を長引かせては、すぐに彼が様子を見にきてしまうだろう。
ジェッタの懸念は尤もで、その点はやや強引な手段しかないとディランも思っていたところだった。あまり褒められた手ではないが、やるしかない。
「今夜、寝たふりして起きていられる?」
元の耳を切り取られてしまったジェッタは、偽耳の近くにつけた髪飾りで補聴器を固定している。小声でもしっかり拾えるようにとそこへ顔を寄せて囁けば、ジェッタはギュッと唇を結んで大きく頷いてくれた。
◆ ◆ ◆
「今日は、何も変わったことはなかった?」
「特には。……ジェッタが少し、落ち着きがなかったような気はしましたけど」
「そっか」
コーヒーを片手に、ディランはアダムと当たり障りのない会話をしばらく重ねていた。
相変わらずはっきりと目は合わないが、会話は普通にしてくれる。そのことに、ディランはひっそりと安堵する。
というのも、帰宅早々心臓が止まりそうな思いをしたからだ。
ディランがアパートに帰ってきたとき、部屋はもう真っ暗だった。早めに帰ってきたつもりだったがまさかアダムも寝たのだろうかと訝しみながら、リビングに入った途端——暗闇の中、カーテンが閉まりきっていない窓を眺めたままぼんやりソファに座るアダムを見つけ絶句した。
恐る恐る電気をつけてやっても彼は驚きもしない。緩慢にディランへと視線を流し、「おかえりなさい」と何事もなかったかのように微笑むだけ。
やはり、アダムはいまその身に起きている何かを語る気はないらしい。小さく嘆息して、ディランは寝室にいるだろうジェッタのことを考えた。
寝たふりをしてくれとは言ったものの、裏表のないあの子は嘘を吐くのが決して得意ではないほうだ。なのにアダムがこうしてリビングにいるということは、彼女の空寝に騙されたのだろう。それくらいには今のアダムは上の空なのだ。
こうして雑談している今もそうだ。視線がディランを通り越し、背後あたりに見えていると思しき何かへ向かっている。振り向いたところで、いつも通り自分には何も見えないだろう。
できる限り静かな声でアダム、と呼びかけてみれば僅かに目線がぶれた。その反応を受け、そろそろかと確信する。
「……このあいだ、ジェッタの今後について話をしたよね?」
あの夜アダムの様子が急に変わって以来、避けていた話題を敢えて切り出す。喋りながらおもむろに立ち上がったディランを、ようやくアダムがはっきりと見た。
「そう、でしたね」
帰ってくる言葉は妙にゆっくりで、交わったばかりの視線が焦点を結ばなくなる。——そこでようやく、アダム自身なにかが変だと気付いたらしい。
数回瞬きをして、何をしたと言わんばかりの目つきを向けるも束の間。ゆっくりと、青い目が閉ざされていく。
「それについて、僕がしようと思っていることは変わらないよ。だけど君についても……話をしないといけない。今度は、ジェッタと」
おそらくもう聞こえてはいないだろう。聞いていたとしても、目が覚めた時には夢と判別がつかなくなっているに違いない。
ソファに沈み込んでいく身体を抱き止めて、中身が半分ほど減ったテーブルの上のマグカップをチラリと見た。
あの頃から五年が経ち、アダムはもう【楽園】にいた頃ほど幼い子どもの身体ではない。そして、ただでさえ十代後半まで生き延び成長するヒトは珍しい。今の彼に合う眠剤の容量を想定するのは難しかったが、どうやら間違えていなかったことに安堵する。
獣人よりも脆く弱いヒトの専門医めいた立場だったあの頃の勘がさして鈍っていないことに、今だけは感謝した。
すっかり力が抜け、眠りに落ちたアダムを抱え上げる。副作用の少ないものを選んだためさほど強い薬ではないのだが、これだけ簡単に効いたところを見ると相当に消耗していたのだろう。改めて近くで見つめてみれば、顔色は決していいとは言えない。
そのことに胸を痛めつつ、寝室に運ぼうとリビングの扉を開けると——すぐそこにジェッタが立っていた。
「っ、と……!」
「わっ」
いきなり鉢合わせたことにお互い驚き、同時に短く声を上げる。
薬の効果で深く眠っているアダムがその程度で起きるわけがないが、ディランもジェッタも焦って咄嗟に口を押さえた。
「ご……ごめん、ディラン先生。待ちきれなくなっちゃって」
両手で口を覆ったまま、バツが悪そうにジェッタがもごもごと呟く。それから「寝たの?」とディランの腕の中にいるアダムの顔を覗き込もうと背伸びしてきた。
「うん。寝たというか、まあ寝かせた……というか……とにかくね。ちゃんと起きていてくれてありがとう、ジェッタ」
「がんばったよ! いつも早く寝なさいってアダムに言われてるから、こんな夜更かし久しぶり。特にディラン先生んちに来てからは」
けたけたと明るく笑いながら、寝室に向かうディランの後をついて歩くジェッタ。
アダムとふたりでスラム街めいた場所に隠れ暮らしていた時は、それこそまともに眠れないような日々が多かったに違いない。もともと普通の家庭に育っていた彼女には特に過酷だったのではないだろうか。
それでもジェッタはきっと、それを辛かったとは決して言わないだろうとディランには思えた。
アダムに救われ、ふたり寄り添って過ごした時間を大切なものだと胸を張って言うのだろう。アダムがジェッタを慈しみ大事にしているように、彼女もまたアダムを家族同然に愛しているのだから。
そっとベッドにアダムを寝かせると、すかさずジェッタが毛布をかけ直す。これでよしと満足気に笑うジェッタの頭を撫でてやり、ふたりで静かにリビングへ戻った。
眠剤を混ぜたコーヒーはテーブルに残ったまま、冷たくなっていた。さすがにジェッタの前にそれを晒しておくのは憚られ、彼女にも何か温かい飲み物を出すついでに片付けてしまうことにする。
「お待たせ、ジェッタ。ココアでよかったかな」
「うん、ありがと!」
ディランが後片付けをし飲み物を淹れているあいだ、ソファに座って足をぶらつかせていたジェッタ。
戻ってきたディランに屈託のない笑みを向けココアを受け取り、さっそく息を吹きかけて適温まで冷まそうとし始めた。その様子を微笑ましく思いつつ、ディランは淹れ直したコーヒーを片手に向かいのスツールに腰を下ろす。
少しだけ、無言のまま時が経つ。気まずいのではない。話があると自分から持ちかけたジェッタは何から喋ったものかと頭の中を整理していて、ディランはそんな彼女を待っていた。
面と向かって話していても、ふとその意識と視線があらぬ方向へ向いていることが何度もある。度々つられてディランもそちらへ目を向けたが、毎回そこには何もない。少なくともディランには、彼がみているだろうものの影も形も捉えられない。
無表情のまま、ただ黙って虚無の空間を見ているアダム。
なんとも見ているこちらの背筋が寒くなるさまに焦って視界に映り込んでやれば、彼は僅かに肩を揺らして——青い瞳をゆっくりと伏せるのだった。
何を見ているかなど、追求したところでアダムは何も答えてくれないだろう。
だが様子がおかしくなってからというもの、どうもあまり眠れてもいない彼を放置することなどできない。なのに深いところに踏み込むのが今のディランにはなんとも憚られ、情けないことに二の足を踏んでいるのが現状。
そして、そんなアダムが気になるのは当然ディランひとりなわけがなく——
「……ねえ、ディラン先生」
朝いつものように仕事へ向かおうとするディランの袖を、ジェッタの小さな手がそっと引いた。
開きかけた玄関の扉から手を離して、立ち止まる。振り返って膝をつくと、大きな金色の瞳とまっすぐ視線を合わせた。そろそろ彼女から何かしらのアクションがある、そんな気はしていたのだ。
「話がしたいんだ。アダムのこと。ディラン先生と」
「うん」
リビングにいる当人に気付かれないようにだろう。小さな声で簡潔に告げられた言葉に、すぐ相槌を打った。
「……ふたりで、話せるかなぁ?」
肩口まで伸びた黒髪の毛先を弄りつつ、心配そうに眉を下げるジェッタ。
確かに、アパートの一室という限られた空間の中ではなかなかディランとジェッタがふたりきりでしっかり話せるタイミングはない。まして、アダムはジェッタを気にかけているのだから尚更だ。今もこれ以上会話を長引かせては、すぐに彼が様子を見にきてしまうだろう。
ジェッタの懸念は尤もで、その点はやや強引な手段しかないとディランも思っていたところだった。あまり褒められた手ではないが、やるしかない。
「今夜、寝たふりして起きていられる?」
元の耳を切り取られてしまったジェッタは、偽耳の近くにつけた髪飾りで補聴器を固定している。小声でもしっかり拾えるようにとそこへ顔を寄せて囁けば、ジェッタはギュッと唇を結んで大きく頷いてくれた。
◆ ◆ ◆
「今日は、何も変わったことはなかった?」
「特には。……ジェッタが少し、落ち着きがなかったような気はしましたけど」
「そっか」
コーヒーを片手に、ディランはアダムと当たり障りのない会話をしばらく重ねていた。
相変わらずはっきりと目は合わないが、会話は普通にしてくれる。そのことに、ディランはひっそりと安堵する。
というのも、帰宅早々心臓が止まりそうな思いをしたからだ。
ディランがアパートに帰ってきたとき、部屋はもう真っ暗だった。早めに帰ってきたつもりだったがまさかアダムも寝たのだろうかと訝しみながら、リビングに入った途端——暗闇の中、カーテンが閉まりきっていない窓を眺めたままぼんやりソファに座るアダムを見つけ絶句した。
恐る恐る電気をつけてやっても彼は驚きもしない。緩慢にディランへと視線を流し、「おかえりなさい」と何事もなかったかのように微笑むだけ。
やはり、アダムはいまその身に起きている何かを語る気はないらしい。小さく嘆息して、ディランは寝室にいるだろうジェッタのことを考えた。
寝たふりをしてくれとは言ったものの、裏表のないあの子は嘘を吐くのが決して得意ではないほうだ。なのにアダムがこうしてリビングにいるということは、彼女の空寝に騙されたのだろう。それくらいには今のアダムは上の空なのだ。
こうして雑談している今もそうだ。視線がディランを通り越し、背後あたりに見えていると思しき何かへ向かっている。振り向いたところで、いつも通り自分には何も見えないだろう。
できる限り静かな声でアダム、と呼びかけてみれば僅かに目線がぶれた。その反応を受け、そろそろかと確信する。
「……このあいだ、ジェッタの今後について話をしたよね?」
あの夜アダムの様子が急に変わって以来、避けていた話題を敢えて切り出す。喋りながらおもむろに立ち上がったディランを、ようやくアダムがはっきりと見た。
「そう、でしたね」
帰ってくる言葉は妙にゆっくりで、交わったばかりの視線が焦点を結ばなくなる。——そこでようやく、アダム自身なにかが変だと気付いたらしい。
数回瞬きをして、何をしたと言わんばかりの目つきを向けるも束の間。ゆっくりと、青い目が閉ざされていく。
「それについて、僕がしようと思っていることは変わらないよ。だけど君についても……話をしないといけない。今度は、ジェッタと」
おそらくもう聞こえてはいないだろう。聞いていたとしても、目が覚めた時には夢と判別がつかなくなっているに違いない。
ソファに沈み込んでいく身体を抱き止めて、中身が半分ほど減ったテーブルの上のマグカップをチラリと見た。
あの頃から五年が経ち、アダムはもう【楽園】にいた頃ほど幼い子どもの身体ではない。そして、ただでさえ十代後半まで生き延び成長するヒトは珍しい。今の彼に合う眠剤の容量を想定するのは難しかったが、どうやら間違えていなかったことに安堵する。
獣人よりも脆く弱いヒトの専門医めいた立場だったあの頃の勘がさして鈍っていないことに、今だけは感謝した。
すっかり力が抜け、眠りに落ちたアダムを抱え上げる。副作用の少ないものを選んだためさほど強い薬ではないのだが、これだけ簡単に効いたところを見ると相当に消耗していたのだろう。改めて近くで見つめてみれば、顔色は決していいとは言えない。
そのことに胸を痛めつつ、寝室に運ぼうとリビングの扉を開けると——すぐそこにジェッタが立っていた。
「っ、と……!」
「わっ」
いきなり鉢合わせたことにお互い驚き、同時に短く声を上げる。
薬の効果で深く眠っているアダムがその程度で起きるわけがないが、ディランもジェッタも焦って咄嗟に口を押さえた。
「ご……ごめん、ディラン先生。待ちきれなくなっちゃって」
両手で口を覆ったまま、バツが悪そうにジェッタがもごもごと呟く。それから「寝たの?」とディランの腕の中にいるアダムの顔を覗き込もうと背伸びしてきた。
「うん。寝たというか、まあ寝かせた……というか……とにかくね。ちゃんと起きていてくれてありがとう、ジェッタ」
「がんばったよ! いつも早く寝なさいってアダムに言われてるから、こんな夜更かし久しぶり。特にディラン先生んちに来てからは」
けたけたと明るく笑いながら、寝室に向かうディランの後をついて歩くジェッタ。
アダムとふたりでスラム街めいた場所に隠れ暮らしていた時は、それこそまともに眠れないような日々が多かったに違いない。もともと普通の家庭に育っていた彼女には特に過酷だったのではないだろうか。
それでもジェッタはきっと、それを辛かったとは決して言わないだろうとディランには思えた。
アダムに救われ、ふたり寄り添って過ごした時間を大切なものだと胸を張って言うのだろう。アダムがジェッタを慈しみ大事にしているように、彼女もまたアダムを家族同然に愛しているのだから。
そっとベッドにアダムを寝かせると、すかさずジェッタが毛布をかけ直す。これでよしと満足気に笑うジェッタの頭を撫でてやり、ふたりで静かにリビングへ戻った。
眠剤を混ぜたコーヒーはテーブルに残ったまま、冷たくなっていた。さすがにジェッタの前にそれを晒しておくのは憚られ、彼女にも何か温かい飲み物を出すついでに片付けてしまうことにする。
「お待たせ、ジェッタ。ココアでよかったかな」
「うん、ありがと!」
ディランが後片付けをし飲み物を淹れているあいだ、ソファに座って足をぶらつかせていたジェッタ。
戻ってきたディランに屈託のない笑みを向けココアを受け取り、さっそく息を吹きかけて適温まで冷まそうとし始めた。その様子を微笑ましく思いつつ、ディランは淹れ直したコーヒーを片手に向かいのスツールに腰を下ろす。
少しだけ、無言のまま時が経つ。気まずいのではない。話があると自分から持ちかけたジェッタは何から喋ったものかと頭の中を整理していて、ディランはそんな彼女を待っていた。
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