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三章「噛み殺した願いを暴いて」
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「……所詮、僕は【楽園】生まれの【楽園】育ちだ」
青い炎が踊る瞳に見据えられながら、ディランは拳を握り締める。
「亡くなった両親や養父たちが築いてきた屍の山に耐えられなくなっても、できたことは目の前の君たちを放り出すなんて愚かなことだけだった。世界の仕組みを知っていたって知らなくたって、同じだ。そもそも……【楽園】をどうにかする力も勇気も、僕にはなかった」
とめどなくこぼれ落ちる自嘲めいた独白を、アダムは遮ることも相槌を入れることもなく黙って聞いていた。
引き寄せられた姿勢はそのまま。
至近距離で顔を合わせた状態で、ディランは項垂れる。
「僕はいつまで経っても半端なままで、今でも……どうしたらよかったのか、分からない。欠かせないものだと知っても、君たちの犠牲を、仕方ないことだと割り切ればいいなんて……、……」
仕方ないと、そう思えれば楽だったのだろうか。
どの段階で?
握りしめた拳に力が籠る。担当していたグループの子どもたちが次々と死に、稀有な免疫力を持つアダムでさえいつか簡単に死ぬと分かっていたあの時に? 焦りから彼らを外の世界に放り出すなど、刹那的すぎる行動に逃げる前に?
そうすれば、優しく無垢だったアダムに生き地獄を理解させてしまわずに済んだ。彼を最期まで真っ白なまま、使い潰してやれたのにとでも思えと?
「……どう足掻いても割り切れないでしょう。ドクター、あなたには」
静まり返ったリビング。続きを紡げずにいるディランに、アダムの言葉がそっと落とされた。
「どうしようもないほど優しくて弱くて……あなたはそんな獣人です。ずっと。昔から」
だから、と。
付け加えられた接続詞には、数秒経っても何も繋げられなかった。
青い炎はいつの間にか消えている。先ほど同様、異様に凪いだ海面のような色がそこにあるだけだ。
アダムが何を言いたかったのかは分からずじまいで、ディランが瞬きを返したタイミングで彼は話題を切り替える。いや、戻す。
「この先なにか起こるようなことがあれば、ジェッタを優先して守ってください。俺のことは切り捨ててくれていい」
即座に何か言わなくてはと口が開いたが、はたして何を言えばいいというのか。言葉が、出てこない。
……いや。
実のところ、自分がアダムに何を言いたいかディランには分かっていた。分かってしまった。そしてそれは、実際に口に出すことがどうしても憚られた。
——あなたに、まさか捨てられるなんて。——
不意に、再会した夜のアダムの言葉が脳裏に蘇った。
錐で頭蓋に穴を開けられているかのような耐え難い痛みを感じ、息を止められそうになる。
彼はずっと、ヒトとしての自分の扱いについては恨み言など吐いていない。皮肉めいたことこそ言えど、被験体として扱っていたことに関して【楽園】はもちろんディランのことも責めてはいない。
アダムがはっきりとディランを糾弾したのは、「捨てられた」それだけだ。……それだけだからこそ、絶望感に包まれる。
「その約束さえ守っていただければ……もう、いいんです」
声を出せずにいるディランの心のうちを、知ってか知らずか。波風のない静かな表情を崩さず、アダムは言う。
「また捨てられたって構いませんから」
「————」
ずきん、と頭が割れるほどの痛みを覚える。
頭が真っ白になった。何か言おうとした気はするが、おそらく言葉にはならなかったと思う。
アダムが襟から手を離したのには気付いた。そうして改めて距離を取ろうとするから、咄嗟に手を伸ばして捕まえて。
「ッ、な……」
青い瞳が見開かれるのを一瞬だけ視界に掠め、掴んだ手首を引き寄せる。
虚をつかれたというのもあるが、そもそもヒトが獣人に力で敵うはずがない。抵抗らしい抵抗もなくあっさりと、アダムはディランの腕の中に収まった。
密着した身体から感じる鼓動は小さく早い。力加減を間違えれば簡単に骨を折ってしまうと知っているのに、逃すまいと手が勝手に強張る。
「……ドクター……っ?」
少し苦しげな呼びかけに我に帰り、やっと力を緩めてやることができた。
開放感からか、アダムが細長く息を吐いたのが分かる。だが、離すことはできなかった。薄く細い肩と腰にしっかりと腕を回したまま、黙って抱きしめ続ける。
——守ると言わせて欲しかった。
ジェッタを守ってくれれば自分のことなど切り捨てていい、守らなくていいなんて。
表情もなくそんなことを言うアダムに、君のことだって守るよと伝えたかった。そう在りたいと思っている自分に、こんなタイミングで気付いてしまったのだ。
けれど、一番してはならない最悪なことを——アダムと彼の仲間たちを一度、無責任に捨ててしまった自分が。そんなことを今更、どの面下げて言えるというのだろう。
アダムはもう、自分のことなど絶対に信じてくれない。いつでもまた捨てていいなど、皮肉でもなく本気で言うほどにはディランのことを「そういうもの」だと思っている。
それがひどく悲しくて、辛くて、やるせなかった。
何もかも自業自得でしかないにも関わらず。
「ドクター……? あの……」
動きもしなければ何も喋らないディランにさすがに不安を覚えたのか、改めてアダムが控えめに声をかけてきた。
【楽園】にいた幼い日、いつも真剣にディランのドジを心配してくれていた姿が蘇る。記憶の中の小さな手がそうしてくれたように、そっと柔らかく触れられる。
「どうか、しましたか……?」
恨んでいる、嫌っている相手にこんな優しく呼びかけるだろうか。都合のいいことを考えそうになって、ディランは頭の中で自分を殴りつける。
憎まれていないはずがない。蔑まれていないわけがない。それだけのことをした。
だから、もう二度と信じてなどもらえないのだ。
——今度こそ君を守らせてほしい、なんて。口にする権利すらあるものか。
「あの、ドクター……、ッ⁈」
顔を覗き込んできた瞬間、噛み付く勢いで唇を塞ぐ。背中に回していた手を撫で上げるようにして首の後ろに移動させ、顔を逸らせないよう押さえつけた。
「んッ、んん……! ふ、ぁ……ッ」
舌先を滑り込ませて口を開かせる。小さな歯の表面をなぞり、舌を絡め取って唾液を擦り付けた。抱きかかえた腰がビクリと震え、胸元に添えられた手が反射的に突っ張る。
ヒトの口の中は本当に小さくて、熱くて柔らかい。本気でやれば舌を突っ込むだけで簡単に窒息させられそうだと、なんとも物騒なことを頭の端で考えた。
紅潮した頬に生理的な涙を滑らせるアダムの顔を見ていると、自分にも嗜虐心というものがあると嫌でも分からされてしまう。
「ぁっ……ん、んぅ……っは、ンっ……」
いきなりのことに戸惑いつつも、ディランがその気なら応えなければと思ったのか。そっとアダムが身を寄せて、自分からも舌を絡めてきた。
胸が、思考回路が、炙られたようにひりつく。
いつでも捨てていいなどと口にするからには、いつ目の前から消えてしまうかも分からない。そんな彼を、守らせてほしいなどとも口にできない自分の側に留めるためにはどうしたらいいのか。
これしか、今は思いつかなかった。
「ジェッタのことを守ってくれるならば自分のことは好きにしていい」という条件は、アダムが持ちかけてきたもの。ゆえに、求めれば彼は応えようとする。
——今度はこっちが弱みに漬け込んでいるようなものじゃないか。
——結局はまた搾取しているだけだ。自分の罪悪感を拭いたいがために、手放したくないだけだろう。
獣人の本能とやらを感じていた時はもっとと叫んでいたもう一人の自分の声が、今度はいやに理路整然と責め立ててくる。
だが何もかもその通りだ。
この五年ずっと、自分のしたことにずっと苦しんできた。何が正解だったかも分からず、蓋をしてきた。そんな時にアダムと再会したのは、更なる地獄への入口でもあったけれど——同時に、贖罪のチャンスをくれた光でもあったのだ。
こんな自分よりももっともっと苦しいはずのアダムを巻き込んで、救われたいだなんて。どこまで愚かなのだろう。
けれどいま目の前から彼が消えてしまったらと考えると、無性に恐ろしかった。
◆ ◆ ◆
青い炎が踊る瞳に見据えられながら、ディランは拳を握り締める。
「亡くなった両親や養父たちが築いてきた屍の山に耐えられなくなっても、できたことは目の前の君たちを放り出すなんて愚かなことだけだった。世界の仕組みを知っていたって知らなくたって、同じだ。そもそも……【楽園】をどうにかする力も勇気も、僕にはなかった」
とめどなくこぼれ落ちる自嘲めいた独白を、アダムは遮ることも相槌を入れることもなく黙って聞いていた。
引き寄せられた姿勢はそのまま。
至近距離で顔を合わせた状態で、ディランは項垂れる。
「僕はいつまで経っても半端なままで、今でも……どうしたらよかったのか、分からない。欠かせないものだと知っても、君たちの犠牲を、仕方ないことだと割り切ればいいなんて……、……」
仕方ないと、そう思えれば楽だったのだろうか。
どの段階で?
握りしめた拳に力が籠る。担当していたグループの子どもたちが次々と死に、稀有な免疫力を持つアダムでさえいつか簡単に死ぬと分かっていたあの時に? 焦りから彼らを外の世界に放り出すなど、刹那的すぎる行動に逃げる前に?
そうすれば、優しく無垢だったアダムに生き地獄を理解させてしまわずに済んだ。彼を最期まで真っ白なまま、使い潰してやれたのにとでも思えと?
「……どう足掻いても割り切れないでしょう。ドクター、あなたには」
静まり返ったリビング。続きを紡げずにいるディランに、アダムの言葉がそっと落とされた。
「どうしようもないほど優しくて弱くて……あなたはそんな獣人です。ずっと。昔から」
だから、と。
付け加えられた接続詞には、数秒経っても何も繋げられなかった。
青い炎はいつの間にか消えている。先ほど同様、異様に凪いだ海面のような色がそこにあるだけだ。
アダムが何を言いたかったのかは分からずじまいで、ディランが瞬きを返したタイミングで彼は話題を切り替える。いや、戻す。
「この先なにか起こるようなことがあれば、ジェッタを優先して守ってください。俺のことは切り捨ててくれていい」
即座に何か言わなくてはと口が開いたが、はたして何を言えばいいというのか。言葉が、出てこない。
……いや。
実のところ、自分がアダムに何を言いたいかディランには分かっていた。分かってしまった。そしてそれは、実際に口に出すことがどうしても憚られた。
——あなたに、まさか捨てられるなんて。——
不意に、再会した夜のアダムの言葉が脳裏に蘇った。
錐で頭蓋に穴を開けられているかのような耐え難い痛みを感じ、息を止められそうになる。
彼はずっと、ヒトとしての自分の扱いについては恨み言など吐いていない。皮肉めいたことこそ言えど、被験体として扱っていたことに関して【楽園】はもちろんディランのことも責めてはいない。
アダムがはっきりとディランを糾弾したのは、「捨てられた」それだけだ。……それだけだからこそ、絶望感に包まれる。
「その約束さえ守っていただければ……もう、いいんです」
声を出せずにいるディランの心のうちを、知ってか知らずか。波風のない静かな表情を崩さず、アダムは言う。
「また捨てられたって構いませんから」
「————」
ずきん、と頭が割れるほどの痛みを覚える。
頭が真っ白になった。何か言おうとした気はするが、おそらく言葉にはならなかったと思う。
アダムが襟から手を離したのには気付いた。そうして改めて距離を取ろうとするから、咄嗟に手を伸ばして捕まえて。
「ッ、な……」
青い瞳が見開かれるのを一瞬だけ視界に掠め、掴んだ手首を引き寄せる。
虚をつかれたというのもあるが、そもそもヒトが獣人に力で敵うはずがない。抵抗らしい抵抗もなくあっさりと、アダムはディランの腕の中に収まった。
密着した身体から感じる鼓動は小さく早い。力加減を間違えれば簡単に骨を折ってしまうと知っているのに、逃すまいと手が勝手に強張る。
「……ドクター……っ?」
少し苦しげな呼びかけに我に帰り、やっと力を緩めてやることができた。
開放感からか、アダムが細長く息を吐いたのが分かる。だが、離すことはできなかった。薄く細い肩と腰にしっかりと腕を回したまま、黙って抱きしめ続ける。
——守ると言わせて欲しかった。
ジェッタを守ってくれれば自分のことなど切り捨てていい、守らなくていいなんて。
表情もなくそんなことを言うアダムに、君のことだって守るよと伝えたかった。そう在りたいと思っている自分に、こんなタイミングで気付いてしまったのだ。
けれど、一番してはならない最悪なことを——アダムと彼の仲間たちを一度、無責任に捨ててしまった自分が。そんなことを今更、どの面下げて言えるというのだろう。
アダムはもう、自分のことなど絶対に信じてくれない。いつでもまた捨てていいなど、皮肉でもなく本気で言うほどにはディランのことを「そういうもの」だと思っている。
それがひどく悲しくて、辛くて、やるせなかった。
何もかも自業自得でしかないにも関わらず。
「ドクター……? あの……」
動きもしなければ何も喋らないディランにさすがに不安を覚えたのか、改めてアダムが控えめに声をかけてきた。
【楽園】にいた幼い日、いつも真剣にディランのドジを心配してくれていた姿が蘇る。記憶の中の小さな手がそうしてくれたように、そっと柔らかく触れられる。
「どうか、しましたか……?」
恨んでいる、嫌っている相手にこんな優しく呼びかけるだろうか。都合のいいことを考えそうになって、ディランは頭の中で自分を殴りつける。
憎まれていないはずがない。蔑まれていないわけがない。それだけのことをした。
だから、もう二度と信じてなどもらえないのだ。
——今度こそ君を守らせてほしい、なんて。口にする権利すらあるものか。
「あの、ドクター……、ッ⁈」
顔を覗き込んできた瞬間、噛み付く勢いで唇を塞ぐ。背中に回していた手を撫で上げるようにして首の後ろに移動させ、顔を逸らせないよう押さえつけた。
「んッ、んん……! ふ、ぁ……ッ」
舌先を滑り込ませて口を開かせる。小さな歯の表面をなぞり、舌を絡め取って唾液を擦り付けた。抱きかかえた腰がビクリと震え、胸元に添えられた手が反射的に突っ張る。
ヒトの口の中は本当に小さくて、熱くて柔らかい。本気でやれば舌を突っ込むだけで簡単に窒息させられそうだと、なんとも物騒なことを頭の端で考えた。
紅潮した頬に生理的な涙を滑らせるアダムの顔を見ていると、自分にも嗜虐心というものがあると嫌でも分からされてしまう。
「ぁっ……ん、んぅ……っは、ンっ……」
いきなりのことに戸惑いつつも、ディランがその気なら応えなければと思ったのか。そっとアダムが身を寄せて、自分からも舌を絡めてきた。
胸が、思考回路が、炙られたようにひりつく。
いつでも捨てていいなどと口にするからには、いつ目の前から消えてしまうかも分からない。そんな彼を、守らせてほしいなどとも口にできない自分の側に留めるためにはどうしたらいいのか。
これしか、今は思いつかなかった。
「ジェッタのことを守ってくれるならば自分のことは好きにしていい」という条件は、アダムが持ちかけてきたもの。ゆえに、求めれば彼は応えようとする。
——今度はこっちが弱みに漬け込んでいるようなものじゃないか。
——結局はまた搾取しているだけだ。自分の罪悪感を拭いたいがために、手放したくないだけだろう。
獣人の本能とやらを感じていた時はもっとと叫んでいたもう一人の自分の声が、今度はいやに理路整然と責め立ててくる。
だが何もかもその通りだ。
この五年ずっと、自分のしたことにずっと苦しんできた。何が正解だったかも分からず、蓋をしてきた。そんな時にアダムと再会したのは、更なる地獄への入口でもあったけれど——同時に、贖罪のチャンスをくれた光でもあったのだ。
こんな自分よりももっともっと苦しいはずのアダムを巻き込んで、救われたいだなんて。どこまで愚かなのだろう。
けれどいま目の前から彼が消えてしまったらと考えると、無性に恐ろしかった。
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