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第十三話 大事なものを奪われました。
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防御が遅れた俺の両手首は、あっけなく、またこの悪魔に掴まれた。
「もうほんっとに、しつこい! このポーズ飽きた!」
「俺からは何回みても絶景です。こんなことも出来ますし」
「ぎゃああああ! 首の匂いを嗅ぐな! 加齢臭おみまいすんぞ! 変態!」
「なに言ってるんですか、こんないい匂いのくせに」
「いい匂いなの? 俺!」
「ええもう、男ならむしゃぶりつきたくなるくらい、たまらない匂いです」
ひいいいいい!
誰か――!
聞こえますか、誰か――!
SOS! SOSです!
いますぐ俺の全身に消臭剤をぶちまけてください!
加齢臭ってどうやったら出せるんですか?
魔法のランプみたいに、首元こすれば出せますか――!
俺はブンブン音がするくらい、首を左右に振りまくって抵抗したが、
「これ以上暴れると、無理やりキスしますよ?」
そのひとことで、ピタリと動きを止めるしかなかった。
うう、脳がまだ揺れててグラグラするよぉ。気持ちが悪いよぉ。
「本当に見ていて飽きませんね、あなたは」
俺のどこが楽しいんだか、また肩揺らして笑っていやがる。
近くでみると、ぶん殴りたくなるくらい綺麗なツラしてるんだよなあ。
薄い水色の瞳なんか、本当に宝石みたいに輝いているし、鼻筋もシュッとしていて、眉毛もすごく整ってる。
人間なんだから、ちょっとくらい欠点ないの? その方が可愛げがあるよ?
まゆげが一本だけピーンと伸びてくるとかさあ……前世の俺だけど。
目をこすりすぎて、二重が五重くらいになっちゃうとかさあ……これも俺だけど。
「そもそもカルス様は、キスしたことあるんですか?」
「キスくらいあるっつーの。馬鹿にすんな」
「前世の話ではなく、生まれ変わってからの話です」
「……それはまだ……あっ」
なんで真正直にこいつに教えちゃったんだ、俺の馬鹿!
自ら掘った墓穴、マリアナ海溝よりも深し!
十九歳にもなってキスがまだだとか、恥ずかしすぎる。前世も奥手だが、現世でも超奥手……どこかにつける薬は無いのか。
村に来てからまだ一度も、女の子の手を握ったことすらない。ばあちゃんのシワシワな手ばっかり握ってます。それは介護です。
「なるほど。その様子では、この二年の間に付き合った人間はいなさそうですね」
「……いるもん。いまもいるから。唇腫れるくらい、彼女と毎日チュッチュしまくりだもん」
「今日まで、あなたの唇を守ってくださった神に感謝しなければ」
地獄に落ちろ! 神よ!
このままでは本当にキスを奪われてしまうぞ、いったいどうすれば……、
そうだっ!
「……なにしてるんですか?」
「タコのモノマネ、でちゅ」
俺は目をぎゅっと閉じて、唇もことさら前へと尖らせた。気合を入れて、顔のパーツというパーツを全て中央へ寄せてみる。
どうだ! この見事な変顔! キスなんぞする気には到底なれまい!
唇を「ムゥ、ムゥ」言いながら蠢かし、突如変顔を始めた俺に、オスカーは絶句しているようだった。目を瞑っているから表情はわからないが……、同じ男だ。俺にはわかる!
キスはムードが肝心だ。男の性欲はムードで動く。俺勝った。大勝利!
そのとき唇に、ふわっと、何かが一瞬押し当てられた感触がした。
……はい?
え? まさか?
驚いて目を開けた俺が見たものは、
「さてと、そろそろ帰りましょうか」
遠ざかっていく、オスカーの晴れやかな笑顔だった。
え?
ちょっと待って……
え?
いまなにが起こった?
寝転んだまま呆然と固まっていた俺を、オスカーは上手に起き上がらせてくれたようだ。知らない間に立たされて、カツラを拾って丁寧に被せられた。服についた草まで払ってくれている。
しかし、俺はそれどころではない。こいつはいま何をした?
ようやく意識が覚醒する。
「オ、オスカー……おまえ……俺にキスしやがったな」
「あんなに情熱的に唇突き出されたら、触れずにはいられませんよ。おねだりがお上手ですね」
ぎゃあああああああ! 逆だバカタレ! そんなつもりじゃなかったっつーの!
俺はオスカーの胸倉を掴んで、思う存分揺さぶった。
「おまえ馬鹿だろ! 死ね! いますぐ死ね! なにもタコ顔の時にすることないだろがっ! 俺の記念すべきファーストキスが! まさかの【男とタコチュー】! 嘘だろ! まじありえねえ! よりにもよってタコチューだぞ! マヌケすぎるだろうが! とんでもねえ黒歴史作ってくれたな、てめえ!」
「ハイハイ、服が伸びますって。タコ顔のあなたも充分可愛かったですから、落ち込むことないですよ。良い思い出になりましたね。すぐ近くに俺の馬が繋いであります。少し歩きましょう」
頭を撫でるんじゃない! 手を勝手に握ってくるな!
また引きずられるようにして少し歩いた先には、本当に馬が控えていた。
綺麗な白馬が、小さな泉のある木陰に繋がれて休んでいる。オスカーの顔をみると、ブルルルと嬉しそうに一度鳴いた。
「ご自宅まで、この馬でお送りしましょうか?」
「……いい。すぐそこだから歩いて帰る」
俺はいまだにタコチュー事件を引きずっている。諸悪の根源と相乗りなんぞ、冗談ではない。
馬を連れながら、行きに歩いてきた道へとまた戻ってきた。
しかし、聖騎士の恰好をしたコイツと白馬の組み合わせって、見た目だけは最強じゃねえか。いかにも女にキャーキャー言われそうだな。無駄にキラキラしやがって。イケメン滅びろ。
ようやくコイツともお別れだ。長かった。そして疲れた。
「カツラに草がついていますよ」
「……」
オスカーは片手で草をとると、俺の頭をそっと撫でてきた。
こいつは俺が幼い頃から、なにかというと頭を撫でてくる。もう抵抗する気力も失せて、するに任せた。
馬は主人の後ろで、逃げずにおとなしく待っている。お利口さんだな。
「ではまた、使いを寄越しますので」
「……ああ」
そういやそうだった。これで終わるわけではないのだ。次回はこいつの別荘に行かなくちゃいけないのか……。
いろいろありすぎて、もう思考力追いつかねえ。帰ったら対策考えよう。
「じゃあな」
俺はきびすを返すと、奴に背を向けて家路に向かった。
「ああ、カルス様、忘れ物です」
「え? なに?」
振り向いた俺の頬に、オスカーは手を添えると、
チュ。
顔を傾けて、唇にキスをした。
「……」
「先程のは、唇に指を押し当てただけですよ。いまのがあなたの【初めてのキス】です。それでは、御機嫌よう。カルス様」
そういって、オスカーは淡く微笑むと、馬にまたがり颯爽と駆けて行った。
俺はまた呆然と、その姿を見送ることしか出来なかった。
「もうほんっとに、しつこい! このポーズ飽きた!」
「俺からは何回みても絶景です。こんなことも出来ますし」
「ぎゃああああ! 首の匂いを嗅ぐな! 加齢臭おみまいすんぞ! 変態!」
「なに言ってるんですか、こんないい匂いのくせに」
「いい匂いなの? 俺!」
「ええもう、男ならむしゃぶりつきたくなるくらい、たまらない匂いです」
ひいいいいい!
誰か――!
聞こえますか、誰か――!
SOS! SOSです!
いますぐ俺の全身に消臭剤をぶちまけてください!
加齢臭ってどうやったら出せるんですか?
魔法のランプみたいに、首元こすれば出せますか――!
俺はブンブン音がするくらい、首を左右に振りまくって抵抗したが、
「これ以上暴れると、無理やりキスしますよ?」
そのひとことで、ピタリと動きを止めるしかなかった。
うう、脳がまだ揺れててグラグラするよぉ。気持ちが悪いよぉ。
「本当に見ていて飽きませんね、あなたは」
俺のどこが楽しいんだか、また肩揺らして笑っていやがる。
近くでみると、ぶん殴りたくなるくらい綺麗なツラしてるんだよなあ。
薄い水色の瞳なんか、本当に宝石みたいに輝いているし、鼻筋もシュッとしていて、眉毛もすごく整ってる。
人間なんだから、ちょっとくらい欠点ないの? その方が可愛げがあるよ?
まゆげが一本だけピーンと伸びてくるとかさあ……前世の俺だけど。
目をこすりすぎて、二重が五重くらいになっちゃうとかさあ……これも俺だけど。
「そもそもカルス様は、キスしたことあるんですか?」
「キスくらいあるっつーの。馬鹿にすんな」
「前世の話ではなく、生まれ変わってからの話です」
「……それはまだ……あっ」
なんで真正直にこいつに教えちゃったんだ、俺の馬鹿!
自ら掘った墓穴、マリアナ海溝よりも深し!
十九歳にもなってキスがまだだとか、恥ずかしすぎる。前世も奥手だが、現世でも超奥手……どこかにつける薬は無いのか。
村に来てからまだ一度も、女の子の手を握ったことすらない。ばあちゃんのシワシワな手ばっかり握ってます。それは介護です。
「なるほど。その様子では、この二年の間に付き合った人間はいなさそうですね」
「……いるもん。いまもいるから。唇腫れるくらい、彼女と毎日チュッチュしまくりだもん」
「今日まで、あなたの唇を守ってくださった神に感謝しなければ」
地獄に落ちろ! 神よ!
このままでは本当にキスを奪われてしまうぞ、いったいどうすれば……、
そうだっ!
「……なにしてるんですか?」
「タコのモノマネ、でちゅ」
俺は目をぎゅっと閉じて、唇もことさら前へと尖らせた。気合を入れて、顔のパーツというパーツを全て中央へ寄せてみる。
どうだ! この見事な変顔! キスなんぞする気には到底なれまい!
唇を「ムゥ、ムゥ」言いながら蠢かし、突如変顔を始めた俺に、オスカーは絶句しているようだった。目を瞑っているから表情はわからないが……、同じ男だ。俺にはわかる!
キスはムードが肝心だ。男の性欲はムードで動く。俺勝った。大勝利!
そのとき唇に、ふわっと、何かが一瞬押し当てられた感触がした。
……はい?
え? まさか?
驚いて目を開けた俺が見たものは、
「さてと、そろそろ帰りましょうか」
遠ざかっていく、オスカーの晴れやかな笑顔だった。
え?
ちょっと待って……
え?
いまなにが起こった?
寝転んだまま呆然と固まっていた俺を、オスカーは上手に起き上がらせてくれたようだ。知らない間に立たされて、カツラを拾って丁寧に被せられた。服についた草まで払ってくれている。
しかし、俺はそれどころではない。こいつはいま何をした?
ようやく意識が覚醒する。
「オ、オスカー……おまえ……俺にキスしやがったな」
「あんなに情熱的に唇突き出されたら、触れずにはいられませんよ。おねだりがお上手ですね」
ぎゃあああああああ! 逆だバカタレ! そんなつもりじゃなかったっつーの!
俺はオスカーの胸倉を掴んで、思う存分揺さぶった。
「おまえ馬鹿だろ! 死ね! いますぐ死ね! なにもタコ顔の時にすることないだろがっ! 俺の記念すべきファーストキスが! まさかの【男とタコチュー】! 嘘だろ! まじありえねえ! よりにもよってタコチューだぞ! マヌケすぎるだろうが! とんでもねえ黒歴史作ってくれたな、てめえ!」
「ハイハイ、服が伸びますって。タコ顔のあなたも充分可愛かったですから、落ち込むことないですよ。良い思い出になりましたね。すぐ近くに俺の馬が繋いであります。少し歩きましょう」
頭を撫でるんじゃない! 手を勝手に握ってくるな!
また引きずられるようにして少し歩いた先には、本当に馬が控えていた。
綺麗な白馬が、小さな泉のある木陰に繋がれて休んでいる。オスカーの顔をみると、ブルルルと嬉しそうに一度鳴いた。
「ご自宅まで、この馬でお送りしましょうか?」
「……いい。すぐそこだから歩いて帰る」
俺はいまだにタコチュー事件を引きずっている。諸悪の根源と相乗りなんぞ、冗談ではない。
馬を連れながら、行きに歩いてきた道へとまた戻ってきた。
しかし、聖騎士の恰好をしたコイツと白馬の組み合わせって、見た目だけは最強じゃねえか。いかにも女にキャーキャー言われそうだな。無駄にキラキラしやがって。イケメン滅びろ。
ようやくコイツともお別れだ。長かった。そして疲れた。
「カツラに草がついていますよ」
「……」
オスカーは片手で草をとると、俺の頭をそっと撫でてきた。
こいつは俺が幼い頃から、なにかというと頭を撫でてくる。もう抵抗する気力も失せて、するに任せた。
馬は主人の後ろで、逃げずにおとなしく待っている。お利口さんだな。
「ではまた、使いを寄越しますので」
「……ああ」
そういやそうだった。これで終わるわけではないのだ。次回はこいつの別荘に行かなくちゃいけないのか……。
いろいろありすぎて、もう思考力追いつかねえ。帰ったら対策考えよう。
「じゃあな」
俺はきびすを返すと、奴に背を向けて家路に向かった。
「ああ、カルス様、忘れ物です」
「え? なに?」
振り向いた俺の頬に、オスカーは手を添えると、
チュ。
顔を傾けて、唇にキスをした。
「……」
「先程のは、唇に指を押し当てただけですよ。いまのがあなたの【初めてのキス】です。それでは、御機嫌よう。カルス様」
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俺はまた呆然と、その姿を見送ることしか出来なかった。
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