4 / 59
第四話 村でのんびり暮らしています。
しおりを挟む
今日も元気だ、パンがうまい!
おはようございます。【俺】です。
朝からもりもり食欲全開で、口いっぱいにパンを頬張っている俺です。
ばあちゃんの焼き立てパンは、いつも絶品なのだ。
神殿で暮らしていた頃の【私】は、朝になってもなかなか目が覚めず、毎朝【奴】にゆっくりと段階を踏んで起こしてもらっていた。
でもいまの【俺】には、そんな他人任せの手順はまったく必要ない。
小窓からお日様の光が差し込んで来たら、ちゃんと自分で起床できる。ばあちゃんと一緒に朝食の用意もする。ニワトリの卵も取りに行く。餌もやる。自分から何でもできる。
きっとあの頃の【私】は、単純に【起きたくなかった】んだと思う。
起きて身支度を整えたら、まず神殿の中にある【聖なる泉】に向かう。
そこで身を清めてから、神に感謝の祈りを捧げる……というのが朝の始まりだった。
……よく心臓麻痺で死ななかったよね。
朝一発目で、いきなりキンキンに冷えた水風呂だよ?
そりゃ、ずっとベッドに潜りたくもなるわな。
毎朝、無自覚で命の危機を感じていたんじゃないのかな?
だいたい、どこのトチ狂った奴が、そんな淫靡で怪しげな儀式考えたんだよ。
神子にだけやらせてるんだぜ? 鬼畜の所業じゃねえか。
ほんとお気軽な第三者はいいよなあ。見目麗しい青年の水浴びシーン眺めているだけで、お給料もらえちゃうんだから。美味しい仕事だよ。変態野郎どもめ。
【私】が時々熱を出したのも、病弱とかじゃなく、普通に風邪ひいてたんだろうよ。
ちなみに現在の【俺】は、朝の祈りなんて一切やっていない。
せいぜいご飯食べるときに「いただきます」と、大地の恵みに感謝するくらいだ。
でも治癒術は、相変わらず使えてしまっている。
ほらみろ、やっぱりあれはエセ儀式だったんだ。馬鹿馬鹿しすぎる。
あんなわけわからん宗教団体、抜け出してきて本当に正解だった。
朝食を終えて、三人分の食器をチャパチャパ洗っていると、
「じゃあなユキ。わしらは行ってくるからの。留守は頼んだぞ」
じいちゃんが俺の背中を杖でこずいて、声をかけてきた。
「うん、いってらっしゃい」
俺は濡れた手のまま、じいちゃんに手を振った。
玄関先では、もう準備万端といった様子で、ばあちゃんが待っている。
あっ、そうだ。ここで報告です。
俺は二年前に改名しました。じゃじゃーん!
逃亡者だから名前を隠す意味ももちろんあったが、それよりなにより、【俺】の肌にはどうしても【カルス】という響きが合わなかった。むしろ拒否反応に近かった。
神殿時代は【黒神子様】という、こっ恥ずかしいニックネームの方が定着していたし、親しげに本名呼んで近づいてくるような奴らは、権威や身体目当てが見え見えの、ロクでもない人間ばかりだった。
しかも、親ともほとんど会っていなかったのに、【親に貰った大事な名前】といわれても、愛着なんて感じられるわけがない。
正直、俺の頭の中では、現世の親の顔はもはや【へのへのもへじ】と化している。
そこで、新しい家族も増えたことだし、お年寄りにも覚えやすい名前ということで、前世の名前、幸成(ゆきなり)から二文字とって、【ユキ】にしてみたら……
ジャストフィット!
名前って大事だよね。
ようやく本来の自我も取り戻せた感じだよ。
「ねえユキちゃん。本当に行かないのかい? 神父様が、ユキちゃんがいないと寂しいと、前にもおっしゃられていてねえ……」
「ばあちゃん、ごめんな。知り合いだけの小さな集まりだったらいいんだけど、今回は違うみたいだからさ。次の集会のときにはたぶん行けるよ。神父様にもよろしく伝えておいて」
「でも……」
「コラばあさん、いつまでも困らせては駄目じゃよ。いってくるぞい、ユキ」
「うん、気をつけてね」
ばあちゃんの背中を押すようにして、じいちゃんたちは出かけて行った。
やれやれ助かったぜ、じいちゃん。
俺たちは、王都から山みっつ分離れた、牧草地が広がる、のどかな片田舎に住んでいる。
国外へ逃げることももちろん考えた。
しかしそれには、厳しい検問をいくつか潜り抜けないといけなくなる。
国境レベルだと、さすがにあの門番のようにはいかないだろう。常に軍が警備しているはずだ。
だったらもう、俺はとことん開き直って、国内のこの土地に、どっかりと腰を下ろすことに決めたのだ。
もちろん、俺が逃亡した当時は、王都から大勢の追手が押し寄せ、この村も片っ端から兵士に捜索された。
だがしかし!
駄菓子菓子!
じいちゃんたちは、みるからに善良そうな地蔵パワーを武器に、それはもう巧妙に追手を油断させて、俺を上手に隠してくれた。
そして俺自身も、ちょこまかと要領よく、逃げまわるのが得意だった。
「もしかしたら、神様が守ってくれていたのかもしれないのう」
なんて、じいちゃんは微笑んでいたが、ナイナイナイ!
俺は【神の御使い】を勝手に自主廃業しちゃった、トンデモ神子ですから。
怒って罰を与えられるならまだしも、それはないと思うよ?
でも、いまの話からも分かるように、じいちゃんたちは結構熱心な神教徒だ。
たぶん、この国の人々は、俺以外はそうなんじゃないかな。
週末には家族で教会へ行って、神に祈りを捧げることが当たり前の生活なのだ。
そして今日も、じいちゃんたちは教会へ出かけて行ったのだが……。
……俺はやっぱり、神様に頭を下げることに抵抗あるんだよなあ。
あそこの神父様はとても優しい。村の人も同様だ。
じいちゃんの遠い親戚として紹介された俺を、なんの疑いもなく、あたたかく迎え入れてくれた。
それは前世で、田舎暮らしを始めたときと、少し似ている。
でも、あの時と決定的に違うのは……。
前世では、【必要とされない虚しさ】から逃げて、田舎暮らしを始めた。
いまは、【必要とされすぎる重圧】から逃げて、ここにいる。
ねえ神様……。
【足して2で割って丁度いい】って言葉知ってます?
あなたはなんでも極端すぎますって。
俺は、朝の家事をひととおり終えると、カツラをかぶって外へでて、裏山に作った畑の草むしりを始めた。
そして、その周りに少しずつクワを入れて、畑を広げていく。
この辺りは根っこだらけなので、体力的に結構きつい作業だ。でも頑張らねば。
まだ趣味レベルの段階だが、いずれはここで本格的に農業を始める予定だ。
いまは地道に研究して、野菜作りのための理想の土づくりに励んでいる。
クワを一回ふるうたびに、夢に一歩近づいてると思えば、ヤル気もみなぎるというものだ。
よーし! 頑張るぞ――!
えいやっ! えいやっ! と、夢中で土を耕していたら、じいちゃんたちが帰ってきてしまった。
やばい! もうそんな時間だったか!
「あらあらユキちゃん。帽子を被らないと駄目でしょう。かわいい顔が日に焼けちゃったらどうするの。お嫁にいけなくなるじゃないの」
こんなとき、ばあちゃんは何かと俺を女扱いしてくる。解せぬ。
それというのも、俺は去年から、月に一度の乙女の日……つまりは、生理が来るようになってしまったのだ。
両性具有だから、いつかは来ると覚悟はしていたけどね。
中身は気弱な中年男なので、いざ血を見たら、結構パニックになってしまった。情けない。
そのとき、ばあちゃんに処置を相談したせいか、彼女のなかで、【ユキちゃんは女の子】【子供を産める】という印象が強く根付いてしまったらしい。
「違うって、ばあちゃん! 俺は男なんだって! かわいい顔のお嫁さんを俺がもらうの! 村の人にも俺は男だって紹介しただろう? そんな話聞かれて、変な噂にでもなったらどうするんだよ! 頼むよ!」
「でもねえ、ユキちゃんよりかわいい子なんて、この村にはいませんよ。この前も男の子に告白されていたでしょうに」
グサリッ!
いきなり心の臓をひと突きにされました!
誰かっ! 誰か救急車を!
容疑者は目の前にいます! いますぐ逮捕してください!
「おやおや、それは初耳じゃのう」
「村長さんの息子さんですよ。あの子は真面目で優しくて良い子だから、ユキちゃんにピッタリだと思うんです」
「ああ、あの子なら安心じゃな。体格も立派だし、ユキを守ってくれそうじゃ」
「そうでしょう、そうでしょう。ワタシもつい嬉しくてねえ。さっき教会で会ったときに【ユキちゃんを末永くよろしくお願いします】と、声をかけておきました」
「気がきくのう、ばあさん」
……だんだんと意識が遠のいてきたのは、気のせいかな。
俺が畑を耕していた間に、嫁入り先が決まっていたようです。
おはようございます。【俺】です。
朝からもりもり食欲全開で、口いっぱいにパンを頬張っている俺です。
ばあちゃんの焼き立てパンは、いつも絶品なのだ。
神殿で暮らしていた頃の【私】は、朝になってもなかなか目が覚めず、毎朝【奴】にゆっくりと段階を踏んで起こしてもらっていた。
でもいまの【俺】には、そんな他人任せの手順はまったく必要ない。
小窓からお日様の光が差し込んで来たら、ちゃんと自分で起床できる。ばあちゃんと一緒に朝食の用意もする。ニワトリの卵も取りに行く。餌もやる。自分から何でもできる。
きっとあの頃の【私】は、単純に【起きたくなかった】んだと思う。
起きて身支度を整えたら、まず神殿の中にある【聖なる泉】に向かう。
そこで身を清めてから、神に感謝の祈りを捧げる……というのが朝の始まりだった。
……よく心臓麻痺で死ななかったよね。
朝一発目で、いきなりキンキンに冷えた水風呂だよ?
そりゃ、ずっとベッドに潜りたくもなるわな。
毎朝、無自覚で命の危機を感じていたんじゃないのかな?
だいたい、どこのトチ狂った奴が、そんな淫靡で怪しげな儀式考えたんだよ。
神子にだけやらせてるんだぜ? 鬼畜の所業じゃねえか。
ほんとお気軽な第三者はいいよなあ。見目麗しい青年の水浴びシーン眺めているだけで、お給料もらえちゃうんだから。美味しい仕事だよ。変態野郎どもめ。
【私】が時々熱を出したのも、病弱とかじゃなく、普通に風邪ひいてたんだろうよ。
ちなみに現在の【俺】は、朝の祈りなんて一切やっていない。
せいぜいご飯食べるときに「いただきます」と、大地の恵みに感謝するくらいだ。
でも治癒術は、相変わらず使えてしまっている。
ほらみろ、やっぱりあれはエセ儀式だったんだ。馬鹿馬鹿しすぎる。
あんなわけわからん宗教団体、抜け出してきて本当に正解だった。
朝食を終えて、三人分の食器をチャパチャパ洗っていると、
「じゃあなユキ。わしらは行ってくるからの。留守は頼んだぞ」
じいちゃんが俺の背中を杖でこずいて、声をかけてきた。
「うん、いってらっしゃい」
俺は濡れた手のまま、じいちゃんに手を振った。
玄関先では、もう準備万端といった様子で、ばあちゃんが待っている。
あっ、そうだ。ここで報告です。
俺は二年前に改名しました。じゃじゃーん!
逃亡者だから名前を隠す意味ももちろんあったが、それよりなにより、【俺】の肌にはどうしても【カルス】という響きが合わなかった。むしろ拒否反応に近かった。
神殿時代は【黒神子様】という、こっ恥ずかしいニックネームの方が定着していたし、親しげに本名呼んで近づいてくるような奴らは、権威や身体目当てが見え見えの、ロクでもない人間ばかりだった。
しかも、親ともほとんど会っていなかったのに、【親に貰った大事な名前】といわれても、愛着なんて感じられるわけがない。
正直、俺の頭の中では、現世の親の顔はもはや【へのへのもへじ】と化している。
そこで、新しい家族も増えたことだし、お年寄りにも覚えやすい名前ということで、前世の名前、幸成(ゆきなり)から二文字とって、【ユキ】にしてみたら……
ジャストフィット!
名前って大事だよね。
ようやく本来の自我も取り戻せた感じだよ。
「ねえユキちゃん。本当に行かないのかい? 神父様が、ユキちゃんがいないと寂しいと、前にもおっしゃられていてねえ……」
「ばあちゃん、ごめんな。知り合いだけの小さな集まりだったらいいんだけど、今回は違うみたいだからさ。次の集会のときにはたぶん行けるよ。神父様にもよろしく伝えておいて」
「でも……」
「コラばあさん、いつまでも困らせては駄目じゃよ。いってくるぞい、ユキ」
「うん、気をつけてね」
ばあちゃんの背中を押すようにして、じいちゃんたちは出かけて行った。
やれやれ助かったぜ、じいちゃん。
俺たちは、王都から山みっつ分離れた、牧草地が広がる、のどかな片田舎に住んでいる。
国外へ逃げることももちろん考えた。
しかしそれには、厳しい検問をいくつか潜り抜けないといけなくなる。
国境レベルだと、さすがにあの門番のようにはいかないだろう。常に軍が警備しているはずだ。
だったらもう、俺はとことん開き直って、国内のこの土地に、どっかりと腰を下ろすことに決めたのだ。
もちろん、俺が逃亡した当時は、王都から大勢の追手が押し寄せ、この村も片っ端から兵士に捜索された。
だがしかし!
駄菓子菓子!
じいちゃんたちは、みるからに善良そうな地蔵パワーを武器に、それはもう巧妙に追手を油断させて、俺を上手に隠してくれた。
そして俺自身も、ちょこまかと要領よく、逃げまわるのが得意だった。
「もしかしたら、神様が守ってくれていたのかもしれないのう」
なんて、じいちゃんは微笑んでいたが、ナイナイナイ!
俺は【神の御使い】を勝手に自主廃業しちゃった、トンデモ神子ですから。
怒って罰を与えられるならまだしも、それはないと思うよ?
でも、いまの話からも分かるように、じいちゃんたちは結構熱心な神教徒だ。
たぶん、この国の人々は、俺以外はそうなんじゃないかな。
週末には家族で教会へ行って、神に祈りを捧げることが当たり前の生活なのだ。
そして今日も、じいちゃんたちは教会へ出かけて行ったのだが……。
……俺はやっぱり、神様に頭を下げることに抵抗あるんだよなあ。
あそこの神父様はとても優しい。村の人も同様だ。
じいちゃんの遠い親戚として紹介された俺を、なんの疑いもなく、あたたかく迎え入れてくれた。
それは前世で、田舎暮らしを始めたときと、少し似ている。
でも、あの時と決定的に違うのは……。
前世では、【必要とされない虚しさ】から逃げて、田舎暮らしを始めた。
いまは、【必要とされすぎる重圧】から逃げて、ここにいる。
ねえ神様……。
【足して2で割って丁度いい】って言葉知ってます?
あなたはなんでも極端すぎますって。
俺は、朝の家事をひととおり終えると、カツラをかぶって外へでて、裏山に作った畑の草むしりを始めた。
そして、その周りに少しずつクワを入れて、畑を広げていく。
この辺りは根っこだらけなので、体力的に結構きつい作業だ。でも頑張らねば。
まだ趣味レベルの段階だが、いずれはここで本格的に農業を始める予定だ。
いまは地道に研究して、野菜作りのための理想の土づくりに励んでいる。
クワを一回ふるうたびに、夢に一歩近づいてると思えば、ヤル気もみなぎるというものだ。
よーし! 頑張るぞ――!
えいやっ! えいやっ! と、夢中で土を耕していたら、じいちゃんたちが帰ってきてしまった。
やばい! もうそんな時間だったか!
「あらあらユキちゃん。帽子を被らないと駄目でしょう。かわいい顔が日に焼けちゃったらどうするの。お嫁にいけなくなるじゃないの」
こんなとき、ばあちゃんは何かと俺を女扱いしてくる。解せぬ。
それというのも、俺は去年から、月に一度の乙女の日……つまりは、生理が来るようになってしまったのだ。
両性具有だから、いつかは来ると覚悟はしていたけどね。
中身は気弱な中年男なので、いざ血を見たら、結構パニックになってしまった。情けない。
そのとき、ばあちゃんに処置を相談したせいか、彼女のなかで、【ユキちゃんは女の子】【子供を産める】という印象が強く根付いてしまったらしい。
「違うって、ばあちゃん! 俺は男なんだって! かわいい顔のお嫁さんを俺がもらうの! 村の人にも俺は男だって紹介しただろう? そんな話聞かれて、変な噂にでもなったらどうするんだよ! 頼むよ!」
「でもねえ、ユキちゃんよりかわいい子なんて、この村にはいませんよ。この前も男の子に告白されていたでしょうに」
グサリッ!
いきなり心の臓をひと突きにされました!
誰かっ! 誰か救急車を!
容疑者は目の前にいます! いますぐ逮捕してください!
「おやおや、それは初耳じゃのう」
「村長さんの息子さんですよ。あの子は真面目で優しくて良い子だから、ユキちゃんにピッタリだと思うんです」
「ああ、あの子なら安心じゃな。体格も立派だし、ユキを守ってくれそうじゃ」
「そうでしょう、そうでしょう。ワタシもつい嬉しくてねえ。さっき教会で会ったときに【ユキちゃんを末永くよろしくお願いします】と、声をかけておきました」
「気がきくのう、ばあさん」
……だんだんと意識が遠のいてきたのは、気のせいかな。
俺が畑を耕していた間に、嫁入り先が決まっていたようです。
13
白光猫の小説情報を随時更新中です。
twitterアカウント ⇒ @shiromitsu_nyan
twitterアカウント ⇒ @shiromitsu_nyan
お気に入りに追加
1,690
あなたにおすすめの小説

イケメンは観賞用!
ミイ
BL
子爵家の次男として転生したオリバー・シェフィールドは前世の記憶があった。しかし、チートとしての能力は皆無。更にこれといって特技も無い。
只、彼の身体は普通ではなかった。
そんな普通ではない身体に生まれた自分の価値はこの身体しかないと思い悩む日々…を過ごすこともなく趣味に没頭する彼。
そんな彼の趣味は"美しい男性を観て楽しむ"ことだった。
生前、◯ャニーズJr.が大好きだった彼は今世でもその趣味を続け楽しく過ごしていたが、父親に持ってこられたお見合い話で運命の歯車が動き出す。
さらに成人を間近に迎えたある日、彼は衝撃の事実を知らされたのだった。
*タグは進む内に増やしていきます
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆
―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。―
モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。
だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。
そう、あの「秘密」が表に出るまでは。
あなたの隣で初めての恋を知る
ななもりあや
BL
5歳のときバス事故で両親を失った四季。足に大怪我を負い車椅子での生活を余儀なくされる。しらさぎが丘養護施設で育ち、高校卒業後、施設を出て一人暮らしをはじめる。
その日暮らしの苦しい生活でも決して明るさを失わない四季。
そんなある日、突然の雷雨に身の危険を感じ、雨宿りするためにあるマンションの駐車場に避難する四季。そこで、運命の出会いをすることに。
一回りも年上の彼に一目惚れされ溺愛される四季。
初めての恋に戸惑いつつも四季は、やがて彼を愛するようになる。
表紙絵は絵師のkaworineさんに描いていただきました。
転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!
めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。
ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。
兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。
義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!?
このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。
※タイトル変更(2024/11/27)

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

異世界転移して出会っためちゃくちゃ好きな男が全く手を出してこない
春野ひより
BL
前触れもなく異世界転移したトップアイドル、アオイ。
路頭に迷いかけたアオイを拾ったのは娼館のガメツイ女主人で、アオイは半ば強制的に男娼としてデビューすることに。しかし、絶対に抱かれたくないアオイは初めての客である美しい男に交渉する。
「――僕を見てほしいんです」
奇跡的に男に気に入られたアオイ。足繁く通う男。男はアオイに惜しみなく金を注ぎ、アオイは美しい男に恋をするが、男は「私は貴方のファンです」と言うばかりで頑としてアオイを抱かなくて――。
愛されるには理由が必要だと思っているし、理由が無くなれば捨てられて当然だと思っている受けが「それでも愛して欲しい」と手を伸ばせるようになるまでの話です。
金を使うことでしか愛を伝えられない不器用な人外×自分に付けられた値段でしか愛を実感できない不器用な青年


お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた
やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。
俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。
独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。
好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け
ムーンライトノベルズにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる