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王立ルサルカ魔法学園へ
4、アベル・ファルシオン
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ルークとヴォルフが執務室の扉の前に立つと、青く光る球体がひらりひらりとルークに纏わり付いた。この球体はファルシオン辺境伯家当主アベル・ファルシオンと契約している水の精霊ニヴィアンである。
『ねえルーク、ルーク! ぼくヒマなのー。あそぼうよ!』
「ごめんね。今から父さんに用事なんだ。中にいるかな?」
ニヴィアンに聞くと、えぇ~いるけどぉ、というどこか拗ねた幼子のような声が返ってきた。もしニヴィアンが人の姿をとることが出来たなら腰に手を当てて頬を膨らませ不貞腐れている小さな男の子だろう。最近カインは執務に忙しく、毎日のように行っていた鍛錬や魔獣討伐もなかなか時間が取れずにいたため、ニヴィアンはやることがなくて暇なのだった。
「父上、ルークです。入りますよ」
ノックをして執務室に入ると、うずたかく積み上げられた書類が置かれたデスクの向こうにルークの父親アベルの疲れた顔が見えた。ルークについてきたヴォルフは音もなく扉の横に控えて立つ。
二メートル近い身長を窮屈そうに折り曲げ、鍛え抜かれた筋肉の上に貴族服を着てデスクの前に座る姿には違和感しか感じない。
水精霊の加護を象徴するかのような蒼い瞳と緩やかな天然パーマが入った水色の髪を後ろへ撫で付け、顔立ちは整っているが左眉から頬まで真一文字に走った傷と、魔王ですら威圧しそうな鋭い眼光で王都の令嬢や奥方たちからは怖がられている。
もっとも辺境にはもっと厳つくて凶悪な顔つきの者が多くいて、女子供も怖い顔への耐性があるため、見た目だけで怖がられるといったことはない。
アベルはさらさらと書類にペンを走らせながら、デスクから顔も上げずに左手を振ってルークにソファに座るよう促した。アベルは脳筋で執務嫌いのファルシオン家歴代当主の中で唯一両方得意といった変わり種。そのカインがこれだけ書類を溜めてしまった原因は先日のスタンピードのせいだった。
魔獣から採れる素材は魔石、骨、皮、牙、血、内臓など多岐にわたる。先日のスタンピードで倒された魔獣は数百体にも及び、採れた素材の売却先を決めたり、死体の処理をしたり、怪我をした騎士たちの補償、森の整備、参加した者たちへの褒賞を決めたり……と、枚挙にいとまがないほどやること、決めなくてはならないことが多い。
仕事途中の父の手を止めるわけにはいかないので、ルークは執務室にある一人掛けのソファに座る。ニヴィアンもついてきて、小鳥のように肩に留まった。しばらく父親の仕事を見ながらルークは先日起こったスタンピードについて思い返していた。
八ヶ月前にも常闇の森でスタンピードがあったばかりだった。領地ファルンは確かにスタンピードが多い地域ではあるが、通常は一年以上間隔が空くもので、ここまで間を空けずに再びスタンピードが起こったことはなかった。
「やっぱりトロイメライかな……」
ニヴィアンを撫でるように指を動かしながらルークが独り言ちると、ペンを走らせていたアベルの手が止まった。
「ルークは人工スタンピードだと思うか?」
アベルは顔を上げて自分の息子に問うた。アベルはワイバーン騎士団の団長ではあるが、今回のスタンピードは副団長の立場にいるルークに任せたため、後にスタンピード収束の報告を聞いただけで現場に行っていない。その場の空気を吸い、敵の動きを見て戦ったルークたちにしか気付かないことがある。
「そうですね、いくつか違和感がありました。まず、あのサイクロプスはまっすぐファルンの街へと向かっていました。トロイメライの方ではなく」
常闇の森に棲んでいる、人に脅威を齎す可能性のある魔物たちの棲家は、事前に冒険者ギルドへ調査依頼を出して場所を調べている。サイクロプスが棲む巣は入り口が北東の方角を向いている。北東はトロイメライ王国の辺境、トロイの街がある。
「巣から出て向かうのは正面にあるトロイのはずです。しかしあのサイクロプスは巣の裏側、ファルンがある南西へと向かった。なぜ回り込んだのでしょうか? それに、通常ツガイでいるはずの雌がいませんでした。襲ってきたのは雄だけです」
襲ってきたサイクロプスの大きさから、すでにツガイがいる個体だと考えられる。ツガイがいれば当然子どもが産まれる。その子どもの姿もなかった。
「巣の調査が必要かと愚考します」
サイクロプスは形だけは大きいが普段は好戦的ではないおとなしい部類の魔物で、手を出さなければ危害を加えてくることはない。雄が獲物を狩りに二、三日留守にしている間、雌が巣に残り子育てをする。
「おそらくですが、子どもを囮に使ったのでしょう」
ルークの考えはこうだ。何者かが雄がいない時を見計らい、雌を殺して子どもを強奪。子どもをファルンの街へと連れて来て雄を誘き出した。同じような事件は前例がある。その時は子どもではなく卵だったが。
「巣を見れば何かしらの痕跡が残っているでしょう。あと、ファルンの街に最近見慣れない商隊が二、三入ってきて、怪しげな行動をとっていたという目撃証言もあります」
「では砦の出入国の記録も確認せねばな」
ファルシオン領は冒険者と商人の街。常闇の森は魔獣被害は深刻だが、危険な分恵みも多く、魔獣から採れる骨や皮などの素材、魔力の濃い土で育った多種多様の薬草や毒草、大規模な魔石の鉱脈などがあり、その豊かな資源を目当てに国内のみならず周辺諸国からも商人が隊を組んでやってくる。
常闇の森に築かれたカルス砦が唯一の隣国との交通手段で、隣国トロイメライからファルシオン領に入るには、その砦で入国の手続きを受けなくてはならず、そこで書かれた書類を見れば、誰が入国したかある程度調べられる。
「よし。ひとまず休憩しよう」
アベルはペンを置き、トントンと書類を揃えてデスクの右側の山に置くと、抽斗からすでに封蝋してある手紙を取り出した。
「マルガレーテから話は聞いたと思うが、この手紙をガルシア子爵に渡してくれ」
「分かりました」
ルークが手紙を受け取ると、アベルはルークが座るソファの対面に体を投げ出すようにどかっと座った。相当お疲れのようで、肩をゴキゴキと鳴らしている。
ガルシア子爵とは母マルガレーテの実兄で、ルークからみると伯父に当たる人物だ。
突然だが王都には三つの騎士団がある。
主に王都の治安を守る王立騎士団、通称『黒の騎士団』。王族の警護を担当する近衛騎士団、通称『白の騎士団』。魔法と剣技を融合した魔剣士が多く在籍し、魔物討伐や盗賊討伐を行う地方騎士団、通称『赤の騎士団』。ゲオルグ・ガルシア子爵はこのうちの赤の騎士団のトップ、騎士団長を務めている。
因みに攻略対象者のマリウッツの父、イーゴリ・バーンズワース伯爵は近衛騎士団ーー白の騎士団のトップを務めており、実力主義で貴賤を問わず隊員を登用する赤の騎士団団長であるゲオルグとは犬猿の仲であった。
ルークの肩にいたニヴィアンが部屋をくるくると回ってアベルの方へ飛ぶ。人の姿を取らない、ただの青い光の球体なのにどこか嬉しそうなのが分かる。
『アベル! おしごとしゅーりょー?』
「ひとまず今やっていた分だけはな。悪いな、ニヴィアン。なかなかお前の相手ができなくて。今からルークと少し話があるんだ。魔力をやるからもう少し待てるか? 話が終わったら少し鍛錬しよう」
『わあい!』
アベルの人差し指にニヴィアンが留まった。アベルが魔力を指先に集めニヴィアンに注ぎ込む。これが人型を取れない精霊への通常の魔力譲渡だった。
ニヴィアンがアベルから離れると同時にヴォルフが用意していた紅茶を二人の前に置いた。
「お疲れ様です。こちらをどうぞ」
疲労回復効果、リラックス効果があるとされるダージリンティーのセカンドフラッシュ。ほのかにマスカットのような香りがする。アベルが一口飲んで大きく息を吐いた。
「ルーク。お前、いつ王都に向かう?」
「グランティーヌ公爵家との日程調整などもありますから明後日には。スタンピードの後始末を手伝えないのは申し訳ないですが」
「仕方あるまい。隣国のことはこちらでなんとかしておく。まあ、なに。魔法が使える者が減っているから開戦なんてことにはならんさ。あそこの王は小心者だから負ける戦はせん」
統計では近年トロイメライで精霊の加護を受ける者が減ってきている。人間が精霊の怒りを買ったとも、精霊が棲む自然を壊しているからだとも言われているが原因は不明だ。
ここアウグスト王国では常闇の森にある大規模な魔石鉱脈から採掘された魔鉱石が魔力の代わりとして使えることが最近の研究で分かり、簡単に火をつけられたり風を起こせたりする魔鉱石を埋め込んだ魔道具というものが新しく作られ売られるようになったため、不便さを感じることはない。
「どうしても奴らはファルシオン領が欲しいらしい。常闇の森から採れる豊富な資源はもちろんのこと、四大精霊王の寵愛者がいるおかげで精霊が他の国からも集まってきているからな」
「あーー、はは。私のせいですか」
精霊の数が多ければ多いほど加護を受ける人数も増える。
自分がいるせいで他国の精霊の数が減った。
苦笑いするしかないルークであった。
後日、サイクロプスの巣を見に行った者たちの報告により、巣に子供がいた形跡があったこと、雌が巣の近くで亡くなっていたこと、そしてファルンの街側の森の入り口近くにサイクロプスの子どもの遺骸が埋められていたことが判明し、ルークの考えが当たっていたことが分かったが、まだこの時は推測の域を出なかった。
『ねえルーク、ルーク! ぼくヒマなのー。あそぼうよ!』
「ごめんね。今から父さんに用事なんだ。中にいるかな?」
ニヴィアンに聞くと、えぇ~いるけどぉ、というどこか拗ねた幼子のような声が返ってきた。もしニヴィアンが人の姿をとることが出来たなら腰に手を当てて頬を膨らませ不貞腐れている小さな男の子だろう。最近カインは執務に忙しく、毎日のように行っていた鍛錬や魔獣討伐もなかなか時間が取れずにいたため、ニヴィアンはやることがなくて暇なのだった。
「父上、ルークです。入りますよ」
ノックをして執務室に入ると、うずたかく積み上げられた書類が置かれたデスクの向こうにルークの父親アベルの疲れた顔が見えた。ルークについてきたヴォルフは音もなく扉の横に控えて立つ。
二メートル近い身長を窮屈そうに折り曲げ、鍛え抜かれた筋肉の上に貴族服を着てデスクの前に座る姿には違和感しか感じない。
水精霊の加護を象徴するかのような蒼い瞳と緩やかな天然パーマが入った水色の髪を後ろへ撫で付け、顔立ちは整っているが左眉から頬まで真一文字に走った傷と、魔王ですら威圧しそうな鋭い眼光で王都の令嬢や奥方たちからは怖がられている。
もっとも辺境にはもっと厳つくて凶悪な顔つきの者が多くいて、女子供も怖い顔への耐性があるため、見た目だけで怖がられるといったことはない。
アベルはさらさらと書類にペンを走らせながら、デスクから顔も上げずに左手を振ってルークにソファに座るよう促した。アベルは脳筋で執務嫌いのファルシオン家歴代当主の中で唯一両方得意といった変わり種。そのカインがこれだけ書類を溜めてしまった原因は先日のスタンピードのせいだった。
魔獣から採れる素材は魔石、骨、皮、牙、血、内臓など多岐にわたる。先日のスタンピードで倒された魔獣は数百体にも及び、採れた素材の売却先を決めたり、死体の処理をしたり、怪我をした騎士たちの補償、森の整備、参加した者たちへの褒賞を決めたり……と、枚挙にいとまがないほどやること、決めなくてはならないことが多い。
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八ヶ月前にも常闇の森でスタンピードがあったばかりだった。領地ファルンは確かにスタンピードが多い地域ではあるが、通常は一年以上間隔が空くもので、ここまで間を空けずに再びスタンピードが起こったことはなかった。
「やっぱりトロイメライかな……」
ニヴィアンを撫でるように指を動かしながらルークが独り言ちると、ペンを走らせていたアベルの手が止まった。
「ルークは人工スタンピードだと思うか?」
アベルは顔を上げて自分の息子に問うた。アベルはワイバーン騎士団の団長ではあるが、今回のスタンピードは副団長の立場にいるルークに任せたため、後にスタンピード収束の報告を聞いただけで現場に行っていない。その場の空気を吸い、敵の動きを見て戦ったルークたちにしか気付かないことがある。
「そうですね、いくつか違和感がありました。まず、あのサイクロプスはまっすぐファルンの街へと向かっていました。トロイメライの方ではなく」
常闇の森に棲んでいる、人に脅威を齎す可能性のある魔物たちの棲家は、事前に冒険者ギルドへ調査依頼を出して場所を調べている。サイクロプスが棲む巣は入り口が北東の方角を向いている。北東はトロイメライ王国の辺境、トロイの街がある。
「巣から出て向かうのは正面にあるトロイのはずです。しかしあのサイクロプスは巣の裏側、ファルンがある南西へと向かった。なぜ回り込んだのでしょうか? それに、通常ツガイでいるはずの雌がいませんでした。襲ってきたのは雄だけです」
襲ってきたサイクロプスの大きさから、すでにツガイがいる個体だと考えられる。ツガイがいれば当然子どもが産まれる。その子どもの姿もなかった。
「巣の調査が必要かと愚考します」
サイクロプスは形だけは大きいが普段は好戦的ではないおとなしい部類の魔物で、手を出さなければ危害を加えてくることはない。雄が獲物を狩りに二、三日留守にしている間、雌が巣に残り子育てをする。
「おそらくですが、子どもを囮に使ったのでしょう」
ルークの考えはこうだ。何者かが雄がいない時を見計らい、雌を殺して子どもを強奪。子どもをファルンの街へと連れて来て雄を誘き出した。同じような事件は前例がある。その時は子どもではなく卵だったが。
「巣を見れば何かしらの痕跡が残っているでしょう。あと、ファルンの街に最近見慣れない商隊が二、三入ってきて、怪しげな行動をとっていたという目撃証言もあります」
「では砦の出入国の記録も確認せねばな」
ファルシオン領は冒険者と商人の街。常闇の森は魔獣被害は深刻だが、危険な分恵みも多く、魔獣から採れる骨や皮などの素材、魔力の濃い土で育った多種多様の薬草や毒草、大規模な魔石の鉱脈などがあり、その豊かな資源を目当てに国内のみならず周辺諸国からも商人が隊を組んでやってくる。
常闇の森に築かれたカルス砦が唯一の隣国との交通手段で、隣国トロイメライからファルシオン領に入るには、その砦で入国の手続きを受けなくてはならず、そこで書かれた書類を見れば、誰が入国したかある程度調べられる。
「よし。ひとまず休憩しよう」
アベルはペンを置き、トントンと書類を揃えてデスクの右側の山に置くと、抽斗からすでに封蝋してある手紙を取り出した。
「マルガレーテから話は聞いたと思うが、この手紙をガルシア子爵に渡してくれ」
「分かりました」
ルークが手紙を受け取ると、アベルはルークが座るソファの対面に体を投げ出すようにどかっと座った。相当お疲れのようで、肩をゴキゴキと鳴らしている。
ガルシア子爵とは母マルガレーテの実兄で、ルークからみると伯父に当たる人物だ。
突然だが王都には三つの騎士団がある。
主に王都の治安を守る王立騎士団、通称『黒の騎士団』。王族の警護を担当する近衛騎士団、通称『白の騎士団』。魔法と剣技を融合した魔剣士が多く在籍し、魔物討伐や盗賊討伐を行う地方騎士団、通称『赤の騎士団』。ゲオルグ・ガルシア子爵はこのうちの赤の騎士団のトップ、騎士団長を務めている。
因みに攻略対象者のマリウッツの父、イーゴリ・バーンズワース伯爵は近衛騎士団ーー白の騎士団のトップを務めており、実力主義で貴賤を問わず隊員を登用する赤の騎士団団長であるゲオルグとは犬猿の仲であった。
ルークの肩にいたニヴィアンが部屋をくるくると回ってアベルの方へ飛ぶ。人の姿を取らない、ただの青い光の球体なのにどこか嬉しそうなのが分かる。
『アベル! おしごとしゅーりょー?』
「ひとまず今やっていた分だけはな。悪いな、ニヴィアン。なかなかお前の相手ができなくて。今からルークと少し話があるんだ。魔力をやるからもう少し待てるか? 話が終わったら少し鍛錬しよう」
『わあい!』
アベルの人差し指にニヴィアンが留まった。アベルが魔力を指先に集めニヴィアンに注ぎ込む。これが人型を取れない精霊への通常の魔力譲渡だった。
ニヴィアンがアベルから離れると同時にヴォルフが用意していた紅茶を二人の前に置いた。
「お疲れ様です。こちらをどうぞ」
疲労回復効果、リラックス効果があるとされるダージリンティーのセカンドフラッシュ。ほのかにマスカットのような香りがする。アベルが一口飲んで大きく息を吐いた。
「ルーク。お前、いつ王都に向かう?」
「グランティーヌ公爵家との日程調整などもありますから明後日には。スタンピードの後始末を手伝えないのは申し訳ないですが」
「仕方あるまい。隣国のことはこちらでなんとかしておく。まあ、なに。魔法が使える者が減っているから開戦なんてことにはならんさ。あそこの王は小心者だから負ける戦はせん」
統計では近年トロイメライで精霊の加護を受ける者が減ってきている。人間が精霊の怒りを買ったとも、精霊が棲む自然を壊しているからだとも言われているが原因は不明だ。
ここアウグスト王国では常闇の森にある大規模な魔石鉱脈から採掘された魔鉱石が魔力の代わりとして使えることが最近の研究で分かり、簡単に火をつけられたり風を起こせたりする魔鉱石を埋め込んだ魔道具というものが新しく作られ売られるようになったため、不便さを感じることはない。
「どうしても奴らはファルシオン領が欲しいらしい。常闇の森から採れる豊富な資源はもちろんのこと、四大精霊王の寵愛者がいるおかげで精霊が他の国からも集まってきているからな」
「あーー、はは。私のせいですか」
精霊の数が多ければ多いほど加護を受ける人数も増える。
自分がいるせいで他国の精霊の数が減った。
苦笑いするしかないルークであった。
後日、サイクロプスの巣を見に行った者たちの報告により、巣に子供がいた形跡があったこと、雌が巣の近くで亡くなっていたこと、そしてファルンの街側の森の入り口近くにサイクロプスの子どもの遺骸が埋められていたことが判明し、ルークの考えが当たっていたことが分かったが、まだこの時は推測の域を出なかった。
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