堕ちた双子

ゆきみまんじゅう

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従順な身体と心

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それから数日間、海斗のいない隙を見計らって、俺は練習を続けた。

いや、そう言い訳することで、自ら快楽を求めて行っているという事実を誤魔化しているに過ぎなかった。

その証明に、風呂場の中や海斗が寝たあとに、こっそりとヤッテいたのだから。

もはや俺は、新たなる快楽に溺れていた。

そして今日、ついにその時を迎える。



「さあ、いよいよ、練習の成果を見せてもらうよ。」

午前中の授業を終え、男と落ち合った俺は、再びホテルへ連れて行かれた。

もちろんその道中の電車の中で、身体を弄られていて、まだその熱が残ったままだった。

俺は男に言われるまま服を脱ぎ捨てると、男に背を向け四つん這いの体勢になった。

すると男がすぐそばでしゃがみ込み、両手で俺の尻を掴むと、左右に広げた。

「おおー。どうやらちゃんと練習していたようだね。だいぶ広がっているよ。」

もっとも見られたくない場所を、マジマジと見られて、羞恥心で顔が火照ってくる。

それだけでは飽き足らず、俺のあそこに指を挿れてきた。

「……ッ…ん……っ…あ……っ……。」

たったそれだけなのに、その刺激に声を漏らしてしまう。

「随分ともの欲しそうだね。中がヒクヒクしているよ。」
「だ…っ……誰が…ッ…あぁ…っ…ん……。」

いくら口で拒んでも、身体はあまりにも素直だった。

もう理性なんかでは、どうにもならないほど、欲しくて欲しくてたまらなくなる。

「でもまずは、ここを綺麗にしないとね。今日は僕が洗ってあげるからね。」

男は人差し指を抜くと、自らも服を脱ぎ捨てる。

そして身体に力が入らなくなくなった俺を抱き抱え、男はバスルームへと向かっていく。

「やだっ…!自分で歩くから……!」

抵抗虚しくそのままバスルームに連れて行かれ、静かに降ろされた。

「ほら、立てるかい?」

男が手を差し伸べてくる。

俺はそれを跳ね除けて、男を睨みつけながらヨロヨロと立ち上がった。

「身体はとっくに堕ちていても、心はまだってことかな?でももう、時間の問題だよ。」

徐々に距離を詰め、俺を壁際まで追い込んだ男は、右手で壁をドンと叩いた。

突然のことに呆気に取られていると、いきなり男が激しく口づけをしてきた。

逃れようにも、以前のことで怖気付いてしまい、受け入れざるを得ない。

口内に侵入した男の舌が俺の舌に絡みつき、犯していく。

息苦しさに悶えていると、男の左手が俺の右の乳首を弄り始めた。

軽くつついたかと思えば、コリコリと摘まれ、その刺激ですぐに乳首が勃ってしまう。

「んっ…んんぅ……んんっ」

その快楽に息苦しさも忘れ、思わずくぐもった声を漏らした。

「おやおや、本当にいやらしくなったね。乳首だけじゃなくて、ここも勃たせちゃって。」

男は口付けを止めると、すでに反り勃った俺のものの先を、軽く小突いた。

「ひゃあ!…ッ……やめ……。」

だが意外にも、それ以上は手を出さない。

「ああ、いまはお預けだ。それよりも、早くあそこの中を綺麗にしないとね。さあ、お尻をこっちに向けて。」

男に指示に従い、俺は壁に両手をつき、尻を突き出した。

先程のことが嘘のように、恥じらいなど一切感じなかった。

頭の中にあるのは、あの時の指の感触だけだった。

男はシャワーを出すと、指を使いあそこの中を洗っていく。

それだけでも立っているのがやっとになり、腰が動いてしまった。

「よし、これで準備は万端だ。さあ、ベッドに行こう。今日はおかしくなるくらい、抱いてあげる。」

今までだったら、恐怖で震え上がっていただろう。

だが今は、心の奥底で、更なる快楽への期待に、胸を躍らせていた。
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