ゴブリンスレイヤーフェイド〜絶望の再会〜

ゆきみまんじゅう

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禁断の近親相姦、そして──。

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ライツにそう言われたものの、素直に頷ける訳がなかった。

確かに身体は、絶頂を迎えたくて疼いてはいたが、それを自ら懇願するなど、フェイドの僅かに残されたプライドが許さなかった。

「……往生際が悪いな。それとも、まだ調教が足りないのか?」

「──ッ⁉︎」

あんな生き地獄など、二度と味わいたくもなく、先程の事が脳裏に浮かんだだけで、フェイドは身を震わせた。

あんな目に遭うくらいなら、いっそのこと──。

そう思った途端、フェイドのプライドが砕け散った。

「………何を…すればいい?」

その言葉を待ったましたとばかりに、ライツは口の端を吊り上げた。

そしてライツは、自らのズボンをずり下ろし、そそり立つペニスをフェイドに見せつけた。

「まずは、俺のをしゃぶれよ……。」

フェイドは緊張から、喉をゴクッと鳴らしたものの、ゆっくり歩み寄り、ライツの前で膝を落とした。

そして恐る恐るペニスを掴むと、先端部分をそっと咥えた。

「ん…んん…っ……。」

いくらプライドを捨てたとはいえ、やはりまだ恥じらいが残っているフェイドは、舌で舐めるのがやっとであり、なかなか奥深くまで咥えることが出来ない。

「チッ……。しゃぶるっていうのは、こうするんだ…よ!」

「ぐほっ…!!……ぐっ…おごっ……!!」

ライツにいきなり髪を掴まれたフェイドは、頭を無理矢理上下に動かされた。

ペニスが喉奥を貫くたびに、フェイドは嗚咽したが、何故だか苦しさよりも快楽が優ってしまい、フェイドは戸惑った。

「どうだ兄さん、気持ちいいだろ。なんせ、あのスライムに犯された箇所は、感度が跳ね上がるからな。」

その事実は、フェイドを愕然とさせるには十分であった。

(いっそのこと、壊れてしまえば楽なのだろうか。それでも、俺は……。)

例え自らの身体が改造されようとも、例え屈辱的な行為を強要されようとも、やはりフェイドにとって、ライツはかけがえのない弟だった。

それを思い出したことにより、快楽によって陥落したフェイドの意識が、僅かに正気を取り戻した。

「ああ……気持ちいい。だけどやっぱり、口よりあっちの方が、お互い良いよな?」

「……ぶはッ!!……ごほっ…ごほっ……!!」

ようやく口の中からペニスを抜かれ、フェイドは肩で懸命に呼吸した。

「……おい、何ボサっとしてんだよ。ほら、さっさと後ろ向きに四つん這いになれ。」

「ラ…ライツ……。頼むから、もうやめてくれ。あの頃の、優しかったライツに戻ってくれ!!」

フェイドはもう一度、懸命にライツに呼びかけた。

しかしそれが、かえってライツの逆鱗に触れることとなった。

「本当に、兄さんって……俺をイライラさせるよな。俺の気も知らないで、勝手な事ばかり言って……。そういうところが、昔から大嫌いだったんだ……よっ!!」

「ぐあっ……!!」

力の抜けた今の状態では抵抗出来るはずもなく、フェイドはあっさりと突き飛ばされた。

そしてうつ伏せに倒れたフェイドが、どうにか上体を起こしたところで、ライツが覆いかぶさってきた。

そしてフェイドの腰をしっかり掴むと、自身のペニスを、フェイドの穴に充てがった。

「よ…よせっ…ライツ!」

「何言ってるんだよ。今更止める訳ないだろう。それじゃあ、たっぷりと堪能させてもらうからな。」

そう言うとライツは、先程のスライムによって、十分に慣らされたフェイドのアナルに、自身のペニスを捻じ込み始めた。

「や…あぁ……っ…ん…ライ……ツっ…ぅ……!」

今までと比べほどにならないほどの、強烈な快楽が、フェイドに襲いかかった。

「……思っていたよりも、きついな。あれだけ犯されても、まだガバってないとは、大したもんだな。」

グイグイと押し広げられたフェイドのアナルに、ライツのペニスが全て収まる。

それを確認したライツは、容赦なく腰を振り始めた。

「あっ…あっ……ああっ…んっ……。」

辛うじて取り戻していた自我も、快楽によって一気に押し流されていく。

「兄さんの中、ぎゅうぎゅうと締め付けてくる……。そんなに、待ち遠しかったのか?」

もはやライツの嫌味にすらも、フェイドの耳には届かなかった。

「ふっ…まあいいか。どうせ俺の目的は、兄さんを壊すことだからな。それじゃあ、たっぷりとイキ狂わせてやるよ。」

何度も何度も奥を突かれ、意識が飛びそうになりそうになるが、フェイドは唇を噛み締めながら懸命に耐え続けた。

頭の中でライツを元に救う方法を模索しながら──。

「くぅ…っ……ん…ッ…あああっ!!」

しかし力強く前立腺を突かれたことで、耐えきれず甲高い声を上げてしまった。

「ほら、もっと啼けよ。啼き叫べ!そして壊れろ、この性処理玩具が!!」

さらに執拗に前立腺を責められ、もうフェイドは気が狂いそうだった。

「あっ…あんっ……あああ…ッ…も……っ…駄目ええええええっ!!」

そしてフェイドは、実の弟の前で、絶頂を迎えるという、醜態を晒してしまった。

それでも朦朧とした意識では、恥じらいすら感じず、ただ力無く崩れ落ちた。

しかし休むことなど、ライツが許すわけもなく、今度は無理矢理仰向けにされた。

「やっ…!待って……まだ…っ…。」

「なーに1人で善がってんだよ。こっちはまだ、満足してないっていうのによ。」

まだイッたばかりの敏感な身体に、再び激しいピストンが開始される。

「あああっん!!……や…っ……めえええっ!!」

スライムに調教されたせいもあって、今まで以上に感じてしまい、フェイドは獣のように叫び続けた。

「いいぜ…兄さん。締まりが強くなって………。ああ…出そうだ。」

ライツの腰の動きがさらに激しさを増し、フィニッシュが近いことがうかがえた。

「さあ、受け取れ。実の弟の、濃厚な精液をな!!」

「んああああっ!!……また…ッ…イッちゃあああああーっ!!」

高濃度の媚薬成分入りの精液が、フェイドの中に大量に注がれ、フェイドは悶絶しかけるほどの絶頂を迎えた。

それを見て満足したのか、ライツはペニスを引き抜き、フェイドの顔を覗き込んだ。

「なあ、兄さん。今、どんな気分なんだ。悔しいか?それとも、気持ち良くなって嬉しいか?」

ニヤニヤと笑うライツに向かって、フェイドは弱々しく口を開いた。

「………ごめん、ライツ。俺が…身勝手だったから、……臆病者だったから……お前を…こんな姿にしてしまった。…こんな、駄目な兄貴で……ごめん………。」

それはライツの予想外の言葉であり、彼の心の中に動揺が生まれた。

そしてそれがきっかけか、ライツの頭の中に、次々とフェイドとの思い出が蘇った。

すると──。

「ううっ……あ…っ………が…っ…。」

突然ライツが頭を抱えて苦しみ始めた。

「ラ…ライツ……。」

のたうち回るライツを見て、フェイドは気力がで身体を起こした。

そして脱力しきった身体を動かし、なんとかライツの元へたどり着いた。

「ライツ……しっかりしろ、ライツ!」

「ぐっ…ううっ……ッ…あああっ!!」

頭を抱えたままうずくまるライツの身体を、フェイドは強く抱きしめた。

「大丈夫だ。兄ちゃんがついてる……。」

その時、ライツの記憶が全て戻った。

そして──。

「………兄…ちゃん……?」

顔を上げたライツの目からは、憎悪が消え去っており、あの頃の優しげな目つきに戻っていた。

「もしかして、正気に戻った…のか?」

まだ事態を把握出来てはいなかったが、それでもライツが元の性格に戻ったことは、今の疲弊したフェイドでも分かった。


「兄ちゃん……僕…僕は……っ…うわああああ!!」

ライツは再び頭を抱えると、今度は大声で泣き出した。

「──ッ⁉︎落ち着け、ライツ!」

フェイドは自分が疲弊していることも忘れて、必死にライツを鎮めようとした。

「な…っんで……僕…は……ひっ…く……兄ちゃんに…あんな………酷い事を…う…っ……したのに…。」

おそらくライツは、今まで自分がしてきた事を悔やみ、自分自身を責めているのだろう。

そう思うと、フェイドはいたたまれなくなった。

「……そんなの、お互い様だろ。俺だって、ライツを見捨てた、酷い奴じゃないか。だから、これでおあいこだ。」

フェイドの言葉を聞いて、ライツはゆっくりと顔を上げた。

「ううっ……でも…僕………他の人たちにも…ひっ…酷い事を──。」

それでもまだ、自分を責め続けるライツに向かって、フェイドは真剣な眼差しを向けた。

「たとえ、他の誰もがライツを許さなかったとしても、俺が許す。それが、兄貴としての役割だ。」

「兄…ちゃん………うわああああん!!」

まるで小さな子どものように、フェイドにしがみつきながら、ライツは泣きじゃくった。

そしてフェイドは、そんなライツの頭を何度も撫でた。

そしてこの時、フェイド密かに誓いを立てた。

いつ、どんな時でも、いつまでもライツの兄として、ライツを守り続けると──。
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