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第四章 風の連理編
25.見える者達と見えぬもの
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それはシキ達がシャルトルーズの店から旅立った直後。
入れ替わるようにして、新たな来訪者が彼の店へと訪れていた。
「おやっさーん。居るかーい?」
「そのおやっさんってのは止めてくれないかな。僕はもっとオシャレなお店を目指してるんだから、もっとマスターとか店主とかさぁ」
「この乱雑さじゃ、オシャレは難しいんじゃないかナ……」
「どれも価値ある物ばかりなんだよ? そんなに言うなら、運び屋でもして手伝ってくれないかい?」
風変わりな見た目をした四人組と軽口を言い合いながら、シャルトルーズは彼女らを歓迎する。
慣れた様子で商品の手入れをしていると、来客の一人が大きな声を上げ、タタタンと木造の床が小気味良い音を響かせた。
「運び屋……素敵な響きだわ。街から街へと風のように揺蕩って。あぁ、こんなにワクワクする時は~楽しみの~~~」
「カンパネラさんストーップ!! 踊る空間なんてありませんから!」
「て、店内では静かにしてくれると嬉しいな……! それよりウチに来たって事は、用件は済んだんだね?」
「おーよ! おやっさんの言う通り、ジョンブリアンの所にコアはあったぜ」
強気な口調の眼帯をした女は、深く頷くと共に自信に満ちた表情で返事をする。
その隣では、獣耳の付いたフードを深く被った少女が首を傾げて疑問符を浮かべる。
「……でもどうして知っていたノ? 確かこの国の競売って、全員素性は隠して参加する決まりじゃなかったかナ」
「うん、そうだよ? 誰が買ったかすら非公開にして、売れるものは何でも売ろうとするのがナルギットだからね」
「ならどーやって分かったんだよ?」
「アルパイン、スリービー、忘れたかい? 僕は、いや僕達は見えているから関係ないんだよ。ねぇ、ヅッチ」
商品の手入れを終わらせ、シャルトルーズは来客者達の前へと移動する。
そして人差し指を立てながら答えを得意気に語ると、そのまま指を来客の一人へと向けた。
店主の指先が向けられたのは、無数のヘアピンを付けた気の強そうな白髪の少女。
ヅッチと呼ばれた四人組の内の一人は、店主の説明へ補足するように口を開く。
「はいその通りです。ボクや叔父さん……シャルトルーズさんはエーテルの放つ色をより正確に目視出来るため、顔を隠した程度ではエーテルの形で見抜けます」
「で、ジョンブリアンを始めとした参加者や付き人のエーテルを、事前に全て覚えておいたって訳さ」
「誰が呼ばれるかも分かんねーのによくやるぜ」
いくら素性を隠そうが、シャルトルーズの前では一目瞭然。無論、彼やヅッチが特殊な感知能力を備えている事は一部の人間しか知らない。故に彼は無数の商人が集うナルギットでも、唯一無二の手法でのし上がって来たのだ。
だからこそ彼は国と取引出来る場に呼ばれるほど信頼を得て、だからこそそんな場で邪魔をしたジョンブリアンの存在を嫌っていた。
「売り手の要望に応えるのも商売の基本だからね。参加者はだいたい予測した通りだったよ。それよりさ、ジョンブリアンの奴。どんな顔してた?」
「あん? そりゃあもう、ビビッてガクブルよ」
「アルパインがお店壊すからでショ……」
「ちょ、そこまでやったのかい!? そりゃまぁ手段は選ばないって言ったけどさ」
「このままだと借金返済で身動きが取れなくなりますので、根回しのほどよろしくお願いします」
「また面倒事を……でも、ククッ。ビビッてガクブル店は半壊か」
「……叔父さん?」
商売人の魂でもある店舗を破壊したと聞き、一度は驚くもすぐに別の感情がこみ上げる。
競売の場で嫌味ったらしく邪魔をした相手が、恐れおののき魂の店すらも失ったと聞いては我慢できるはずがない。
これからの面倒な後処理を考慮した上で、それでもシャルトルーズは笑みをこぼしてしまうのであった。
「国との取引で僕がコアを競り落とす手筈だったのに。あの野郎、横やり入れた挙句物量で奪いやがって。そのあぶく銭をどうやって手に入れたか僕は知っているんだからな!! 借金の揉み消しどころか、そのままお前を消してやっても……!!」
「まぁまぁお気持ち分かります。約束の邪魔をされるなんて、怒り心頭ですよね。あぁ、こんなにイライラする時は~怒りの~~~」
「カンパネラさんストーップ!!」
またしても踊りだそうとしたカンパネラを、ヅッチを筆頭とした仲間達が取り押さえる。
シャルトルーズは事前に取引をして国庫からコアを出品させたというのに、それを奪い取られては怒りを覚えるのも当然だ。だが全員素性を隠して参加しているという前提がある手前、下手に文句をいう事も出来ず不満を抱えるだけしかなかった。
だからこそシャルトルーズは匿名性をさらに利用して、相手の弱みを握った上で落札者から取り返す強行に出たのであった。
そして時は満ちた。
最終的な勝者になり得たとある店主は怒りの感情を抑え込み、目の前にある現実に目を輝かせる。
「僕は大丈夫だから……!! カンパネラ同情してくれてありがとう、でもいったん落ち着こうお互いに。僕達は目的を果たしたんだ。だから過ぎた事なんていちいち気にしなくていいのさ」
「おやっさんは人が出来てんなぁ」
「まぁね。さぁアルパイン、目的のものを渡してくれるかい?」
「持ってねーぞ」
……?
持ってない。とはどういう意味だろう。
ああそうか。彼女は四人組のリーダー的立ち位置ではあるが、豪快で少々適当なところがある。だから持っているのは、まとめ役を担う別の人物という訳だ。
「……? あぁ、こういう時はスリービーだったね」
「いや……ウチじゃないかナー……?」
ウチじゃない。
ウチじゃない?
豪快なリーダーの代わりに皆をまとめる彼女だが今回は違うらしい。なるほど、彼女は素早い動きを得意とした戦い方をするため、物を預かるには向いていないのかもしれない。だから今回は補助役を担う事が多い姪っ子が持っているのね。
「なんだ、ヅッチの方か」
「叔父さん……その……」
え、違うのかい?
まさか、まさか一番の気分屋で気がつけば迷子になっているような彼女が持っているとでも? いやいやそれはないだろう。もしそうであれば一言苦言を呈さなければならなくなる。彼女の魔術は優秀だしとても優しい良い子だが、何かを任せるには少々向いていない。でも彼女が受け取ってそのまま持っているという可能性も、無くはないか。
「んん? まさかカンパネラが持っているのかい?」
「私、熱い想いならいつでも持っていますわ」
うん、違うね。やはり彼女達は優秀だ。姪がいるという先入観を除いても、皆優秀な魔術と行動力や判断力を持っている。では誰がジョンブリアンから回収した、黄のコアを持っているのだろうか。
「じゃあやっぱり、アルパインが持っているんだろう?」
「…………はーはっはっは。悪ぃ、取られちまった」
空気が凍る。当然彼彼女らに氷使いは居ないし、氷の魔術を使われた訳でもない。
アルパイン達はコアの在処とその持ち主が合っていると言っただけで、最後までしっかりと回収出来たとは一言も伝えていない。
四人は気まずそうに、ジョンブリアンやアルパイン達の知らない第三者が介入して来たという情報を伝えるのであった。
入れ替わるようにして、新たな来訪者が彼の店へと訪れていた。
「おやっさーん。居るかーい?」
「そのおやっさんってのは止めてくれないかな。僕はもっとオシャレなお店を目指してるんだから、もっとマスターとか店主とかさぁ」
「この乱雑さじゃ、オシャレは難しいんじゃないかナ……」
「どれも価値ある物ばかりなんだよ? そんなに言うなら、運び屋でもして手伝ってくれないかい?」
風変わりな見た目をした四人組と軽口を言い合いながら、シャルトルーズは彼女らを歓迎する。
慣れた様子で商品の手入れをしていると、来客の一人が大きな声を上げ、タタタンと木造の床が小気味良い音を響かせた。
「運び屋……素敵な響きだわ。街から街へと風のように揺蕩って。あぁ、こんなにワクワクする時は~楽しみの~~~」
「カンパネラさんストーップ!! 踊る空間なんてありませんから!」
「て、店内では静かにしてくれると嬉しいな……! それよりウチに来たって事は、用件は済んだんだね?」
「おーよ! おやっさんの言う通り、ジョンブリアンの所にコアはあったぜ」
強気な口調の眼帯をした女は、深く頷くと共に自信に満ちた表情で返事をする。
その隣では、獣耳の付いたフードを深く被った少女が首を傾げて疑問符を浮かべる。
「……でもどうして知っていたノ? 確かこの国の競売って、全員素性は隠して参加する決まりじゃなかったかナ」
「うん、そうだよ? 誰が買ったかすら非公開にして、売れるものは何でも売ろうとするのがナルギットだからね」
「ならどーやって分かったんだよ?」
「アルパイン、スリービー、忘れたかい? 僕は、いや僕達は見えているから関係ないんだよ。ねぇ、ヅッチ」
商品の手入れを終わらせ、シャルトルーズは来客者達の前へと移動する。
そして人差し指を立てながら答えを得意気に語ると、そのまま指を来客の一人へと向けた。
店主の指先が向けられたのは、無数のヘアピンを付けた気の強そうな白髪の少女。
ヅッチと呼ばれた四人組の内の一人は、店主の説明へ補足するように口を開く。
「はいその通りです。ボクや叔父さん……シャルトルーズさんはエーテルの放つ色をより正確に目視出来るため、顔を隠した程度ではエーテルの形で見抜けます」
「で、ジョンブリアンを始めとした参加者や付き人のエーテルを、事前に全て覚えておいたって訳さ」
「誰が呼ばれるかも分かんねーのによくやるぜ」
いくら素性を隠そうが、シャルトルーズの前では一目瞭然。無論、彼やヅッチが特殊な感知能力を備えている事は一部の人間しか知らない。故に彼は無数の商人が集うナルギットでも、唯一無二の手法でのし上がって来たのだ。
だからこそ彼は国と取引出来る場に呼ばれるほど信頼を得て、だからこそそんな場で邪魔をしたジョンブリアンの存在を嫌っていた。
「売り手の要望に応えるのも商売の基本だからね。参加者はだいたい予測した通りだったよ。それよりさ、ジョンブリアンの奴。どんな顔してた?」
「あん? そりゃあもう、ビビッてガクブルよ」
「アルパインがお店壊すからでショ……」
「ちょ、そこまでやったのかい!? そりゃまぁ手段は選ばないって言ったけどさ」
「このままだと借金返済で身動きが取れなくなりますので、根回しのほどよろしくお願いします」
「また面倒事を……でも、ククッ。ビビッてガクブル店は半壊か」
「……叔父さん?」
商売人の魂でもある店舗を破壊したと聞き、一度は驚くもすぐに別の感情がこみ上げる。
競売の場で嫌味ったらしく邪魔をした相手が、恐れおののき魂の店すらも失ったと聞いては我慢できるはずがない。
これからの面倒な後処理を考慮した上で、それでもシャルトルーズは笑みをこぼしてしまうのであった。
「国との取引で僕がコアを競り落とす手筈だったのに。あの野郎、横やり入れた挙句物量で奪いやがって。そのあぶく銭をどうやって手に入れたか僕は知っているんだからな!! 借金の揉み消しどころか、そのままお前を消してやっても……!!」
「まぁまぁお気持ち分かります。約束の邪魔をされるなんて、怒り心頭ですよね。あぁ、こんなにイライラする時は~怒りの~~~」
「カンパネラさんストーップ!!」
またしても踊りだそうとしたカンパネラを、ヅッチを筆頭とした仲間達が取り押さえる。
シャルトルーズは事前に取引をして国庫からコアを出品させたというのに、それを奪い取られては怒りを覚えるのも当然だ。だが全員素性を隠して参加しているという前提がある手前、下手に文句をいう事も出来ず不満を抱えるだけしかなかった。
だからこそシャルトルーズは匿名性をさらに利用して、相手の弱みを握った上で落札者から取り返す強行に出たのであった。
そして時は満ちた。
最終的な勝者になり得たとある店主は怒りの感情を抑え込み、目の前にある現実に目を輝かせる。
「僕は大丈夫だから……!! カンパネラ同情してくれてありがとう、でもいったん落ち着こうお互いに。僕達は目的を果たしたんだ。だから過ぎた事なんていちいち気にしなくていいのさ」
「おやっさんは人が出来てんなぁ」
「まぁね。さぁアルパイン、目的のものを渡してくれるかい?」
「持ってねーぞ」
……?
持ってない。とはどういう意味だろう。
ああそうか。彼女は四人組のリーダー的立ち位置ではあるが、豪快で少々適当なところがある。だから持っているのは、まとめ役を担う別の人物という訳だ。
「……? あぁ、こういう時はスリービーだったね」
「いや……ウチじゃないかナー……?」
ウチじゃない。
ウチじゃない?
豪快なリーダーの代わりに皆をまとめる彼女だが今回は違うらしい。なるほど、彼女は素早い動きを得意とした戦い方をするため、物を預かるには向いていないのかもしれない。だから今回は補助役を担う事が多い姪っ子が持っているのね。
「なんだ、ヅッチの方か」
「叔父さん……その……」
え、違うのかい?
まさか、まさか一番の気分屋で気がつけば迷子になっているような彼女が持っているとでも? いやいやそれはないだろう。もしそうであれば一言苦言を呈さなければならなくなる。彼女の魔術は優秀だしとても優しい良い子だが、何かを任せるには少々向いていない。でも彼女が受け取ってそのまま持っているという可能性も、無くはないか。
「んん? まさかカンパネラが持っているのかい?」
「私、熱い想いならいつでも持っていますわ」
うん、違うね。やはり彼女達は優秀だ。姪がいるという先入観を除いても、皆優秀な魔術と行動力や判断力を持っている。では誰がジョンブリアンから回収した、黄のコアを持っているのだろうか。
「じゃあやっぱり、アルパインが持っているんだろう?」
「…………はーはっはっは。悪ぃ、取られちまった」
空気が凍る。当然彼彼女らに氷使いは居ないし、氷の魔術を使われた訳でもない。
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