あなたと再びの恋を

Saeko

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第二章 最愛の人との再会

閑話 1 彼等の事をお話しましょうか?(一柳院京平編)

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「ちっくしょう!何故だ!何故この俺が、あんな女の為に200万も!」
そう言って俺は弁護士から渡された書類を床に叩きつけた。
俺の名は一柳院京平
名門一柳院家の嫡男で唯一の跡取り息子だ。
【眉目秀麗】という言葉は俺の為の言葉と言っても過言ではないと言え程の、自他ともに認めるイケメンだ。
しかも最近は筋トレにハマり、見た目の美しさに加え(服の)中身さえも美しくなろうと、元婚約者だった七菱優花地味女の実家から受けている親父の会社 ┄ 親父は婿養子だから、実質は会社だが ┄ が受けている融資金から、俺の給与に加え役員手当 ┄ 実際俺は、会社の役員なのだから何も文句はあるまい ┄ を多めに貰い自宅に筋トレルームを作って、日々彫刻の様に美しい身体作りに励んでいた。
俺だけじゃなく母も祖母も会社の役員になっている。だからいつも着飾ってるし、エステやなんやかんとに拘っているのだが、婚約者である七菱優花地味女は顔立ちだけじゃなく服も地味だ。だがそれを注意する母や祖母に対して、地味女は冷ややかな目で見ていたり、俺の美しく完璧な身体を褒めたりしない所が、超絶気に入らなかった。だから婚約披露パーティーの際に近付いてきて、俺をベタ褒めする珠梨愛の事が気に入った。
だが親父には、そのパーティーでやった事 ┄ 母達と一緒に珠梨愛と、地味女をその場に残して会場から消えた事 ┄ を怒鳴られたから、仕方なく女を家に呼び付けて謝罪してんだ。

親父にどやされたその後も、優花地味女と交流なんて持ったことも持ってやろうと思った事なんか更々無く、寧ろ美人で華のある珠梨愛の事を愛していた俺は、先日珠梨愛と一緒にいる所で、地味女に婚約破棄を叩きつけてやったんだ。
俺という完璧な顔と身体を持つ最高な婚約者から「婚約破棄だ」と言われたにも関わらず、地味女は悲しむどころか淡々とそれを受け入れやがった。
俺は、地味女がすんなりと婚約破棄を受け入れた事に面食らったが、珠梨愛の
「身の程を弁えたのよ」
という言葉に納得し、その日は2人で飲みまくったしヤリまくった。
珠梨愛の身体はマジでエロくて最高だからな。

邪魔な女が消えて喜んでいたのも束の間、俺達の前から消えた地味女が、とんでもない仕返しをしてきやがった!
それは、地味女アイツの実家からの融資を止めるという通告だったんだ。

「勝手に婚約破棄だと?お前は何やってんだ!!七菱からの融資が止まったら、我社の経営は立ち行かなくなってしまうんだぞ!だからお前には、優花さんを大事にする様言っておいたのに!なのに何だ!!何故勝手に婚約破棄なんて馬鹿な事を!」
と親父からそう怒鳴られた。
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