鳴らない電話を抱き締めて

Saeko

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第一章

決別10

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私の夢は「幼稚園の先生」になる事。

毎日可愛い子供達と一緒に、お遊戯したり絵を描いたり、一緒に遊んだり…

私は小さい頃から エレ○トーンを習っていた。で、たまに先生のお手伝いとして、小さな子供達に弾き方を教えていたんだ。

「里緒先生、これ一緒に弾こう?」

「里緒先生、この曲弾いて?」

とキラキラした瞳を向けてくれる子供達は、私の癒しでもある。

もっとたくさんの子供達に弾いてあげたいし、一緒に弾きたい。

だから、大学で幼児教育を習って、幼稚園の先生になるというのが私の夢だったんだ。


高校入学した頃は、ここまで将来の事を考えた事は無かったけど、聡と決別して空っぽの自分を見つめ直した時、小さな頃からの夢を思い出した。

ある意味聡には感謝だな。
なぁんて思ってる自分が面白かった。


まだ早いけど、どんな大学があるのか?

明日塾の休み時間に、大学の資料を見てみよう!と思っていた私は、絵梨が聡の友達と何か計画していた事なんて、知る由もなかったんだ。
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