は?勝手に召喚しといてそれですか?

Saeko

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第2章 マコ巫女になる

宝物は体験でした

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宝探しは大成功のうちに幕を閉じた。
勿論ちゃんと宝探しという形にしました。だって土壌改良に必要な物を貰いに行くっていう私のお使いだけじゃ、子供達からしたら全然楽しく無いでしょう?

今回の宝探しイベントはこんな企画。
先ず、イベントにご協力頂くお宅には、あらかじめ鍵がかかる木の箱を用意し、そのお宅で不要となった玩具や服を入れておいて貰う。
子供達が到着するとずお手伝いという名の私が依頼した物を調達する任務をたさせる。
それが完了すると、ご褒美ほうびとして鍵と宝箱が隠されている紙を渡される。
どう?楽しそうでしょ?


子供達はきっと大喜びで宝箱を探したのだろう。
大八車だいはちぐるまに土壌改良に必要な物を乗せ、それを皆で引きながら孤児院へ帰ってきた子供達のほこらしげな顔は、この世界にカメラがあったら絶対に写してあげたいなと思える程、いきいきとしていた。
う~ん…これは念写とかてスキル欲しかったな。って、念写は魔法じゃ無いのかな?でも、噂によると魔道具ってのがあって、ムービー録画出来るって話じゃん?
そんな便利グッズあるなら、今度やる時は、絶対用意しとかないとだよね~。
等と1人反省会は終わり。

今は子供達はお昼ご飯を食べてお昼寝なぅ。
半日めいっぱい仕事したもん。ねぎらいは必要じゃん?

労いと言えば、ご褒美にケーキ屋グループの子供達が貰ってきた美味しい美味しいシフォンケーキの失敗作(味は変わらない)を切り分けたデザート付きのランチは、それはそれは喜んだ。子供達にとって生まれて初めての味だっただろう。
ケーキ屋さんのフランソワさんにはマジ感謝だわ。

あ!勿論働きに出ている子供達の分は、私が地下収納として、厨房の土間を掘って作った空間に、木箱を埋め込み、箱の中にわらを敷き詰めた中に氷(水魔法を応用して氷を作った)を入れた中に保管してある。まぁ冷蔵庫を作ったのよ。割りと簡単に出来て、しかも重宝してる。

さて私はというと、子供達が寝てる間に、外でのお仕事が待っていた。
それ数日前にやった仕掛けの調査。
仕掛けとは、修道院と孤児院の敷地におけをひっくり返し、その中に鳥の羽を入れておいたもの。
以前に見たテレビ番組で、水を探して井戸を作るっていうのがあって、そこでやってたんだ。桶の下の羽が濡れていたら、そこには水脈があるんだって。
水脈見つけてそこに井戸作れば、子供達が水場まで水を汲みに行かなくてもいいじゃん。て思って、その番組の事を思い出したんだよね。

私は、羽を設置した5箇所の桶をひとつずつ開けていく。
と、1箇所だけ羽がしっとり濡れていたんだ。

早速風魔法を応用して穴を掘る。と、1.5m位のところで、じわじわと水が出てきて、あっという間に水が溜まった。
勿論出てきた水は濁っているし、浄化とかの作業が必要だろう。でもこんこんと水が湧き出てくるから、きっと水が枯れることが無い井戸が出来るだろう。
ちゃんとした井戸はまた後日作るとして、私はその穴に蓋をして【きけん!】と書いた札を立てた。

さてっと。
子供達が起きる前に勉強のネタでも準備して、お礼を兼ねた巫女さん営業でもしてくるか~。

私はそう言って伸びをしながら孤児院内に入っていった。

そんな私の行動をじっと見ていた人がいたなんて、この時は思いもよらなかったんだ。
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