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第2章 マコ巫女になる
内緒話をする時は
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「キャシーさん。ちょっといいですか?」
私はちょっとだけ手が空いたらしいキャシーさんを部屋に招いた。
「あの…実は……昨日はお話致しませんでしたが、実は私…「ストップ!」」
キャシーさんは私の口を手で押さえ、言葉を停止させた。
「私は魔力が少ないの。だから防音魔法も結界も張れないわ。聞かれたら駄目な事を話す時は…そうね。『Let's talk in English』で、どう?」
『OK.I see.』
#以降英会話の時は『』で表します<(_ _)>#
『私には、まだお話していない事があります。それは…私は聖魔法持ちだと言いう事です。』
『そうなのね。でも何故此処に?』
『この国を救う伝説の聖女の姿は、“黒髪の少女”なんですよね?』
『確かにそう言われてるわね。』
『私の親は、イギリス人の血が入っています。私はクウォーターなので、髪も瞳もこの色なのです。なのに、王子はこの見た目で聖女では無いと決めつけ、此処に送られてきました。』
『そうだったの…可哀想に。』
『いえ、そんな事はどーでも良いんです。寧ろそれで良かったって思います。あんな王子が治める国になんの魅力も感じなかったから。』
『そ…そうなのね。』
『はい。でも此処に来て思いは変わりました。私は此処に居る子供達を守りたい。ベスさんがいるこの街を守りたいって思いました。だから昨日、女神様から頂いたコレを読んで、魔法を勉強しています。そして、いつかこの街に魔獣が入ってくるような事があったら、私は魔獣と戦います。勿論、早く結界の張り方を習得して、魔獣の侵入を防ぐ様にしますけど。』
『貴女はその与えられた聖魔法を、この街の為だけに使うって事ね。』
『はい。』
『分かったわ。私も微力ながら協力するわね。』
私達はそう言って、固く握手を交わしました。
『手始めに、ここ、修道院をもっと良くしたい。畑の土を肥やし、もっと作物が採れるように開拓したい。それから…子供達に生きていく為の教育を施したい。学が無いから、手に職が無いからといって、不当な扱いを受けさせたくないんです。』
『それは確かにそうね。でも…子供達に付けられる指導者『私がやります。』え?マコが?』
『私、前世は教師だったんです。畑仕事も理科の勉強の一環で行います。文字の読み書きや計算が出来たら何処でも雇って貰えるでしょう?それに、女の子は料理•洗濯・裁縫もできた方がいいですからね。』
『それは素敵ね。』
『男の子には体育として剣術も…とは思うんだけど、私は教えられ『カンフーで良ければ教えられるわよ?私が』』
『え?キャシーさんが?』
『えぇ。香港にいた頃、そこそこ名の知れたカンフーの指導者だったから私。カンフーを護身術って事で教えたらいいわよね?』
『素敵です!』
『料理や裁縫、勿論計算や読み書きも、私も教えられるものね。』
『そうですね。将来、手に職を付けた子供が、此処を巣立って行くと思うと、俄然やる気になりますね。』
『フフ。マコは熱血教師だったのね?』
2人で笑いあってると、小さな声だが鳴き声が聞こえてきた。
キャシーさんは
「アンナが起きたみたいだから行くわね。」
と言って部屋を出ていった。
これで子供達への指導要領が出来たから、明日私は教会へ挨拶行ってこよっと。
私はちょっとだけ手が空いたらしいキャシーさんを部屋に招いた。
「あの…実は……昨日はお話致しませんでしたが、実は私…「ストップ!」」
キャシーさんは私の口を手で押さえ、言葉を停止させた。
「私は魔力が少ないの。だから防音魔法も結界も張れないわ。聞かれたら駄目な事を話す時は…そうね。『Let's talk in English』で、どう?」
『OK.I see.』
#以降英会話の時は『』で表します<(_ _)>#
『私には、まだお話していない事があります。それは…私は聖魔法持ちだと言いう事です。』
『そうなのね。でも何故此処に?』
『この国を救う伝説の聖女の姿は、“黒髪の少女”なんですよね?』
『確かにそう言われてるわね。』
『私の親は、イギリス人の血が入っています。私はクウォーターなので、髪も瞳もこの色なのです。なのに、王子はこの見た目で聖女では無いと決めつけ、此処に送られてきました。』
『そうだったの…可哀想に。』
『いえ、そんな事はどーでも良いんです。寧ろそれで良かったって思います。あんな王子が治める国になんの魅力も感じなかったから。』
『そ…そうなのね。』
『はい。でも此処に来て思いは変わりました。私は此処に居る子供達を守りたい。ベスさんがいるこの街を守りたいって思いました。だから昨日、女神様から頂いたコレを読んで、魔法を勉強しています。そして、いつかこの街に魔獣が入ってくるような事があったら、私は魔獣と戦います。勿論、早く結界の張り方を習得して、魔獣の侵入を防ぐ様にしますけど。』
『貴女はその与えられた聖魔法を、この街の為だけに使うって事ね。』
『はい。』
『分かったわ。私も微力ながら協力するわね。』
私達はそう言って、固く握手を交わしました。
『手始めに、ここ、修道院をもっと良くしたい。畑の土を肥やし、もっと作物が採れるように開拓したい。それから…子供達に生きていく為の教育を施したい。学が無いから、手に職が無いからといって、不当な扱いを受けさせたくないんです。』
『それは確かにそうね。でも…子供達に付けられる指導者『私がやります。』え?マコが?』
『私、前世は教師だったんです。畑仕事も理科の勉強の一環で行います。文字の読み書きや計算が出来たら何処でも雇って貰えるでしょう?それに、女の子は料理•洗濯・裁縫もできた方がいいですからね。』
『それは素敵ね。』
『男の子には体育として剣術も…とは思うんだけど、私は教えられ『カンフーで良ければ教えられるわよ?私が』』
『え?キャシーさんが?』
『えぇ。香港にいた頃、そこそこ名の知れたカンフーの指導者だったから私。カンフーを護身術って事で教えたらいいわよね?』
『素敵です!』
『料理や裁縫、勿論計算や読み書きも、私も教えられるものね。』
『そうですね。将来、手に職を付けた子供が、此処を巣立って行くと思うと、俄然やる気になりますね。』
『フフ。マコは熱血教師だったのね?』
2人で笑いあってると、小さな声だが鳴き声が聞こえてきた。
キャシーさんは
「アンナが起きたみたいだから行くわね。」
と言って部屋を出ていった。
これで子供達への指導要領が出来たから、明日私は教会へ挨拶行ってこよっと。
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