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第四章 王子と私と時々貴女
19.なかなか王子に会えない貴女2
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あたしの部屋にノックてし入ってきたのはパパ…じゃなくてお父様だった。
「お父様、どうした「お前に手紙だ」え?手紙?あ…は、い」
お父様は私に手紙をテーブルに投げて寄越すと直ぐ部屋から出て行っちゃったの。
相変わらずのお父様の通常運行に苦笑い。まぁしゃーなしだなぁて思いながら、あたしは手紙を読む事にした。
差出人は…… ん?誰から?
てか、何かすっごいので封筒閉じてあるんだけど?
あたしは机の引き出しの中からペーパーナイフを出して封を切って手紙を取り出し広げると、差出人は女王様だったんだ。
とうとうあたしに番が回ってきたのね!と勇んで手紙を読み進めると…
『そなたの家庭教師から、そなたの淑女教育はまだ終わりそうもないとお聞きしました。よって、教育が完了するまでそなたを王宮に呼ぶ事は、今時点はありません。これからも淑女としてのマナーと立ち振る舞いの取得に励む様に。』
「はぁ?何言ってんのあの女!」
女王様の手紙を読んで頭きたあたしは、手紙をビッリビリに破いてゴミ箱に捨ててやったの。
その後家庭教師のおばさんが来たけど、さっきのやつでめちゃくちゃ頭きてたしテンションだだ下がりだったから、適当に理由作って(ようは仮病よ仮病)帰ってもらったんだ。
そしたら次の日また女王様から手紙が来て
『わたくしの手紙を破って捨てたばかりか、わたくしの事を"あの女”呼ばわりなさったと聞きます。本来ならば不敬罪でそなたを捕らえなければならないのですが、一度だけ見逃してあげましょう。
但し!二度目はありませんよ。
そなたには、わたくしの影が四六時中ついてそなたを見張っている事を念頭において、これからも淑女教育に取り組むように。』
て書いてあったんだよ。
「え?影?」
影って忍者的な?
まさかの部屋の天井に隠れてんの?
てか影とかってさ~。
めちゃくちゃプライバシーの侵害だし
個人情報ダダ漏れなんだけど?
あたしは影を探してやろうって思って、部屋の壁や本棚が動くかどうかを調べてみたり、天井を見つめて隙間が無いか?てじっと睨んでみたり、聞き耳を立ててみたりしたけど、全然見つかんなかったんだ。
仕方ないからとりま淑女教育を頑張る事にしたんだけど、元々頭が悪いあたしだったから勉強全然出来ないわ淑女のマナーとか無理ゲー過ぎでちっとも進まなかったの。
だから、王子様と会う為に王宮に呼ばれたのって、半年後に学園の入学を控えた頃だったんだ。
だけどさぁ
折角王子様に会えたっていうのに、あんまり上手くアピれなかったみたいなんだよね。
だってさ~。王子様の反応てば、めちゃくちゃ薄すいやつだったんだもん。
あたしが一生懸命話しかけてもさ
「あぁ」とか「そうか」とか言ってくれるならいい方で、基本無言だし、何言ったってスルーされちゃったんだ。そゆの酷くない?
えと…あゆ王子様の態度てなんて言うんだっけ?
"心ここに在らず”?てやつだっけ?
そんな感じで超最悪なアタックチャンス(仮)だったんだけど、何故かもう王女様候補を辞退してた貴族令嬢達が出てたみたいで、あたしはなんとか首の皮一枚で残ったんだ。
とりま良かったて思ったよね
もう直ぐ学園の入学式になる
それは【きみ恋】の舞台の幕開けと同じ意味
さぁアメリア?アンタはどう出てくんの?
あたしん時みたいに、王子様に会って恋をして、王子様に貴族にして貰うてプロセス、まだなんだよね?
アンタが貴族じゃないなら、学園には来られない。学園に来ないなら王子様は手に入らないんよ?
だって女王様は、王女(正妃)様は貴族の令嬢の中からって言ってたんだからね。
逆に言えば、どんなにおバカなあたしだって貴族でさえいればワンチャンあるって事。
まだ【きみ恋】のヒロイン補正とか働いて無いのかもだけど、そん時迄にあたしは、絶対王子様を堕してみせるんだもん。
アメリアがあとで泣いてもあたしは知らないからね~
「お父様、どうした「お前に手紙だ」え?手紙?あ…は、い」
お父様は私に手紙をテーブルに投げて寄越すと直ぐ部屋から出て行っちゃったの。
相変わらずのお父様の通常運行に苦笑い。まぁしゃーなしだなぁて思いながら、あたしは手紙を読む事にした。
差出人は…… ん?誰から?
てか、何かすっごいので封筒閉じてあるんだけど?
あたしは机の引き出しの中からペーパーナイフを出して封を切って手紙を取り出し広げると、差出人は女王様だったんだ。
とうとうあたしに番が回ってきたのね!と勇んで手紙を読み進めると…
『そなたの家庭教師から、そなたの淑女教育はまだ終わりそうもないとお聞きしました。よって、教育が完了するまでそなたを王宮に呼ぶ事は、今時点はありません。これからも淑女としてのマナーと立ち振る舞いの取得に励む様に。』
「はぁ?何言ってんのあの女!」
女王様の手紙を読んで頭きたあたしは、手紙をビッリビリに破いてゴミ箱に捨ててやったの。
その後家庭教師のおばさんが来たけど、さっきのやつでめちゃくちゃ頭きてたしテンションだだ下がりだったから、適当に理由作って(ようは仮病よ仮病)帰ってもらったんだ。
そしたら次の日また女王様から手紙が来て
『わたくしの手紙を破って捨てたばかりか、わたくしの事を"あの女”呼ばわりなさったと聞きます。本来ならば不敬罪でそなたを捕らえなければならないのですが、一度だけ見逃してあげましょう。
但し!二度目はありませんよ。
そなたには、わたくしの影が四六時中ついてそなたを見張っている事を念頭において、これからも淑女教育に取り組むように。』
て書いてあったんだよ。
「え?影?」
影って忍者的な?
まさかの部屋の天井に隠れてんの?
てか影とかってさ~。
めちゃくちゃプライバシーの侵害だし
個人情報ダダ漏れなんだけど?
あたしは影を探してやろうって思って、部屋の壁や本棚が動くかどうかを調べてみたり、天井を見つめて隙間が無いか?てじっと睨んでみたり、聞き耳を立ててみたりしたけど、全然見つかんなかったんだ。
仕方ないからとりま淑女教育を頑張る事にしたんだけど、元々頭が悪いあたしだったから勉強全然出来ないわ淑女のマナーとか無理ゲー過ぎでちっとも進まなかったの。
だから、王子様と会う為に王宮に呼ばれたのって、半年後に学園の入学を控えた頃だったんだ。
だけどさぁ
折角王子様に会えたっていうのに、あんまり上手くアピれなかったみたいなんだよね。
だってさ~。王子様の反応てば、めちゃくちゃ薄すいやつだったんだもん。
あたしが一生懸命話しかけてもさ
「あぁ」とか「そうか」とか言ってくれるならいい方で、基本無言だし、何言ったってスルーされちゃったんだ。そゆの酷くない?
えと…あゆ王子様の態度てなんて言うんだっけ?
"心ここに在らず”?てやつだっけ?
そんな感じで超最悪なアタックチャンス(仮)だったんだけど、何故かもう王女様候補を辞退してた貴族令嬢達が出てたみたいで、あたしはなんとか首の皮一枚で残ったんだ。
とりま良かったて思ったよね
もう直ぐ学園の入学式になる
それは【きみ恋】の舞台の幕開けと同じ意味
さぁアメリア?アンタはどう出てくんの?
あたしん時みたいに、王子様に会って恋をして、王子様に貴族にして貰うてプロセス、まだなんだよね?
アンタが貴族じゃないなら、学園には来られない。学園に来ないなら王子様は手に入らないんよ?
だって女王様は、王女(正妃)様は貴族の令嬢の中からって言ってたんだからね。
逆に言えば、どんなにおバカなあたしだって貴族でさえいればワンチャンあるって事。
まだ【きみ恋】のヒロイン補正とか働いて無いのかもだけど、そん時迄にあたしは、絶対王子様を堕してみせるんだもん。
アメリアがあとで泣いてもあたしは知らないからね~
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