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第三章 学園生活
第12話 学園生活 (大学部 5)
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連城先生の読みどおり、私の所に父の会社 sirogane.co からの入社試験の日程通知は来なかった。
一応内定通知が来るまでは気が抜けないなと思っていたが、就活を始めている同級生達の話題の中に、「私は内定通知を貰った」だの「俺は未だだ」等という言葉が出るようになったのを聞くと、父が社長の権限を使ってゴリ押しをしていたとしたら、私の所にも来るかもしれないなと覚悟していたのに、その様子は全く無かったのだ。
父も大概いい加減な人なんだと思った。
でも、私が人事部の人間だったら、私が書いたあんな願書じゃ、速攻はじくだろうなってくらいの志望動機を書いたからな。しかも写真は残念地味香で撮ったものにしたし。
当然、偽証とか詐称とかと言われたくないから、名前も住所も学歴も学校名も本当の事を書きましたよ。それ以外は適当な感じにしたけどね。
このまま何事も無く、大学部の卒業式を終えたら、スムーズに且つ秘密裏にアノ人達の前から姿を消す事が出来ますように。神様お願いします。と思いながら、私は羽田さんが運転する車で、司書の試験会場へ向かっていた。
――✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
司書の試験は無事合格した。これであとは求人を見逃さないように気をつけないとね。
と自宅マンションで求人情報を見ていると、ピロン とメッセージの着信を知らせる通知音がした。
スマホを開くとそこには
『予定どおり大学在学中に試験に合格した。卒業したらそっちへは帰らず、そのまま語学を習う為に渡米する。その頃は、りりも白金を捨てている頃だろう。渡米前に、りり。お前に会いたい。』
と書かれていた。
駿斗……
私も駿斗に会いたい
毎日メッセージアプリやスカ〇プで話しているけど、画像だけじゃ駿斗の息遣いも匂いも体温も感じられない。
『私も……私も会いたいよ。駿斗』
気づいたら送信していたメッセージを読み、スマホを抱き締めていた。
ふと顔をあげると……スリープ状態になっていたパソコンの画面の中に、私の顔が写りこんでいる。
それは、愛される事を諦めていた頃とは違う、22歳の恋する女の顔だった。
駿斗…駿斗……
私、頑張るよ。
もう直ぐ
もう直ぐだ。
来年の春には
絶対に、自由を掴み取る!
父の、アノ人達の思いどおりにはならない。
私は待ち受けにしている駿斗とのツーショットの写真を見つめながら、改めて父との決別を心で強く誓ったんだ。
一応内定通知が来るまでは気が抜けないなと思っていたが、就活を始めている同級生達の話題の中に、「私は内定通知を貰った」だの「俺は未だだ」等という言葉が出るようになったのを聞くと、父が社長の権限を使ってゴリ押しをしていたとしたら、私の所にも来るかもしれないなと覚悟していたのに、その様子は全く無かったのだ。
父も大概いい加減な人なんだと思った。
でも、私が人事部の人間だったら、私が書いたあんな願書じゃ、速攻はじくだろうなってくらいの志望動機を書いたからな。しかも写真は残念地味香で撮ったものにしたし。
当然、偽証とか詐称とかと言われたくないから、名前も住所も学歴も学校名も本当の事を書きましたよ。それ以外は適当な感じにしたけどね。
このまま何事も無く、大学部の卒業式を終えたら、スムーズに且つ秘密裏にアノ人達の前から姿を消す事が出来ますように。神様お願いします。と思いながら、私は羽田さんが運転する車で、司書の試験会場へ向かっていた。
――✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
司書の試験は無事合格した。これであとは求人を見逃さないように気をつけないとね。
と自宅マンションで求人情報を見ていると、ピロン とメッセージの着信を知らせる通知音がした。
スマホを開くとそこには
『予定どおり大学在学中に試験に合格した。卒業したらそっちへは帰らず、そのまま語学を習う為に渡米する。その頃は、りりも白金を捨てている頃だろう。渡米前に、りり。お前に会いたい。』
と書かれていた。
駿斗……
私も駿斗に会いたい
毎日メッセージアプリやスカ〇プで話しているけど、画像だけじゃ駿斗の息遣いも匂いも体温も感じられない。
『私も……私も会いたいよ。駿斗』
気づいたら送信していたメッセージを読み、スマホを抱き締めていた。
ふと顔をあげると……スリープ状態になっていたパソコンの画面の中に、私の顔が写りこんでいる。
それは、愛される事を諦めていた頃とは違う、22歳の恋する女の顔だった。
駿斗…駿斗……
私、頑張るよ。
もう直ぐ
もう直ぐだ。
来年の春には
絶対に、自由を掴み取る!
父の、アノ人達の思いどおりにはならない。
私は待ち受けにしている駿斗とのツーショットの写真を見つめながら、改めて父との決別を心で強く誓ったんだ。
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