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第14章 ブス姉の幸せ
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「あら、殿下?この件にご自分は関係ないかの様にされておられますが、殿下が全ての起因だということをに気づいていらっしゃいませんの?」
と、再び広げた扇で顔半分を隠してそう問うと、やはり殿下は皆目見当もつかないという様に小首を傾げられていたの。
それを見た私は、(ホントおめでたい頭をされた方だわ。ある意味尊敬してしまうわね。)と思わず脳内で軽くディスってしまったわ。
だから、
「頭のお出来がとっても宜しくない殿下にも分かるようにご説明致しますわ。」
と、脳内だけでは無くさり気なくディスってみたら、流石にディスられたのは分かったらしく、殿下の顔は真っ赤に染まったの。そして何かを言おうと口をパクパクされておられたから、それを防ぐように
「先程の言葉の繰り返しにはなりますけれども。そもそもこの問題は、殿下、貴方様のお言葉に端を発しておりますのよ。」
「え?お、いや…私の言葉がか?」
「えぇそうですわ。あれは…忘れもしない、其方で間抜け面をされておられるリーナ…あら失礼。マリヴェル公爵令嬢のデビュタントの日でしたわね。私のエスコートをなさりながら、殿下、貴方はマリヴェル公爵令嬢をご覧になってこう仰ったの。『妹の方が可愛いな。』と。」
「は?そんな事言った「覚えは無い。でございますか?」あ、あぁ…」
「左様にございますか。だとしても、殿下の横にいた婚約者の私が倒れ、数日間意識がなかったというのに、殿下は一度も私の見舞いに来られなかったそうですわね?婚約者が倒れたにもか・か・わ・ら・ず!い・ち・ど・も!大切な事ですので、二度申し上げましたわ。」
「あ…、い、いや…そ、それはその…」
「そればかりか、殿下。貴方は私がそのような状態であったにもかかわらず、マリヴェル公爵令嬢にドレスを贈られましたよね?」
「あ、あぁ…」
「私という婚約者がありながら、その当時妹でしたマリヴェル公爵令嬢にご自分の色のドレスを贈る事ということは明らかな不貞行為ではありませんこと?違いまして?」
「ぐぬぬ」
私が最も得意とする、相手に反論の余地を与えない話術によるこの戦法は、前世 自然に身についたものなの。要はこちらのペースに丸め込むっていうだけというのものなのだけれど、殿下の様におつむの中身がふわふわのホイップクリームみたいな人間にはうってつけの戦法なのね。だから、
「この期に及んで反論の余地等ございませんわよね?殿下。何故かってそれは紛れもない真実なのですから!」
と、前世において一部のコアな生徒達の中で流行っていた、色んな道具を駆使しながら事件の真相を解き明かす、「見た目は~」の台詞で有名なキャラクターの仕草を真似て、右手の人差し指と親指をアルファベットのLを形作った状態で殿下を指さして差し上げたわ。
勿論。その後も殿下に言われた事やされた事、その殿下の行為を援護射撃するかのように繰り広げられた、リーナやマリヴェル公爵夫人から受けた言動に対しても言及し、更にはその時に私が受けた心意的ストレスについても話して差し上げたわ。
私の言葉に対して、人の心の痛みとかが分からないらしい性質 ┄ ただ単に頭の出来が悪いともいう┄ 殿下は、私が何を言いたいのかさっぱり分からないといった間抜け面を晒しておられますし、マリヴェル公爵夫人の顔からは表情と顔色がごっそりと抜け落ちていて、最早"この人大丈夫?ちゃんと生きてんの?”状態になっていましたわ。そしてマリヴェル公爵令嬢に至っては、般若の面の様な表情で、怒りと羞恥心 ┄ 多分そうだとおもうの……。まぁ、私からしたらそう見える状態って事なのだけれどもね。今時点では… ┄ から震えていたわ。
と、再び広げた扇で顔半分を隠してそう問うと、やはり殿下は皆目見当もつかないという様に小首を傾げられていたの。
それを見た私は、(ホントおめでたい頭をされた方だわ。ある意味尊敬してしまうわね。)と思わず脳内で軽くディスってしまったわ。
だから、
「頭のお出来がとっても宜しくない殿下にも分かるようにご説明致しますわ。」
と、脳内だけでは無くさり気なくディスってみたら、流石にディスられたのは分かったらしく、殿下の顔は真っ赤に染まったの。そして何かを言おうと口をパクパクされておられたから、それを防ぐように
「先程の言葉の繰り返しにはなりますけれども。そもそもこの問題は、殿下、貴方様のお言葉に端を発しておりますのよ。」
「え?お、いや…私の言葉がか?」
「えぇそうですわ。あれは…忘れもしない、其方で間抜け面をされておられるリーナ…あら失礼。マリヴェル公爵令嬢のデビュタントの日でしたわね。私のエスコートをなさりながら、殿下、貴方はマリヴェル公爵令嬢をご覧になってこう仰ったの。『妹の方が可愛いな。』と。」
「は?そんな事言った「覚えは無い。でございますか?」あ、あぁ…」
「左様にございますか。だとしても、殿下の横にいた婚約者の私が倒れ、数日間意識がなかったというのに、殿下は一度も私の見舞いに来られなかったそうですわね?婚約者が倒れたにもか・か・わ・ら・ず!い・ち・ど・も!大切な事ですので、二度申し上げましたわ。」
「あ…、い、いや…そ、それはその…」
「そればかりか、殿下。貴方は私がそのような状態であったにもかかわらず、マリヴェル公爵令嬢にドレスを贈られましたよね?」
「あ、あぁ…」
「私という婚約者がありながら、その当時妹でしたマリヴェル公爵令嬢にご自分の色のドレスを贈る事ということは明らかな不貞行為ではありませんこと?違いまして?」
「ぐぬぬ」
私が最も得意とする、相手に反論の余地を与えない話術によるこの戦法は、前世 自然に身についたものなの。要はこちらのペースに丸め込むっていうだけというのものなのだけれど、殿下の様におつむの中身がふわふわのホイップクリームみたいな人間にはうってつけの戦法なのね。だから、
「この期に及んで反論の余地等ございませんわよね?殿下。何故かってそれは紛れもない真実なのですから!」
と、前世において一部のコアな生徒達の中で流行っていた、色んな道具を駆使しながら事件の真相を解き明かす、「見た目は~」の台詞で有名なキャラクターの仕草を真似て、右手の人差し指と親指をアルファベットのLを形作った状態で殿下を指さして差し上げたわ。
勿論。その後も殿下に言われた事やされた事、その殿下の行為を援護射撃するかのように繰り広げられた、リーナやマリヴェル公爵夫人から受けた言動に対しても言及し、更にはその時に私が受けた心意的ストレスについても話して差し上げたわ。
私の言葉に対して、人の心の痛みとかが分からないらしい性質 ┄ ただ単に頭の出来が悪いともいう┄ 殿下は、私が何を言いたいのかさっぱり分からないといった間抜け面を晒しておられますし、マリヴェル公爵夫人の顔からは表情と顔色がごっそりと抜け落ちていて、最早"この人大丈夫?ちゃんと生きてんの?”状態になっていましたわ。そしてマリヴェル公爵令嬢に至っては、般若の面の様な表情で、怒りと羞恥心 ┄ 多分そうだとおもうの……。まぁ、私からしたらそう見える状態って事なのだけれどもね。今時点では… ┄ から震えていたわ。
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