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第8章 学園生活で見聞した事は(ジェフェリー目線)
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手紙を領地に送ってからの俺とラファイエットは大忙しだった。
ラファイエットは、アンジェーヌ様の情報提供に協力したい側だと言い、本当の動機を偽る事で、リーナカレンデュナ様の取り巻きの子息令嬢達に取り入り、調査を開始した。
ラファイエットは昔から、人の懐に入るのが非常上手い男だった。
彼の容姿は、男の俺が言うのもなんだが、中性的でとても可愛らしい顔をしている。その為か、貴族令嬢(特に年上の)からとても可愛がれるという特技を持っていた。
そして今回の調査でも、彼はその特技を遺憾無く発揮し、まんまとリーナカレンデュナ様の取り巻き達に取り入ることができたんだ。
そして、彼女達に可愛がれる事で、易々と調査を進めているようだった。
幸いな事に、取り巻きのご令嬢達は、ラファイエットが俺の従者である事を知らない。
それもそのはず。
この学園に通う貴族の子息令嬢達の親の殆どは、王都にタウンハウスを持っている為、学園の寮に入っているのは平民が多く、貴族の子供は少数なのだから。
その為、学年が違う俺とラファイエットとの関係性迄は気づかないのだろう。
尤も、ラファイエットの事をちゃんと調べれば分かるのだが、あのリーナカレンデュナ様の取り巻きをしているくらいなのだから、誰一人として、俺達の関係性に気づくことは無いのかもしれないが……。
その事については、後にラファイエットが強烈な一言と共に話してくれた事で、やはり俺の考えは正解だったと思えた。
ラファイエットその一言。それは……、「あの方々の頭の中には一体何が入っておいでなのでしょう?」だ。
そんな言葉を思わず吐露したくなる程に、取り巻き達との関わりは苦労したのだろう。ちゃんとご褒美をあげないといけないな、とラファイエットから話を聞いた俺は本気でそう思った。
話が脱線してしまったな
元に戻すとしよう
ラファイエットが無事調査に入った一方で、俺も目的に向けて動き出した。
先ず俺が行ったのは、義姉上の大親友だった令嬢達にお会いする事だった。
"リーナカレンデュナ様の自分勝手な思い込みから来ているであろう理不尽な事由が義姉上に対して出ている”事に、注意喚起を促すという目的でだ。
義姉上のご友人であるご令嬢とそのご婚約者達の事はよく覚えている。
何故なら俺は、義姉上達が在学中、よく彼女達の前に現れては、義姉上が作る料理を食べさせて貰っていたから。
『アンジェーヌ様のご親友
ミーナリンド=フォンタナ伯爵令嬢様
大変ご無沙汰致しております。
この度、火急の事由にてお会いしたく
思っております。
誠に勝手ながら、本日より三日後の
午後三時、フォンタナ伯爵家のタウ
ンハウスにお伺い致したく、私に、
令嬢のお時間を頂けますと幸いに存
じます。その際、是非ともご婚約者
であらせられますルービック=グレイ
グト伯爵令息様もお呼び下さいますよ
う、重ねてお願い申し上げます。
ジェフェリー=ウィンザード』
と、ミーナリンド伯爵令嬢に先触れの手紙を認めた。
また同じ内容の手紙をサリーナヴェルテ=ユールファミル侯爵令嬢にも書き、そこには、日時をミーナリンド伯爵令嬢と同じ日の午後四時、場所はユールファミル侯爵家でと。そして、ご婚約者であるマイクハミル=フォード侯爵令息にご同席頂きたい旨を認め、寮に毎日来る脚夫に渡し、チップを弾んで速達を頼んだ。
すると翌日
俺の手元に、それぞれの令嬢からの返事と、両親と兄上からの手紙の計四通が届いた。
それぞれからの手紙を読み終えた俺は、「今頃、ラファイエットは頑張っているんだろう。俺も頑張らないとな。義姉上を守る為には、少しでも多くの味方が欲しいのだから。」
と呟き、四通の手紙をそっと部屋の収納棚の奥にしまった。
ラファイエットは、アンジェーヌ様の情報提供に協力したい側だと言い、本当の動機を偽る事で、リーナカレンデュナ様の取り巻きの子息令嬢達に取り入り、調査を開始した。
ラファイエットは昔から、人の懐に入るのが非常上手い男だった。
彼の容姿は、男の俺が言うのもなんだが、中性的でとても可愛らしい顔をしている。その為か、貴族令嬢(特に年上の)からとても可愛がれるという特技を持っていた。
そして今回の調査でも、彼はその特技を遺憾無く発揮し、まんまとリーナカレンデュナ様の取り巻き達に取り入ることができたんだ。
そして、彼女達に可愛がれる事で、易々と調査を進めているようだった。
幸いな事に、取り巻きのご令嬢達は、ラファイエットが俺の従者である事を知らない。
それもそのはず。
この学園に通う貴族の子息令嬢達の親の殆どは、王都にタウンハウスを持っている為、学園の寮に入っているのは平民が多く、貴族の子供は少数なのだから。
その為、学年が違う俺とラファイエットとの関係性迄は気づかないのだろう。
尤も、ラファイエットの事をちゃんと調べれば分かるのだが、あのリーナカレンデュナ様の取り巻きをしているくらいなのだから、誰一人として、俺達の関係性に気づくことは無いのかもしれないが……。
その事については、後にラファイエットが強烈な一言と共に話してくれた事で、やはり俺の考えは正解だったと思えた。
ラファイエットその一言。それは……、「あの方々の頭の中には一体何が入っておいでなのでしょう?」だ。
そんな言葉を思わず吐露したくなる程に、取り巻き達との関わりは苦労したのだろう。ちゃんとご褒美をあげないといけないな、とラファイエットから話を聞いた俺は本気でそう思った。
話が脱線してしまったな
元に戻すとしよう
ラファイエットが無事調査に入った一方で、俺も目的に向けて動き出した。
先ず俺が行ったのは、義姉上の大親友だった令嬢達にお会いする事だった。
"リーナカレンデュナ様の自分勝手な思い込みから来ているであろう理不尽な事由が義姉上に対して出ている”事に、注意喚起を促すという目的でだ。
義姉上のご友人であるご令嬢とそのご婚約者達の事はよく覚えている。
何故なら俺は、義姉上達が在学中、よく彼女達の前に現れては、義姉上が作る料理を食べさせて貰っていたから。
『アンジェーヌ様のご親友
ミーナリンド=フォンタナ伯爵令嬢様
大変ご無沙汰致しております。
この度、火急の事由にてお会いしたく
思っております。
誠に勝手ながら、本日より三日後の
午後三時、フォンタナ伯爵家のタウ
ンハウスにお伺い致したく、私に、
令嬢のお時間を頂けますと幸いに存
じます。その際、是非ともご婚約者
であらせられますルービック=グレイ
グト伯爵令息様もお呼び下さいますよ
う、重ねてお願い申し上げます。
ジェフェリー=ウィンザード』
と、ミーナリンド伯爵令嬢に先触れの手紙を認めた。
また同じ内容の手紙をサリーナヴェルテ=ユールファミル侯爵令嬢にも書き、そこには、日時をミーナリンド伯爵令嬢と同じ日の午後四時、場所はユールファミル侯爵家でと。そして、ご婚約者であるマイクハミル=フォード侯爵令息にご同席頂きたい旨を認め、寮に毎日来る脚夫に渡し、チップを弾んで速達を頼んだ。
すると翌日
俺の手元に、それぞれの令嬢からの返事と、両親と兄上からの手紙の計四通が届いた。
それぞれからの手紙を読み終えた俺は、「今頃、ラファイエットは頑張っているんだろう。俺も頑張らないとな。義姉上を守る為には、少しでも多くの味方が欲しいのだから。」
と呟き、四通の手紙をそっと部屋の収納棚の奥にしまった。
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追記(2021/10/7)
お茶会の後を追加します。
更に追記(2022/3/9)
連載として再開します。
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