44 / 125
43,どんな危険だって怖くはありません。
しおりを挟む
※涼目線に戻ります。
「涼、このあいだ頼まれていた、有能な鍛冶屋を探して欲しいという件についてなんだが……」
と、ギルドでそうパルサーに声を掛けられたのは、Cランクダンジョン“幽影の洞穴”を攻略してオーヴェルニュの街に帰って来た日のことだ。
「ああ、はい。パルサーさんに頂いた武器も上質ではあるのですが、もうワンランク上の武器が欲しくって……」
「君の扱えるAランクのスキルに、武器が耐えられない、という話だったかな? 」
「ええ、そうなんです。Aランクのスキルを使うと、どうしても武器の耐久性を消費してしまって、すぐに駄目になってしまうんです。Aランクスキルに耐え得るような、高品質の武器が欲しくって……」
「君の話をしたら面白がってくれる鍛冶屋を見つけた。暇を見つけて、訪ねてみると良い」
パルサーはそう言うと、住所の書かれた紙を一枚、俺の胸元に差し出した。
「……第四階級の俺でも、大丈夫でしょうか」
と不安になってそう尋ねると、
「……大丈夫だ」
と、パルサーは“安心したまえ”とでも言いたげに、微笑みを浮かべてゆっくりと頷いた。
ところが……、パルサーはその言葉に続けて、こんな思わぬことを口にした。
「……だが問題は、その鍛冶屋が少々“男癖が悪い”ということなんだ……」
「男癖……? ということは、まさか、その鍛冶屋は女性なのですか? 」
「そうだ。名前をセナ・ハンマースミスという」
「男癖が悪い、というのは……? 」
「見た目は鍛冶職とは思えないほどの美人なんだが、昔から気に入った冒険者や同業者は片っ端から自分のものにするタイプでな……。今だって、現在進行形で幾人もの男を囲っているだろう」
「なかなかの、豪傑ですね……」
「そうなんだ」と、パルサーはため息を吐いて、言う。「男だったら、とんでもない傑物になっていただろうよ。涼、君は才能に溢れる冒険者で、しかも、見た目も悪くない。俺が気にしているのはそこなんだ。セラが君を気に入って口説き落としにかかってくるかもしれない」
“そこだけは、充分気をつけてくれ”と言い残し、パルサーはもとのギルドの仕事に戻っていった。
◇◇
翌日、俺はアニーに招かれて、フィヨル広原の家で彼女と昼食を共にしていた。
アニーは俺の為にフィヨル広原で摘んだ菜の花の天ぷらと、旬の野菜を使ったサラダ、それから、家の裏手にある窯で焼いたキノコのピザを用意してくれていた。
「相変わらず、アニーさんの作る料理は、物凄く美味しい……! 」
と、焼き立てのピザを頬張って、思わずそう零すと、
「ありがとうございます。そう言ってもらえると、作り甲斐があります……! 」
と、アニーも嬉しそうに表情を綻ばせる。
以前から感じていたことではあるが、アニーと俺は、味の好みが非常に良く合うのかもしれない。
アニーは時々、街で買った好きなお菓子やパンをお土産に持たせてくれるが、それも必ずと言って良いほど俺の好みにマッチして、いささかも「外れだ」と感じたことがない。
「涼さんは、キノコは平気ですか。この辺りのキノコは独特な癖があるので、合わないとおっしゃる方も多いんです」
「俺は全然平気ですね。むしろ、この臭みみたいなものが、癖になってとても美味しいです……! 」
そう返答すると、アニーはその美しい顔をぱあっと花開かせて、
「本当ですか! 」と喜びの声を爆発させる。「実は私も、この独特の臭みがすごく好きなんです。……今日も、もし涼さんがこの味が嫌いだったらどうしようと、そのことばかり気にしていたんですよ」
「お世辞抜きに、ものすごく美味しいですよ。……もしかしたら、俺たちは、味の好みがすごく合うのかもしれませんね」
彼女の反応を窺うつもりでそう言ったのだが、アニーは「ええ、ほんとうに」と、いかにも嬉しそうに微笑み、照れなのか高揚なのか、その真っ白な頬を赤く染め上げさえするのだった。
昼食を食べ終えてふたりで紅茶を飲み始めたときのことだった。
「……少し前に、私たちをつけて来た人たちのこと、なにか分かりましたか」
と、アニーが心配そうにそう切り出して来た。
謎の二人組に尾行されて以来、俺は街の知り合いに働きかけてその二人組の正体を調査して来た。
アニーが問いただして来たのも、そういった経緯があったからなのだ。
「実は……、誰が雇ったかまでは今もって分かっていないのですが、やはり、彼らは貴族に雇われたごろつきではないか、というところまでは見えてきました」
「貴族に雇われた、ごろつき……」
俺はゆっくりと頷き、続けた。
「セシリアさんが言うには、この街には俺のことを良く思っていない貴族が、少なからずいるようなのです。あの日も、果たして俺の命を狙ったのか、なんらかの調査目的でつけてきたのかはわかりませんが、……とにかく、危険なことは確かです」
アニーはこの事実を受け止めようとするように、俺の言葉にじっと耳を澄ませている。
「ですから……」と、俺はこの日の本題を、切り出した。「もしかしたら俺たちは、もう会わない方が良いのかもしれません」
そう言ったときのことだ。俺はアニーのあまりにも予想外な反応に、思わず「えっ」と驚きの声を出してしまっていた。
アニーは、真っ直ぐ俺を見据えたまま、その両の目からぽろぽろと大粒の涙を流していたのだ。
「ア、 アニーさん……!? 」
「す、すいません……、急なことで、涙が溢れてしまって……! 」
「良かったら、これを使って下さい」
と、ズボンのポケットからハンカチを取り出して差し出すと、アニーはぽつりとこう言った。
「無理です。涼さんに会わないなんて、耐えられません」
そのあまりの率直な言葉に、俺はなにも反応することが出来ず、しばらくのあいだじっと彼女を見つめるほかなにも出来なかった。
「俺も、耐えられません」
と、自分の口からそんな言葉が出てて来たのは、そのときのことだ。
「え? 」
と、その青い瞳に大粒の涙を湛えながら、アニーがその顔を上げる。
「……アニーさんと会えなくなるなんて、俺も嫌です。でも、俺のせいで、アニーさんに危険な目になんてあって欲しくありません」
「危険なことは承知しています。でも、それは始めから分かっていたことではないでしょうか」
「……わかってはいました。でも、あんなふうに尾行されるまでは、それほど深くは考えていなかったんです。……アニーさんは、今後もああいった尾行が行われても、耐えることが出来ますか」
そう問いかけると、アニーは短く天井辺りを見つめ、それからふいに俺の方へと向き直り、こんなことを口にした。
「それも耐えることが出来ません」
「だったら……」と言いかけると、
「ですから、涼さんにはこう言って欲しいのです」
「……? 」
「俺が必ず守るから、今後も一緒に居ましょう、と。……それだけ言って貰えれば、私はどんな危険だって怖くはありません」
そう言うと、アニーはその両の手を俺の掌へと伸ばし、静かに俺の手を包み込んだ。
その手は冷たかったが、彼女の魂の芯から湧いて来る強さが、熱を持って俺の掌へと伝わって来た。
そのとき、俺のなかからある感情が、ごく自然と湧き上がって来た。
誰も知り合いのいなかったこの世界で、第四階級の仲間を除けば、アニーだけが最初に俺のことをまともに人として扱ってくれたのだ。
その感謝や、喜びや、この人のことをもっと大切にしたいという想いが、とめどなく溢れて来る。
「アニーさん」と、俺は彼女の美しい瞳を真っ直ぐ見据えて、こう言った。
「俺が必ず守ります。ですから、これからも一緒に居てください」
すると……、
「……はい。私は絶対に、涼さんのそばを離れたりしません」
アニーはそう呟くと、再びぽろぽろと大粒の涙を零し、何度も何度も俺へと頷き掛けるのだった。
「涼、このあいだ頼まれていた、有能な鍛冶屋を探して欲しいという件についてなんだが……」
と、ギルドでそうパルサーに声を掛けられたのは、Cランクダンジョン“幽影の洞穴”を攻略してオーヴェルニュの街に帰って来た日のことだ。
「ああ、はい。パルサーさんに頂いた武器も上質ではあるのですが、もうワンランク上の武器が欲しくって……」
「君の扱えるAランクのスキルに、武器が耐えられない、という話だったかな? 」
「ええ、そうなんです。Aランクのスキルを使うと、どうしても武器の耐久性を消費してしまって、すぐに駄目になってしまうんです。Aランクスキルに耐え得るような、高品質の武器が欲しくって……」
「君の話をしたら面白がってくれる鍛冶屋を見つけた。暇を見つけて、訪ねてみると良い」
パルサーはそう言うと、住所の書かれた紙を一枚、俺の胸元に差し出した。
「……第四階級の俺でも、大丈夫でしょうか」
と不安になってそう尋ねると、
「……大丈夫だ」
と、パルサーは“安心したまえ”とでも言いたげに、微笑みを浮かべてゆっくりと頷いた。
ところが……、パルサーはその言葉に続けて、こんな思わぬことを口にした。
「……だが問題は、その鍛冶屋が少々“男癖が悪い”ということなんだ……」
「男癖……? ということは、まさか、その鍛冶屋は女性なのですか? 」
「そうだ。名前をセナ・ハンマースミスという」
「男癖が悪い、というのは……? 」
「見た目は鍛冶職とは思えないほどの美人なんだが、昔から気に入った冒険者や同業者は片っ端から自分のものにするタイプでな……。今だって、現在進行形で幾人もの男を囲っているだろう」
「なかなかの、豪傑ですね……」
「そうなんだ」と、パルサーはため息を吐いて、言う。「男だったら、とんでもない傑物になっていただろうよ。涼、君は才能に溢れる冒険者で、しかも、見た目も悪くない。俺が気にしているのはそこなんだ。セラが君を気に入って口説き落としにかかってくるかもしれない」
“そこだけは、充分気をつけてくれ”と言い残し、パルサーはもとのギルドの仕事に戻っていった。
◇◇
翌日、俺はアニーに招かれて、フィヨル広原の家で彼女と昼食を共にしていた。
アニーは俺の為にフィヨル広原で摘んだ菜の花の天ぷらと、旬の野菜を使ったサラダ、それから、家の裏手にある窯で焼いたキノコのピザを用意してくれていた。
「相変わらず、アニーさんの作る料理は、物凄く美味しい……! 」
と、焼き立てのピザを頬張って、思わずそう零すと、
「ありがとうございます。そう言ってもらえると、作り甲斐があります……! 」
と、アニーも嬉しそうに表情を綻ばせる。
以前から感じていたことではあるが、アニーと俺は、味の好みが非常に良く合うのかもしれない。
アニーは時々、街で買った好きなお菓子やパンをお土産に持たせてくれるが、それも必ずと言って良いほど俺の好みにマッチして、いささかも「外れだ」と感じたことがない。
「涼さんは、キノコは平気ですか。この辺りのキノコは独特な癖があるので、合わないとおっしゃる方も多いんです」
「俺は全然平気ですね。むしろ、この臭みみたいなものが、癖になってとても美味しいです……! 」
そう返答すると、アニーはその美しい顔をぱあっと花開かせて、
「本当ですか! 」と喜びの声を爆発させる。「実は私も、この独特の臭みがすごく好きなんです。……今日も、もし涼さんがこの味が嫌いだったらどうしようと、そのことばかり気にしていたんですよ」
「お世辞抜きに、ものすごく美味しいですよ。……もしかしたら、俺たちは、味の好みがすごく合うのかもしれませんね」
彼女の反応を窺うつもりでそう言ったのだが、アニーは「ええ、ほんとうに」と、いかにも嬉しそうに微笑み、照れなのか高揚なのか、その真っ白な頬を赤く染め上げさえするのだった。
昼食を食べ終えてふたりで紅茶を飲み始めたときのことだった。
「……少し前に、私たちをつけて来た人たちのこと、なにか分かりましたか」
と、アニーが心配そうにそう切り出して来た。
謎の二人組に尾行されて以来、俺は街の知り合いに働きかけてその二人組の正体を調査して来た。
アニーが問いただして来たのも、そういった経緯があったからなのだ。
「実は……、誰が雇ったかまでは今もって分かっていないのですが、やはり、彼らは貴族に雇われたごろつきではないか、というところまでは見えてきました」
「貴族に雇われた、ごろつき……」
俺はゆっくりと頷き、続けた。
「セシリアさんが言うには、この街には俺のことを良く思っていない貴族が、少なからずいるようなのです。あの日も、果たして俺の命を狙ったのか、なんらかの調査目的でつけてきたのかはわかりませんが、……とにかく、危険なことは確かです」
アニーはこの事実を受け止めようとするように、俺の言葉にじっと耳を澄ませている。
「ですから……」と、俺はこの日の本題を、切り出した。「もしかしたら俺たちは、もう会わない方が良いのかもしれません」
そう言ったときのことだ。俺はアニーのあまりにも予想外な反応に、思わず「えっ」と驚きの声を出してしまっていた。
アニーは、真っ直ぐ俺を見据えたまま、その両の目からぽろぽろと大粒の涙を流していたのだ。
「ア、 アニーさん……!? 」
「す、すいません……、急なことで、涙が溢れてしまって……! 」
「良かったら、これを使って下さい」
と、ズボンのポケットからハンカチを取り出して差し出すと、アニーはぽつりとこう言った。
「無理です。涼さんに会わないなんて、耐えられません」
そのあまりの率直な言葉に、俺はなにも反応することが出来ず、しばらくのあいだじっと彼女を見つめるほかなにも出来なかった。
「俺も、耐えられません」
と、自分の口からそんな言葉が出てて来たのは、そのときのことだ。
「え? 」
と、その青い瞳に大粒の涙を湛えながら、アニーがその顔を上げる。
「……アニーさんと会えなくなるなんて、俺も嫌です。でも、俺のせいで、アニーさんに危険な目になんてあって欲しくありません」
「危険なことは承知しています。でも、それは始めから分かっていたことではないでしょうか」
「……わかってはいました。でも、あんなふうに尾行されるまでは、それほど深くは考えていなかったんです。……アニーさんは、今後もああいった尾行が行われても、耐えることが出来ますか」
そう問いかけると、アニーは短く天井辺りを見つめ、それからふいに俺の方へと向き直り、こんなことを口にした。
「それも耐えることが出来ません」
「だったら……」と言いかけると、
「ですから、涼さんにはこう言って欲しいのです」
「……? 」
「俺が必ず守るから、今後も一緒に居ましょう、と。……それだけ言って貰えれば、私はどんな危険だって怖くはありません」
そう言うと、アニーはその両の手を俺の掌へと伸ばし、静かに俺の手を包み込んだ。
その手は冷たかったが、彼女の魂の芯から湧いて来る強さが、熱を持って俺の掌へと伝わって来た。
そのとき、俺のなかからある感情が、ごく自然と湧き上がって来た。
誰も知り合いのいなかったこの世界で、第四階級の仲間を除けば、アニーだけが最初に俺のことをまともに人として扱ってくれたのだ。
その感謝や、喜びや、この人のことをもっと大切にしたいという想いが、とめどなく溢れて来る。
「アニーさん」と、俺は彼女の美しい瞳を真っ直ぐ見据えて、こう言った。
「俺が必ず守ります。ですから、これからも一緒に居てください」
すると……、
「……はい。私は絶対に、涼さんのそばを離れたりしません」
アニーはそう呟くと、再びぽろぽろと大粒の涙を零し、何度も何度も俺へと頷き掛けるのだった。
11
お気に入りに追加
114
あなたにおすすめの小説

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

婚約破棄騒動に巻き込まれたモブですが……
こうじ
ファンタジー
『あ、終わった……』王太子の取り巻きの1人であるシューラは人生が詰んだのを感じた。王太子と公爵令嬢の婚約破棄騒動に巻き込まれた結果、全てを失う事になってしまったシューラ、これは元貴族令息のやり直しの物語である。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる