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第1章 再開
第7話 王都
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「とりあえず兵舎に向かおう。レオン殿もいいかな?」
うん、さっきまでのフレンドリーな接し方もいいけど公的なキリッとしたら態度もいいな…
なんて惚けているとマフユがふくれっ面になっていた。
無視されたようにでも思ったのだろうか。
「すまない。王都があまりにも大きかったのでつい…な?」
「私の方を見ながらか?」
「………」
「ふふ。まあいいさ。見られるのはなれている」
どこか悲しげな目で遠くを見つめるマフユ。
いやらしい目で見られるのも、羨望の眼差しでみられるのも、妬みの目で見られるのも全て味わってきたのだろう。
「すまんな…」
「いいさ。レオン殿に見つめられてはドラゴンも尻尾を巻いて逃げそうだ」
「そんなに怖いか?この鎧」
ドラゴンも逃げるは流石に冗談だろうが、そこまで言われると少し気になる。
個人的にはかっこいいとしか思わなかったから。
「ふふ、そこまで気になるのであれば兜を外してアンデットではないことを証明したらどうだ?」
どうやらマフユは俺をからかうことに面白さを感じたらしい。
アーチェといいマフユといいからかい過ぎもよして欲しいものだ。
「しかし確かに兜は群れるな。少し外そうか」
流石に少し暑く感じてきた。
鎧を長時間着る練習もしたほうがいいかもしれない。
アイテムボックスに暗黒騎士鎧上下を仕舞う。
「………」
「???」
急に無言になったマフユに俺は首をかしげる。
「やはり魔法鎧の類ですか?」
アーチェが鎧のことについて尋ねてくる。
やはりこの鎧はみんなから珍しいもののようだ。
「まあ、神話武具の類だ。死んだら返還する契約だから誰も着ることはできないだろう」
アーチェはともかく周りにいた他の人は神話武具のことではなく、レオンがこんなに細身であることに驚いていた。
レオンの体重は72キロと平均男性体重くらいで、体格もいわゆる普通だ。
だからこそあんなガチガチの黒色金属鎧に覆われていた人が、こんな好青年であることに驚いていたのだ。
「れ、レオン……」
「??」
それよりレオンが気になっていることはマフユだ。
さっきから様子がおかしく、どこか挙動不審だ。
「マフy……」
「兜の調整に行ってくる!アーチェ、レオンを頼んだぞ!」
アーチェに全てを丸投げし、マフユは、逃げるように足早と去っていった。
「……俺…嫌われるようなことしたかな………」
やはりあの目線の件から、俺に不快感を抱いていて顔見た瞬間生理的に無理と感じられた…!?
うわああ…終わった…と頭を抱えているとアーチェに肩を叩かれた。
「追わなくていいんですか?何かしらの感情は抱いていても負の感情は抱いてないですよ。団長」
ほら早く行ってください。と背中を押された。
そうだなウジウジ考えてもしょうがない。彼の感と後押しにより、俺は彼女の後を追うことにした。
「ふっふっふ!団長にやっと花が咲きますか~」
「団長いい人なんだから早く戦線から後退して幸せな家庭を築き上げてを欲しいものです」
「人のことばっかいうけど、バッケス。君も頑張ろうね」
「ウッ」
見送りをやけに面白そうに眺める第一部隊(団長近衛隊)であった。
第一部隊(団長近衛隊)
王に仕える精鋭部隊。
今回の戦いでは20人ほどだったが本来は50名(今は42名)。
という表向きを持ちつつ、裏では団長のマフユを守ることを生きがいとしている精鋭たち。
早く家庭を持って戦線後退か、マフユを生存させたまま戦争に勝利することが最近の目的。
実はこの騎士団含め、王族はみんなマフユラブである。
なお、本人は知らない模様。
うん、さっきまでのフレンドリーな接し方もいいけど公的なキリッとしたら態度もいいな…
なんて惚けているとマフユがふくれっ面になっていた。
無視されたようにでも思ったのだろうか。
「すまない。王都があまりにも大きかったのでつい…な?」
「私の方を見ながらか?」
「………」
「ふふ。まあいいさ。見られるのはなれている」
どこか悲しげな目で遠くを見つめるマフユ。
いやらしい目で見られるのも、羨望の眼差しでみられるのも、妬みの目で見られるのも全て味わってきたのだろう。
「すまんな…」
「いいさ。レオン殿に見つめられてはドラゴンも尻尾を巻いて逃げそうだ」
「そんなに怖いか?この鎧」
ドラゴンも逃げるは流石に冗談だろうが、そこまで言われると少し気になる。
個人的にはかっこいいとしか思わなかったから。
「ふふ、そこまで気になるのであれば兜を外してアンデットではないことを証明したらどうだ?」
どうやらマフユは俺をからかうことに面白さを感じたらしい。
アーチェといいマフユといいからかい過ぎもよして欲しいものだ。
「しかし確かに兜は群れるな。少し外そうか」
流石に少し暑く感じてきた。
鎧を長時間着る練習もしたほうがいいかもしれない。
アイテムボックスに暗黒騎士鎧上下を仕舞う。
「………」
「???」
急に無言になったマフユに俺は首をかしげる。
「やはり魔法鎧の類ですか?」
アーチェが鎧のことについて尋ねてくる。
やはりこの鎧はみんなから珍しいもののようだ。
「まあ、神話武具の類だ。死んだら返還する契約だから誰も着ることはできないだろう」
アーチェはともかく周りにいた他の人は神話武具のことではなく、レオンがこんなに細身であることに驚いていた。
レオンの体重は72キロと平均男性体重くらいで、体格もいわゆる普通だ。
だからこそあんなガチガチの黒色金属鎧に覆われていた人が、こんな好青年であることに驚いていたのだ。
「れ、レオン……」
「??」
それよりレオンが気になっていることはマフユだ。
さっきから様子がおかしく、どこか挙動不審だ。
「マフy……」
「兜の調整に行ってくる!アーチェ、レオンを頼んだぞ!」
アーチェに全てを丸投げし、マフユは、逃げるように足早と去っていった。
「……俺…嫌われるようなことしたかな………」
やはりあの目線の件から、俺に不快感を抱いていて顔見た瞬間生理的に無理と感じられた…!?
うわああ…終わった…と頭を抱えているとアーチェに肩を叩かれた。
「追わなくていいんですか?何かしらの感情は抱いていても負の感情は抱いてないですよ。団長」
ほら早く行ってください。と背中を押された。
そうだなウジウジ考えてもしょうがない。彼の感と後押しにより、俺は彼女の後を追うことにした。
「ふっふっふ!団長にやっと花が咲きますか~」
「団長いい人なんだから早く戦線から後退して幸せな家庭を築き上げてを欲しいものです」
「人のことばっかいうけど、バッケス。君も頑張ろうね」
「ウッ」
見送りをやけに面白そうに眺める第一部隊(団長近衛隊)であった。
第一部隊(団長近衛隊)
王に仕える精鋭部隊。
今回の戦いでは20人ほどだったが本来は50名(今は42名)。
という表向きを持ちつつ、裏では団長のマフユを守ることを生きがいとしている精鋭たち。
早く家庭を持って戦線後退か、マフユを生存させたまま戦争に勝利することが最近の目的。
実はこの騎士団含め、王族はみんなマフユラブである。
なお、本人は知らない模様。
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