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トルコ編〜イスタンブールの遊郭「ミラーボール」での日々〜
生誕祭の告白
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時は流れて、一月になり、私の生誕祭の日が来た。生誕祭の日は、みんなが主役の引き立て役になり、客との個室は、禁止されている。
「テッサちゃん、お誕生日おめでとう」
みんなが、祝福をしてくれる中、私はハルさんを探しながら、来てくれた全員にお酌した。
ハルさんを見つけ、少しでも話たいと思ったが、話すことができずに悔しいながらも、生誕祭を楽しんだ。
そして、生誕祭の片づけをしている時に、エマに呼ばれた。
「お姉ちゃんさぁ。ハルさんのこと、本気なの?」
いつもは見せない、険しい表情のエマを見て、驚いたが『友達』ということをきちんと伝えた。
「じゃぁ。私がもらってもいい?」
その言葉を聞いた瞬間、ショックだとものすごく思って、私はハルさんを愛しかけていたことに気づかされた。
そして、エマもハルさんに対して同じ気持ちなのだと知った。
「だめ!」
「やっと、本気になったみたいだね。お姉ちゃん、絶対幸せになって。じゃないと私、一生ハルさんを恨んでしまうから」
エマは、そう言いながら泣いていた。結論からいうと、エマは、ハルさんのことが好きだったわけではなかった。
むしろ、私のことが好きすぎて、ハルさんに嫉妬をしていたみたいだ。
その次の日の朝の会で、エマは客引きへと昇格した。そして、その夜。ハルさんが、お店へとやってきた。
「イスタンブールで暮らす家を探していたんだよ。冬休み中に見つけたくてね」
「本当に、イスタンブールで暮らすの?」
「うん。君に出会ったから」
お酒に酔ったハルさんのその言葉は、甘くとろけるような声で、酔いが言わせているのだとしても、嬉しかった。
「それで、家は決まったの?」
「君のお母さんの家の隣に空き家があっただろ? そこに決めたよ。お店に来るたびに、お母さんのことを話せるからね」
「ほんと? すっごく嬉しい」
私は、遊女という立場を利用して、ハルさんに抱き着く。その時、エマの席を見たが、エマは居なかった。個室へ行ったようだ。自室が与えられるのは一週間後なので、エマの個室は、私が襲われた個室だろう。自室ができると、自室で性行為をする。
「あのさ。今日は、君の部屋に行ってもいいかな」
私は、驚いた。ハルさんが、これほど積極的になるのは、初めてだったから。
すぐに、支配人を呼び自室に客を招くことを伝えて、私たちは自室へと向かった。
これから、やるのかとドキドキしていたが、そんなことはなかった。
「本当の意味で二人になれるのは、自室くらいだって、聞いていたから誘ったんだ」
告白するなら今しかない。そう思って、口を開いたとき、ハルさんも同時に開いた。
「あのさ」
「あのね」
私たちは、二人同時にそう言って、お互い後に言うからと遠慮をしあった。結論として、ハルさんが先に言うことになった。
「僕と、付き合ってほしい」
その言葉を聞いた瞬間、ハルさんも、同じ気持ちだと知って驚いて、泣いてしまった。
「私もそれを言おうとしていたの、よろしくお願いいたします」
こうして、私たちは付き合うことになった。
客と付き合うことは、禁止されておらず、むしろ結婚して出ていくのが、幸せだと考えられているミラーボールなので、二人で支配人に報告に行って、許しをもらった。
ハルさんのイスタンブールの暮らしが始まるまでは、遠距離だが頑張って、お金を貯めたいと考えていた。
「テッサちゃん、お誕生日おめでとう」
みんなが、祝福をしてくれる中、私はハルさんを探しながら、来てくれた全員にお酌した。
ハルさんを見つけ、少しでも話たいと思ったが、話すことができずに悔しいながらも、生誕祭を楽しんだ。
そして、生誕祭の片づけをしている時に、エマに呼ばれた。
「お姉ちゃんさぁ。ハルさんのこと、本気なの?」
いつもは見せない、険しい表情のエマを見て、驚いたが『友達』ということをきちんと伝えた。
「じゃぁ。私がもらってもいい?」
その言葉を聞いた瞬間、ショックだとものすごく思って、私はハルさんを愛しかけていたことに気づかされた。
そして、エマもハルさんに対して同じ気持ちなのだと知った。
「だめ!」
「やっと、本気になったみたいだね。お姉ちゃん、絶対幸せになって。じゃないと私、一生ハルさんを恨んでしまうから」
エマは、そう言いながら泣いていた。結論からいうと、エマは、ハルさんのことが好きだったわけではなかった。
むしろ、私のことが好きすぎて、ハルさんに嫉妬をしていたみたいだ。
その次の日の朝の会で、エマは客引きへと昇格した。そして、その夜。ハルさんが、お店へとやってきた。
「イスタンブールで暮らす家を探していたんだよ。冬休み中に見つけたくてね」
「本当に、イスタンブールで暮らすの?」
「うん。君に出会ったから」
お酒に酔ったハルさんのその言葉は、甘くとろけるような声で、酔いが言わせているのだとしても、嬉しかった。
「それで、家は決まったの?」
「君のお母さんの家の隣に空き家があっただろ? そこに決めたよ。お店に来るたびに、お母さんのことを話せるからね」
「ほんと? すっごく嬉しい」
私は、遊女という立場を利用して、ハルさんに抱き着く。その時、エマの席を見たが、エマは居なかった。個室へ行ったようだ。自室が与えられるのは一週間後なので、エマの個室は、私が襲われた個室だろう。自室ができると、自室で性行為をする。
「あのさ。今日は、君の部屋に行ってもいいかな」
私は、驚いた。ハルさんが、これほど積極的になるのは、初めてだったから。
すぐに、支配人を呼び自室に客を招くことを伝えて、私たちは自室へと向かった。
これから、やるのかとドキドキしていたが、そんなことはなかった。
「本当の意味で二人になれるのは、自室くらいだって、聞いていたから誘ったんだ」
告白するなら今しかない。そう思って、口を開いたとき、ハルさんも同時に開いた。
「あのさ」
「あのね」
私たちは、二人同時にそう言って、お互い後に言うからと遠慮をしあった。結論として、ハルさんが先に言うことになった。
「僕と、付き合ってほしい」
その言葉を聞いた瞬間、ハルさんも、同じ気持ちだと知って驚いて、泣いてしまった。
「私もそれを言おうとしていたの、よろしくお願いいたします」
こうして、私たちは付き合うことになった。
客と付き合うことは、禁止されておらず、むしろ結婚して出ていくのが、幸せだと考えられているミラーボールなので、二人で支配人に報告に行って、許しをもらった。
ハルさんのイスタンブールの暮らしが始まるまでは、遠距離だが頑張って、お金を貯めたいと考えていた。
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