43 / 65
ギンの安全確保!
しおりを挟む
「いやーまさかこんなに報酬金が多いとは思わなかったよ」
袋に入っている金銀財宝…………とまではいかないが、金貨銀貨の山ににやけ顔が止まらない。
これだけで宝石店に売っている高級結晶を買うことができるのではないだろうか。もう鉱山で採掘はしないだろうから山小屋の荷物は全て回収したのだが……流石に足りるよね?
「当然でありますよ、あのドラゴンの被害は長いこと続いてたんであります。その問題を解消したんでありますから」
「本来なら王国がやる仕事だもんね」
王国め、大事なことを調べてるらしいけどなんて奴らだ。
そういえば王国に報告しないといけないんだっけ。目の前で走っているギンはどうやって説明しよう。
この子ね、お肉食べるんだよね。肉は山ほど手に入るし問題ない。食費が浮くね、やったね。
「街についたら王国に報告して、解体してもらって、素材を換金して、装備を強化して、増えたお金で結晶を買って、転移クリスタルを手に入れる。うーん、やることが多い」
「でももう目的は達成したよねー」
「うん、これで旅に出られるよ」
ついに念願の旅に出られるぞ。と言っても、今は旅よりもドラゴンの肉の方が楽しみなのだが。
「あーそういえば吾輩たちって旅をするためにお金稼ぎをしてたんでありますよね。完全に忘れていたであります」
「そりゃあれだけ山に籠ればね」
本来の目的を忘れてしまうほど拘束されていたのか。私は旅に出たいという気持ちが強すぎて採掘中も忘れることはなかったけど。
「それじゃ、私は寝るから。ついたら起こして」
「えー、えっちゃんずるーい」
「ポコ、大人はみんなずるいんだよ」
私は大人だからずるいんだ。戦闘スタイルは全然ずるくないけど。
「見た目は子供でありますけどね」
「ポコ、一緒に寝ようか」
「わーい!」
ポコが抱き着いてくる。おっふ、なんでそんなに密着するのん。胸が当たって胸が。
そういえばあの時も二人で寝たなぁ、一つのベッドを二人で。ワンルームをダブルで。
「えっ、ちょっと!? 二人が寝たら吾輩一人で見張りになってしまうでありますよ!?」
「知らん」
一人ぼっちは寂しいもんな……まあ私には関係のない話だ。
「クォオ」
「ギンだけが心の支えであります……」
隊長はギンとあまり交流がなかったし丁度いい機会だろう。私はそれを見越して寝ようとしたのだ、今そういうことにした。
ギンが馬車を引いて歩く。という方法で移動をしようとしていたのだが、ポコの馬車改造によりその心配もなくなった。なんと風魔術と刻印により、馬車を浮かせることに成功したのだ。浮いているのでギンが走っても揺れが少ない。頑張れば空を飛ぶことだってできる。
だが、まだテスト段階のため飛行は行っていない。魔術だけでなく馬車まで形ごと改造しなければ安全にはならないだろう。この荷台で空を飛ぶのは危険だ。
凄まじい速さで流れていく景色を横目に、私は目を閉じたのだった。
* * *
隊長に起こされ、目を覚ました。もう街はすぐそこまで来ている。
「ふぁぁ……早いね、流石ドラゴン」
「いや、まあまあ寝てたでありますよ。吾輩も寝たいであります」
「じゃあ、さっさと報告して休もうか。どうせ解体するのに時間かかるし」
「了解であります。お、もう入り口でありますね」
寝起きだからかふわふわした感覚の中、ギンの背中越しに街の壁を見る。相変わらず高い壁だ。
あと、ふわふわしてるのは馬車……竜車? が浮いているからかもしれない。目が覚めてきた、これ浮いてるからだわ。そりゃあふわふわするわ。
というわけで、寝てなくてもふわふわしてる奴も起こそう。
「じゃあポコ起こそうか。って、なんか騒がしくない?」
「ほんとであります、しかも吾輩たちを見て逃げているでありますよ」
「何かに追われてるとか……じゃないか」
馬車から顔を出し来た道を確認するが、そこにはただ長い道が続いているだけだった。
ならばなぜ? 怖がられることなんて別に……あっ。
「ギンだ!」
「うぇっ!? な、なぁに?」
私の声でポコが起きる。思わず大きな声を出してしまった、まあ起こせたし別にいいか。
「ギン! 止まって!」
「クォォォォン」
ギンがゆっくりと減速し、関所の近くに止まる。それと同時に兵士が数人飛び出してくる。
まずい、誤解を解かなければ。
私が竜車から降りると、兵士は武器を下した。流石にギンが静かで人間が出てくれば話は聞いてくれるか。
「これはどういうことかね」
「このドラゴンは私たちの仲間です、害はありません」
とりあえず簡潔に説明する。
「はぁ……どうする?」
「そんなこと言ったってなぁ」
兵士たちが集まって話し合いを始めた。これまでにない事例だから困っているのだろう。
「確か、魔獣を農作に使ってるんですよね? それならドラゴンだっていいじゃないですか」
「あれは調教師が調教した魔獣だ。外から来た竜を通すわけにはいかない」
「えー……」
「えー、じゃない」
ギンはここでお留守番? でも知らない狩人に襲われるかもだし、兵士もドラゴンの護衛なんてしてくれないだろう。してくれるなら申し出るはずだ。
ならば、安全だと証明できれば良いのでは?
「王様に確認……は無理だし、調教師に確認させるのはどうですか?」
「まあ、それならいいが。おい、調教師を呼んできてくれ」
「はっ!」
確か馬小屋だとか、そういう動物がいるのは関所の近くだ。そこまで時間がかかることはないだろう。
少しだけ待つ、ドラゴンを倒した話をしたりして時間を潰した。兵士はドラゴンを倒したと聞いて驚きはしたものの、ギンが安全かどうかの評価は変わらないようだった。ちぇっ。
「呼んできました」
調教師を呼びに行った兵士が戻ってくる。早かったね。
その兵士の後ろについてきたのは、メガネに白い服を着た白髪の女の人だった。すっごいニコニコしてる。怖い。
「はいはい、君が話のドラゴンですね? メタルヴルムですか。ふむ、大人しい子です。仲間になった、というのはいつからですか?」
どうやらギンはメタルヴルムという種類の竜らしい。初耳だね。
「昨日ですね」
「昨日!? 何したらこんなに懐くんですか」
「えっと、宝石を上げました。そしたら仲良くなっちゃって」
確かに言われてみれば昨日会ったばかりなんだよね。でも、ポコも隊長も会ったその日に仲良くなれたし、ドラゴンによるんじゃないかな。
「宝石ですか……なるほど、参考にしておきます」
なんのだ。
「して、調教師殿。ギンは安全なのでありますか?」
「うん安全安全。ちょー安全だよ」
「だってさー兵士さん!!」
なんかポコと調教師さん似てるな。
「う……だがドラゴンが街を徘徊するのはまずいだろう。街の中でいいから、預けられるところに預けるべきだ」
正論だ。いくらギンが安全だと言っても、住民が怖がってしまうのは避けられない。
「なら私が預かりますよー、それでいいかな? えっと、誰?」
「エファです。じゃあ、お願いできますかね?」
「おっけ任せて。ギンちゃんこっちだよーう」
「クォ?」
ギンは調教師のお姉さんに呼ばれるが、どうしていいかわからずに私の顔を見た。
「ギン、いっておいで」
「クォォ」
「おお、ご主人の言うことは聞くんですね。ますます謎です。それでは、安心して街に入ってくださいね!」
多少不安ではあるが、ギンの安全が確保できてよかった。これからもやることがあるのだ、こんなところで足止めされている場合ではない。
ギンの預け先が決定し、やっと街に入ることができた。あとは、お城に行って報告した後に解体だ。おらわくわくすっぞ。
袋に入っている金銀財宝…………とまではいかないが、金貨銀貨の山ににやけ顔が止まらない。
これだけで宝石店に売っている高級結晶を買うことができるのではないだろうか。もう鉱山で採掘はしないだろうから山小屋の荷物は全て回収したのだが……流石に足りるよね?
「当然でありますよ、あのドラゴンの被害は長いこと続いてたんであります。その問題を解消したんでありますから」
「本来なら王国がやる仕事だもんね」
王国め、大事なことを調べてるらしいけどなんて奴らだ。
そういえば王国に報告しないといけないんだっけ。目の前で走っているギンはどうやって説明しよう。
この子ね、お肉食べるんだよね。肉は山ほど手に入るし問題ない。食費が浮くね、やったね。
「街についたら王国に報告して、解体してもらって、素材を換金して、装備を強化して、増えたお金で結晶を買って、転移クリスタルを手に入れる。うーん、やることが多い」
「でももう目的は達成したよねー」
「うん、これで旅に出られるよ」
ついに念願の旅に出られるぞ。と言っても、今は旅よりもドラゴンの肉の方が楽しみなのだが。
「あーそういえば吾輩たちって旅をするためにお金稼ぎをしてたんでありますよね。完全に忘れていたであります」
「そりゃあれだけ山に籠ればね」
本来の目的を忘れてしまうほど拘束されていたのか。私は旅に出たいという気持ちが強すぎて採掘中も忘れることはなかったけど。
「それじゃ、私は寝るから。ついたら起こして」
「えー、えっちゃんずるーい」
「ポコ、大人はみんなずるいんだよ」
私は大人だからずるいんだ。戦闘スタイルは全然ずるくないけど。
「見た目は子供でありますけどね」
「ポコ、一緒に寝ようか」
「わーい!」
ポコが抱き着いてくる。おっふ、なんでそんなに密着するのん。胸が当たって胸が。
そういえばあの時も二人で寝たなぁ、一つのベッドを二人で。ワンルームをダブルで。
「えっ、ちょっと!? 二人が寝たら吾輩一人で見張りになってしまうでありますよ!?」
「知らん」
一人ぼっちは寂しいもんな……まあ私には関係のない話だ。
「クォオ」
「ギンだけが心の支えであります……」
隊長はギンとあまり交流がなかったし丁度いい機会だろう。私はそれを見越して寝ようとしたのだ、今そういうことにした。
ギンが馬車を引いて歩く。という方法で移動をしようとしていたのだが、ポコの馬車改造によりその心配もなくなった。なんと風魔術と刻印により、馬車を浮かせることに成功したのだ。浮いているのでギンが走っても揺れが少ない。頑張れば空を飛ぶことだってできる。
だが、まだテスト段階のため飛行は行っていない。魔術だけでなく馬車まで形ごと改造しなければ安全にはならないだろう。この荷台で空を飛ぶのは危険だ。
凄まじい速さで流れていく景色を横目に、私は目を閉じたのだった。
* * *
隊長に起こされ、目を覚ました。もう街はすぐそこまで来ている。
「ふぁぁ……早いね、流石ドラゴン」
「いや、まあまあ寝てたでありますよ。吾輩も寝たいであります」
「じゃあ、さっさと報告して休もうか。どうせ解体するのに時間かかるし」
「了解であります。お、もう入り口でありますね」
寝起きだからかふわふわした感覚の中、ギンの背中越しに街の壁を見る。相変わらず高い壁だ。
あと、ふわふわしてるのは馬車……竜車? が浮いているからかもしれない。目が覚めてきた、これ浮いてるからだわ。そりゃあふわふわするわ。
というわけで、寝てなくてもふわふわしてる奴も起こそう。
「じゃあポコ起こそうか。って、なんか騒がしくない?」
「ほんとであります、しかも吾輩たちを見て逃げているでありますよ」
「何かに追われてるとか……じゃないか」
馬車から顔を出し来た道を確認するが、そこにはただ長い道が続いているだけだった。
ならばなぜ? 怖がられることなんて別に……あっ。
「ギンだ!」
「うぇっ!? な、なぁに?」
私の声でポコが起きる。思わず大きな声を出してしまった、まあ起こせたし別にいいか。
「ギン! 止まって!」
「クォォォォン」
ギンがゆっくりと減速し、関所の近くに止まる。それと同時に兵士が数人飛び出してくる。
まずい、誤解を解かなければ。
私が竜車から降りると、兵士は武器を下した。流石にギンが静かで人間が出てくれば話は聞いてくれるか。
「これはどういうことかね」
「このドラゴンは私たちの仲間です、害はありません」
とりあえず簡潔に説明する。
「はぁ……どうする?」
「そんなこと言ったってなぁ」
兵士たちが集まって話し合いを始めた。これまでにない事例だから困っているのだろう。
「確か、魔獣を農作に使ってるんですよね? それならドラゴンだっていいじゃないですか」
「あれは調教師が調教した魔獣だ。外から来た竜を通すわけにはいかない」
「えー……」
「えー、じゃない」
ギンはここでお留守番? でも知らない狩人に襲われるかもだし、兵士もドラゴンの護衛なんてしてくれないだろう。してくれるなら申し出るはずだ。
ならば、安全だと証明できれば良いのでは?
「王様に確認……は無理だし、調教師に確認させるのはどうですか?」
「まあ、それならいいが。おい、調教師を呼んできてくれ」
「はっ!」
確か馬小屋だとか、そういう動物がいるのは関所の近くだ。そこまで時間がかかることはないだろう。
少しだけ待つ、ドラゴンを倒した話をしたりして時間を潰した。兵士はドラゴンを倒したと聞いて驚きはしたものの、ギンが安全かどうかの評価は変わらないようだった。ちぇっ。
「呼んできました」
調教師を呼びに行った兵士が戻ってくる。早かったね。
その兵士の後ろについてきたのは、メガネに白い服を着た白髪の女の人だった。すっごいニコニコしてる。怖い。
「はいはい、君が話のドラゴンですね? メタルヴルムですか。ふむ、大人しい子です。仲間になった、というのはいつからですか?」
どうやらギンはメタルヴルムという種類の竜らしい。初耳だね。
「昨日ですね」
「昨日!? 何したらこんなに懐くんですか」
「えっと、宝石を上げました。そしたら仲良くなっちゃって」
確かに言われてみれば昨日会ったばかりなんだよね。でも、ポコも隊長も会ったその日に仲良くなれたし、ドラゴンによるんじゃないかな。
「宝石ですか……なるほど、参考にしておきます」
なんのだ。
「して、調教師殿。ギンは安全なのでありますか?」
「うん安全安全。ちょー安全だよ」
「だってさー兵士さん!!」
なんかポコと調教師さん似てるな。
「う……だがドラゴンが街を徘徊するのはまずいだろう。街の中でいいから、預けられるところに預けるべきだ」
正論だ。いくらギンが安全だと言っても、住民が怖がってしまうのは避けられない。
「なら私が預かりますよー、それでいいかな? えっと、誰?」
「エファです。じゃあ、お願いできますかね?」
「おっけ任せて。ギンちゃんこっちだよーう」
「クォ?」
ギンは調教師のお姉さんに呼ばれるが、どうしていいかわからずに私の顔を見た。
「ギン、いっておいで」
「クォォ」
「おお、ご主人の言うことは聞くんですね。ますます謎です。それでは、安心して街に入ってくださいね!」
多少不安ではあるが、ギンの安全が確保できてよかった。これからもやることがあるのだ、こんなところで足止めされている場合ではない。
ギンの預け先が決定し、やっと街に入ることができた。あとは、お城に行って報告した後に解体だ。おらわくわくすっぞ。
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。

【完結】蓬莱の鏡〜若返ったおっさんが異世界転移して狐人に救われてから色々とありまして〜
月城 亜希人
ファンタジー
二〇二一年初夏六月末早朝。
蝉の声で目覚めたカガミ・ユーゴは加齢で衰えた体の痛みに苦しみながら瞼を上げる。待っていたのは虚構のような現実。
呼吸をする度にコポコポとまるで水中にいるかのような泡が生じ、天井へと向かっていく。
泡を追って視線を上げた先には水面らしきものがあった。
ユーゴは逡巡しながらも水面に手を伸ばすのだが――。
おっさん若返り異世界ファンタジーです。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる