39 / 65
死を身近に感じたときってありますよね
しおりを挟む
こんなに離れているのに、あの竜が出している風は簡単にこちらまで届いている。
それだけで動物やそこらの魔獣とは違う、今までの常識を塗り替えるほどに超越した生物だと認識できた。
「き、来た! 来たであります!」
「しっ、まだ待って。あの宝石を食べたら、他の鉱石を食べ始めるはずだから」
ここから、鉱石が多く手に入る場所へドラゴンが来るのを待った方がいい。あの宝石から鉱石が多い場所へドラゴンが移動すると、自動的にドラゴンが私たちに近づくという寸法だ。
「…………食べないよ?」
「珍しいからね、ほら、珍しいものって食べるの勿体なく感じない?」
「なんとなくわかるであります」
お菓子とかね。
そんなこんなで、私たちはドラゴンに夢中だ。
銀色の身体に、所々から鉱石のようなものが生えている。というより金属に近いか、あれは堅そうだ。殴ってどうにかなるだろうか。
しかし本当に食べない。鼻先で宝石をつついたり、転がしたりしている……のかな? ここからだとはっきりは見えないな。あれだけ油断してるしちょっとくらい近づいても……。
「グオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーッッッ!!!!!!!」
「な、なに!?」
再び風。あの鉱石の竜よりも大きな風だ。
そしてこの咆哮。信じがたいが、あの鉱石竜よりも大きい。顔を上げたくない、でも、確認をしなければ。
恐る恐る、咆哮の正体を確認する。
――――――地上に降りた竜の倍、いや、それ以上の竜がそこにいた。
「でかあああああああああああい!!!!」
「な、なんでありますかあれは!!!」
「親かな? でも似てないねー」
なんてのんきなんだこの犬っころは。
私たちが上の巨竜に目を奪われている間に、下の鉱石竜が私の宝石を口に入れた。
「待って! ドラゴンが宝石を食べた!」
「どっち!?」
「小さいほう! いや小さくないけど!」
大きさだけでなく、見た目も違う。あの岩のような巨大な竜が鉱石竜だとしたなら、最初の竜は金属竜だ。そのくらいには輝きが違う。
この場合、二頭の竜を相手にできるわけがないので逃げるのが正解だろうが、その場合ふもとの人たちに被害が出る可能性がある。ここで倒すか、せめて撃退するかしなければ安全にはならないだろう。
「どこかに飛んで行ってくれたらいいんだけど」
「なかなか動かないね、お話してるのかなー? んーでもなんか険悪だねー」
「わかるの?」
「うん、あの大きいのは降りようとしてるんだけど、銀色の方が邪魔してるの」
「それなら願ったり叶ったりでありますね。このまま見守るであります」
「そうだね」
言われてみればポコの言う通りあの二頭は仲がいいとは言えなさそうだ。翼で攻撃したり、首をぶつけたり。動物でよくみられる喧嘩だ。
だが、体格差がありすぎる。これは銀色の負け…………。
「クオオオオオオオオオオォォォォォン!」
「!?」
銀色の鉱石竜が尻尾をドラゴンに向けた。その尻尾は鋭く光っている。まるで金属の武器のようだ。
その迫力に目が釘付けになっていた。あんなに体格差があるのに、果敢に戦っている。しかしそれでも体の大きさは覆せないようで、徐々に攻守が逆転していく。
あれ、大きい方が……口を開けて……。
「っ! まずい!!! 逃げて!」
「なになに!?」
口の中が光っていた。揺らめいていたからあれはおそらく炎だ。岩の後ろにでも隠れないと流れ弾が当たる可能性がある。
キュイイイイインという高い音と共に、赤い光がドラゴンの口から放たれる。
ブレスじゃなく、光線!?
「おわああああああああ!!!」
叫びながら木の陰から飛び出す。大きいドラゴンの光線は銀色のドラゴンの攻撃により逸れて、私たちの頭上を通過した。木が倒れてしまったので次の隠れ場所を探さなくてはいけなくなる。
が、動けない。ここから動いたら、それこそ動きで見つかってしまうのではないか。
「ひ、ひいいい! 死ぬかと思ったであります!!」
喋るんかい。もう少しボリューム抑えて。
「と、溶けてる……?」
ポコがそう言った。背後を見ると、本当に壁の一部が溶けていた。うーん、死ぬね。人生で一番ピンチだねこれは。
だって溶けてるんだぜ。壁が溶けてるんだぜ。あんなの一発食らったら死ぬよ。エ/ファになっちゃうよ。
「くっ、隠れられる場所がない……」
下に降りるか……? でもそうしたらさっきの光線が建物に当たってしまうかもしれない。
やはり隠れるか、でもどこに? 動くのなら一気に移動したい。
「ど、どうするのっ!」
「全力で岩陰に隠れるか、もしくは……」
「もしくは?」
チラッとドラゴンを見ると、しっかりとこちらを見ていた。こちらを見ていたのは大きい方のドラゴンだ、銀色のドラゴンはこちらのことをまったく気にしていないようで、攻撃を続けている。
いや、今はそんなことはどうでもいい。こちらを見ていたのだ、目が遭った、それだけで私の恐怖が有頂天。遺憾の意。マジまんじ。
「もしくは……戦う。というか、もう戦うしかないね」
あのドラゴン、チラチラとこちらを見ていた。把握している、ここに私たちがいることを。
なら、またあの光線が使えるようになった時にこちらを狙ってくるんじゃないだろうか。その不安を解消する手段は一つ。私たちが戦うしかないじゃないか。
「その言葉を待ってたよ!」
「吾輩の出番でありますな」
こいつら、本当は戦いたかったのでは? もしくは、戦っていないときに死ぬのは嫌だとかかな?
どちらにせよ戦ってる時が輝いてるんだなぁ私たち。
「目標はあの大きいドラゴン、銀色のドラゴンの援護を中心に戦うように。行くよ!!」
「うん!」
「はいっ!!!」
初めての強大な敵。これくらい倒せなきゃ、この先やっていけないさ。いずれ戦う敵だ、倒せなくても、撃退くらいはしてみせる。
あの銀色のドラゴンがこちらを攻撃してこなければいいのだが……観察した限りあのドラゴンは目の前のドラゴンしか見えていない。だから多分大丈夫。今は祈るのみだ。
さあ、ドラゴン狩りの始まりだ!!!
それだけで動物やそこらの魔獣とは違う、今までの常識を塗り替えるほどに超越した生物だと認識できた。
「き、来た! 来たであります!」
「しっ、まだ待って。あの宝石を食べたら、他の鉱石を食べ始めるはずだから」
ここから、鉱石が多く手に入る場所へドラゴンが来るのを待った方がいい。あの宝石から鉱石が多い場所へドラゴンが移動すると、自動的にドラゴンが私たちに近づくという寸法だ。
「…………食べないよ?」
「珍しいからね、ほら、珍しいものって食べるの勿体なく感じない?」
「なんとなくわかるであります」
お菓子とかね。
そんなこんなで、私たちはドラゴンに夢中だ。
銀色の身体に、所々から鉱石のようなものが生えている。というより金属に近いか、あれは堅そうだ。殴ってどうにかなるだろうか。
しかし本当に食べない。鼻先で宝石をつついたり、転がしたりしている……のかな? ここからだとはっきりは見えないな。あれだけ油断してるしちょっとくらい近づいても……。
「グオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーッッッ!!!!!!!」
「な、なに!?」
再び風。あの鉱石の竜よりも大きな風だ。
そしてこの咆哮。信じがたいが、あの鉱石竜よりも大きい。顔を上げたくない、でも、確認をしなければ。
恐る恐る、咆哮の正体を確認する。
――――――地上に降りた竜の倍、いや、それ以上の竜がそこにいた。
「でかあああああああああああい!!!!」
「な、なんでありますかあれは!!!」
「親かな? でも似てないねー」
なんてのんきなんだこの犬っころは。
私たちが上の巨竜に目を奪われている間に、下の鉱石竜が私の宝石を口に入れた。
「待って! ドラゴンが宝石を食べた!」
「どっち!?」
「小さいほう! いや小さくないけど!」
大きさだけでなく、見た目も違う。あの岩のような巨大な竜が鉱石竜だとしたなら、最初の竜は金属竜だ。そのくらいには輝きが違う。
この場合、二頭の竜を相手にできるわけがないので逃げるのが正解だろうが、その場合ふもとの人たちに被害が出る可能性がある。ここで倒すか、せめて撃退するかしなければ安全にはならないだろう。
「どこかに飛んで行ってくれたらいいんだけど」
「なかなか動かないね、お話してるのかなー? んーでもなんか険悪だねー」
「わかるの?」
「うん、あの大きいのは降りようとしてるんだけど、銀色の方が邪魔してるの」
「それなら願ったり叶ったりでありますね。このまま見守るであります」
「そうだね」
言われてみればポコの言う通りあの二頭は仲がいいとは言えなさそうだ。翼で攻撃したり、首をぶつけたり。動物でよくみられる喧嘩だ。
だが、体格差がありすぎる。これは銀色の負け…………。
「クオオオオオオオオオオォォォォォン!」
「!?」
銀色の鉱石竜が尻尾をドラゴンに向けた。その尻尾は鋭く光っている。まるで金属の武器のようだ。
その迫力に目が釘付けになっていた。あんなに体格差があるのに、果敢に戦っている。しかしそれでも体の大きさは覆せないようで、徐々に攻守が逆転していく。
あれ、大きい方が……口を開けて……。
「っ! まずい!!! 逃げて!」
「なになに!?」
口の中が光っていた。揺らめいていたからあれはおそらく炎だ。岩の後ろにでも隠れないと流れ弾が当たる可能性がある。
キュイイイイインという高い音と共に、赤い光がドラゴンの口から放たれる。
ブレスじゃなく、光線!?
「おわああああああああ!!!」
叫びながら木の陰から飛び出す。大きいドラゴンの光線は銀色のドラゴンの攻撃により逸れて、私たちの頭上を通過した。木が倒れてしまったので次の隠れ場所を探さなくてはいけなくなる。
が、動けない。ここから動いたら、それこそ動きで見つかってしまうのではないか。
「ひ、ひいいい! 死ぬかと思ったであります!!」
喋るんかい。もう少しボリューム抑えて。
「と、溶けてる……?」
ポコがそう言った。背後を見ると、本当に壁の一部が溶けていた。うーん、死ぬね。人生で一番ピンチだねこれは。
だって溶けてるんだぜ。壁が溶けてるんだぜ。あんなの一発食らったら死ぬよ。エ/ファになっちゃうよ。
「くっ、隠れられる場所がない……」
下に降りるか……? でもそうしたらさっきの光線が建物に当たってしまうかもしれない。
やはり隠れるか、でもどこに? 動くのなら一気に移動したい。
「ど、どうするのっ!」
「全力で岩陰に隠れるか、もしくは……」
「もしくは?」
チラッとドラゴンを見ると、しっかりとこちらを見ていた。こちらを見ていたのは大きい方のドラゴンだ、銀色のドラゴンはこちらのことをまったく気にしていないようで、攻撃を続けている。
いや、今はそんなことはどうでもいい。こちらを見ていたのだ、目が遭った、それだけで私の恐怖が有頂天。遺憾の意。マジまんじ。
「もしくは……戦う。というか、もう戦うしかないね」
あのドラゴン、チラチラとこちらを見ていた。把握している、ここに私たちがいることを。
なら、またあの光線が使えるようになった時にこちらを狙ってくるんじゃないだろうか。その不安を解消する手段は一つ。私たちが戦うしかないじゃないか。
「その言葉を待ってたよ!」
「吾輩の出番でありますな」
こいつら、本当は戦いたかったのでは? もしくは、戦っていないときに死ぬのは嫌だとかかな?
どちらにせよ戦ってる時が輝いてるんだなぁ私たち。
「目標はあの大きいドラゴン、銀色のドラゴンの援護を中心に戦うように。行くよ!!」
「うん!」
「はいっ!!!」
初めての強大な敵。これくらい倒せなきゃ、この先やっていけないさ。いずれ戦う敵だ、倒せなくても、撃退くらいはしてみせる。
あの銀色のドラゴンがこちらを攻撃してこなければいいのだが……観察した限りあのドラゴンは目の前のドラゴンしか見えていない。だから多分大丈夫。今は祈るのみだ。
さあ、ドラゴン狩りの始まりだ!!!
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

プラス的 異世界の過ごし方
seo
ファンタジー
日本で普通に働いていたわたしは、気がつくと異世界のもうすぐ5歳の幼女だった。田舎の山小屋みたいなところに引っ越してきた。そこがおさめる領地らしい。伯爵令嬢らしいのだが、わたしの多少の知識で知る貴族とはかなり違う。あれ、ひょっとして、うちって貧乏なの? まあ、家族が仲良しみたいだし、楽しければいっか。
呑気で細かいことは気にしない、めんどくさがりズボラ女子が、神様から授けられるギフト「+」に助けられながら、楽しんで生活していきます。
乙女ゲーの脇役家族ということには気づかずに……。
#不定期更新 #物語の進み具合のんびり
#カクヨムさんでも掲載しています

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
若奥様は緑の手 ~ お世話した花壇が聖域化してました。嫁入り先でめいっぱい役立てます!
古森真朝
恋愛
意地悪な遠縁のおばの邸で暮らすユーフェミアは、ある日いきなり『明後日に輿入れが決まったから荷物をまとめろ』と言い渡される。いろいろ思うところはありつつ、これは邸から出て自立するチャンス!と大急ぎで支度して出立することに。嫁入り道具兼手土産として、唯一の財産でもある裏庭の花壇(四畳サイズ)を『持参』したのだが――実はこのプチ庭園、長年手塩にかけた彼女の魔力によって、神域霊域レベルのレア植物生息地となっていた。
そうとは知らないまま、輿入れ初日にボロボロになって帰ってきた結婚相手・クライヴを救ったのを皮切りに、彼の実家エヴァンス邸、勤め先である王城、さらにお世話になっている賢者様が司る大神殿と、次々に起こる事件を『あ、それならありますよ!』とプチ庭園でしれっと解決していくユーフェミア。果たして嫁ぎ先で平穏を手に入れられるのか。そして根っから世話好きで、何くれとなく構ってくれるクライヴVS自立したい甘えベタの若奥様の勝負の行方は?
*カクヨム様で先行掲載しております

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる