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1章 始まりの街
22話 裏で動く者
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カプセル型の大型のマシーン、一般販売がまだされていない最新型のダイブシステムを搭載した機器から、男が出てくる。GMとして、リサと接触したその男は、肩をほぐしながら、椅子に掛けていた上着を羽織る。
「まずは、勧誘成功か?」
スーツ姿を整えながら男は、スマホを上着のポケットから取り出す。登録された電話番号から、【一条涼子】の名前を選択する。
「まだ起きてるか?」
時刻は25時を過ぎており、この時間帯だと寝ている可能性が高い。数回の着信音の後、
『もう~この時間になのよ!』
不機嫌そうな声で涼子が電話に出た。
『あ…起こしてすまん』
『はぁ…で、何の様よ春樹』
『姉さんの言っていた娘と接触した』
春樹はゲーム内でハーベルとして活動しており、涼子のキャラ、リコともフレンド登録をしていた。2人はリアルで、姉弟の関係であり、春樹はTDOを運営するGMの1人である。
涼子に教えられたプレイヤーと接触、今後行われるイベントの参加を要請する。その役目を春樹は無事に成功させた。その報告を行う為に、電話を掛けた。
『そう、リサさんと接触したのね。それで、参加はしてもらえたの?』
『はい、サポートゴーレムを作成してほしいという条件で、受けてくれました』
『なら、私の方も綾ちゃんを誘うわ。リサさんと一緒の方が良いと思うし、それに、妹さんのアリサさんもね』
『お願いします。このままだとゲームバランスが崩れますので』
TDOには4人のGMが存在する。1人1人が国の運営を任されており、春樹はエルフレア王国を担当していた。GM同士の会合で、最近プレイヤー離れが深刻な問題となっており、話し合いが行われた。
マンネリ化で、タワーを攻略するだけではつまらない。
何か、イベントが欲しいと、各国のプレイヤーの要望を聞き、4国で対抗タワー強奪戦を企画した。他の国のタワーを奪い、1カ月、使用できる権限を得る。これで、1年間、国に属しながら、他の国のタワーに挑む事が出来る。
それに、プレイヤー同士の大規模な戦闘が今まで行われた事が無かった。課金プレイヤーと無課金プレイヤーの差が広まり、無課金プレイヤー負けるというイメージしかなかった。
そこで、無課金プレイヤーに優遇処置を行い、強くなれるように施した。今回の対戦イベントを踏まえて、事前に調整していた。それでも、対戦にはバランスが欠かせない。
『それで、春樹、イベントはいつ始めるの?』
『他のGMとの話し合いもありますが、リサさんがエルフレア王国に属すれば行おうと思います。わたしの方で調整は難しいですが…何とか、期間を伸ばせます』
『分かったわ。私の方も綾ちゃんを鍛えて間に合わせるわ。ちょうど、Eランクのクエストもクリアできそうだし、直ぐにDランクになれるわ』
『分かりました。リサさんも、今日でDランクに昇格したようですので、タワーに挑む権利を得ました。チュートリアルタワーのクリア報酬に、サポートゴーレムを渡すと約束したので、今から準備をします』
『そう、それじゃ、リサさんの要望を叶えてあげてね。じゃ、寝るわ』
『はい、起こしてしまいすいません。おやすみなさい、姉さん』
『ええ、おやすみ』
電話を切ると、春樹はパソコンの前に座る。GMとしての国の情勢を安定させる事を考えているが、他のGMとの関係がぎくしゃくしており、思っている程、上手くいっていない。
(今回のイベントも、向こうの意見だしな)
春樹は溜息を吐き作業を進める。4国でのタワー強奪戦を提案したのは、聖王国ベリアルの運営を任されているGMからだ。プレイヤー人数が多く、その分不満もある。
他の国のタワーを使用したいという意見がある。そう言われ、協議を行い、強奪戦の企画が練られた。エドリア王国、セイブン工業国も、プレイヤー同士の対戦は面白いと認めた。
唯一、春樹だけはこのイベントに難色を示した。元々、春樹の担当するエルフレア王国に投資してくれている方は、大きな利益を得ようとは考えていない。善意から協力をしてくれている人たちで、春樹はその人たちの為に、国を管理していた。
エルフレア王国はエルフ族のプレイヤーが多く属しており、彼らは農業を主に職業を選んでいた。ゲーム内での農業の経験が、実際の農業でも役立つ。農家を営む人が高齢化しており、若い人が来るのを望んでいた。
春樹の試みで、各業種に実際に就くプレイヤーは、リアルの世界でも同じ業種につく事が多くなり、感謝されるようになった。別にお金が全てではなく、人との関わりも大切だと、春樹は考えていた。
今回のイベントでエルフレア王国が所持するタワーが奪われれば、攻略するたびに景品を渡さなければいけない。投資してくれている方への負担になる。その為、エルフレア王国に属するプレイヤーは、極力タワーを攻略しないようにしていた。
攻略するのは、国に属さないプレイヤーで、用意する景品も、高価な物は準備していない。しかし、メインタワーには、必ず、高額な物を用意するように、運営から言われていた。
メインタワーの攻略では、農業からは、高級メロン、畜産業からは、霜降り肉5キロ、酪農業からは、チーズ、牛乳、林業からは手作り高級家具が景品で得られる。しかも、メインタワーは、他の国のメインタワーより難易度が低い。国に属するプレイヤーの数により、タワーの難易度が変化する仕様で、コストの軽減も兼ねている。
攻略するプレイヤーが少ないのに、高コストをかける意味がない。その考えで、春樹はポイントを節約している。GMは国ごとに配布されたポイントを元に、タワーを運営する義務がある。
属するプレイヤーが課金を行うごとに、ポイントを取得できるが、エルフレア王国には課金プレイヤーが少なく、ポイントの取得も少ない。少ないポイントでタワーを維持しなくてはいけない。
因みに、ポイントが尽きると、GMの資格を失う。春樹が行っていた努力も無駄になり、関わっていた人との交流も断たれる。一条財閥の権力でも、覆す事は出来ないので、春樹はどうしても、今回のイベントは負けたくなかった。
「強奪者の好きにはさせない」
英王国ベリアルに属するプレイヤーは、マナーが良くない。人間以外の種族を見下す傾向があり、差別をする。どうやら、他種族を嫌う事でステータスが上昇する仕組みを組み込んでおり、そのせいで、多くのプレイヤーを勧誘した。
勇者PTなど呼ばれる無法者を集めては、訪れてきた、人間以外の種族のプレイヤーにPKをしている。良くない噂を聞くが、事実である。聖王国ベリアルは人間以外の種族を受け入れない。入れば必ずPKに出会う。
その集団が万が一、エルフレア王国のタワーを奪い、好き勝手する様になれば? タワー内のモンスターの設置、罠の設置にポイントを消費して、いずれ、尽きてしまい、春樹はGM権限を失う。
(やはり、リサさんには頑張ってもらわないと)
要望通りのサポートゴーレムのプログラムを作成する。本当は、プレイヤー個人をGMが優遇する事は禁じられている。エルフレア王国の為、投資してくださる人たちの為に、その禁じを破り、春樹は協力する。
作成したプログラムをゲーム内にアップデートする。春樹には、一条家の隠しパスワードがあり、これで、運営のサーバーに関与が出来る。TDOの発売当初から開発費も含め、一条財閥は多くの投資を行っていた。
開発にも春樹は関わっており、その時に、隠しパスワードを仕込んでおいた。TDOの運営権を一条財閥は手放しているが、隠れた場所で、密かに、関りを持つ。リサの為に作り上げたサポートゴーレムの情報を、サーバーに上げると、チュートリアルタワーの攻略報酬に設定する。
個々に報酬を決める事が出来る。実は、アリサの装備も、春樹が仕込んだものだった。初めて選ばれた職業で、ボーナスポイントを貰ったアリサを、エルフレア王国に勧誘しようと考えた。
まさか、姉のリサまでも、初めての職業を選ぶとは思っていなかった。春樹は自分が任された国を守る為に、裏で動き出す。様々な手を使い、イベントまでの準備を行う。
「まずは、勧誘成功か?」
スーツ姿を整えながら男は、スマホを上着のポケットから取り出す。登録された電話番号から、【一条涼子】の名前を選択する。
「まだ起きてるか?」
時刻は25時を過ぎており、この時間帯だと寝ている可能性が高い。数回の着信音の後、
『もう~この時間になのよ!』
不機嫌そうな声で涼子が電話に出た。
『あ…起こしてすまん』
『はぁ…で、何の様よ春樹』
『姉さんの言っていた娘と接触した』
春樹はゲーム内でハーベルとして活動しており、涼子のキャラ、リコともフレンド登録をしていた。2人はリアルで、姉弟の関係であり、春樹はTDOを運営するGMの1人である。
涼子に教えられたプレイヤーと接触、今後行われるイベントの参加を要請する。その役目を春樹は無事に成功させた。その報告を行う為に、電話を掛けた。
『そう、リサさんと接触したのね。それで、参加はしてもらえたの?』
『はい、サポートゴーレムを作成してほしいという条件で、受けてくれました』
『なら、私の方も綾ちゃんを誘うわ。リサさんと一緒の方が良いと思うし、それに、妹さんのアリサさんもね』
『お願いします。このままだとゲームバランスが崩れますので』
TDOには4人のGMが存在する。1人1人が国の運営を任されており、春樹はエルフレア王国を担当していた。GM同士の会合で、最近プレイヤー離れが深刻な問題となっており、話し合いが行われた。
マンネリ化で、タワーを攻略するだけではつまらない。
何か、イベントが欲しいと、各国のプレイヤーの要望を聞き、4国で対抗タワー強奪戦を企画した。他の国のタワーを奪い、1カ月、使用できる権限を得る。これで、1年間、国に属しながら、他の国のタワーに挑む事が出来る。
それに、プレイヤー同士の大規模な戦闘が今まで行われた事が無かった。課金プレイヤーと無課金プレイヤーの差が広まり、無課金プレイヤー負けるというイメージしかなかった。
そこで、無課金プレイヤーに優遇処置を行い、強くなれるように施した。今回の対戦イベントを踏まえて、事前に調整していた。それでも、対戦にはバランスが欠かせない。
『それで、春樹、イベントはいつ始めるの?』
『他のGMとの話し合いもありますが、リサさんがエルフレア王国に属すれば行おうと思います。わたしの方で調整は難しいですが…何とか、期間を伸ばせます』
『分かったわ。私の方も綾ちゃんを鍛えて間に合わせるわ。ちょうど、Eランクのクエストもクリアできそうだし、直ぐにDランクになれるわ』
『分かりました。リサさんも、今日でDランクに昇格したようですので、タワーに挑む権利を得ました。チュートリアルタワーのクリア報酬に、サポートゴーレムを渡すと約束したので、今から準備をします』
『そう、それじゃ、リサさんの要望を叶えてあげてね。じゃ、寝るわ』
『はい、起こしてしまいすいません。おやすみなさい、姉さん』
『ええ、おやすみ』
電話を切ると、春樹はパソコンの前に座る。GMとしての国の情勢を安定させる事を考えているが、他のGMとの関係がぎくしゃくしており、思っている程、上手くいっていない。
(今回のイベントも、向こうの意見だしな)
春樹は溜息を吐き作業を進める。4国でのタワー強奪戦を提案したのは、聖王国ベリアルの運営を任されているGMからだ。プレイヤー人数が多く、その分不満もある。
他の国のタワーを使用したいという意見がある。そう言われ、協議を行い、強奪戦の企画が練られた。エドリア王国、セイブン工業国も、プレイヤー同士の対戦は面白いと認めた。
唯一、春樹だけはこのイベントに難色を示した。元々、春樹の担当するエルフレア王国に投資してくれている方は、大きな利益を得ようとは考えていない。善意から協力をしてくれている人たちで、春樹はその人たちの為に、国を管理していた。
エルフレア王国はエルフ族のプレイヤーが多く属しており、彼らは農業を主に職業を選んでいた。ゲーム内での農業の経験が、実際の農業でも役立つ。農家を営む人が高齢化しており、若い人が来るのを望んでいた。
春樹の試みで、各業種に実際に就くプレイヤーは、リアルの世界でも同じ業種につく事が多くなり、感謝されるようになった。別にお金が全てではなく、人との関わりも大切だと、春樹は考えていた。
今回のイベントでエルフレア王国が所持するタワーが奪われれば、攻略するたびに景品を渡さなければいけない。投資してくれている方への負担になる。その為、エルフレア王国に属するプレイヤーは、極力タワーを攻略しないようにしていた。
攻略するのは、国に属さないプレイヤーで、用意する景品も、高価な物は準備していない。しかし、メインタワーには、必ず、高額な物を用意するように、運営から言われていた。
メインタワーの攻略では、農業からは、高級メロン、畜産業からは、霜降り肉5キロ、酪農業からは、チーズ、牛乳、林業からは手作り高級家具が景品で得られる。しかも、メインタワーは、他の国のメインタワーより難易度が低い。国に属するプレイヤーの数により、タワーの難易度が変化する仕様で、コストの軽減も兼ねている。
攻略するプレイヤーが少ないのに、高コストをかける意味がない。その考えで、春樹はポイントを節約している。GMは国ごとに配布されたポイントを元に、タワーを運営する義務がある。
属するプレイヤーが課金を行うごとに、ポイントを取得できるが、エルフレア王国には課金プレイヤーが少なく、ポイントの取得も少ない。少ないポイントでタワーを維持しなくてはいけない。
因みに、ポイントが尽きると、GMの資格を失う。春樹が行っていた努力も無駄になり、関わっていた人との交流も断たれる。一条財閥の権力でも、覆す事は出来ないので、春樹はどうしても、今回のイベントは負けたくなかった。
「強奪者の好きにはさせない」
英王国ベリアルに属するプレイヤーは、マナーが良くない。人間以外の種族を見下す傾向があり、差別をする。どうやら、他種族を嫌う事でステータスが上昇する仕組みを組み込んでおり、そのせいで、多くのプレイヤーを勧誘した。
勇者PTなど呼ばれる無法者を集めては、訪れてきた、人間以外の種族のプレイヤーにPKをしている。良くない噂を聞くが、事実である。聖王国ベリアルは人間以外の種族を受け入れない。入れば必ずPKに出会う。
その集団が万が一、エルフレア王国のタワーを奪い、好き勝手する様になれば? タワー内のモンスターの設置、罠の設置にポイントを消費して、いずれ、尽きてしまい、春樹はGM権限を失う。
(やはり、リサさんには頑張ってもらわないと)
要望通りのサポートゴーレムのプログラムを作成する。本当は、プレイヤー個人をGMが優遇する事は禁じられている。エルフレア王国の為、投資してくださる人たちの為に、その禁じを破り、春樹は協力する。
作成したプログラムをゲーム内にアップデートする。春樹には、一条家の隠しパスワードがあり、これで、運営のサーバーに関与が出来る。TDOの発売当初から開発費も含め、一条財閥は多くの投資を行っていた。
開発にも春樹は関わっており、その時に、隠しパスワードを仕込んでおいた。TDOの運営権を一条財閥は手放しているが、隠れた場所で、密かに、関りを持つ。リサの為に作り上げたサポートゴーレムの情報を、サーバーに上げると、チュートリアルタワーの攻略報酬に設定する。
個々に報酬を決める事が出来る。実は、アリサの装備も、春樹が仕込んだものだった。初めて選ばれた職業で、ボーナスポイントを貰ったアリサを、エルフレア王国に勧誘しようと考えた。
まさか、姉のリサまでも、初めての職業を選ぶとは思っていなかった。春樹は自分が任された国を守る為に、裏で動き出す。様々な手を使い、イベントまでの準備を行う。
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