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4章 異世界で奴隷と開業を
4話 偽善者と送還魔法。
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「カムイだからな。ふむ、新しい送還魔法として試してみるのも……冗談だよ。それよりも、そのイヨマンテで殺す対象が熊のみでは無い、というのは?」
「熊のみでは無い? まさか俺みたいに異世界から迷い込んで来た人間を……!?」
「落ち着いてくれ。そうじゃない。……カムイ殿はハルから聞いていると思うが、確認の意味を込めて改めて説明させていただこうか」
昔のイアンパヌにとってレベルとは穢れの蓄積、そしてレベルアップはその結果である。故に対象を殺し、レベルが上昇するイヨマンテを行うのは巫女(トゥシクル)と呼ばれる特別な役職を担う者のみであった。
だが当然ながら、熊を殺した程度で上がるレベルなんてたかが知れている。レベルが上昇すればするほど上昇率は下がり、やがて熊を何百、何千と殺してもレベルが上がらなくなる。
しかし実際のトゥシクルたちは皆、1000を超えるような高レベルの者が殆どであった。それは何故か。
「ーーーーイアンパヌたちは正しく神送りを行っていたのだよ。ただしその神は穢神だがね」
「……穢神」
その強さは、そのおぞましさは記憶に新しい。
結果的にカムイは穢神を倒したし、内容を振り返ると圧勝とも言えるかも知れない。ただあくまでそれは結果で、運が悪ければ最初の一撃で殺されていたかも知れないし、魔法を見切る事が出来なければじりじりと死に近付いていただろう。
それにあの狂気のバッドステータス……剣術に於いて精神を鍛えるのは技を鍛えるのと同義とも言えるが、そのカムイが行動不能になったのだ。無論戦闘中に我を忘れるなんて事は無かったが、他の者だとまともに戦えるかどうかも怪しい。
「ここまで説明したんだ。もう分かっていると思うが、ハルはそのトゥシクルだよ」
「ハルが……」
何となくイアンパヌの中でもハルは特別な存在なのでは無いか、と思っていた。
豊富な薬学やこの世界の知識、強力な魔法……十二歳の少女とは思えない高スペック。もちろんイアンパヌの人たちは他の種族より薬学の知識に長けているが、そのイアンパヌの中でもハルのそれは抜きん出ていた。
そのためハルがトゥシクルだと伝えられても、カムイはそれほど驚く事は無かった。
「ああ、ハルの名前の由来を説明してなかったな。ーーーー簡単に言えば強力な穢神が現れた時、その身を捧げて封印するんだよ。だから食料(ハル)なんだ。穢神は秘匿されている存在だし、個体として強力過ぎてトゥシクルしか満足に戦う事が出来ない。遅かれ早かれその身は神に捧げられる供物に過ぎないというわけだ」
この広い世界、穢神を打倒し得る存在はいくらでもいるだろう。だがその力があっても精神が付いて来ない。狂気のバッドステータスはそれだけ強力なものなのだ。
この世界で力とはレベルで、レベルの上昇が即ち力の上昇に繋がる。しかし精神を鍛えるにはそれ意外の鍛錬が欠かせない。イアンパヌは種族的に精神が強い傾向にあるが、トゥシクルはその中でも特別な修行をしており、その精神力は別格だ。
「もう一つ言おうか? ハルは神に捧げられる食料だ。そして通常その神は穢神を意味するが、そんな少女の前に神(カムイ)が現れたとしたら? 考えるんじゃないか? 『もしかすると自分はそのカムイの物で、穢神の供物なんかじゃない』って。絶望しか待っていない人生に、僅かな光が差し込むんじゃないか?」
「だけど、ハルはそんな事は一言も……」
「ああ、心優しい少女だ。言えなかったのかもな。『あなたの故郷を捨てて、私と生きて下さい』って。だから言えなかったけど、つい私を……送還魔法の使い手であるエルフィディスという存在を、カムイ殿に伝える事が出来なかった」
「……ッ!?」
カムイはその言葉を否定出来なかった。
確かにハルとエルフィーは知り合いで、だとするならエルフィーが送還魔法の使い手である事は当然知っていたはずだ。
本当にカムイを手伝う気があるのならば、すぐにエルフィーを紹介しただろう。もちろん全く無いとまでは言わないが、それでもカムイにエルフィーという存在を知っておきながら紹介しなかったという事実は消えない。
「……それでも俺は、元の世界に、」
「帰りたいのか? だったらこれ以上、無理に止めはしないさ。君は確かに神(カムイ)だが、同時にただの人間(カムイ)だ。すぐ準備に取りかかろう」
そう言うと本当にこの場で送還魔法を行使するつもりなのか、テーブルや椅子を退けて床に魔法陣を描き込んで行く。
「ちょ、ちょっと待って下さい! 帰れるのは嬉しいし有り難いんですけど、ハルたちに別れくらいは言わないと」
待ち望んでいた瞬間ではあるが、まさか今日帰れると思っていなかったカムイは当然ながらハルたちに礼一つ告げていない。流石にそれは失礼な話だろう。
「悪いがそれは承服しかねるな。最早君は関係の無い人間だろう?」
「それは……ッ! 確かにそうですけど、礼も告げずに去るなんて」
「礼じゃなくて別れだろう? 君は君が気持ち良く過去を切り捨てるためにそれを行おうとしている。そういうのは偽善と言うのだよ」
エルフィーの言っている事は正しかった。正に反論の余地無しだ。
しかしカムイにはその分かりやす過ぎるほどの拒絶に、違和感を抱いた。
「……何を隠しているんですか?」
「おや、気付いたか。そうだな、別段隠すような事じゃないから教えてもいい。ただしこれだけは約束だ。私の話を聞いた場合、この部屋から出る事を禁じる。万が一出る場合、君は少なくともこの国で送還魔法の恩恵を受ける事は出来なくなる。……それでも聞くかい?」
「……ええ」
カムイは頷いた。ここは話を聞いておかないと後悔するような気がしたからだ。
それに話を聞いたから帰れなくなるわけじゃない。であるなら聞いても問題無いと判断したわけだ。
「だったら全てを話そうか。カムイ殿は『森に喰われた城』がどうなったか覚えているだろう?」
カムイは無言で首肯し、続きを促す。
「『森に喰われた城』だけじゃない。潜在的にあの当時、判明していた以上の難度を誇る可能性のあるダンジョン、それに続くポータルは、私が責任を持って全て停止させた。穢神とエンカウントする可能性があるからな。そしてその停止の条件は、『現状赴く事は不可能だが、未開の地があるダンジョン』だ」
森に喰われた城同様に何か一定の条件で道が開かれ、その先に穢神がいる可能性がある。エルフィーはそれによる偶然のエンカウントを無くすためそうせざるを得なかったのだ。
「未開の地があるダンジョンは行ける行けないを問わず、全て封鎖済みだ。故に冒険者に危険は無い……そう思っていたのだがな。つい先ほど、『迷いの洞窟』にその未開の地が含まれている可能性が発見された」
「ッ!?」
迷いの洞窟と言えば、現在進行形でハルとクロが潜っているダンジョンだ。
そして未開の地とはつまり、そこに穢神が潜んでいる可能性があるという事になる。
「あそこはかなり複雑な地形でな、マッピングされた地図におかしな点が見付かり、そこに誰も足を踏み入れていない空間が存在する事が分かった。まあ正確に言えばその可能性がある、程度だがな」
カムイはその言葉を聞くと同時に扉へ向かった。だがエルフィーに腕を掴まれ、その行動は止められる。
「どこに行く気だ? まさか、私との約束を忘れたわけではあるまい」
「……どこって、決まっているでしょう? ハルたちの下にですよ。あなたとの約束を反故にしたとしても、他の国で送還魔法の使い手を捜せばいい。でも命は失われたらそれで終わりだ!」
「だったら一つ聞くが、カムイ殿の元の世界に帰るという行為は何なのだ? ハルを見捨てて帰る人間が、命について語るなんておかしな話だ。君に与えられた選択肢は『ハルを見捨てて元の世界に帰る』、もしくは『ハルと共にこの世界で生きる』、の二択だよ。……理解したならその刀に添えた右手を降ろしたまえ」
カムイは促され、地面を見つめたまま手を降ろした。
己の矛盾を指摘され、カムイはそれに反論する事が出来なかった。カムイ自身、自分にその権利があると思えなかったのだ。
「準備は出来た。さあ、魔法陣の上に乗って。次に気付いた時、君はもう元の世界にいるさーーーーああ、ハルの事なら心配しなくても良い。元からそういう運命だし、仮にもトゥシクルだ。穢神にそう遅れを取ったりしないよ」
青白く魔法陣が輝く。それはポータルと同じ輝きだ。
これでようやく、カムイは元の世界に帰る事が出来るのだ。
思い返せば決して長い時間では無かったが、濃厚な日々であった。元の世界に帰らなければという思いがあったが、充実した毎日だった。
ーーーーカムイは魔法陣の上に立った。
それは送還魔法の恩恵を受けるための行動である。
「カムイ殿、最後に何か言いたい事はあるか? 私からでよければ、ハルに対する伝言を託かってもいい」
カムイは口を開いた。
「熊のみでは無い? まさか俺みたいに異世界から迷い込んで来た人間を……!?」
「落ち着いてくれ。そうじゃない。……カムイ殿はハルから聞いていると思うが、確認の意味を込めて改めて説明させていただこうか」
昔のイアンパヌにとってレベルとは穢れの蓄積、そしてレベルアップはその結果である。故に対象を殺し、レベルが上昇するイヨマンテを行うのは巫女(トゥシクル)と呼ばれる特別な役職を担う者のみであった。
だが当然ながら、熊を殺した程度で上がるレベルなんてたかが知れている。レベルが上昇すればするほど上昇率は下がり、やがて熊を何百、何千と殺してもレベルが上がらなくなる。
しかし実際のトゥシクルたちは皆、1000を超えるような高レベルの者が殆どであった。それは何故か。
「ーーーーイアンパヌたちは正しく神送りを行っていたのだよ。ただしその神は穢神だがね」
「……穢神」
その強さは、そのおぞましさは記憶に新しい。
結果的にカムイは穢神を倒したし、内容を振り返ると圧勝とも言えるかも知れない。ただあくまでそれは結果で、運が悪ければ最初の一撃で殺されていたかも知れないし、魔法を見切る事が出来なければじりじりと死に近付いていただろう。
それにあの狂気のバッドステータス……剣術に於いて精神を鍛えるのは技を鍛えるのと同義とも言えるが、そのカムイが行動不能になったのだ。無論戦闘中に我を忘れるなんて事は無かったが、他の者だとまともに戦えるかどうかも怪しい。
「ここまで説明したんだ。もう分かっていると思うが、ハルはそのトゥシクルだよ」
「ハルが……」
何となくイアンパヌの中でもハルは特別な存在なのでは無いか、と思っていた。
豊富な薬学やこの世界の知識、強力な魔法……十二歳の少女とは思えない高スペック。もちろんイアンパヌの人たちは他の種族より薬学の知識に長けているが、そのイアンパヌの中でもハルのそれは抜きん出ていた。
そのためハルがトゥシクルだと伝えられても、カムイはそれほど驚く事は無かった。
「ああ、ハルの名前の由来を説明してなかったな。ーーーー簡単に言えば強力な穢神が現れた時、その身を捧げて封印するんだよ。だから食料(ハル)なんだ。穢神は秘匿されている存在だし、個体として強力過ぎてトゥシクルしか満足に戦う事が出来ない。遅かれ早かれその身は神に捧げられる供物に過ぎないというわけだ」
この広い世界、穢神を打倒し得る存在はいくらでもいるだろう。だがその力があっても精神が付いて来ない。狂気のバッドステータスはそれだけ強力なものなのだ。
この世界で力とはレベルで、レベルの上昇が即ち力の上昇に繋がる。しかし精神を鍛えるにはそれ意外の鍛錬が欠かせない。イアンパヌは種族的に精神が強い傾向にあるが、トゥシクルはその中でも特別な修行をしており、その精神力は別格だ。
「もう一つ言おうか? ハルは神に捧げられる食料だ。そして通常その神は穢神を意味するが、そんな少女の前に神(カムイ)が現れたとしたら? 考えるんじゃないか? 『もしかすると自分はそのカムイの物で、穢神の供物なんかじゃない』って。絶望しか待っていない人生に、僅かな光が差し込むんじゃないか?」
「だけど、ハルはそんな事は一言も……」
「ああ、心優しい少女だ。言えなかったのかもな。『あなたの故郷を捨てて、私と生きて下さい』って。だから言えなかったけど、つい私を……送還魔法の使い手であるエルフィディスという存在を、カムイ殿に伝える事が出来なかった」
「……ッ!?」
カムイはその言葉を否定出来なかった。
確かにハルとエルフィーは知り合いで、だとするならエルフィーが送還魔法の使い手である事は当然知っていたはずだ。
本当にカムイを手伝う気があるのならば、すぐにエルフィーを紹介しただろう。もちろん全く無いとまでは言わないが、それでもカムイにエルフィーという存在を知っておきながら紹介しなかったという事実は消えない。
「……それでも俺は、元の世界に、」
「帰りたいのか? だったらこれ以上、無理に止めはしないさ。君は確かに神(カムイ)だが、同時にただの人間(カムイ)だ。すぐ準備に取りかかろう」
そう言うと本当にこの場で送還魔法を行使するつもりなのか、テーブルや椅子を退けて床に魔法陣を描き込んで行く。
「ちょ、ちょっと待って下さい! 帰れるのは嬉しいし有り難いんですけど、ハルたちに別れくらいは言わないと」
待ち望んでいた瞬間ではあるが、まさか今日帰れると思っていなかったカムイは当然ながらハルたちに礼一つ告げていない。流石にそれは失礼な話だろう。
「悪いがそれは承服しかねるな。最早君は関係の無い人間だろう?」
「それは……ッ! 確かにそうですけど、礼も告げずに去るなんて」
「礼じゃなくて別れだろう? 君は君が気持ち良く過去を切り捨てるためにそれを行おうとしている。そういうのは偽善と言うのだよ」
エルフィーの言っている事は正しかった。正に反論の余地無しだ。
しかしカムイにはその分かりやす過ぎるほどの拒絶に、違和感を抱いた。
「……何を隠しているんですか?」
「おや、気付いたか。そうだな、別段隠すような事じゃないから教えてもいい。ただしこれだけは約束だ。私の話を聞いた場合、この部屋から出る事を禁じる。万が一出る場合、君は少なくともこの国で送還魔法の恩恵を受ける事は出来なくなる。……それでも聞くかい?」
「……ええ」
カムイは頷いた。ここは話を聞いておかないと後悔するような気がしたからだ。
それに話を聞いたから帰れなくなるわけじゃない。であるなら聞いても問題無いと判断したわけだ。
「だったら全てを話そうか。カムイ殿は『森に喰われた城』がどうなったか覚えているだろう?」
カムイは無言で首肯し、続きを促す。
「『森に喰われた城』だけじゃない。潜在的にあの当時、判明していた以上の難度を誇る可能性のあるダンジョン、それに続くポータルは、私が責任を持って全て停止させた。穢神とエンカウントする可能性があるからな。そしてその停止の条件は、『現状赴く事は不可能だが、未開の地があるダンジョン』だ」
森に喰われた城同様に何か一定の条件で道が開かれ、その先に穢神がいる可能性がある。エルフィーはそれによる偶然のエンカウントを無くすためそうせざるを得なかったのだ。
「未開の地があるダンジョンは行ける行けないを問わず、全て封鎖済みだ。故に冒険者に危険は無い……そう思っていたのだがな。つい先ほど、『迷いの洞窟』にその未開の地が含まれている可能性が発見された」
「ッ!?」
迷いの洞窟と言えば、現在進行形でハルとクロが潜っているダンジョンだ。
そして未開の地とはつまり、そこに穢神が潜んでいる可能性があるという事になる。
「あそこはかなり複雑な地形でな、マッピングされた地図におかしな点が見付かり、そこに誰も足を踏み入れていない空間が存在する事が分かった。まあ正確に言えばその可能性がある、程度だがな」
カムイはその言葉を聞くと同時に扉へ向かった。だがエルフィーに腕を掴まれ、その行動は止められる。
「どこに行く気だ? まさか、私との約束を忘れたわけではあるまい」
「……どこって、決まっているでしょう? ハルたちの下にですよ。あなたとの約束を反故にしたとしても、他の国で送還魔法の使い手を捜せばいい。でも命は失われたらそれで終わりだ!」
「だったら一つ聞くが、カムイ殿の元の世界に帰るという行為は何なのだ? ハルを見捨てて帰る人間が、命について語るなんておかしな話だ。君に与えられた選択肢は『ハルを見捨てて元の世界に帰る』、もしくは『ハルと共にこの世界で生きる』、の二択だよ。……理解したならその刀に添えた右手を降ろしたまえ」
カムイは促され、地面を見つめたまま手を降ろした。
己の矛盾を指摘され、カムイはそれに反論する事が出来なかった。カムイ自身、自分にその権利があると思えなかったのだ。
「準備は出来た。さあ、魔法陣の上に乗って。次に気付いた時、君はもう元の世界にいるさーーーーああ、ハルの事なら心配しなくても良い。元からそういう運命だし、仮にもトゥシクルだ。穢神にそう遅れを取ったりしないよ」
青白く魔法陣が輝く。それはポータルと同じ輝きだ。
これでようやく、カムイは元の世界に帰る事が出来るのだ。
思い返せば決して長い時間では無かったが、濃厚な日々であった。元の世界に帰らなければという思いがあったが、充実した毎日だった。
ーーーーカムイは魔法陣の上に立った。
それは送還魔法の恩恵を受けるための行動である。
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カムイは口を開いた。
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