37 / 38
7章 狐の好物
1話 油揚げの包み煮
しおりを挟む
それはカムイとクロが雪山で遭難した事を知らない常連たちが、新メニューがない事に落ち込む事もなくなったある日の事。
「クロは今のうちに休憩取ってくれ」
「はいなのです!」
その言葉を聞いてクロは待っていましたとばかりに腰に巻いたサロンを投げ捨て、カウンターに座った。
絶賛人手不足であるここ『異世界奴隷食堂』の従業員であるクロとハルには、決まった休みがない。そのためお昼の休憩は人が少ない夕方頃と遅くなる傾向にあり、ホールが一段落した今、クロはお昼はまだかとそわそわしていたのだ。
ちなみにお昼休憩とは即ち、賄いタイムである。
「前半戦はご苦労様。後半も頑張ってな」
今日の賄いは……というか、今日の賄いもお茶漬けだ。どうやらクロは料理の冒険はしないタイプであるらしく、選択制の賄いであるというのに毎回頼むのはお茶漬けオンリーだったりする。
「む、これは……!」
そのためカムイが気を利かせて、たまに茶漬けに入れる魚を変えたりするのだが、本日はどうやらハマチのようだ。
「何ですかこれは! 鯛より美味しくなければお代わり権を行使させていただきます!」
お代わり権とは読んで字の如く、お代わりをする権利の事である。
本来カムイの出す賄いにお代わりはないのだが、初めて鯛以外の茶漬けを出した時にクロが苦言を呈したため、「不味ければ改めて鯛茶漬けを出す」という約定をしたのだ。ちなみにこれまで一度もお代わり権が行使された事はない。
「ハマチだよ。この時期のハマチは油が乗って美味いからな」
寒ブリという言葉があるように、冬のブリは油がよく乗っていて非常に美味である。それに白身魚である鯛と、赤身魚であるハマチでは食感から何から違うところが多く、カムイとしてはその違いもクロに味わって貰いたかったのだ。
「ハマチ……鯛よりも身は少し厚めですね……多少お得感はありますが、そんな事で誤摩化されるほど安い舌ではありませんからねっ」
尻尾はぶるんぶるんと左右に揺れていた。
「それでは失礼して……」
急須を左手で持ち上げ、フタが落ちないようにそっと右手を添える。その仕草だけは洗練された熟練のものである。
じょろ……と注がれた緑茶が漬け込まれたハマチに触れ、薄茶色の海となって丼を満たして行く。
猫舌の人間はここで一旦間を置き、少し冷めるのは待つのだがクロはそんな事はしない。火が通ると身が硬くなってしまうため、一番美味しくいただけるのは熱々の緑茶を注いですぐだからだ。
「ふぉ!? 身がぶりっぶりです!」
「ブリじゃないぞ。ハマチだぞー」
所謂出世魚であるため大きさで名称が変わり、ブリもハマチも一緒なのだが律儀に訂正するカムイ。無論クロは話を聞いていない。
「鯛はこう……身がぎゅむぎゅむしてて歯応えが素晴らしいのですが、このハマチは身がぷりぷりで噛むと口の中で弾けて、しかも油が乗っていて濃厚で、それでいて緑茶のおかげでさっぱりしていて……とても美味なのです!」
クロの食レポを聞きながら客に提供する料理を作っていたカムイは、ふとある事を思った。
(……ハルの好物ってなんだ?)
クロなら取り敢えず魚を出しておけばいい。だがハルにはそれがない。
過去にカムイが出した料理でハルが嫌いと言ったものはなく、どれも美味しいと言っていたハルだが、クロのように必ずこれ! といった料理は今までなかった。
(やっぱり油揚げか)
カムイの知識だと狐は雑食、くらいしか分からない。だけど一般的に狐の好物といえば油揚げが王道である。本物の狐が本当に何よりも油揚げが好きかといえばそんな事はないだろうが、それでも試してみる価値はあった。
(しかし油揚げか……油揚げといえばやっぱりいなり寿司だけど……)
生憎酢飯は用意していない。和食といえば寿司であるため店で出す事も検討していたのだが、軽く握ってみたところシャリは崩れて食べにくく、まだ寿司は早いという結論に至ったばかりである。いなり寿司なら寿司素人でも問題なく作る事が可能だろうが、賄いに時間をかけるわけにもいかない。
「となると、あれしかないか」
カムイは客の注文が途絶えた事を確認すると、クロをそのまま休憩させ自分は手早くハルの賄いを用意する。
「ハル、悪いけど今日の賄いはランダムな」
「あ、そうなの? 珍しいね。何作ってくれるの?」
「まあそれはお楽しみという事で」
楽しみにしておくね、と言って休憩中だがせっせと片付けを始めるハルを尻目に、カムイは両腕を動かす。普段選択出来る賄いはその日の材料、仕込みの残り具合で変わり、さらにすぐ提供出来る料理に限定されるのだが、今回はなんと店のレシピにない料理を賄いとして作っていたりする。
そこまで時間がかかるわけではないが、それでも多少の時間を消費する。
「お待たせ。遅くなって悪いな」
賄いはハルが怪訝な表情を浮かべる頃、ようやく出てきた。
「ううん。でも、注文があったわけじゃないのにいつもより時間がかかってたね」
「今日はちょっと新作を試食して貰おうと思ってな」
「新作ですか!? ハル姉にだけずるーーーーいただきます!!」
カムイに抱きついて新作をせびるクロを黙らせるために、鯛茶漬けをテーブルに置く。クロは文句も言わず幸せそうな顔で緑茶を注ぎ始めた。
「気を取り直して、まずはこれを食べてくれ」
「……お味噌汁、だよね?」
見た目は普通の味噌汁で、これは定食に付いていたりする定番の料理だ。
「あ、いつものと違って油揚げが入っているんだ」
油揚げに対する反応は至って普通。存在自体はもちろん知っているようだ。だが、食べた事があるかどうかは不明。その答えはすぐに分かるだろう。
「いただきます……うん、出汁が効いていて美味しい」
「……やっぱり油揚げか?」
「あ、油揚げの出汁……? え、えーと、そこまでは分からないかな」
それを聞いてカムイは落胆する。狐といえば油揚げ……という認識は間違いであったらしい。
「ちょっと油揚げを食べてくれ」
「なんでそんなに油揚げ推しなの!?」
ツッコミを入れつつ油揚げを口にするハル。その表情は綻ぶどころかむしろ硬い。カムイがそこまで油揚げに執着する理由を、食べても全く分からなかったからだろう。
「あー、気にしないでくれ。油揚げを使った料理が作りたい気分だっただけなんだ」
「そうなの? 変なお兄ちゃん」
今のはなかった事にして今度はメイン。先ほどは言わばジャブであり、メインの右ストレートはこっち。味噌汁の油揚げなんて雑兵もいいところだが、今回は油揚げがきちんと仕事をする料理だ。
「ほい、こっちが食べて貰いたかった新作メニュー。油揚げの包み煮だ」
「どっちにしろ油揚げなんだね」
出したのは玉ねぎ、人参、椎茸、鳥のひき肉を混ぜて油揚げに入れ、それを各種調味料で味付けして煮たものである。簡単に作れるメニューだが、十分ほど煮立たせていたため少し遅くなったわけだ。
ハルは丁寧に再度手を合わせると、油揚げの包み煮を口に運んだ。
「んじゅ……んん!? ふわぁって、じゅわぁ~ってなって美味しい!」
ハルは染み出た煮汁を口の端から垂らしながら、擬態語だらけの感想を述べる。
十分喜んでいるようで、用意していた三つの包み煮はあっという間になくなってしまったのだが、基本的にハルは何でも美味しそうに食べる。つまり今回の反応はいつもと同じで、美味しくはあるが特別なものではないという事である。
「ねっ、ねっ、これもメニューに追加するんでしょ? 閉店したらメニュー表に書いておくねっ!」
「あ、ああ。頼んだ」
こうやってお客さんにも早く提供してあげたい! と思っているのだからやはり美味いのだろう。何を食べさせても美味しいと言ってくれるため、お世辞では……とつい思う事もあるのだが、そうではないようだ。
「…………よし、今日から一週間くらい店を休もう」
そしてハルの好物を見つけるんだ、とカムイは固く自分に誓った。
一方、いきなりそんな事を言い始めたカムイを見て、クロは「こいつ、頭大丈夫か?」と言わんばかりの表情を浮かべるのだった。
「クロは今のうちに休憩取ってくれ」
「はいなのです!」
その言葉を聞いてクロは待っていましたとばかりに腰に巻いたサロンを投げ捨て、カウンターに座った。
絶賛人手不足であるここ『異世界奴隷食堂』の従業員であるクロとハルには、決まった休みがない。そのためお昼の休憩は人が少ない夕方頃と遅くなる傾向にあり、ホールが一段落した今、クロはお昼はまだかとそわそわしていたのだ。
ちなみにお昼休憩とは即ち、賄いタイムである。
「前半戦はご苦労様。後半も頑張ってな」
今日の賄いは……というか、今日の賄いもお茶漬けだ。どうやらクロは料理の冒険はしないタイプであるらしく、選択制の賄いであるというのに毎回頼むのはお茶漬けオンリーだったりする。
「む、これは……!」
そのためカムイが気を利かせて、たまに茶漬けに入れる魚を変えたりするのだが、本日はどうやらハマチのようだ。
「何ですかこれは! 鯛より美味しくなければお代わり権を行使させていただきます!」
お代わり権とは読んで字の如く、お代わりをする権利の事である。
本来カムイの出す賄いにお代わりはないのだが、初めて鯛以外の茶漬けを出した時にクロが苦言を呈したため、「不味ければ改めて鯛茶漬けを出す」という約定をしたのだ。ちなみにこれまで一度もお代わり権が行使された事はない。
「ハマチだよ。この時期のハマチは油が乗って美味いからな」
寒ブリという言葉があるように、冬のブリは油がよく乗っていて非常に美味である。それに白身魚である鯛と、赤身魚であるハマチでは食感から何から違うところが多く、カムイとしてはその違いもクロに味わって貰いたかったのだ。
「ハマチ……鯛よりも身は少し厚めですね……多少お得感はありますが、そんな事で誤摩化されるほど安い舌ではありませんからねっ」
尻尾はぶるんぶるんと左右に揺れていた。
「それでは失礼して……」
急須を左手で持ち上げ、フタが落ちないようにそっと右手を添える。その仕草だけは洗練された熟練のものである。
じょろ……と注がれた緑茶が漬け込まれたハマチに触れ、薄茶色の海となって丼を満たして行く。
猫舌の人間はここで一旦間を置き、少し冷めるのは待つのだがクロはそんな事はしない。火が通ると身が硬くなってしまうため、一番美味しくいただけるのは熱々の緑茶を注いですぐだからだ。
「ふぉ!? 身がぶりっぶりです!」
「ブリじゃないぞ。ハマチだぞー」
所謂出世魚であるため大きさで名称が変わり、ブリもハマチも一緒なのだが律儀に訂正するカムイ。無論クロは話を聞いていない。
「鯛はこう……身がぎゅむぎゅむしてて歯応えが素晴らしいのですが、このハマチは身がぷりぷりで噛むと口の中で弾けて、しかも油が乗っていて濃厚で、それでいて緑茶のおかげでさっぱりしていて……とても美味なのです!」
クロの食レポを聞きながら客に提供する料理を作っていたカムイは、ふとある事を思った。
(……ハルの好物ってなんだ?)
クロなら取り敢えず魚を出しておけばいい。だがハルにはそれがない。
過去にカムイが出した料理でハルが嫌いと言ったものはなく、どれも美味しいと言っていたハルだが、クロのように必ずこれ! といった料理は今までなかった。
(やっぱり油揚げか)
カムイの知識だと狐は雑食、くらいしか分からない。だけど一般的に狐の好物といえば油揚げが王道である。本物の狐が本当に何よりも油揚げが好きかといえばそんな事はないだろうが、それでも試してみる価値はあった。
(しかし油揚げか……油揚げといえばやっぱりいなり寿司だけど……)
生憎酢飯は用意していない。和食といえば寿司であるため店で出す事も検討していたのだが、軽く握ってみたところシャリは崩れて食べにくく、まだ寿司は早いという結論に至ったばかりである。いなり寿司なら寿司素人でも問題なく作る事が可能だろうが、賄いに時間をかけるわけにもいかない。
「となると、あれしかないか」
カムイは客の注文が途絶えた事を確認すると、クロをそのまま休憩させ自分は手早くハルの賄いを用意する。
「ハル、悪いけど今日の賄いはランダムな」
「あ、そうなの? 珍しいね。何作ってくれるの?」
「まあそれはお楽しみという事で」
楽しみにしておくね、と言って休憩中だがせっせと片付けを始めるハルを尻目に、カムイは両腕を動かす。普段選択出来る賄いはその日の材料、仕込みの残り具合で変わり、さらにすぐ提供出来る料理に限定されるのだが、今回はなんと店のレシピにない料理を賄いとして作っていたりする。
そこまで時間がかかるわけではないが、それでも多少の時間を消費する。
「お待たせ。遅くなって悪いな」
賄いはハルが怪訝な表情を浮かべる頃、ようやく出てきた。
「ううん。でも、注文があったわけじゃないのにいつもより時間がかかってたね」
「今日はちょっと新作を試食して貰おうと思ってな」
「新作ですか!? ハル姉にだけずるーーーーいただきます!!」
カムイに抱きついて新作をせびるクロを黙らせるために、鯛茶漬けをテーブルに置く。クロは文句も言わず幸せそうな顔で緑茶を注ぎ始めた。
「気を取り直して、まずはこれを食べてくれ」
「……お味噌汁、だよね?」
見た目は普通の味噌汁で、これは定食に付いていたりする定番の料理だ。
「あ、いつものと違って油揚げが入っているんだ」
油揚げに対する反応は至って普通。存在自体はもちろん知っているようだ。だが、食べた事があるかどうかは不明。その答えはすぐに分かるだろう。
「いただきます……うん、出汁が効いていて美味しい」
「……やっぱり油揚げか?」
「あ、油揚げの出汁……? え、えーと、そこまでは分からないかな」
それを聞いてカムイは落胆する。狐といえば油揚げ……という認識は間違いであったらしい。
「ちょっと油揚げを食べてくれ」
「なんでそんなに油揚げ推しなの!?」
ツッコミを入れつつ油揚げを口にするハル。その表情は綻ぶどころかむしろ硬い。カムイがそこまで油揚げに執着する理由を、食べても全く分からなかったからだろう。
「あー、気にしないでくれ。油揚げを使った料理が作りたい気分だっただけなんだ」
「そうなの? 変なお兄ちゃん」
今のはなかった事にして今度はメイン。先ほどは言わばジャブであり、メインの右ストレートはこっち。味噌汁の油揚げなんて雑兵もいいところだが、今回は油揚げがきちんと仕事をする料理だ。
「ほい、こっちが食べて貰いたかった新作メニュー。油揚げの包み煮だ」
「どっちにしろ油揚げなんだね」
出したのは玉ねぎ、人参、椎茸、鳥のひき肉を混ぜて油揚げに入れ、それを各種調味料で味付けして煮たものである。簡単に作れるメニューだが、十分ほど煮立たせていたため少し遅くなったわけだ。
ハルは丁寧に再度手を合わせると、油揚げの包み煮を口に運んだ。
「んじゅ……んん!? ふわぁって、じゅわぁ~ってなって美味しい!」
ハルは染み出た煮汁を口の端から垂らしながら、擬態語だらけの感想を述べる。
十分喜んでいるようで、用意していた三つの包み煮はあっという間になくなってしまったのだが、基本的にハルは何でも美味しそうに食べる。つまり今回の反応はいつもと同じで、美味しくはあるが特別なものではないという事である。
「ねっ、ねっ、これもメニューに追加するんでしょ? 閉店したらメニュー表に書いておくねっ!」
「あ、ああ。頼んだ」
こうやってお客さんにも早く提供してあげたい! と思っているのだからやはり美味いのだろう。何を食べさせても美味しいと言ってくれるため、お世辞では……とつい思う事もあるのだが、そうではないようだ。
「…………よし、今日から一週間くらい店を休もう」
そしてハルの好物を見つけるんだ、とカムイは固く自分に誓った。
一方、いきなりそんな事を言い始めたカムイを見て、クロは「こいつ、頭大丈夫か?」と言わんばかりの表情を浮かべるのだった。
0
お気に入りに追加
603
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
亡霊剣士の肉体強奪リベンジ!~倒した敵の身体を乗っ取って、最強へと到る物語。
円城寺正市
ファンタジー
勇者が行方不明になって数年。
魔物が勢力圏を拡大し、滅亡の危機に瀕する国、ソルブルグ王国。
洞窟の中で目覚めた主人公は、自分が亡霊になっていることに気が付いた。
身動きもとれず、記憶も無い。
ある日、身動きできない彼の前に、ゴブリンの群れに追いかけられてエルフの少女が転がり込んできた。
亡霊を見つけたエルフの少女ミーシャは、死体に乗り移る方法を教え、身体を得た彼は、圧倒的な剣技を披露して、ゴブリンの群れを撃退した。
そして、「旅の目的は言えない」というミーシャに同行することになった亡霊は、次々に倒した敵の身体に乗り換えながら、復讐すべき相手へと辿り着く。
※この作品は「小説家になろう」からの転載です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~
味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。
しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。
彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。
故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。
そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。
これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
パーティーを追放された落ちこぼれ死霊術士だけど、五百年前に死んだ最強の女勇者(18)に憑依されて最強になった件
九葉ユーキ
ファンタジー
クラウス・アイゼンシュタイン、二十五歳、C級冒険者。滅んだとされる死霊術士の末裔だ。
勇者パーティーに「荷物持ち」として雇われていた彼は、突然パーティーを追放されてしまう。
S級モンスターがうろつく危険な場所に取り残され、途方に暮れるクラウス。
そんな彼に救いの手を差しのべたのは、五百年前の勇者親子の霊魂だった。
五百年前に不慮の死を遂げたという勇者親子の霊は、その地で自分たちの意志を継いでくれる死霊術士を待ち続けていたのだった。
魔王討伐を手伝うという条件で、クラウスは最強の女勇者リリスをその身に憑依させることになる。
S級モンスターを瞬殺できるほどの強さを手に入れたクラウスはどうなってしまうのか!?
「凄いのは俺じゃなくて、リリスなんだけどなぁ」
落ちこぼれ死霊術士と最強の美少女勇者(幽霊)のコンビが織りなす「死霊術」ファンタジー、開幕!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ローグ・ナイト ~復讐者の研究記録~
mimiaizu
ファンタジー
迷宮に迷い込んでしまった少年がいた。憎しみが芽生え、復讐者へと豹変した少年は、迷宮を攻略したことで『前世』を手に入れる。それは少年をさらに変えるものだった。迷宮から脱出した少年は、【魔法】が差別と偏見を引き起こす世界で、復讐と大きな『謎』に挑むダークファンタジー。※小説家になろう様・カクヨム様でも投稿を始めました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
リスタート! 〜朝起きたらレベルがリセットされるんだが〜
仮の英雄
ファンタジー
俺は妹の病気を治すために必要なエリクサーを手に入れるためにSランク冒険者になることを決意する。
鍛錬を重ねていたある日、特殊スキルが発現して俺の生活は一変する。
特殊スキル『ニューゲーム』の能力で毎日レベルがリセットされるようになったのだ。
このスキルで俺は強くなり、妹のために必ずエリクサーを手に入れてみせる!
小説家になろうでも連載しています。
【第1部完結】勇者参上!!~東方一の武芸の名門から破門された俺は西方で勇者になって究極奥義無双する!~
Bonzaebon
ファンタジー
東方一の武芸の名門、流派梁山泊を破門・追放の憂き目にあった落ちこぼれのロアは行く当てのない旅に出た。 国境を越え異国へと足を踏み入れたある日、傷ついた男からあるものを託されることになる。 それは「勇者の額冠」だった。 突然、事情も呑み込めないまま、勇者になってしまったロアは竜帝討伐とそれを巡る陰謀に巻き込まれることになる。
『千年に一人の英雄だろうと、最強の魔物だろうと、俺の究極奥義の前には誰もがひれ伏する!』
※本作は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載させて頂いております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる