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episode.5(2007/3/22②)
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2007年3月22日
彼女の家を訪ねると母親が応対した。僕を見ても始めは私が誰であるかわからない様子だった。お久しぶりです、中村佑矢です。と言うと、あら全然わからなかったわ、ごめんなさい、と苦笑いをしてみせた。4年前から比べると私の風貌はだいぶ変わったと思う。今は髪を茶色に染め、ワックスで型造られている。縁だけのレンズのない眼鏡なんて、すれ違い様にダサいと笑われていた高校生の僕とは似ても似つかない。いや、それでも大学では決してお洒落だとは言えない。周りに少しだけ合わせているような自分の今の自分が良いとは思わない。外観の着飾りは築40年で最近ペンキを塗ったアパートに変わりない。しかしあの頃が良かったとも思わない。人々が俗に口にする性格重視とはある程度の外見を持っている異性に適応されるらしかった。私は自分の顔が嫌いで仕方がなかった。いや、今も充分好きではない。顔にメスを入れることを非難する人が多い世の中だけど、それで自分の顔を好きになれるなら別に良いと思う。自分の顔を忌み嫌って生きていくよりもよっぽどマシだ。非難する人間は所詮、その人の人生に何の責任も持たない。僕がそうしないのは、僕は自分の外見だけでなくて内面も嫌いだからだ。顔だけを変えれば良いという問題ではない。いいえ、構いませんよと笑い返すと、僕はまずリビングへと通された。女性しか住んでいないその家は整然としていて、とても綺麗だった。紅茶を入れてきた母親にお構いなくと返すと、僕は「私で大丈夫でしょうか? 専門の先生に協力してもらった方が」と言った。彼女は「電話でも申し上げましたが、色々やってもダメだったんです」と言う。「専門の先生だけではありません、退院してからは祈祷も含めてありとあらゆる手段を講じましたが・・・神も仏もダメでした」と落胆した。「それでも、僕よりも適任はいるんじゃないでしょうか、仲の良かった同級生とか・・・」と言うと、彼女は「中村さんでダメならそうします」と答えた。大学で彼女と一度も会っていないことは承知をしていたようであったけれど、もしも記憶が戻った際には僕に色々と頼まなければいけないことがあるらしく、どちらにしても連絡をする予定だった、と言われると、僕もようやく了承をした。朝美さんは部屋ですか、と訊くと母親は頷いた。
「部屋に行く前に訊きたいことが幾つかあります」電話の後すぐに教育心理の小堺教授に相談した。彼も専門領域ではなかったけれど、カウンセリングの初歩から丁寧に教えてもらった。僕は彼から教わったことを忠実に再現した。脳のことや、基本的な生活が営めるかなど幾つか質問した。彼女の母親は一つ一つ丁寧に答えた。どうやら本当に脳に異常はないらしい。朝美は一体どうなってしまうのでしょうかと心配する母親に、自信はないながらも、ベストは尽くしますと力強く答えた。すいません、これから就活も忙しいだろう時期に、母親は静かに頭を下げた。些かお決まりの表現かとも思ったが、気にしないでください。もう進路も決めてますから、と答えた。「それでは朝美さんの部屋に伺ってもいいですか」僕が紅茶をテーブルに置くと、母親は頷いて立ち上がった。
彼女の部屋は2階にあった。廊下からもほのかな芳香剤のいい香りがして、私は思わずうっとりした。「これは何の香りですか」と僕が訊くと、思わぬ質問に驚きながらも「これですか、紫陽花の香りなんです」と笑ってみせた。朝美は昔から紫陽花が好きだった。それは僕も知っていたけれど、紫陽花の芳香剤なんて聞いたことがない。訊くと、これも朝美のために母親が特注で用意したと言う。好きだったものに触れると記憶が戻りやすい、と専門の先生に言われ他のだそうだ。どうやら彼女のために手を尽くしていると言うのは大袈裟ではないようだ。部屋の前に来ると母親がまずドアをノックした。僕の訪問を告げると、微かな声で「どうぞ」と返ってきた。僕はドアのノブを静かに回した。
ドアをゆっくりと開けると、真っ白な世界が私を包んだ。そこにあるもの全てが白かった。壁も机もカーテンも、あらゆるものが白だった。もしかすると何か色を帯びているのかもしれない。けれど僕には何色も見えなかった。夕日が差し込む部屋の中で、白だけが際立つ透明な世界に取り残されたような気がした。「初めまして」色のない世界の中で机の椅子に腰を降ろしていたのはまぎれもなく中村朝美だった。彼女もまた白い服を纏っていた。僕は戸惑いながらも自己紹介をした。もちろん彼女は僕のことも覚えていなかった。母親が目で僕に合図すると、それではよろしくお願いします、と部屋を後にした。
部屋には机にベッドに小さなソファがあり、いくつかの家具も整然と並べられていた。どうぞお座りください、と言われて僕はソファに腰を降ろした。彼女を凝視する。じきに22歳になる彼女は確かに年を重ねてはいたが、驚いたことにその雰囲気は高校生の朝美そのままだった。記憶を失うと余計なものが削られて幾分幼さが現れると教授から聞かされていた。しかし、それは僕の想像を遙かに越えたものだった。もう二度と逢うことのなかったであろう高校生の朝美に触れ、まるで僕までが経過していく時間を逆行していくように感じた。そうして時間が進むうちに僕らがまだ出会う前も過ぎてしまうのではないかと思った。
こうして、白い壁に囲まれた世界の中での私と朝美の短い再会が幕を開けたのだった。
しばらく朝美の面影を追っていると、あの・・・と不安そうな顔で朝美は僕と目を合わせてきた。不意に視界に入った朝美に僕は驚きと照れですぐに我にかえって「すいません、では始めましょう」と笑って誤魔化した。脳に外傷が見られない記憶障害を心因健忘症という。原因が不明なために治療法が特別にはなく自然復帰を待つケースが多い。教授はそう教えてくれた。専門の医師やカウンセラーが手を施しても記憶が戻らなかった以上、僕には僕の知る範囲すべての彼女の記憶を彼女と共に辿ることしか手がなかった。むしろそれは僕にしか出来ないことなのかもしれなかった。「僕と朝美さんは中学1年で知り合いました。中学入学のタイミングであなたがこの街に引っ越してきたのです」と言うと、私が・・・?他人のことのように彼女は目を閉じ呟いた。それ以降もいくつか起こった出来事を順々に話していったけれど、特に反応に変化はなかった。概要だけを言っても仕方ない。それは下手をすれば母親にもできる。僕はそれからまず彼女が所属した中1のクラスのことを詳しくかつ優しく話した。僕と朝美は中学3年間と高校3年間の6年間、ずっと同じクラスだったので、僕さえ記憶を掘り起こせば、エピソードはいくらでもあった。けれど始めから飛ばしすぎてもいけないと思い、2、3個の入学当初の思い出を話し、ここで止めた。まだ何も変化の起きないことに、すいませんと彼女は謝ったが、僕は気にしないでと笑ってみせた。彼女は以前の携帯をなくしたというので僕は新たにメールアドレスを教えて帰った。そのときに僕は彼女の母親が僕に連絡をしてきた理由を悟った。携帯電話をなくした以上、大学で仲の良かった人の連絡先を入手するのは容易ではない。けれど地元で同級生なら連絡先の入手は容易い。それでいて同じ大学に通っているのは僕しかいなかった。きっと連絡先は近くに住む僕の両親から聞いたのだろう。これで少し納得した。
家に戻ると、夕食が準備されていた。特に会話もなくそれを家族と共に済ますと、僕は自分の部屋に戻った。椅子に腰を落ち着け、机の上の携帯電話に目をやると、1件メールを受信していた。朝美からだった。
<3/22 19:27 ASAMI>
今日はありがとうございました。私も記憶が早く戻るように頑張りますのでよろしくお願いします。
<3/22 20:13 YUYA>
早速のメールありがとう。今日は疲れませんでしたか?焦らずにゆっくり行きましょう。大丈夫、必ず記憶は戻りますから。
家に帰っても、部屋に戻ってからも、朝美の部屋で感じた不思議な感覚は消えなかった。部屋でこうして一人過ごしていると、本当に私は高校生に戻ったのではないかと思った。
その日夢をみた。
それは朝美と初めて会った日の夢だった。
まだ恋だの何だのは言葉だけで大した意味なんて誰も知らなかったその時に朝美は私の前に現れた。まだ着慣れていない制服はきちんと型が現れて清楚な印象を受けた。思い出される風景は晴れた日で、窓からこぼれた風が色白で長い彼女の黒髪を小さく揺らす。斜め前に座る彼女の身長は正確にはわからないけれど、きっとあまり高くないだろうと思いながら、僕はその姿をずっと眺めている。
この出会いが全ての終わりの始まりだった。
彼女の家を訪ねると母親が応対した。僕を見ても始めは私が誰であるかわからない様子だった。お久しぶりです、中村佑矢です。と言うと、あら全然わからなかったわ、ごめんなさい、と苦笑いをしてみせた。4年前から比べると私の風貌はだいぶ変わったと思う。今は髪を茶色に染め、ワックスで型造られている。縁だけのレンズのない眼鏡なんて、すれ違い様にダサいと笑われていた高校生の僕とは似ても似つかない。いや、それでも大学では決してお洒落だとは言えない。周りに少しだけ合わせているような自分の今の自分が良いとは思わない。外観の着飾りは築40年で最近ペンキを塗ったアパートに変わりない。しかしあの頃が良かったとも思わない。人々が俗に口にする性格重視とはある程度の外見を持っている異性に適応されるらしかった。私は自分の顔が嫌いで仕方がなかった。いや、今も充分好きではない。顔にメスを入れることを非難する人が多い世の中だけど、それで自分の顔を好きになれるなら別に良いと思う。自分の顔を忌み嫌って生きていくよりもよっぽどマシだ。非難する人間は所詮、その人の人生に何の責任も持たない。僕がそうしないのは、僕は自分の外見だけでなくて内面も嫌いだからだ。顔だけを変えれば良いという問題ではない。いいえ、構いませんよと笑い返すと、僕はまずリビングへと通された。女性しか住んでいないその家は整然としていて、とても綺麗だった。紅茶を入れてきた母親にお構いなくと返すと、僕は「私で大丈夫でしょうか? 専門の先生に協力してもらった方が」と言った。彼女は「電話でも申し上げましたが、色々やってもダメだったんです」と言う。「専門の先生だけではありません、退院してからは祈祷も含めてありとあらゆる手段を講じましたが・・・神も仏もダメでした」と落胆した。「それでも、僕よりも適任はいるんじゃないでしょうか、仲の良かった同級生とか・・・」と言うと、彼女は「中村さんでダメならそうします」と答えた。大学で彼女と一度も会っていないことは承知をしていたようであったけれど、もしも記憶が戻った際には僕に色々と頼まなければいけないことがあるらしく、どちらにしても連絡をする予定だった、と言われると、僕もようやく了承をした。朝美さんは部屋ですか、と訊くと母親は頷いた。
「部屋に行く前に訊きたいことが幾つかあります」電話の後すぐに教育心理の小堺教授に相談した。彼も専門領域ではなかったけれど、カウンセリングの初歩から丁寧に教えてもらった。僕は彼から教わったことを忠実に再現した。脳のことや、基本的な生活が営めるかなど幾つか質問した。彼女の母親は一つ一つ丁寧に答えた。どうやら本当に脳に異常はないらしい。朝美は一体どうなってしまうのでしょうかと心配する母親に、自信はないながらも、ベストは尽くしますと力強く答えた。すいません、これから就活も忙しいだろう時期に、母親は静かに頭を下げた。些かお決まりの表現かとも思ったが、気にしないでください。もう進路も決めてますから、と答えた。「それでは朝美さんの部屋に伺ってもいいですか」僕が紅茶をテーブルに置くと、母親は頷いて立ち上がった。
彼女の部屋は2階にあった。廊下からもほのかな芳香剤のいい香りがして、私は思わずうっとりした。「これは何の香りですか」と僕が訊くと、思わぬ質問に驚きながらも「これですか、紫陽花の香りなんです」と笑ってみせた。朝美は昔から紫陽花が好きだった。それは僕も知っていたけれど、紫陽花の芳香剤なんて聞いたことがない。訊くと、これも朝美のために母親が特注で用意したと言う。好きだったものに触れると記憶が戻りやすい、と専門の先生に言われ他のだそうだ。どうやら彼女のために手を尽くしていると言うのは大袈裟ではないようだ。部屋の前に来ると母親がまずドアをノックした。僕の訪問を告げると、微かな声で「どうぞ」と返ってきた。僕はドアのノブを静かに回した。
ドアをゆっくりと開けると、真っ白な世界が私を包んだ。そこにあるもの全てが白かった。壁も机もカーテンも、あらゆるものが白だった。もしかすると何か色を帯びているのかもしれない。けれど僕には何色も見えなかった。夕日が差し込む部屋の中で、白だけが際立つ透明な世界に取り残されたような気がした。「初めまして」色のない世界の中で机の椅子に腰を降ろしていたのはまぎれもなく中村朝美だった。彼女もまた白い服を纏っていた。僕は戸惑いながらも自己紹介をした。もちろん彼女は僕のことも覚えていなかった。母親が目で僕に合図すると、それではよろしくお願いします、と部屋を後にした。
部屋には机にベッドに小さなソファがあり、いくつかの家具も整然と並べられていた。どうぞお座りください、と言われて僕はソファに腰を降ろした。彼女を凝視する。じきに22歳になる彼女は確かに年を重ねてはいたが、驚いたことにその雰囲気は高校生の朝美そのままだった。記憶を失うと余計なものが削られて幾分幼さが現れると教授から聞かされていた。しかし、それは僕の想像を遙かに越えたものだった。もう二度と逢うことのなかったであろう高校生の朝美に触れ、まるで僕までが経過していく時間を逆行していくように感じた。そうして時間が進むうちに僕らがまだ出会う前も過ぎてしまうのではないかと思った。
こうして、白い壁に囲まれた世界の中での私と朝美の短い再会が幕を開けたのだった。
しばらく朝美の面影を追っていると、あの・・・と不安そうな顔で朝美は僕と目を合わせてきた。不意に視界に入った朝美に僕は驚きと照れですぐに我にかえって「すいません、では始めましょう」と笑って誤魔化した。脳に外傷が見られない記憶障害を心因健忘症という。原因が不明なために治療法が特別にはなく自然復帰を待つケースが多い。教授はそう教えてくれた。専門の医師やカウンセラーが手を施しても記憶が戻らなかった以上、僕には僕の知る範囲すべての彼女の記憶を彼女と共に辿ることしか手がなかった。むしろそれは僕にしか出来ないことなのかもしれなかった。「僕と朝美さんは中学1年で知り合いました。中学入学のタイミングであなたがこの街に引っ越してきたのです」と言うと、私が・・・?他人のことのように彼女は目を閉じ呟いた。それ以降もいくつか起こった出来事を順々に話していったけれど、特に反応に変化はなかった。概要だけを言っても仕方ない。それは下手をすれば母親にもできる。僕はそれからまず彼女が所属した中1のクラスのことを詳しくかつ優しく話した。僕と朝美は中学3年間と高校3年間の6年間、ずっと同じクラスだったので、僕さえ記憶を掘り起こせば、エピソードはいくらでもあった。けれど始めから飛ばしすぎてもいけないと思い、2、3個の入学当初の思い出を話し、ここで止めた。まだ何も変化の起きないことに、すいませんと彼女は謝ったが、僕は気にしないでと笑ってみせた。彼女は以前の携帯をなくしたというので僕は新たにメールアドレスを教えて帰った。そのときに僕は彼女の母親が僕に連絡をしてきた理由を悟った。携帯電話をなくした以上、大学で仲の良かった人の連絡先を入手するのは容易ではない。けれど地元で同級生なら連絡先の入手は容易い。それでいて同じ大学に通っているのは僕しかいなかった。きっと連絡先は近くに住む僕の両親から聞いたのだろう。これで少し納得した。
家に戻ると、夕食が準備されていた。特に会話もなくそれを家族と共に済ますと、僕は自分の部屋に戻った。椅子に腰を落ち着け、机の上の携帯電話に目をやると、1件メールを受信していた。朝美からだった。
<3/22 19:27 ASAMI>
今日はありがとうございました。私も記憶が早く戻るように頑張りますのでよろしくお願いします。
<3/22 20:13 YUYA>
早速のメールありがとう。今日は疲れませんでしたか?焦らずにゆっくり行きましょう。大丈夫、必ず記憶は戻りますから。
家に帰っても、部屋に戻ってからも、朝美の部屋で感じた不思議な感覚は消えなかった。部屋でこうして一人過ごしていると、本当に私は高校生に戻ったのではないかと思った。
その日夢をみた。
それは朝美と初めて会った日の夢だった。
まだ恋だの何だのは言葉だけで大した意味なんて誰も知らなかったその時に朝美は私の前に現れた。まだ着慣れていない制服はきちんと型が現れて清楚な印象を受けた。思い出される風景は晴れた日で、窓からこぼれた風が色白で長い彼女の黒髪を小さく揺らす。斜め前に座る彼女の身長は正確にはわからないけれど、きっとあまり高くないだろうと思いながら、僕はその姿をずっと眺めている。
この出会いが全ての終わりの始まりだった。
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