水晶剣伝説2~ジャリアの黒竜王子

緑川らあず

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オードレイとの再会

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 その翌日から、レークは騎士団の稽古をわりと真面目にこなしていた。
 むろん、相変わらず時々は遅刻もしたし、気の向かないときは庭園を散歩したり、丘の上の花畑へ行って昼寝をしたりして勝手に過ごすこともあったが、それでもたいていは稽古に出ると、以前のように騎士たちの稽古を邪魔することもなく、少しはまともに剣を振ったりするのだった。
(なるほどな……。よく見ると……髪の色、目の色、それに人を見るときの目つきとか、そのへんはオライアの親父にそっくりだ)
 仮にも一国の宰相である公爵を「親父」扱いなどして、ただですむものではないが、レークにとっては公爵も伯爵もさして違いは分からないし、一度じかに会って話をしてしまえば、どんな相手もただの人間であるというのが持論でもあった。
(トレミリアの女騎士か……)
 いいかげんに剣の素振りをしながら、レークはしきりと「彼女」の方をうかがっていた。
 広場にいる数十名の騎士たちや見習いたちは、それぞれに剣を振り、まだ剣が許されない少年たちは木の棒を剣に見立てて、一生懸命素振りに励んでいる。騎士長であるクリミナは、それら若い騎士たちの剣の指導をしながら、全体を見守るように歩いて回っている。
(もったいねえよな、まったく……)   
 肩まで伸ばした栗色の髪は邪魔にならぬよう額の上のヘアバンドでとめられ、白を基調とした騎士の簡易鎧姿で腰にレイピアを下げたクリミナの姿は、凛々しくも美しい戦いの女神のようだった。細い鼻も引き締まった口許も、姫君のそれといってよいほどに品があり、彼女が動いたり声を発すると、頬にはうっすらと血の気がさして、その緑色の瞳はきらきらと輝くのだった。
(髪をもっと長くして、普通の恰好してりゃあ、きっと、どこぞの深窓の姫君で通りそうなもんなのに……)
 疲れてきたのでいったん剣を振る手を止め、レークはその姿を目で追いつづけた。
(いや、じっさい姫君なんだよな。なんたって大トレミリアの宰相の娘とくりゃあ。しかし、いったいなんだって、ああやって騎士なんかになって、男勝りに剣を振ることになったのかね……あのお姫様は)
 彼女の心情などは知りようもなかったし、いったいどういう経緯で姫君としての優雅な生活よりも騎士としての鍛練の日々を選ぶことになったのかなどは、レークにはまったく理解の外だった。
(それにくらべて、あの娘は……)
 ふと思い出すのは、剣技会の休日に、一緒に町を歩いてまわった町娘のことである。
(ええと……、そう、オードレイとかいったっけ、本名は)
 亜麻色の髪をしたその娘は、実はフェスーン宮廷の女官であり、レークを見張るために近づいてきたのであった。モランディエル伯による陰謀に巻き込まれ、捕らわれたレークの前に現れたイルゼは、前に会ったときとは違う、女官服に身を包んだ淑女だった。
(あんときは、ほんとに驚いたよなあ。完璧にやられたって感じでさ)
(しかし、可愛らしかったねえ。町娘の恰好もわるかねえけど、あの宮廷の女官服……透き通るような絹地の長いドレスに、薄いヴェールの下に覗く顔がまたきれいでさ。町の女とは違う、気品……てのかな、なんかそういうもんがあって)
(女ってな、ああも変わるんだなあ……)
(そういや、あの子とはこっちに来てからはまだ一度も会ってねえなあ。今はどうしてるんだろう)
 ぼんやりとそんなことを考えていたので、すぐ近くに来た女騎士にも気づかなかった。
「お前……何をしている。さっきからずっとさぼっているな。どういうつもりだ」
「……ああ?」 
 顔を上げると、目の前に眉をつり上げた彼女が立っていた。
「なんか言った?」
「なにをさぼっていると訊いたのだ。お前には言葉を解する頭がないのか?」
  女騎士の声は怒りに震えていた。レークは、周りの騎士たちからの冷たい視線を気にするでもなく、相手の顔をじっと見つめた。
「なんだ?なにか文句でもあるのか」
「いや……、やっぱもったいねえなあ、と思って」              「何を言っている?」
 女騎士は怪訝そうに眉を寄せた。 
「いいえ。なんでも」
  レークはにやにやとしながら言った。
「ときに、騎士長どの。あんたオードレイって女官を知ってるよな。剣技会のとき、あんたがオレに差し向けた、あの可愛らしい娘だよ」
「それがどうした」
「いや。あの子に会いたいなあと、さっきからずっとそれを考えていたんですがね。騎士長どのとお知り合いなら、とりついでもらえませんかね。このレーク・ドップがぜひともお近づきになりたいって」
「きさま、さっきからそんなことを考えていたのか」
「ああいう可愛らしい娘はオレの好みなもんで、もう一度デートしたいなあ。あの時みたいにさ。いや、楽しかったなあ……あの職人通りを二人で歩いたのは。並んで歩きながら、肩と肩がこう触れ合って……」 
「ふざけるな。騎士団の稽古の最中にそのような下劣なことを、きさまは……」 
「いいじゃねえか騎士長さん。なんせこのせまっくるしいとこに来てから、そういう機会がないもんで、つまらねえったらねえ。たまにはさ、かあいい女の子とデートしたいんだよ」
「自分の立場をわきまえろ。一介のならず者が、女官とはいえ身分ある女人と同じ道を歩いてよいものか。いくら宮廷騎士になったとはいえ、お前の中身がただの浪剣士であることには変わりはないのだ。こうして稽古に参加することは、上からの決定ゆえやむを得ぬが、それ以上の狼藉を他のものたち、騎士たちにいたすことは許さぬ」
「じゃあ、オードレイは?」
「彼女は、栄えあるレード公騎士団の女官にして私の大切な友人だ。きさまのようなろくでなしのならず者に会わせるわけがなかろう」
「でもあのとき。彼女に偽名までつかわせてオレに近づけさせたろう」
「あ、あれは……」
 言葉に詰まってクリミナは、いくぶん困ったように囁くように言った。
「わ、私だって反対したかったが、彼女がどうしてもやると。それに怪しい輩はすべて調べよという任務だったし。そうだ、だいたい、きさまなどにそんなことは関係ない」
「ああそう。じゃいいよ。ローリングに頼んで彼女に会わせてもらうから」
「なんだって?」
 レークは意地悪く、にやりと笑ってみせた。 
「昨日ローリングはフェスーンに帰ってきたんだよ。レード公爵と一緒にな。あんたはまだ知らなかったのかい」
「帰ってきた?ローリングが……」
「ああ。やっぱ奴とはウマが合うわ。すっかり仲良くなってさ、こんどちゃんと酒を飲もうって約束もしたし」
「お前と……ローリングが」
「そういや、あんたともけっこう親しげだったよな。ローリングの旦那とは。たしか、奴はレード公騎士団の団長……ってことは、まあ一番えらい騎士ってことだ。そこの女官のオードレイのこともよく知ってるだろうし。そうだな……奴に頼もうっと」
「どうして、ローリングがお前のところに……」
「いや……、それは、その」
 公爵たちの訪問は内密にするという約束を思い出し、レークはあわてて言い訳をした。
「奴とはさ、ほら、剣技会で奴が山賊のデュカスとして出場していたときから知っていたし。だから、奴が本当は騎士のローリングだと分かっても、オレたちはもう友だちみたいなもんだったんだ。奴も帰って早々、オレんとこに寄ってくれたわけよ。だからそのうち、あんたとも会うことになるって、公爵も言ってたぜ」
「公爵?」
「ああ、いや……間違えた。伯爵、だったよなローリングどのは。騎士伯だ。うん」
 レークは背中に冷や汗を垂らしながら言いつくろった。オライア公爵の名などを出したら、さらに面倒なことになるだろう。
「そうか……」
 クリミナは複雑な表情をしてつぶやいた。
「まさか、ローリングがお前などと、そんなに親しくなっていたとはな」
「あんたも、ローリングとは幼なじみなんだってな?」 
「それを誰から聞いた?」
「い、いや。誰も彼も、そう言ってる。ええと……うちの炊婦のマージェリとかも」
「ああ……彼女か」
  オライア公の屋敷で働いていたというマージェリのことは、クリミナもよく知っているのだろう。一応納得したのか表情をやわらげたが、すぐにまた浪剣士を睨み付ける。
「いいか、たとえローリングがお前と知己となろうが、この私までを同様に考えることはやめるのだな。むろん、オードレイについてもだ。そして、なにより今は稽古の最中。真面目にやらぬのなら、すぐにでもお前を騎士団から除名する。いいな」
 そう言い残して女騎士が離れてゆくと、レークはほっと息をついた。 稽古場には、また騎士たちの掛け声が威勢よく響きはじめた。 
  
 その数日後のこと、
 女騎士の痛烈な言葉とはうらはらに、レークはレード公爵騎士団の本部に招待されることになった。当然ながら、これはクリミナがとりはからってくれたわけではない。
 その日の昼過ぎ、騎士団の稽古を終えて家に戻ると、一台の小型馬車が門の前に止められていた。御者はレード公騎士団の見習いの若者で、ローリング騎士伯よりのことづてを伝えにきたということだった。それは、今日の午後であれば、ゆっくりと話せる時間がとれたので、よければアレンと二人で騎士団の本部に遊びに来ないかというローリングからの誘いだった。レークは大喜びで相棒の腕をひっつかんだが、アレンは所用があるからとその誘いを辞退した。不満そうなレークだったが、相棒がそう言うのであれば、それは必要な用事なのだろうと、一人で迎えの馬車に乗り込んだ。
「へええ。この宮廷はホント広いんだなあ」 
 馬車の窓から覗く緑豊かな林や美しい庭園の数々、貴族たちの住まう豪奢な家々に、レークは感嘆の言葉をもらした。なにしろ宮廷に来てからまだやっとひと月である。こうしてゆっくりと馬車に乗ることなどは、あれからほとんどなかっただけに、綺麗に整えられた石畳の馬車道や、屋根の尖った城のような屋敷の数々に、あらためて驚かされるのだった。 
「さあ着きました。あの屋敷です。我々騎士団の本拠は」
 フェスーン王城の尖塔群に見とれていたのも束の間、御者の若者がそう告げた。
 このあたりは王城へと続く丘陵路にほど近く、ここから西へ大路ぞいにゆけば、宮廷の西大門、そしてフェスーン市街につながるマクスタット川を渡る橋へと道は続く。東を見れば、丘陵ぞいに緑のぶどう畑が広がり、そして頭上には、フェスーン城の青屋根が誇らしげにそびえている。
「四大公爵のお屋敷は、あのフェスーン城を囲むようにして建てられています。そして騎士団の本拠は、それぞれの主である公爵邸のそばにあるのです」
 御者の若者の説明にうなずきながら、レークは馬車窓から顔を出して、王城を見上げるように建てられた公爵邸の門を眺めていた。
  門の手前で番兵の確認を受けると、馬車はゆるやかにレード公爵邸内に入った。
「こいつは見事な屋敷だ」
 レード公爵邸は二つの主塔を両脇にもつ、巨大な邸宅だった。塔と塔をつないだ屋敷の母屋は五階層はあろうかという高い建物で、フェンスティン様式の鋭く尖った屋根に幾つもの煙突と小塔が連なっている。さらに両側の主塔からは、中庭を取り囲むようにコの字型に館が広がっていて、堂々として壮麗な感じを与えていた。中庭にはモダンに整えられた樹木や、神々や伝説の騎士を模した彫刻などが配置され、エレガントな空間美を作り出している。
 建物の前で止められた馬車から降りると、待っていたようにこちらに歩み寄ってきたのは、ローリング騎士伯だった。
「おお、レーク。来たか」
「これは騎士伯どの。ご招待にあずかりまして、光栄でござる」 
 慣れぬ挨拶を口にすると、ローリングは笑って手を差しのべてきた。
「そんな挨拶などいいさ。おや、アレンはおらんようだな」 
「ああ、あいつはなんか用事があるとかで」 
「そうか。それは残念」
 ローリングは、御者を務めた見習い騎士にも声をかけた。
「ご苦労、お前はマークだったな」
「はっ。さようであります、騎士団長どの」 
 若者は直立し、その顔を紅潮させて騎士の礼をした。
 「おおせつかいました旨、お二人にお伝えし、レーク様をこちらにご案内いたしました。アレイエン様からは、ご招待まことにありがたく存じますが、どうしてもはずせぬ私用のため参上できぬご無礼、平にご容赦いただきたい、とのお言葉でありました」 
 名高いローリング騎士伯を前にした緊張だろう、その声はいくぶんうわずっていた。
「うむ。任務ご苦労。下がってよい」
「はっ」
 見習い騎士が一礼して下がってゆくのを、レークは感心したように見ていた。
「さすがに訓練されてんなあ……宮廷騎士団のガキどもとは大違いだ」
「そうか。まあ、なんといっても我らは公爵つきの騎士団だからな。厳重にして厳密な規約のもと入団が許されたものばかりだ」
「なるほどねえ。たいしたもんだ」
「さあ、こっちだ。入ってくれ」
 ローリングにうながされ、建物の中に入ると、そこは天井がとても高いエントランスになっていた。まず目を引いたのが釣り下がった巨大なシャンデリアで、いったいこれに何百本の蝋燭が灯るのか見当もつかない。壁の上方にはいくつもの明かり取り窓があって、昼間であれば蝋燭がなくとも充分明るかった。
「ふむ。最近は全部に火をつけることはめったにないな。以前はちゃんと当番がいたんだが、それもなかなか面倒でな」
「だよなあ。あんなのに全部火をつけて回ってたら、そのうちすぐに朝になっちまうぜ」
 ローリングの後ろについて回廊を歩きながら、レークは感心しながらあたりを見回した。
「ふうん、なんか静かだな。騎士団の宿舎ってわりには」
 レークの言うとおり、建物内は非常に静かだった。入り口には当番の騎士が一人いたものの、こうして廊下を歩いていても、他に足音も話し声も聞こえてこない。
「まあ、宿舎といっても、ここで寝泊まりしている騎士は数十名ほどだ。だいたいが名のある貴族の次男坊などだからな。みな夜は自邸に戻るのさ。それに、今はちょっと騎士団も忙しい時でな。昼の間はたいてい訓練の真っ最中よ」
「じゃあ、あんただって忙しいときなんだろう。なんせ騎士団長ってくらいなんだし」
「まあ、そうなんだがな」
 すれ違う女官が頭を下げるのに軽くうなずき、ローリングはレークとともに、回廊を歩いてゆく。
「基本的に、別に私などはいなくとも、騎士たちの稽古には滞りはないんだよ。信頼出来る隊長も何人もいるしな。それに皆が何をすべきかわきまえているし、命令しておけばそれを確実にこなす。だから、こうしてのんびりと休息がとれるのさ。どうだ、なかなか不真面目だろう私も」
「なるほど、さすがは元山賊のデュカスさんだな」 
「おいおい。もう髭はこの通り、きれいに剃り落としたぞ」
  二人は楽しげに笑い合った。
 長い回廊を何度か曲がり、壁に飾られた絵画や彫刻、いくつもの大きな扉、天井の細密な幾何学模様などを眺めながら、レークはトレミリアという大国の騎士団というものの存在、その大きさに圧倒されるような思いだった。
「着いたぞ、その部屋だ」
 ローリングが指さしたのは、この建物でも相当奥まった一角にある扉だった。部屋の前に立っていた女官が、しずしずと頭を下げる。
「あれはもう来ているか?」
「はい。中でお待ちしています」
「どれ、おぬしのよく知る町娘もお着きのようだ」 
 軽くノックをしてからローリングは扉を開いた。
 そこは来客用の部屋なのだろう、とても広く、大きな窓から差し込む光で明るかった。外に張り出したテラスのような空間には、テーブルと椅子がしつらえられ、洒落た白い円柱が周りを囲んでいる。
  中庭を一望できるそのテラスに、一人の女性が庭園を眺めるように立っていた。
「おお、オードレイ。待たせたな」
 振り向いた女性は、こちらに優雅に貴婦人の礼をした。
「ご機嫌よう。ローリング様」      
 その女性……オードレイはレークの姿に気づくと、にっこりと微笑んだ。
「こんにちわ。レーク・ドップ様」  
 亜麻色のふわりとした髪を後ろに束ね、うすい桃色がかったサテンのスカートと胴着姿の彼女は、かつての町娘、イルゼを思い出させる姿だった。
「ああ、久しぶり……だよな」 
「ええ、もう一月もたったのですね。あの剣技会から」
「まあ、堅い挨拶はいまさらなしでよかろう。なにせ、我々はそれぞれに剣技会においてこのレークと知己になっているのだからな。たとえ、それが片方は山賊として、片方は町娘という、偽りの姿であってもな」 
 三人は向かい合って座り、互いの顔を見合わせた。侍女が運んできた甘い香りの果実のお茶を飲みながら、いつしか楽しげな会話がはじまった。
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