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オマケ。本編終了後の後日談
バレンタインカレンダー、2月7日、リンリンと
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季節は2月5日、椿の花が咲く季節だし、梅の花も咲く季節だった。だからかどうかは知らないが、リンリンの髪の毛は赤毛に染まっていた。
「ねえ、ランラン。バレンタインデーのチョコのお菓子を試作したんだけど食べないかね?」
「お、手作りなんだ。いいじゃん。」
リンリンが俺に見せたのはチョコレート色をしたクッキーだった。いくらでもボリボリ食べられる、シンプルイズベストなお菓子だな。
「んふふー。ありがたく頂戴しなさい。」
「おう。ん……。」
俺はリンリンから受け取ったチョコレートのお菓子を手で受け取って摘まむと、それはとてもチョコクッキーの味がした。
「ヤバいわこれ、いくらでも食えるやつ。」
「いいよー。飽きるまで食べるといいわ。」
「こんだけうまいと飲み物も欲しいな。食いすぎると大体、口がべた付くか喉乾くんだよ。」
「そう思って。ココアよ。」
「すげーーーー。」
俺はリンリンのチョコ尽くしに感嘆の声を出した。
「いい反応ね。後は……アーモンドチョコ!」
「これもいくらでも食えるやつ!」
俺はバレンタインデーまでにいくつチョコを食わされるんだろうか。既に食わせる気、満々のリンリンだった。
「そういえばさ、ランラン。」
「どうした?」
「バレンタインデーに、モリ―からチョコ預かっていたのね。」
「森さんから。」
森さん。リンリンの友人で、俺たちが社会人になった後でも、朗読をするための創作を提供して、場までも受けてくれた人である。相変わらずリンリンが朗読を再開するきっかけになってくれた人であり、彼氏はいるから社交辞令でもチョコを配ってくれるという、とてもいい人である。
「はいこれ、ランラン。」
「おお。」
俺はリンリンからチョコを受け取ると、小さな小箱に三つほど、高そうなトリュフが入っていた。
「ものは相談なんですがランラン。」
「なんだね。」
「モリ―のチョコ、美味しそうだから分けて欲しいです。」
「いいよ。リンリンも甘いの、好きだもんな。」
「そう。まず写真を撮って、目で味わった後、暫く堪能して、ゆっ、……くりと味わい。」
「どんだけ味わう気だよ。」
しかも味わう気、満々だった。
「だってモリ―のセンスって大学の頃から良かったんだよ! 創作も本出せるくらい作れて。
性格も良くて気配りの人でプレゼントまでくれるんだよ! しかもセンスがいい!」
センスがいいをリンリンが二回、言う位、森さんはセンスがいいようだった。
「そういう人が近くにいてごらん、センスをよくするしかないじゃん!?」
「おう。リンリンも大変だったんだな。」
どうやら俺が創作の寵愛を受けていると思っていた相手も、創作の寵愛を受けていると思っている人が近くにいたようだった。誰にでもあるんだな、そういうの。
「ねえ、ランラン。バレンタインデーのチョコのお菓子を試作したんだけど食べないかね?」
「お、手作りなんだ。いいじゃん。」
リンリンが俺に見せたのはチョコレート色をしたクッキーだった。いくらでもボリボリ食べられる、シンプルイズベストなお菓子だな。
「んふふー。ありがたく頂戴しなさい。」
「おう。ん……。」
俺はリンリンから受け取ったチョコレートのお菓子を手で受け取って摘まむと、それはとてもチョコクッキーの味がした。
「ヤバいわこれ、いくらでも食えるやつ。」
「いいよー。飽きるまで食べるといいわ。」
「こんだけうまいと飲み物も欲しいな。食いすぎると大体、口がべた付くか喉乾くんだよ。」
「そう思って。ココアよ。」
「すげーーーー。」
俺はリンリンのチョコ尽くしに感嘆の声を出した。
「いい反応ね。後は……アーモンドチョコ!」
「これもいくらでも食えるやつ!」
俺はバレンタインデーまでにいくつチョコを食わされるんだろうか。既に食わせる気、満々のリンリンだった。
「そういえばさ、ランラン。」
「どうした?」
「バレンタインデーに、モリ―からチョコ預かっていたのね。」
「森さんから。」
森さん。リンリンの友人で、俺たちが社会人になった後でも、朗読をするための創作を提供して、場までも受けてくれた人である。相変わらずリンリンが朗読を再開するきっかけになってくれた人であり、彼氏はいるから社交辞令でもチョコを配ってくれるという、とてもいい人である。
「はいこれ、ランラン。」
「おお。」
俺はリンリンからチョコを受け取ると、小さな小箱に三つほど、高そうなトリュフが入っていた。
「ものは相談なんですがランラン。」
「なんだね。」
「モリ―のチョコ、美味しそうだから分けて欲しいです。」
「いいよ。リンリンも甘いの、好きだもんな。」
「そう。まず写真を撮って、目で味わった後、暫く堪能して、ゆっ、……くりと味わい。」
「どんだけ味わう気だよ。」
しかも味わう気、満々だった。
「だってモリ―のセンスって大学の頃から良かったんだよ! 創作も本出せるくらい作れて。
性格も良くて気配りの人でプレゼントまでくれるんだよ! しかもセンスがいい!」
センスがいいをリンリンが二回、言う位、森さんはセンスがいいようだった。
「そういう人が近くにいてごらん、センスをよくするしかないじゃん!?」
「おう。リンリンも大変だったんだな。」
どうやら俺が創作の寵愛を受けていると思っていた相手も、創作の寵愛を受けていると思っている人が近くにいたようだった。誰にでもあるんだな、そういうの。
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