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主人公がモテまくるハーレム施設
ひとまず子供に会う事にしました
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「子供に会わせてください!」
次の日、みんな……きなこさん、サザンカちゃん(ギャルの子)、ボタンさん(清楚な子)、ビオラちゃん(大人しい子)がリビングに集まった時に俺はみんなの前で懇願した。
「そうなりますよね。」
きなこさんがそれに頷く。
「でもさ、あたしたちも会えないのよ。まだ胎児だから。」
「えっ。」
サザンカちゃんの説明に驚く俺。
「ホラ。スマホのモニターで24時間。
ライブ中継で見られるようになっているんだけど。
人工子宮の中で生育中だから研究所にいるの。」
「私もです。」
「ビオラもだよ。」
ボタンさん、ビオラちゃんもスマホを見せて説明する。
「私も……ですね。」
きなこさんもスマホを見せた。
「そうなんですか。」
「一応、この話……皆さんでここで暮らすのを提案したのも。
胎児が無事、出産されてからじゃないと。
他の方にも話が出せないじゃないですか。」
「遺伝子ロック解除だけじゃないかもしれませんからね。」
「平たく言うと、そういうことです。」
こどもの話になると熱くなったり頭が冷えたりとアップダウンが激しい状態になっている俺だが。どういうことが待っているかはあんまり考えないでおこう。
「許可が取れて、トライアルを行えるのがここの人たちという事です。」
「はい。」
俺はようやく理解した。いつの間にかつくられていた子供もそうなんだが、昨日の話は一晩で呑み込むには話が大きすぎる。
「生まれるとしてもあと十か月しないでだし。そしたら子供。
抱っこしていいよ。」
「あ……はい。」
サザンカちゃんの言葉に俺はドキドキしながら頷く。
「……。」
しかし俺はこないだのきなこさんの話も気がかりだった。ここの民宿っぽい宿舎の跡取りの話である。俺をここに住まわせると補助金も出るらしい? し、跡取りが俺の子だと男の子が生まれる確率が高い(他の人の精子より)から、仕方なく選んだとか、そういう事はないのだろうか。何か大変だよな。
「どうされました?」
「あ、う~ん。話しづらいから後ででいいです。」
「はい。それでしたら。」
きなこさんと目が合ってしまい、突っ込んだ話が聞けなくて話を濁してしまった。
「えっとですね。皆さんに確認したいんですが。
俺の子供で良かったんですか? 遺伝子ロックが解除って言っても。
ちゃんと本人の同意で行われている事か心配で。」
とりあえず、全員の、ふわっとした話として聞いてみる事にした。
「いや、いいと思ったから選んだんじゃん。
ロック解除は偶然だよ、ぐーぜん。」
「えっ、マジすか。」
サザンカちゃんが力強い励ましを俺にくれた。
「私もですよ。研究所には所属していましたが。」
「えっ!?」
ボタンさんにも同様の答えが返ってきた。
「ビオラもだけど……ビオラじゃ厭だった?」
「いや! 全然そんなことは無く!!」
ビオラちゃんに悲しそうに確認されて大きく首を振る俺。
「いやあ……言っていいのか分かんないんですけど。
産まれてこの方、異性に好かれるという経験をしたことが無くて。
好きって言われたり子供を作りたいと言われたりしても。
まず疑ってかかるようになっちゃって。」
「それは大変でしたね。コーヒー、いかがです。甘いの。」
「ありがとうございます。」
きなこさんがコーヒーを淹れてくれた。昨日俺がみんなに配ったのだな。
「あ、そうだ。折角だからみんなもお茶飲みながら話そ。」
サザンカちゃんがお茶の準備を始めた。この子は人当たりがいいし、気が利くし、行動も早いな。
ごそごそ……ごそ。
「という訳でお茶を配ってお話再開ですが。」
きなこさんがお茶をみんなに渡して話をする事になった。
「どの話からする? マコトさん。」
「あっ。う~ん。俺は皆さんが実験で。
子供を作る事になったと聞いていたから。
非人道的な事とか非合意とか、そういうのが無ければ。
本当に、俺と子供を作りたくてそうしてくれたんだなと。
とてもありがたいんですが実感がわかないというか。
ちょっと追いつけていない気分です。」
「うん。でもさ、人工授精で子供を作る相手を選ぶのってそうなのよ。
ここの島って、そうじゃないと性別比の問題で子供が増やせないし。」
サザンカちゃんにまた説明された。
「ですよねえ。あとは……補助金が出るなら。
お金のために仕方なくとかもないですか?」
「なかったですよ。」
ボタンさんもキッパリと説明した。
「私の家はお金に困っていません。」
何となく育ちのよさそうな印象からそういう気はしていたが、やはりそういう子だったようだ。
「ビオラの家もそうだよ。」
ビオラちゃんもそうだったようだ。見た目の印象がそのまんま育ちに反映された子たちのようだが。
「ウチもだよ。」
サザンカちゃんにも言われた。
「もしかして……私の心配もされていたんですか?」
きなこさんにも尋ねられてしまった。
「正直に言うと、そうです……。いやな思いをさせていないかなって。」
「大丈夫ですよ。会った印象だと。あなたでよかったと思っています。」
「ええ……。」
「疑いすぎですから。」
きなこさんに言われてしまった。
「すみません。どうも自分の事が信じられなくて。」
「誰にでもある事だと思いますが。」
きなこさんがフォローしてくれる。
「……。ちょっと昨日聞かされた話に当てられちゃってましたが。
実際はそんなことが無かったと確認が行えてよかったです。」
「そうなりますよねえ。」
きなこさんにまた、フォローを入れられた。
「まあ、でもさ。マコトさんに実際に会ったら。
自分の行動は間違っていなかったと思えたからよかったよ。」
「マジすか。」
サザンカちゃんにもフォローを入れられた。
「そうですね。もっとドライに処理されても。
特にそういうものだと思っていましたし。」
ボタンさんはこう言っているが、ここで言うドライというのは男女比の問題から、そうなっていても特におかしくはない事だから、俺の反応が大きすぎた可能性もあるのだろう。
「ビオラの子も……産まれてきたら、抱っこしてみる?」
「う、はい。」
ビオラちゃんにも言われてしまった。
「ええと……ありがとうございます。それと、俺。
自分の事、もうちょっと、悪い目で見ないようにしてみます。」
「何があったのかは知りませんが。
とても疑い深かったみたいでしたからね。
男女比の問題もありますが。自身の問題以外にも。
育った環境の問題も疑われた方がいいですよ。
どんな事情があったにせよ。
自分だけで抱え込む問題ではないのは間違いないのですから。」
「ははは。ありがとうございます。」
きなこさんにそう言われて、暫くその後でもお茶会は続いたのだが。こんなに好意的に自分を迎え入れられ、励まされたことが無く。こういう事ってマジで自己肯定感に関わってくるんだなと改めて思ったのだった……。
「あたしもそう思う。マコトさんみたいにいい人がそんなに自分の事、信じられないのって。
それ絶対、育った環境もヤバかったから。」
「そう?」
「そう思います。」
「ビオラも。」
サザンカ、ボタン、ビオラちゃんにもそう言われてしまった。
「だってさ、自分の子供がいるって知って最初にする事が子供に会うってさ。
どんだけ責任感強いのよ。今まで知らなかったのに。」
「子どもだったらそうでしょ!?」
サザンカちゃんの言葉に強く言った。
「そういうとこだよー。ほらー。責任感が強いんだって。」
「そうですね……責任感もですが、いい人過ぎて、自分を悪く見ている話を聞くと。
こっちが悪いことをした気分に。」
ボタンさんにも言われた。
「よしよし。」
「あっ、ありがとう。」
ビオラちゃんに慰められてしまった。
「やっぱりさーマコトさんってさ、何かそうなるまでに何かあったの?」
「えっ。」
「そうですね、折角ここで暮らしていかれるんですから。
私も気になります。」
サザンカちゃんの一言でボタンさんも頷き。
「ビオラ……してあげられる事なら、するよ?」
ビオラちゃんにも言われてしまった。
「あっ、うーん?」
俺は何やら、今まで経験したことが無さそうな流れを感じていったのであった……。
次の日、みんな……きなこさん、サザンカちゃん(ギャルの子)、ボタンさん(清楚な子)、ビオラちゃん(大人しい子)がリビングに集まった時に俺はみんなの前で懇願した。
「そうなりますよね。」
きなこさんがそれに頷く。
「でもさ、あたしたちも会えないのよ。まだ胎児だから。」
「えっ。」
サザンカちゃんの説明に驚く俺。
「ホラ。スマホのモニターで24時間。
ライブ中継で見られるようになっているんだけど。
人工子宮の中で生育中だから研究所にいるの。」
「私もです。」
「ビオラもだよ。」
ボタンさん、ビオラちゃんもスマホを見せて説明する。
「私も……ですね。」
きなこさんもスマホを見せた。
「そうなんですか。」
「一応、この話……皆さんでここで暮らすのを提案したのも。
胎児が無事、出産されてからじゃないと。
他の方にも話が出せないじゃないですか。」
「遺伝子ロック解除だけじゃないかもしれませんからね。」
「平たく言うと、そういうことです。」
こどもの話になると熱くなったり頭が冷えたりとアップダウンが激しい状態になっている俺だが。どういうことが待っているかはあんまり考えないでおこう。
「許可が取れて、トライアルを行えるのがここの人たちという事です。」
「はい。」
俺はようやく理解した。いつの間にかつくられていた子供もそうなんだが、昨日の話は一晩で呑み込むには話が大きすぎる。
「生まれるとしてもあと十か月しないでだし。そしたら子供。
抱っこしていいよ。」
「あ……はい。」
サザンカちゃんの言葉に俺はドキドキしながら頷く。
「……。」
しかし俺はこないだのきなこさんの話も気がかりだった。ここの民宿っぽい宿舎の跡取りの話である。俺をここに住まわせると補助金も出るらしい? し、跡取りが俺の子だと男の子が生まれる確率が高い(他の人の精子より)から、仕方なく選んだとか、そういう事はないのだろうか。何か大変だよな。
「どうされました?」
「あ、う~ん。話しづらいから後ででいいです。」
「はい。それでしたら。」
きなこさんと目が合ってしまい、突っ込んだ話が聞けなくて話を濁してしまった。
「えっとですね。皆さんに確認したいんですが。
俺の子供で良かったんですか? 遺伝子ロックが解除って言っても。
ちゃんと本人の同意で行われている事か心配で。」
とりあえず、全員の、ふわっとした話として聞いてみる事にした。
「いや、いいと思ったから選んだんじゃん。
ロック解除は偶然だよ、ぐーぜん。」
「えっ、マジすか。」
サザンカちゃんが力強い励ましを俺にくれた。
「私もですよ。研究所には所属していましたが。」
「えっ!?」
ボタンさんにも同様の答えが返ってきた。
「ビオラもだけど……ビオラじゃ厭だった?」
「いや! 全然そんなことは無く!!」
ビオラちゃんに悲しそうに確認されて大きく首を振る俺。
「いやあ……言っていいのか分かんないんですけど。
産まれてこの方、異性に好かれるという経験をしたことが無くて。
好きって言われたり子供を作りたいと言われたりしても。
まず疑ってかかるようになっちゃって。」
「それは大変でしたね。コーヒー、いかがです。甘いの。」
「ありがとうございます。」
きなこさんがコーヒーを淹れてくれた。昨日俺がみんなに配ったのだな。
「あ、そうだ。折角だからみんなもお茶飲みながら話そ。」
サザンカちゃんがお茶の準備を始めた。この子は人当たりがいいし、気が利くし、行動も早いな。
ごそごそ……ごそ。
「という訳でお茶を配ってお話再開ですが。」
きなこさんがお茶をみんなに渡して話をする事になった。
「どの話からする? マコトさん。」
「あっ。う~ん。俺は皆さんが実験で。
子供を作る事になったと聞いていたから。
非人道的な事とか非合意とか、そういうのが無ければ。
本当に、俺と子供を作りたくてそうしてくれたんだなと。
とてもありがたいんですが実感がわかないというか。
ちょっと追いつけていない気分です。」
「うん。でもさ、人工授精で子供を作る相手を選ぶのってそうなのよ。
ここの島って、そうじゃないと性別比の問題で子供が増やせないし。」
サザンカちゃんにまた説明された。
「ですよねえ。あとは……補助金が出るなら。
お金のために仕方なくとかもないですか?」
「なかったですよ。」
ボタンさんもキッパリと説明した。
「私の家はお金に困っていません。」
何となく育ちのよさそうな印象からそういう気はしていたが、やはりそういう子だったようだ。
「ビオラの家もそうだよ。」
ビオラちゃんもそうだったようだ。見た目の印象がそのまんま育ちに反映された子たちのようだが。
「ウチもだよ。」
サザンカちゃんにも言われた。
「もしかして……私の心配もされていたんですか?」
きなこさんにも尋ねられてしまった。
「正直に言うと、そうです……。いやな思いをさせていないかなって。」
「大丈夫ですよ。会った印象だと。あなたでよかったと思っています。」
「ええ……。」
「疑いすぎですから。」
きなこさんに言われてしまった。
「すみません。どうも自分の事が信じられなくて。」
「誰にでもある事だと思いますが。」
きなこさんがフォローしてくれる。
「……。ちょっと昨日聞かされた話に当てられちゃってましたが。
実際はそんなことが無かったと確認が行えてよかったです。」
「そうなりますよねえ。」
きなこさんにまた、フォローを入れられた。
「まあ、でもさ。マコトさんに実際に会ったら。
自分の行動は間違っていなかったと思えたからよかったよ。」
「マジすか。」
サザンカちゃんにもフォローを入れられた。
「そうですね。もっとドライに処理されても。
特にそういうものだと思っていましたし。」
ボタンさんはこう言っているが、ここで言うドライというのは男女比の問題から、そうなっていても特におかしくはない事だから、俺の反応が大きすぎた可能性もあるのだろう。
「ビオラの子も……産まれてきたら、抱っこしてみる?」
「う、はい。」
ビオラちゃんにも言われてしまった。
「ええと……ありがとうございます。それと、俺。
自分の事、もうちょっと、悪い目で見ないようにしてみます。」
「何があったのかは知りませんが。
とても疑い深かったみたいでしたからね。
男女比の問題もありますが。自身の問題以外にも。
育った環境の問題も疑われた方がいいですよ。
どんな事情があったにせよ。
自分だけで抱え込む問題ではないのは間違いないのですから。」
「ははは。ありがとうございます。」
きなこさんにそう言われて、暫くその後でもお茶会は続いたのだが。こんなに好意的に自分を迎え入れられ、励まされたことが無く。こういう事ってマジで自己肯定感に関わってくるんだなと改めて思ったのだった……。
「あたしもそう思う。マコトさんみたいにいい人がそんなに自分の事、信じられないのって。
それ絶対、育った環境もヤバかったから。」
「そう?」
「そう思います。」
「ビオラも。」
サザンカ、ボタン、ビオラちゃんにもそう言われてしまった。
「だってさ、自分の子供がいるって知って最初にする事が子供に会うってさ。
どんだけ責任感強いのよ。今まで知らなかったのに。」
「子どもだったらそうでしょ!?」
サザンカちゃんの言葉に強く言った。
「そういうとこだよー。ほらー。責任感が強いんだって。」
「そうですね……責任感もですが、いい人過ぎて、自分を悪く見ている話を聞くと。
こっちが悪いことをした気分に。」
ボタンさんにも言われた。
「よしよし。」
「あっ、ありがとう。」
ビオラちゃんに慰められてしまった。
「やっぱりさーマコトさんってさ、何かそうなるまでに何かあったの?」
「えっ。」
「そうですね、折角ここで暮らしていかれるんですから。
私も気になります。」
サザンカちゃんの一言でボタンさんも頷き。
「ビオラ……してあげられる事なら、するよ?」
ビオラちゃんにも言われてしまった。
「あっ、うーん?」
俺は何やら、今まで経験したことが無さそうな流れを感じていったのであった……。
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