潮の町の神様

白石華

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潮の町の神様

安堵する二人

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 ざあああああ……。

「ん……やっぱり焼けたわねー。」
「え、ええと。」

 海からも近所だったから俺の家に戻って。帰るときに一応服は羽織ったがシャワーを浴びることになったのだが。

「お、俺も、ナツミちゃんと入っていいの?」

 何故かシャワーをナツミちゃんと浴びていた。ちなみにカモメは席を外してもらっている。そういうところには協力してくれているみたいだ。

(い、いきなりこういう目に逢えていいのだろうか……。)

「ん。あのさ。」
「う、うん!?」

 ドキドキしている内にナツミちゃんに声を掛けられてしまった。

「私、アンタとしたのはなんとなく覚えているんだけど……。」
「お、俺も、うっすらとは。」
「でも、せっかくあんたとしたのに覚えていないって、あんまりじゃない?」
「ナツミちゃん……そう思ってくれていたんだ。」
「だからさ。今度は酔っていないんだし。きちんと……覚えさせてよ。」
「う、うん。」
「あっ。」

 俺はちょっと冷たいシャワーを浴びながらナツミちゃんの肩を抱く。

「ん……ちゅ。」

 そして再び、ナツミちゃんとキスをしていた。

「ちゅ、ちゅ、ちゅ……。」

 覚えたばかりのナツミちゃんとのキスは、啄むだけだが何度でもしてしまう。

「ん、んん……るっ。」

 ナツミちゃんの方から舌を絡めてくる。

「はあっ。渉……。」

 ナツミちゃんが抱き着いてきて、むにゅんと適度に弾力もある柔らかい感触と濡れた水着の擦れる感触がする。なんとなくだがナツミちゃんは細いのに抱きしめると柔らかいし、見えないところは肉付きがよくなっているのを覚えていた。しかしどうしてか行為のこととなると、頭にもやがかかったように思い出せないのだった。

「んっ……んんっ。もうお腹……ズキズキしてる……。」

 俺が行為を思い浮かべようとしても思い出せない間、ナツミちゃんは俺と抱き合ったまま、胎内を疼かせていたようだ。

「あ、渉……っ。」
「う、ううっ。」

 ナツミちゃんのお腹を勃起した俺のが叩いて擦り付けるような状態でも、ナツミちゃんは抱き着いてくる。

「な、ナツミちゃん。始めても、いい?」
「……うん。」

 日焼け跡のローションを手に取ると、ひんやりしてスッとしみこむようだった。

 にううぅ……。

「あ、あっ。」

 ボトルをナツミちゃんの乳房とお腹に垂らし、腕にも塗っていく。

 にゅちっ。

 水着のブラジャー部分に手を入れ、乳房に直接、触れてみる。

「あっ。」

 ぬるぬると滑っていき、頂に簡単に当たり、擦れてしまうのを何度も続ける。

「んんっ、んんん……っ。あっ。」

 水着のブラジャーを片方のみ乳房から外すと、形のいい、ぷりぷりしていそうな乳房が弾んで出てくる。

「な、ナツミちゃん……っ。」
「あっ。」

 俺はナツミちゃんに抱き着くと、ローションでぬめって滑る水着と素肌の感触を体で感じていく。

「はあっ、うっ、ううっ。」
「ん……っ。」

 ナツミちゃんの股間には肉棒が擦り付けられ、ぶるんとくびれを水着とお腹の境界で擦っていく。

「はあっ、はあっ、あ、渉……っ。」
「う、うん。入れて……いい?」
「うん。大丈夫。何も付けなくても。」
「そ、そうなんだ。」

 ナツミちゃんがあれだけシッカリしているんだから大丈夫なんだろう。そういうのにも詳しいんだな、きっと。

「あっ。」

 そう思った俺はナツミちゃんの水着のボトム部分の股布をずらし、ナツミちゃんのむき出しになった花弁に触れていく。

 くちゅくちゅっ、にちゅっ。

「んあっ、あっ、あああんっ!」

 手で直接触れると、ぬめった感触と軟体動物のような柔らかくてコリコリした感触を手で感じ取れる。

「はあっ。あ、渉……早く……して。」
「う、うん。大丈夫かなと思って丁寧にしすぎた。」
「私たち、そういう事は……知ってるんだ。」
「そ、そうだね。」

 お互いのことはこれから知ると言っても過言ではなくて、それでも体のことを知ってしまっている状態は何といえばいいんだろう。

 にゅちゅっ。

「んっ。」

 それでもナツミちゃんの花弁に自信のを潜り込ませ、滑るように進んでいくと固い肉の輪を潜り抜けていくような感触がする。

 ぶちゅうぅぅ……っ。

「え。」

 肉の輪が締まったまま広がっていき、食いついてくる。

「こ、こんなに狭い……なんて。」
「い、言わなくていいから、そういうのは。」
「う、うん……少しでも横にずれたら、切れちゃいそうでさ。」
「それって、どうなの?」
「う、ううん……処女膜があるみたいだけど、切れるほどじゃないって感じ。」
「あ、ああ……っ。」

 ナツミちゃんが安心したように俺にもたれかかってくる。いくら酔った勢いとは言え、そこまでしてしまったわけじゃなくて、意識のある状態できちんと体験を済ませられると知ったからか安堵したようだ。

「俺たち、した記憶がないと思っていたけど、してなかったからなのかもね。」
「かもじゃないわよ、してない、のよ。」
「そうだね。」

 それでも、ナツミちゃんのお腹がすでに疼いているなど気になるところはあるが、それは別にこれから知ればいいことである。俺はナツミちゃんと抱き合ったまま、ローションをお互いの体に擦り合わせるように、太ももや背中まで手や足を回して擦り付けていき、ナツミちゃんの中に奥まで入っていく。

「んんっ、んんんっ。」

 膜をゆっくりと削って、広げていくようにナツミちゃんの中でゆっくり動いていく。

「あ、ああっ。奥……そんなに擦り付けないで。」
「んっ、でも気持ちよさそうだよ。蜜であふれてる。」
「い、いやあ……っ。」

 ナツミちゃんがかぶりを振ると、どろりと結合部から蜜があふれてくる。

「はあっ、はあっ、お、奥が……奥は赤ちゃんの所だからっ。」
「で、でも生でしても大丈夫なんでしょ?」
「そ、そうだけど。こんなに奥で疼くなんて……っ。」
「う、うん。」

 ナツミちゃんは奥の部屋で赤ちゃんを作る事に反応してしまっているようだが。最初の時にここまで感じてしまっているのだろうか。

「な、ナツミちゃんっ。」
「あっ、あっああっ!」

 コリコリと奥を擦っていくとナツミちゃんがビクンと体を引くつかせる。

「ナツミちゃんっ、お、俺……俺のでこんなに感じるなんて思わなくてっ。」
「あ、渉っ。奥で、そんなに、うごかない……でっ。んんっ。」

 ナツミちゃんがピクリと身を震わせると。

「んんっ、んんんん……っ。」

 ぶるぶると身を震わせ、どっと蜜を溢れさせる。

「はあ……あっ。あ、渉……っ。」

 ナツミちゃんは俺にしがみついて荒くなった息を次第に緩やかにしていく。

「動いて、いい?」
「うん……。」
 
 再び許可をもらうと、抱き合ったままナツミちゃんの奥でコリコリと擦っていく。

「はあっ、はあっ、はあっ、ああっ。」
「う、ううう……。」

 入り口の食いつきがきつくなり、ナツミちゃんの痙攣も増えてくる。俺の腰も時々、疼くようになってしまい、そろそろ限界が来ている。

「な、ナツミちゃん……っ。」
「あっ。」

 俺はナツミちゃんを抱きしめると、お尻をぎゅっとつかむ様にして寄せていった。引き締まっているというよりは、大きくて柔らかいお尻で、掴んでいるとムニュムニュと柔らかく動いていった。

「あ、あああっ、ああああっ!」
「ぐ、う、んん……ぐっ。」

 最奥でどろりとする粘液が勢いよく噴き出ていく。

 びゅぐるっ、びゅずびゅぶっ!

「あ、あああ、ああああっ!」
「ん……う……。」

 ナツミちゃんの奥に放っていくとナツミちゃんはぶるぶると痙攣して目を細めているようだった。

「赤ちゃん……に、なっちゃう。」
「えっ!?」

 避妊はしているものだと思っていたけどナツミちゃんの言葉に慌てて我に返る。

「だ、大丈夫なの、ナツミちゃん!?」
「あ、うん。避妊はしているけど、こんなに出るんだなって。」
「う、うん。俺も驚いているけど。避妊はしているんだよね?」
「だから、それは大丈夫。」
「うん……。」

 していることは子作りといえばそうだけど。今の俺では洒落にならないため避妊はしておかないとな、と思ったのだった。

「私さ、アンタとはこれで初めてだと思うけど。」
「う、うん。」
「ちゃんと初めてが思い出せる形で残ってて、よかったなって思う。」
「お、俺もだよ。」
「うん……。」

 行為の後でもナツミちゃんは頼もしくて、しっかりしていた。多分、酔った勢いで初めてまで捨てたわけじゃないと知って、安堵しているのもあるのだろう。
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