その匂いには逆らえない

白石華

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第二章

陽だまりのお嬢様の求める匂い2

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「ん……っ、こ、ここは……?」

 一瞬にして視界が開かれ、目の前には自分の家のような場所になる。

「あら、おはよう! ガーベラ。」
「えっ、あ……っ!」

 元気な声で自分の名前を呼ばれた先を確認すると、そこには母親がいた。

「母さん!」
「ふふ、どうしたの、幽霊でも見た顔をしちゃって。」
「だって、母さんは……もう。」
「やあね、こうして生きているでしょ。さあ、今日も家の事を……。」
「待って!」
「えっ?」
「私……母さんにまだ、何もしてあげられていない。」
「やあねえ、いきなり何を言い出すの?」
「だって、母さんにやっと会えたんだよ! 今まで何もしてあげられなかった分。
 今度は……。」
「ガーベラは私に何か、してあげたいのね?」
「そうだよ!」
「そう……なら……母さんの言う事、聞いてくれる?」
「言って、母さん。」
「だったら……母さんの部屋に来て。」
「えっ。え、ええ……。」

 頷くと母親の部屋に一気に来てしまう。

(これは……夢? でもそれにしては……。)

 夢だと自分は段々思うようになってくるガーベラ。なのに匂いだけはやけに……あの香水の匂いが現実味を帯びるよりもずっと強くしている。強い匂いのはずなのに不快感も気分も悪くならず、寧ろ、嗅ぐたびに母親を思い返せるような……。

 しゅるっ……。

「えっ?」

 自分の置かれている状況を確認しようとしていると、母親が衣服を脱ぎ始めた。

「ほら……母さんの身体、綺麗でしょう……?」

 結っていた髪も解き、長い髪が腰まで届いている。

「う、うん?」
「ガーベラも脱ぎなさい。」
「えっ? あ……あっ?」

 戸惑いを感じていたガーベラだったが母親が寄ってきて、顔をガーベラに近づける。

「ホラ……脱げないなら、母さんが脱がしてあげる……。」
「あっ、か、母さん……んっ。」
「母さんに、してあげたいことがあるんでしょう……?」

 服を脱がされそうになって、もがいている内に匂いが再び充満してくる。

「そうだ……私、母さんに……生きている内にしてあげられなかったことを……するんだって。」
「そう……衣服を脱いだら、して貰えるわ。」
「う、うん……母さん……。そうだよね、私……。」

 匂いを感じている内にいつの間にか受け入れてしまったガーベラ。

 しゅる……っ。

 ガーベラは薄手のランジェリーのような格好になる。

「さあ、今度はお母さんに乗って、脚を広げるの……。」
「う、うん……乗るだけ、なんだよね。」
「そうよ、乗るだけ……。」

 母親は既にベッドに寝ていて、脚を開く格好になっている、そこにガーベラが乗り、身体を重ねるようにして、脚を母親に広げられると……。

「きゃあ!?」

 お尻に圧迫感を感じたが、驚いて後ろを振り向いても誰もいない。

「え? な、なに? 母さん……。」
「ガーベラは目を閉じて、じっとしていて。何が起きても、今の格好でいて。」
「う、うん……。」
「ほら、ガーベラ。抱きしめてあげる。こっちにもっと寄って……。」
「お母さん……んっ。」

 ガーベラは母親と抱き合っている間、匂いを感じていると今度は何も感じなかった。

(ひひひっ。随分といやらしい格好になっちまったが。)
(母娘、感動の再会と水入らずの状態だから夢は叶えてやったと言えば叶えてやった。)
(その間、俺がしている時のことは感覚は残そうと思ったが……。)
(暫くは二人の裸体を眺めてやってもいいか……。)

 記憶の中の母親の存在も弄っていたが、二人には見えないようにしている調香師が、二人の身体を弄ぶためにまた、頭の中でも計画を立てるだけで愉しそうにしている。

(まずは娘からだな……ランジェリー姿でケツを振っている姿はこのまま犯してやりたくなる。)
(ケツの後はおっぱいだな……。あの若さでこの大きさは堪能してみてえしな……。)
(ひひひっ。太腿を抱えて一気に犯すのがいいか。全身隈なく舐ってやるのがいいか。)
(じゅるっ。涎が止まらねえ……。)
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