喫茶モフモフ

白石華

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喫茶モフモフ

隣国の王子の国での旅行、その3

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「絹織物を見に来ましたが。これは細かい文様が。」
「一部だけ列に沿って縦に伸びたお洒落なのも。」
「ネクタイとスカーフ、今回のフェア用に私たちで身に付けてみては。」
「いいですね!」
「いいと思います!」

 ここの地区の名物の絹織物屋に来たサナダさんたちは物色を始めていた。サナダさんとマスエさんで確認していたところをゴンドウさんのアイデアで今回のフェア用に買う事にした。

「バラの花の柄なんていかがでしょう。」
「いいですね!」

 話も大分固まってきたようだった。

「それじゃあ、絹織物を見るのはこの位にして。バラを見に行きますか。」
「はい!」
「はい。」

 今度はバラを見に行くことになった。

 ・・・・・・。

「乾燥させたバラのお茶に、バラの入った紅茶、生花のバラにドライフラワー。」
「いっぱいありますねぇ。」

 売店にお茶も置いてあるバラ園に来たサナダさんたちは、まずは売店に寄る事にした。

「この後は、バラ園も見て回りましょう。」
「はい。」

 一通り、物色した後、バラ園も見てみる事にすると。
「広いですねぇ。」
「辺り一面、整備された庭にバラですよ! 見事ですね!」
「ここまでバラ尽くしだと圧倒されますね。」

 散歩用に歩道も整備された庭一面にバラが咲き、他にも紫陽花や芍薬も植えられていて見事な景色を作っていた。

「腹ごなしの散歩に丁度いいですねぇ。」
「はいっ、歩きましょう。」
「自分も腹ごなししないとですね。」

 柔らかい日差しを浴びながらてくてくと歩いていくと、優雅に時間を消費しているなと感じつつ、バラ園を歩いていく三人。

「プラリネ、噂にたがわず種類も豊富だったし美味しかったですねぇ。」
「プラリネってケーキにしても、お菓子に混ぜても、アイスにしても美味しかったですね。」
「ここだとエクレアにも入っていましたね。シューもいいかもしれない。」

 サナダさん、マスエさん、ゴンドウさんが三様にプラリネについて喋っていく。

「僕たち、もうお腹が空いたんですかね。」
「結構、歩きましたよね。」
「日も暮れそうですし、夕飯はどこにするんです?」

 三人はいつの間にか歩いている内にまた食欲が戻ってきたようだった。

「カフェでゆっくりした後、また夕飯で。その後、温泉もあるホテルになります。
 今回は男女別の大浴場でお風呂に入る事になります。」
「そろそろゆっくりする時間にしますか。」
「ですねぇ。これだけ休暇を謳歌した後、夜もまた謳歌とは僕たちも出世しましたね。」
「充実した休暇は充実した仕事を作ると言いますし。乗せて頂けるときは乗りましょう。」
「はい。いいサイクルですね。」

 サナダさんとゴンドウさんが喋った後、サナダさんたちはカフェに戻っていったのだった。
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