23 / 36
喫茶モフモフ
地元温泉地とのコラボのフェア、始まる
しおりを挟む
ガヤガヤ……。
「チーズフォンデュで予約の方、テーブル席四名でいらっしゃいました!」
「は~い、準備はしてありますよ。」
今回はサナダさんたちが働く、モフモフ喫茶がある国の、フェアだった。チーズフォンデュを目玉にしたら、やはりそれに注目して訪れるお客さんの数も多く、更にコラボ元の観光地の紹介パネルやパンフレット、予約時の連絡先まで作ってあるという具合だった。
「ええと……やっぱりチーズフォンデュってお酒が入っていない方が食べやすそうですね。
凄い注文の数……。」
「仕方ないんです。」
マスエさんとサナダさんが次々に注文が入るチーズフォンデュとサイドメニューの数を見て、やっぱりチーズを溶かしたノンアルコールのグラタンみたいにして食べたいんだな……と、改めて思ったところだった。
「あと、ケーキとコーヒーのセットも売れていますね。
やっぱり季節のフルーツのお菓子って食べたくなるんですね。」
「サクランボ(サワーチェリー)ですからね。チョコレートとコーヒーが付いたら。」
「食べたくなりますね。」
「ですねぇ。」
お客さんの入りを見て、今回もひとまず、売り上げ確保は可能そうだったため、あとはコラボ先の温泉街にどれだけ人を呼べるかだった。
「温泉ばかりは入って貰わないとですが。
ドラゴンに乗れるのもいいと思うんですけどねぇ。」
「そうですね。私、当たり前のようにドラゴンに乗ったの、初めてでした。」
「他にもハイキングもやれるんですが……やっぱり来て貰わないとなんですよね。」
「そうなんですよね、温泉内も歩行リハビリ用プールとかの医療施設にもなっていますし。
温泉と運動と酪農製品を食べるって、そういう目的でもありますからね。」
いきなり歩行リハビリの話になってしまったが。観光地の紹介とは、実際にその場に来て、遊んで貰うようにするところまでこぎつける事なのだが。本当に来てもらうまでは気を揉んでしまうサナダさんたちだった。
「あ、すみません。温泉地の事が気になって……。」
「はい! 何の疑問でしょうか!?」
とか思っていたらさっそく、人が来たため、飛びつくように応対するサナダさんだった。
・・・・・・。
「やはり休暇に山の幸の美味しいものを食べてハイキングがてら運動して。
温泉にも入るというのは、気になって貰えていたんですねぇ。」
「ひとまずこちらも安心、と言ったところですね。」
「よかった~。」
「バウバウッ!」
「ワフッ!」
「くーん。」
「はいはい。君たちも働いてくれましたよ。」
魔獣たちもナデナデして貰い、一仕事をみんなで済ませたような閉店時間だった。
「連休時にフェアをして、フェアが終わったら休みというターンを繰り返していますが。
皆さんの体調はいかがですか?」
「次も旅行なんですか?」
「王子様との約束を交わそうと思いましてね。」
「おお。」
サナダさんとマスエさんの会話にゴンドウさんが相槌を打つ。
「向こうにもモフモフ喫茶を作るらしいですが、一応ですね。」
「商談だったら乗ってくれるんじゃないですか。」
「今回は夏のバカンス向けフェアの予定ですが……どこまでやるんでしょうねぇ。」
「温泉地まで紹介させて欲しいって言ってきそうですね。というか、言いましたね。」
「ええ。それだと国境付近に掛けてでしょうか。夏から秋のバカンスに向いていそうな所で。」
「大規模になりそうですね。」
「そうですね。しかも王室御用達になりそうです。」
どんどん扱う規模が大きくなっていく、モフモフ喫茶のフェアだった。
「チーズフォンデュで予約の方、テーブル席四名でいらっしゃいました!」
「は~い、準備はしてありますよ。」
今回はサナダさんたちが働く、モフモフ喫茶がある国の、フェアだった。チーズフォンデュを目玉にしたら、やはりそれに注目して訪れるお客さんの数も多く、更にコラボ元の観光地の紹介パネルやパンフレット、予約時の連絡先まで作ってあるという具合だった。
「ええと……やっぱりチーズフォンデュってお酒が入っていない方が食べやすそうですね。
凄い注文の数……。」
「仕方ないんです。」
マスエさんとサナダさんが次々に注文が入るチーズフォンデュとサイドメニューの数を見て、やっぱりチーズを溶かしたノンアルコールのグラタンみたいにして食べたいんだな……と、改めて思ったところだった。
「あと、ケーキとコーヒーのセットも売れていますね。
やっぱり季節のフルーツのお菓子って食べたくなるんですね。」
「サクランボ(サワーチェリー)ですからね。チョコレートとコーヒーが付いたら。」
「食べたくなりますね。」
「ですねぇ。」
お客さんの入りを見て、今回もひとまず、売り上げ確保は可能そうだったため、あとはコラボ先の温泉街にどれだけ人を呼べるかだった。
「温泉ばかりは入って貰わないとですが。
ドラゴンに乗れるのもいいと思うんですけどねぇ。」
「そうですね。私、当たり前のようにドラゴンに乗ったの、初めてでした。」
「他にもハイキングもやれるんですが……やっぱり来て貰わないとなんですよね。」
「そうなんですよね、温泉内も歩行リハビリ用プールとかの医療施設にもなっていますし。
温泉と運動と酪農製品を食べるって、そういう目的でもありますからね。」
いきなり歩行リハビリの話になってしまったが。観光地の紹介とは、実際にその場に来て、遊んで貰うようにするところまでこぎつける事なのだが。本当に来てもらうまでは気を揉んでしまうサナダさんたちだった。
「あ、すみません。温泉地の事が気になって……。」
「はい! 何の疑問でしょうか!?」
とか思っていたらさっそく、人が来たため、飛びつくように応対するサナダさんだった。
・・・・・・。
「やはり休暇に山の幸の美味しいものを食べてハイキングがてら運動して。
温泉にも入るというのは、気になって貰えていたんですねぇ。」
「ひとまずこちらも安心、と言ったところですね。」
「よかった~。」
「バウバウッ!」
「ワフッ!」
「くーん。」
「はいはい。君たちも働いてくれましたよ。」
魔獣たちもナデナデして貰い、一仕事をみんなで済ませたような閉店時間だった。
「連休時にフェアをして、フェアが終わったら休みというターンを繰り返していますが。
皆さんの体調はいかがですか?」
「次も旅行なんですか?」
「王子様との約束を交わそうと思いましてね。」
「おお。」
サナダさんとマスエさんの会話にゴンドウさんが相槌を打つ。
「向こうにもモフモフ喫茶を作るらしいですが、一応ですね。」
「商談だったら乗ってくれるんじゃないですか。」
「今回は夏のバカンス向けフェアの予定ですが……どこまでやるんでしょうねぇ。」
「温泉地まで紹介させて欲しいって言ってきそうですね。というか、言いましたね。」
「ええ。それだと国境付近に掛けてでしょうか。夏から秋のバカンスに向いていそうな所で。」
「大規模になりそうですね。」
「そうですね。しかも王室御用達になりそうです。」
どんどん扱う規模が大きくなっていく、モフモフ喫茶のフェアだった。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?

竹林にて清談に耽る~竹姫さまの異世界生存戦略~
月芝
ファンタジー
庭師であった祖父の薫陶を受けて、立派な竹林好きに育ったヒロイン。
大学院へと進学し、待望の竹の研究に携われることになり、ひゃっほう!
忙しくも充実した毎日を過ごしていたが、そんな日々は唐突に終わってしまう。
で、気がついたら見知らぬ竹林の中にいた。
酔っ払って寝てしまったのかとおもいきや、さにあらず。
異世界にて、タケノコになっちゃった!
「くっ、どうせならカグヤ姫とかになって、ウハウハ逆ハーレムルートがよかった」
いかに竹林好きとて、さすがにこれはちょっと……がっくし。
でも、いつまでもうつむいていたってしょうがない。
というわけで、持ち前のポジティブさでサクっと頭を切り替えたヒロインは、カーボンファイバーのメンタルと豊富な竹知識を武器に、厳しい自然界を成り上がる。
竹の、竹による、竹のための異世界生存戦略。
めざせ! 快適生活と世界征服?
竹林王に、私はなる!
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる