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喫茶モフモフ
温泉地に着きました
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「ドラゴンに乗ってだとあっという間に付きましたね。」
「ええ。山岳地帯だというのに。」
「うわ~ここからでも山からの景色が。」
温泉地に着いたサナダさんたち一行。サナダさんと会話をするゴンドウさんと、山からの景色を眺めているマスエさん。ドラゴンだとこの距離もあっという間なのを改めて実感していた。本当に、自分たちの住んでいたところが豆粒のように小さく見えなくなっている。
そして温泉地だが。入ったばかりの所は建物はまばらに建っているが中心街は建物が密集するように賑わっていて。そこで観光するように食べ物屋や土産物屋、大規模な公衆浴場、スパホテルなどの宿泊施設もあり。更にちょっとした博物館や美術館、歴史館にオペラハウス、劇場、ハイキングコースや運動場などもあって。リゾート地としてにぎわっていそうだった。
「それじゃあまず、宿屋に向かいますか。
プライベートスパだからお風呂に好きなだけ入れますよ。」
「おお、そうなんですか。」
「やった~。まずは温泉に入るんですか?」
「そうですねえ。旅はまずは温泉から……その後カフェと酒場で食べたら、また戻って。
明日は自由行動でもいいですし、団体行動でもいいですよ。」
マスエさんの腕っぷしと前職経験だと一人でも問題なさそうだが。ここは観光地で温泉地。手ぶらになる事が多い観光客目当ての何かに引っかからない用心だって必要だった。
「う~ん。団体行動にします。目立ちたくないですし。」
「了解です。じゃあ今回はみんなで行動することにしましょう。」
という訳で、ひとまず宿屋にチェックインして、プライベートスパを堪能することとなった。
・・・・・・。
「うわあ……別荘みたい。」
マスエさんが驚いているのはプライベートスパを経営している敷地内だが、一人か二人用のカギは付いている小屋に、サウナと温泉が付いている建物が住宅街のように数は多くないが、ぽつぽつと並んでいる様子を見てだった。
「サナダさん、こんなところが借りられたんですか?」
「はい。」
「なるほど。」
ゴンドウさんの質問にキッパリ答えるサナダさん。ここの宿屋事情はどうなっているか分からないが、サナダさんが言うならそうなんだろう。何かあったような気もするが聞かない事にした。王室がらみだったら身に覚えもあるし。
「じゃあ、僕たちはゴンドウさんと二人で泊まりますが、マスエさんは一人でゆっくり。
寛がれてください。外出する時の集合時間にだけ遅れないように。」
「はーい。」
サナダさんたちとマスエさんは分かれて宿泊することにした。
・・・・・・。
「すごーい……広いお風呂と温泉に一人で入ってる……。」
早速、入浴することにしたマスエさんだが、疲れた筋肉どころか骨まで染みるような、温かい温泉に身体を伸ばして浸かっていた。
「アカスリも頼んでいいって言うし。疲れも溜まっているから頼んでおいたし。
フェアに来た人の数は大変だったけど、こういうのがあるならしっかり休めそう。」
更にサウナまであるから、疲労物質の蓄積や、血流不足からくる肉体疲労は大丈夫そうだ。
「ん~……気持ちいいな……
一人で入れるお風呂って優雅に早い内から入るってあんまりしないから。」
普段から働いていたマスエさんは、温泉気分を満喫していた。
「こういうの、うちの家族も連れて行ってあげられたらいいんだけど……。」
マスエさんは仕送りをしている実家の家族の事を思い出していた。
「お布団もフカフカの布団とベッドだったし、泊まるところは鍵付きの個室だし。
一気にお金持ちになった気分……。」
マスエさんは贅沢な気分を堪能していた。
・・・・・・。
「サナダさん。広い風呂はいいですね。」
「はい。いやあ……鍛え方が足りていなかったのか、温泉に入った途端に疲れがドッと。」
「そうなる体質だったら仕方ないですよ。気疲れする事だって多かったでしょう。」
「ええ……このまま寝てしまいたいですが、サウナでシャキッとしましょうか。」
「ははは。どこまで持ちこたえられるか、お互いにやってみますか?」
「止めときます。僕が負けるでしょうからね。逆上せたらカフェにも行けない。」
ゴンドウさんとサナダさんも温泉に浸かって癒しを覚えていた。
「そう言えばサナダさん。」
「何ですか、ゴンドウさん。」
「アカスリは予約されたんですか?」
「ええ。やっておきましたよ。ちょっとマッサージみたいなのも受けたくて。」
「なるほど。いやあ、私もです。何だかんだで疲れましたからね。
こういう所で受けられるのは受けておこうと。」
「はい。でもその代わり。ものすごい洗われるのは覚悟されてください。」
「アカスリってそうらしいですからね。」
「カフェや食べ物屋を巡るのも予定に入れていましたが……。
ちょっと湯船で仮眠したくなりました。」
「それなら風呂からあがった方がいいですよ。私が付いているからと言って危ない。」
「そうですねえ。疲れると思考力まで休むことに行っちゃって。」
「まあ、サナダさんもお疲れさまでした。ちょっとまた、肩やりましょうか。」
「ああ……温泉でそれは効く……。」
サナダさんとゴンドウさんはくたびれた会話をダラダラと続けていた。
「ええ。山岳地帯だというのに。」
「うわ~ここからでも山からの景色が。」
温泉地に着いたサナダさんたち一行。サナダさんと会話をするゴンドウさんと、山からの景色を眺めているマスエさん。ドラゴンだとこの距離もあっという間なのを改めて実感していた。本当に、自分たちの住んでいたところが豆粒のように小さく見えなくなっている。
そして温泉地だが。入ったばかりの所は建物はまばらに建っているが中心街は建物が密集するように賑わっていて。そこで観光するように食べ物屋や土産物屋、大規模な公衆浴場、スパホテルなどの宿泊施設もあり。更にちょっとした博物館や美術館、歴史館にオペラハウス、劇場、ハイキングコースや運動場などもあって。リゾート地としてにぎわっていそうだった。
「それじゃあまず、宿屋に向かいますか。
プライベートスパだからお風呂に好きなだけ入れますよ。」
「おお、そうなんですか。」
「やった~。まずは温泉に入るんですか?」
「そうですねえ。旅はまずは温泉から……その後カフェと酒場で食べたら、また戻って。
明日は自由行動でもいいですし、団体行動でもいいですよ。」
マスエさんの腕っぷしと前職経験だと一人でも問題なさそうだが。ここは観光地で温泉地。手ぶらになる事が多い観光客目当ての何かに引っかからない用心だって必要だった。
「う~ん。団体行動にします。目立ちたくないですし。」
「了解です。じゃあ今回はみんなで行動することにしましょう。」
という訳で、ひとまず宿屋にチェックインして、プライベートスパを堪能することとなった。
・・・・・・。
「うわあ……別荘みたい。」
マスエさんが驚いているのはプライベートスパを経営している敷地内だが、一人か二人用のカギは付いている小屋に、サウナと温泉が付いている建物が住宅街のように数は多くないが、ぽつぽつと並んでいる様子を見てだった。
「サナダさん、こんなところが借りられたんですか?」
「はい。」
「なるほど。」
ゴンドウさんの質問にキッパリ答えるサナダさん。ここの宿屋事情はどうなっているか分からないが、サナダさんが言うならそうなんだろう。何かあったような気もするが聞かない事にした。王室がらみだったら身に覚えもあるし。
「じゃあ、僕たちはゴンドウさんと二人で泊まりますが、マスエさんは一人でゆっくり。
寛がれてください。外出する時の集合時間にだけ遅れないように。」
「はーい。」
サナダさんたちとマスエさんは分かれて宿泊することにした。
・・・・・・。
「すごーい……広いお風呂と温泉に一人で入ってる……。」
早速、入浴することにしたマスエさんだが、疲れた筋肉どころか骨まで染みるような、温かい温泉に身体を伸ばして浸かっていた。
「アカスリも頼んでいいって言うし。疲れも溜まっているから頼んでおいたし。
フェアに来た人の数は大変だったけど、こういうのがあるならしっかり休めそう。」
更にサウナまであるから、疲労物質の蓄積や、血流不足からくる肉体疲労は大丈夫そうだ。
「ん~……気持ちいいな……
一人で入れるお風呂って優雅に早い内から入るってあんまりしないから。」
普段から働いていたマスエさんは、温泉気分を満喫していた。
「こういうの、うちの家族も連れて行ってあげられたらいいんだけど……。」
マスエさんは仕送りをしている実家の家族の事を思い出していた。
「お布団もフカフカの布団とベッドだったし、泊まるところは鍵付きの個室だし。
一気にお金持ちになった気分……。」
マスエさんは贅沢な気分を堪能していた。
・・・・・・。
「サナダさん。広い風呂はいいですね。」
「はい。いやあ……鍛え方が足りていなかったのか、温泉に入った途端に疲れがドッと。」
「そうなる体質だったら仕方ないですよ。気疲れする事だって多かったでしょう。」
「ええ……このまま寝てしまいたいですが、サウナでシャキッとしましょうか。」
「ははは。どこまで持ちこたえられるか、お互いにやってみますか?」
「止めときます。僕が負けるでしょうからね。逆上せたらカフェにも行けない。」
ゴンドウさんとサナダさんも温泉に浸かって癒しを覚えていた。
「そう言えばサナダさん。」
「何ですか、ゴンドウさん。」
「アカスリは予約されたんですか?」
「ええ。やっておきましたよ。ちょっとマッサージみたいなのも受けたくて。」
「なるほど。いやあ、私もです。何だかんだで疲れましたからね。
こういう所で受けられるのは受けておこうと。」
「はい。でもその代わり。ものすごい洗われるのは覚悟されてください。」
「アカスリってそうらしいですからね。」
「カフェや食べ物屋を巡るのも予定に入れていましたが……。
ちょっと湯船で仮眠したくなりました。」
「それなら風呂からあがった方がいいですよ。私が付いているからと言って危ない。」
「そうですねえ。疲れると思考力まで休むことに行っちゃって。」
「まあ、サナダさんもお疲れさまでした。ちょっとまた、肩やりましょうか。」
「ああ……温泉でそれは効く……。」
サナダさんとゴンドウさんはくたびれた会話をダラダラと続けていた。
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