精霊都市の再開発事業

白石華

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第六章

みんなでバーベキューをする

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「今日はこの街の特産品を集めて焼くことにしたぞ!」
「再建造、お疲れさまでした。皆さんも食べてください。」
「へー。牛に魚に、あとなんかの肉に。野菜がいっぱい……。」
「焼けるまであたし、泳いできていい?」
「僕もここで食べていいんですね。」
「シーガル、誘って頂けたのですから感謝して頂きましょう。」
「はい! 頂きまーす!」

 明日からの修復した遺跡探索(恐らく)を前にみんなで集まってバーベキューをする事にした俺たち。
 俺、ベルさん、サシガネがバーベキューの焼き台を弄り、カンナは既に泳ぐ準備、シーガルと梅花さんは二人でそれらの光景を眺めている。

「明日も探索だからビールはノンアルだな。」

 既に俺は肉を焼きながらノンアルビールを片手に一杯やっている。

「私も! 今日はノンアル呑む!」

 サシガネもノンアルビールを呑み始めた。

「景気いいじゃねーか。」
「まあね。だって明日は、シーガル君にとって大一番の日だし。」
「はい。僕の戻る場所が……見つかるかもしれない。」

 サシガネと俺で話しているとシーガルも間に入る。

「シーガル。例え戻る場所が見つからなかったとしても。あなたはウチの霊社の子です。」
「ありがとうございます……梅花さん。」
「ええ。だから明日は……目の前に何かがあっても、あなたの思う通りの事をしてきなさい。」
「はい!」

 既にシーガルと梅花さんは明日の腹積もりは決まっているようだった。

「ねえ、社長。」
「ん? なんだ?」

 梅花さんとシーガルを見ていたら、カンナに話しかけられた。

「二人で、ちょっとだけ泳いでこない?」
「ん? おーい、みんな、ちょっと席外すけどいいか?」
「いいですよ、行ってらっしゃい。今日の持ち込んだ食材が焼ける頃には戻ってくださいね。
 今日は景気づけにみんなで食べる日なんですから。」
「行っといでよ。今日はカンナとお泊りもするんでしょ?」
「おう、悪いなー。」 

 という感じでカンナと海で泳いで来ることにした。
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