狐の嫁入り

白石華

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狐のお屋敷

戦いの後

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「と言う訳で俺は一体、どういう扱いになるのか、話をまとめ直そう。」
「はい。」
「そうだな。」

 豊さんとの戦いの後、俺は神社に向かって修行をしないとまつろわぬ神になる……いわゆるこの国の邪神になると言われ、話が急すぎて追いつけないところだった。

「修行に行けばいいだけと言われたのだからその通りにするしかない訳だが。」

 俺が爺さんに言われたことまんまを言う。

「そうだな。私たちもそうした方がいいのだろう。この都市にいる土着神なのだから。」
「そうですね。」

 胡桃と山桜桃さんも答える。

「山桜桃さんが今までどうして邪神にならなかったのかは知らないが。
 俺はあっという間だったな。」
「可能性があるとすれば、私たちには耐性があるけど正宗さんはそうじゃないって事でしょうか。」
「そうだなあ。」
「後は、人間なら影響を受けるけど、土着神なら対象外なのかもしれません。」
「俺が山桜桃さんから霊威を貰ってそうなるのが分からないが、そういう事とかもあるのか。」
「余り深く気にされない方が。」
「そうだな。」

 俺は相槌を打つ。

「この土地がまつろわぬ神を封印した場所で。神がいっぱいいて賑やかだと思ったが。
 そんなにいる場所だから封印する場所として用いられたという事か。」
「封印する理由としてはそんなところなんでしょうね。」

 今度は俺の言葉に山桜桃さんが相槌を打つ。

「ううむ……俺たちはこれから、豊さんと修行をするのは決定した訳だが。
 結局、後継ぎ問題ってどうなったんだ?」
「正宗さんがまつろわぬ神の影響を受けているから修行を神社でするわけですが。
 後継ぎって豊さんに自然に流れたんでしょうか。」
「どうなんだろうなあ。豊さんとお互いに切磋琢磨をする相手で。
 俺が抜擢された理由は監視以外にも。
 豊さんを強くするためなのはあの爺さんならあり得るが。
 あの爺さんの事だから最後まで明かさないと思うぞ。」
「大分、そういう感じの人だったみたいですからねえ。」
「つまり、正宗、母さん。私たちのこれからすることは?」
「私と胡桃で正宗さんと霊威を移す行為は相変わらず行い。
 それに家のお手伝いと。修行になったという事でしょうか。」
「私たちも神社で修行すれば霊威が増すかもしれないから歓迎だが。
 土着神ではなく神社の神になってしまったらどうするんだ?」
「あくまで神の遣いまででしょう。祀られている神の威厳が違いすぎます。」
「それもそうだな。母さん。」

 胡桃は胡桃で気になる事が会ったようだ。

「話もまとまったところで、うまいものでも食いに行くか!」
「やった!」
「ありがとうございます、正宗さん。」

 話もまとまったし、疲れたしで。俺たちはうまいものを食べに行くことにしたのだった……。
 俺と胡桃の質問に山桜桃さんが答えてくれたが、今の所、そんなところだろう。
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