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回復しましたと言ってもアルフード様は何度も私の好きな花束や甘いお菓子を持ってお見舞いに来た。
「アメリア嬢に会えて嬉しいです。」
いつもニコニコと笑ってそう言うアルフード様。
何で私に会いに来るの?
何で私の好きな物を知っているの?
アメリアはどうアルフードに対応したらいいのかわからなかった。
そのうち手紙のやり取りをするようになり、アルフード本人からお茶会の招待も受けるようになった。
「アルフード様はこんなに積極的なお方だったかしら?」
アメリアは首を傾げた。
前回だって週一回のお茶会は決められていたし、イベントに合わせてプレゼントもされた。
だけど、それだけだった。
婚約者の義務として決められていた通りにアルフード様も対応してくれただけ。
だから婚約者として付き合ってくれていたのが申し訳なくて仕方がなかった。
今回は前回とアルフード様がちょっと違う?
何でこんなに積極的に関わってくるのだろう。
アメリアは戸惑っていた。
だが、手紙もお茶会の誘いもアメリアから断れない。
手紙のやり取りやお茶会も回数を重ね、いつの間にかアメリアはアルフードの婚約者になっていた。
「お父様、どういう事ですか?私がどうしてアルフード様の婚約者になるのですか?」
アメリアは焦った。
「アメリア、これは王命だ。私では断る事はできない。アルフード様の希望だそうだ。」
お父様は申し訳なさそうに言った。
お父様にアルフード様の婚約者にはなりたくないと伝えていたけど…公爵といえど王命なら断る事などできる訳なかったわ。
「アルフード様の希望?どうして?」
父である王様に頼んで私を婚約者にするアルフード様の意図がわからない。
そもそもどうして気に入られたの?
あの初対面のお茶会以外、どこかで会った事がある?
いくら考えてもアメリアにはわからなかった。
「本人に聞いてみたらどうだ?お前もアルフード様を嫌がらず関わってみたら違う面が見えてくるかもしれないぞ。」
お父様は何とかうまくいって欲しいのだろう。
政略結婚であろうと娘に幸せな結婚をしてほしいという親心なのはわかるけれど…
アルフード様の良さはもう十分わかっています。私がアルフード様にふさわしくないだけ。
そう言う訳にもいかず、黙るしかなかった。
「アメリア嬢に会えて嬉しいです。」
いつもニコニコと笑ってそう言うアルフード様。
何で私に会いに来るの?
何で私の好きな物を知っているの?
アメリアはどうアルフードに対応したらいいのかわからなかった。
そのうち手紙のやり取りをするようになり、アルフード本人からお茶会の招待も受けるようになった。
「アルフード様はこんなに積極的なお方だったかしら?」
アメリアは首を傾げた。
前回だって週一回のお茶会は決められていたし、イベントに合わせてプレゼントもされた。
だけど、それだけだった。
婚約者の義務として決められていた通りにアルフード様も対応してくれただけ。
だから婚約者として付き合ってくれていたのが申し訳なくて仕方がなかった。
今回は前回とアルフード様がちょっと違う?
何でこんなに積極的に関わってくるのだろう。
アメリアは戸惑っていた。
だが、手紙もお茶会の誘いもアメリアから断れない。
手紙のやり取りやお茶会も回数を重ね、いつの間にかアメリアはアルフードの婚約者になっていた。
「お父様、どういう事ですか?私がどうしてアルフード様の婚約者になるのですか?」
アメリアは焦った。
「アメリア、これは王命だ。私では断る事はできない。アルフード様の希望だそうだ。」
お父様は申し訳なさそうに言った。
お父様にアルフード様の婚約者にはなりたくないと伝えていたけど…公爵といえど王命なら断る事などできる訳なかったわ。
「アルフード様の希望?どうして?」
父である王様に頼んで私を婚約者にするアルフード様の意図がわからない。
そもそもどうして気に入られたの?
あの初対面のお茶会以外、どこかで会った事がある?
いくら考えてもアメリアにはわからなかった。
「本人に聞いてみたらどうだ?お前もアルフード様を嫌がらず関わってみたら違う面が見えてくるかもしれないぞ。」
お父様は何とかうまくいって欲しいのだろう。
政略結婚であろうと娘に幸せな結婚をしてほしいという親心なのはわかるけれど…
アルフード様の良さはもう十分わかっています。私がアルフード様にふさわしくないだけ。
そう言う訳にもいかず、黙るしかなかった。
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