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妃としての役割
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王妃様がアレンを産んだ後、流産をした。
王妃が子を成せなくなり、側妃を迎える事になった事で王と王妃の関係性は悪くなり、王城内の雰囲気が変わった。
悪妃マリアージュのせいという者は王城内でも多くいる。
レイシアはマリアージュ妃を思い出して悲しくなった。
私が王宮に来た時、もう側妃マリアージュが後宮におり、王妃派と対立していた。
王妃自身はその対立する姿勢はなかったため、マリアージュ妃とその取り巻き、そして王妃の味方との対立の構図だった。
私自身、幼かったし、勢力争いなんかに興味はなかった。
でも、マリアージュ妃の王への愛情、悲しみ、憎しみが入り乱れたオーラが不思議でしょうがなかった。
どんな事があればこんな相反するような感情を同じ人に向ける事ができるのだろうと。
それはかなり気になっていた。
マリアージュ妃は、本来は優しい人の筈だ。
優しいオーラも見えており、愛情豊かで暖かい。
それ以上に悲しみが溢れて、その端々から憎しみのオーラを出していた。
王や王妃のオーラも気になった。
王や王妃はお互いに思い合うオーラは見えるのに、避けあっているのが幼い私には不思議でしょうがなかった。
しかし、避け合うたびに、悲しみがオーラに出ていた。
私は人の魔力をオーラとして見ることができる。
魔力は感情、体調に大きく左右される。
それが体の周りを包んでおり、それがオーラとしてみえる。
魔力がかなり高くないと見えないようだが、感情や性格、その人の持つ魔力の量や体調などもわかってしまう。
体調や感情により魔力は変わり、包み込むオーラは時々によって変わる。
感情や性格を読まれるのは、気分良くないという母との約束で他の人には黙っている。
アレンは私ほどではないが、ボンヤリと見えるらしい。
しばらくして、この王家が抱える問題を知り全ての謎が解けた。
王と王妃は本当に愛し合っており、王はマリアージュ妃への想いはない。
側妃としてマリアージュには対応されていたが、愛情はなかった。
マリアージュ妃がただ贅沢がしたいとか力が欲しいというのなら良かった。
マリアージュ妃は、本当に王を愛していた。
王が自分を見ない、その事実が悲しみを生み、憎しみにつながっていた。
3人が3人とも想いはすれ違っており、レイシアは見ていて歯痒かった。
しかし、幼いレイシアにはどうすることもできなかった。
子が産めない‥
その事が3人とも不幸にしている。
レイシアにはよくわからない事だったが、王家にとって跡継ぎは大きな問題のようだった。
その事が後悔と一生残る心の傷をレイシアに与えることになるとはこの時、レイシア自身思ってもいなかった。
王妃が子を成せなくなり、側妃を迎える事になった事で王と王妃の関係性は悪くなり、王城内の雰囲気が変わった。
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レイシアはマリアージュ妃を思い出して悲しくなった。
私が王宮に来た時、もう側妃マリアージュが後宮におり、王妃派と対立していた。
王妃自身はその対立する姿勢はなかったため、マリアージュ妃とその取り巻き、そして王妃の味方との対立の構図だった。
私自身、幼かったし、勢力争いなんかに興味はなかった。
でも、マリアージュ妃の王への愛情、悲しみ、憎しみが入り乱れたオーラが不思議でしょうがなかった。
どんな事があればこんな相反するような感情を同じ人に向ける事ができるのだろうと。
それはかなり気になっていた。
マリアージュ妃は、本来は優しい人の筈だ。
優しいオーラも見えており、愛情豊かで暖かい。
それ以上に悲しみが溢れて、その端々から憎しみのオーラを出していた。
王や王妃のオーラも気になった。
王や王妃はお互いに思い合うオーラは見えるのに、避けあっているのが幼い私には不思議でしょうがなかった。
しかし、避け合うたびに、悲しみがオーラに出ていた。
私は人の魔力をオーラとして見ることができる。
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それが体の周りを包んでおり、それがオーラとしてみえる。
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体調や感情により魔力は変わり、包み込むオーラは時々によって変わる。
感情や性格を読まれるのは、気分良くないという母との約束で他の人には黙っている。
アレンは私ほどではないが、ボンヤリと見えるらしい。
しばらくして、この王家が抱える問題を知り全ての謎が解けた。
王と王妃は本当に愛し合っており、王はマリアージュ妃への想いはない。
側妃としてマリアージュには対応されていたが、愛情はなかった。
マリアージュ妃がただ贅沢がしたいとか力が欲しいというのなら良かった。
マリアージュ妃は、本当に王を愛していた。
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3人が3人とも想いはすれ違っており、レイシアは見ていて歯痒かった。
しかし、幼いレイシアにはどうすることもできなかった。
子が産めない‥
その事が3人とも不幸にしている。
レイシアにはよくわからない事だったが、王家にとって跡継ぎは大きな問題のようだった。
その事が後悔と一生残る心の傷をレイシアに与えることになるとはこの時、レイシア自身思ってもいなかった。
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