天然ボケ巨乳委員長と処女ビッチ巨乳ダークエルフと厨二病の俺。

白濁壺

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寒いときは身を寄せあうのは当たり前。

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「ふあぁ~」
 大きなあくびを一つしてミチルが目を覚ます。揺すっても叩いても起きなかったミチルがようやく目を覚ました。

「大丈夫かミチル」
「ふえ? 何がです?」
 何が起きたのかわからないと言う表情で俺を見る。

「覚えてないのか、何かしたろ」

「私が何をしたんです?」
 そう言ってミチルは首をかしげる。
 俺は二回起きた微妙に違うデジャブとミチルの理力量増加について説明した。

「そんなに増えたんですか」

「寝てる間にまた増加した、今ミチルの理力量は53だ。自分で何をしたか覚えてないか?」

「何にもしてないですよ? マサト君みたいに念導力とか使ってないですし」

「ミチルはもっとすごいものじゃないかな。未来予知とか平行世界を見てるとか」

「でも、なんで私が分からなくて、マサト君だけが見えてるんですか?」

「確かに、それも不思議だよな」
 最初に見たものは予想される未来、起こりうるべく未来? なぜか使ってる本人じゃなく俺が見えるのか。

 わからん、どう言うことだ。

「わからないことを考えても仕方ないですよ」
 いつものミチルなら謎は放っておけないはずだけど、理力に関しては全く気にならないようだ。

「ミチル、これはミチルの能力だからね。もう少し調べた方がいいじゃないか?」
 あの能力はなにかヤバイ気がする。最初の予言?が微妙にズレているところだ。
 もしかして未来を見たせいで未来が変わったとかならこの能力は封印してもらわないといけない。
 だからこそ能力を調べなきゃいけないのだがミチルは俺の話に聞く耳を持たない。

「たぶん私が見えるよりもマサト君が見えた方が有用だからじゃないですかね?」
 あまりしつこくするものだからミチルは少し不機嫌になりそう言うとそっぽを向く。
 納得いかないが使ってるミチルにも分からないのだからこれ以上聞いても答えは得られないか。

 それに疲れているようだしな。

「あまり無理はするなよ」

「マサト君は人のこと言えないですよ」
 限界を越えて戦って何日も倒れてた俺が無理をするなって言うのも確かにおかしな話だな。
 満面の笑みで俺を笑うミチルを見て俺は安堵する。そしてミチルの頭を軽く叩くと「俺も無理をしないからミチルも無理をするな」と言って俺の無茶を誤魔化す。

「ここで休憩するぞ!」
 先頭の馬車から夜営の指示が下ると馬車を路肩に付けると皆は夜営の準備を始める。

「俺たちは周辺の警戒だ。ミチル、もし辛いようなら寝てても良いぞ?」
「ううん、大丈夫だよ。一緒に行く」
「分かった、ただ無理はするなよ」
「うん、ありがとう」

「マサトは私が守るからミチルは寝てても良いんだぞ?」
 メルリィが俺に抱きつきながらミチルを心配するが、ミチルはハレンチですと言って抱きつくメルリィの手をパシリと叩く。

「ミチルは相変わらずだな。このくらいハレンチでもなんでもないぞ」

「まあ、兵士の人たちもいるんだそう言うのはこういうところではやめた方がいいだろうな」
 俺がそう言うと不服ながらもメルリィはしたがってくれた。もちろんミチルはドヤ顔だったのは言うまでもない。

 俺たちは周囲を警戒しつつ薪を集めた。軍の兵士と違い俺たちは自分達の夜営の準備は自分でしなければいけない。
 薪は念のためミチルに水と木に分けて完全に乾燥させた物を使った。

 マップを確認すると少し離れた場所に鹿が一体居たので理力を使い動きを止め首を跳ねた。
 ミチルに選別ソートで解体してもらい夕飯の肉を用意した。

 肉は三人で食べるには多すぎるので遂行者イグゼキューター達で分け合った。

 みんな美味しそうに食べるのだがミチルは食が進まないようで肉を食べなかった。

「やっぱり食べられないのか?」

「うん、野生の生き物はやっぱりダメみたい」
 ミチルは申し訳なさそうに肉の串を葉っぱの皿に置く。現代社会から、いきなりサバイバルだからな、高校生にはある程度耐性がないと無理かもしれない。

「夜番は他の遂行者イグゼキューターがやってくれるそうなので今日は俺たちは寝て良いそうだ」
「わかった。ならここで三人身を寄せて寝よう」
 メルリィがいきなり訳の分からないことを言い出す。

「いや別々で良いだろ?」
 メルリィはやれやれと言った顔をすると、少し肌寒い気温では体温が下がらないように仲間同士くっついて寝るのは当然なのだと言う。
 周りを見ると他の遂行者イグゼキューターも身を寄せあって寝ているので嘘ではないようだ。

 俺たちは満点の星空の下で抱きあい寝ることになった。メルリィはいつものことだがミチルに抱きつかれるのはなにげに恥ずかしい。

 その晩、俺は不思議な夢を見た。ひどくリアルでひどく悲しい夢を。




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