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ハレンチは禁止です。
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宿屋についた俺たちは部屋をとった。二つ取ろうとしたが、他の利用者のために仲間同士なら別々の部屋をとらないのが常識らしいのでそれにしたがった。
部屋に入り俺はベッドにダイビングをした。
「マサト君、行儀悪いよ」
「まあ、いいじゃないか」
メルリィが俺が寝ている横に座ると、俺の頭を撫でる。
「なんか、今日は色々あって疲れた」
「ごめん私のせいで」
ミチルが俺とメルリィに謝る。
「ミチルのせいじゃないよ、入場に入信に入会、恐れ入谷の鬼子母神。オーイエイ!」
俺は寝ながら適当なラップをしてチェケラのポーズをとった。
「何でラップなんですか」
そう言うとミチルはクスクスと笑った。
「ミチルは役に立ってないなんてことないからな。それに同じ世界の人間がいると言うだけで、俺も不安にならずにいられるしな」
「私もマサト君がいるから不安にならずにいられるんですよ」
「全く接点のなかった俺たちだが、ミチルが元の世界に帰るまでちゃんと守るから」
「ありがとうございます、でも、マサト君も帰るときは一緒ですよ」
ミチルがそう言うとメルリィは俺の手をギュッと握る。メルリィの気持ちに答えるように俺は手を握り返し、ミチルの言葉にはなにも返事ができなかった。
夕食をとり終えると、風呂に先に入らせてもらった。
この宿の風呂は湯船なのだ。ミチルに先に入って良いと言ったが後で入ると言うので先に入らせてもらった。
体を念入り洗ってから湯船にはいらないとな、女性二人が後で入るのに汚いのはあり得ない。
流石にそのくらいに常識はわかる。
風呂場に入ると石鹸も垢擦りタオルもないのに気がついた。
「メルリィ、石鹸て無いのか?」
風呂の扉を開けて聞くと石鹸は高級品で貴族じゃないと買えないと言われた。
ちなみにどんなものか聞いたら固形じゃなく液体らしい、木から抽出した樹液だそうだ。
タオルとかも使わず、手で体を擦るそうだ。垢は手で擦った方がよく落ちるけどな。
しぶしぶ、お湯を一杯身体にかけ手で擦っていると、裸のメルリィが扉を開けて風呂に入ってきた。
「え、なに? え?」
俺が慌てふためていると「背中は擦れないだろ?」とメルリィは何でもないと言い俺の背中を自分の手で擦り出した。
「ひゃ!」
背中を擦る手が前の方へと向かい俺は声をあげる。
”ハレンチなのはダメです!”
その声で一瞬意識が遠のく。
「ハレンチなのはダメです!」
ミチルが外で騒いでいる。どうやらメルリィと揉めているようだ。
あれ?
今、メルリィは俺の背中を洗って。
あれ?
「私たちは夫婦になるんだから背中を洗うぐらいハレンチじゃないぞ」
「まだ結婚してませんよね、だからハレンチです」
「まったくミチルはお邪魔虫だな」
「メルリィ、言い過ぎだ。ミチルに謝るんだ」
俺は風呂場のドアを開けてメルリィを叱責する。
「……わかった、すまなかった」
メルリィが俺に謝るので指でミチルを指し「俺にじゃない」と伝える。
「悪かったミチル、言い過ぎた」
「私も、強く言い過ぎました」
そう言うと二人は謝り仲直りしたので俺は体を洗い湯船に入った。
やっぱり湯船があるのはいいよな。
風呂に入れないとかあり得ない。
しかし、さっきのはなんなんだ。俺はメルリィとあんなことをしたいと思っているんだろうか。
そう考えると、心ではこの世界に残る気になってるのかもしれないな。
風呂から上がり俺は大剣を出して理力を使い引き寄せた。
2回成功して3回目は少し動いたが理力が切れたようで引き寄せることができなかった。
スマホで確認すると理力が0になっていた。
「あれ、ミチルの理力も0になってるぞ。何かしたのか?」
上を見ながらボケ~としているミチルにそのことを聞くと「ん? なにもしてないよ」と首を振る。
なにもしてないのに理力が減るわけはないだろうと思ったが、どちらにせよ理力を使いきるつもりだったから良いか?
まあ、それはおいておいて、今さらだがベッドが二つしかないことに気がついた。
女性二人を一つのベッドにして自分が広く一つのベッドを使う選択はない。
俺がメルリィと寝るのもない。
つまり、俺一人だけ床の上か。それを提案すると二人にないと言われベッドを一つにくっつけると、これで三人で寝れると言う話になった。
「マサトはこっちで私と二人で寝るんだろ」
そう言うメルリィの言葉に、ボケ~っとしているミチルはハッとなり「ハレンチは禁止なのでマサト君は真ん中です」と俺を中心に川の字で寝ることになった。
翌朝、目が覚めるとミチルとメルリィに抱き締められていた。
「ええと、どういう状況でしょうか?」
俺がそう言うと目を覚ましたミチルが飛び起きて「ひゃ、寝相が悪かったみたいですね、すみません」と謝り。
メルリィは悪びれもせず俺の頬におはようのキスをした。
もちろんミチルにメルリィが怒られたのは言うまでもない。
二人の喧嘩をよそに、俺はスマホを確認する。
俺の理力が12/12になっており、着実に上がっている。
だがミチルの理力は0/31でとてつもなく上がっていた。
部屋に入り俺はベッドにダイビングをした。
「マサト君、行儀悪いよ」
「まあ、いいじゃないか」
メルリィが俺が寝ている横に座ると、俺の頭を撫でる。
「なんか、今日は色々あって疲れた」
「ごめん私のせいで」
ミチルが俺とメルリィに謝る。
「ミチルのせいじゃないよ、入場に入信に入会、恐れ入谷の鬼子母神。オーイエイ!」
俺は寝ながら適当なラップをしてチェケラのポーズをとった。
「何でラップなんですか」
そう言うとミチルはクスクスと笑った。
「ミチルは役に立ってないなんてことないからな。それに同じ世界の人間がいると言うだけで、俺も不安にならずにいられるしな」
「私もマサト君がいるから不安にならずにいられるんですよ」
「全く接点のなかった俺たちだが、ミチルが元の世界に帰るまでちゃんと守るから」
「ありがとうございます、でも、マサト君も帰るときは一緒ですよ」
ミチルがそう言うとメルリィは俺の手をギュッと握る。メルリィの気持ちに答えるように俺は手を握り返し、ミチルの言葉にはなにも返事ができなかった。
夕食をとり終えると、風呂に先に入らせてもらった。
この宿の風呂は湯船なのだ。ミチルに先に入って良いと言ったが後で入ると言うので先に入らせてもらった。
体を念入り洗ってから湯船にはいらないとな、女性二人が後で入るのに汚いのはあり得ない。
流石にそのくらいに常識はわかる。
風呂場に入ると石鹸も垢擦りタオルもないのに気がついた。
「メルリィ、石鹸て無いのか?」
風呂の扉を開けて聞くと石鹸は高級品で貴族じゃないと買えないと言われた。
ちなみにどんなものか聞いたら固形じゃなく液体らしい、木から抽出した樹液だそうだ。
タオルとかも使わず、手で体を擦るそうだ。垢は手で擦った方がよく落ちるけどな。
しぶしぶ、お湯を一杯身体にかけ手で擦っていると、裸のメルリィが扉を開けて風呂に入ってきた。
「え、なに? え?」
俺が慌てふためていると「背中は擦れないだろ?」とメルリィは何でもないと言い俺の背中を自分の手で擦り出した。
「ひゃ!」
背中を擦る手が前の方へと向かい俺は声をあげる。
”ハレンチなのはダメです!”
その声で一瞬意識が遠のく。
「ハレンチなのはダメです!」
ミチルが外で騒いでいる。どうやらメルリィと揉めているようだ。
あれ?
今、メルリィは俺の背中を洗って。
あれ?
「私たちは夫婦になるんだから背中を洗うぐらいハレンチじゃないぞ」
「まだ結婚してませんよね、だからハレンチです」
「まったくミチルはお邪魔虫だな」
「メルリィ、言い過ぎだ。ミチルに謝るんだ」
俺は風呂場のドアを開けてメルリィを叱責する。
「……わかった、すまなかった」
メルリィが俺に謝るので指でミチルを指し「俺にじゃない」と伝える。
「悪かったミチル、言い過ぎた」
「私も、強く言い過ぎました」
そう言うと二人は謝り仲直りしたので俺は体を洗い湯船に入った。
やっぱり湯船があるのはいいよな。
風呂に入れないとかあり得ない。
しかし、さっきのはなんなんだ。俺はメルリィとあんなことをしたいと思っているんだろうか。
そう考えると、心ではこの世界に残る気になってるのかもしれないな。
風呂から上がり俺は大剣を出して理力を使い引き寄せた。
2回成功して3回目は少し動いたが理力が切れたようで引き寄せることができなかった。
スマホで確認すると理力が0になっていた。
「あれ、ミチルの理力も0になってるぞ。何かしたのか?」
上を見ながらボケ~としているミチルにそのことを聞くと「ん? なにもしてないよ」と首を振る。
なにもしてないのに理力が減るわけはないだろうと思ったが、どちらにせよ理力を使いきるつもりだったから良いか?
まあ、それはおいておいて、今さらだがベッドが二つしかないことに気がついた。
女性二人を一つのベッドにして自分が広く一つのベッドを使う選択はない。
俺がメルリィと寝るのもない。
つまり、俺一人だけ床の上か。それを提案すると二人にないと言われベッドを一つにくっつけると、これで三人で寝れると言う話になった。
「マサトはこっちで私と二人で寝るんだろ」
そう言うメルリィの言葉に、ボケ~っとしているミチルはハッとなり「ハレンチは禁止なのでマサト君は真ん中です」と俺を中心に川の字で寝ることになった。
翌朝、目が覚めるとミチルとメルリィに抱き締められていた。
「ええと、どういう状況でしょうか?」
俺がそう言うと目を覚ましたミチルが飛び起きて「ひゃ、寝相が悪かったみたいですね、すみません」と謝り。
メルリィは悪びれもせず俺の頬におはようのキスをした。
もちろんミチルにメルリィが怒られたのは言うまでもない。
二人の喧嘩をよそに、俺はスマホを確認する。
俺の理力が12/12になっており、着実に上がっている。
だがミチルの理力は0/31でとてつもなく上がっていた。
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