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一文無しの神官。
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街道を歩いていると遠くに建物が見えてきた。
「あれが目的地の町ヘルボルンよ」
「大剣を使うような神様がいれば良いんだけど」
「うーん、確かヘルボルンにある神殿は闘神ヨルムンツよ武器は鉤爪ね」
はい、却下。
まあ、焦る必要はないかもしれないな。
俺たちはそのまま町へ行くと町の入り口で守衛と神官服を着た人が揉めていた。
順番を待っていると、どうやらお金がなくて入場できないようで、神官服の男はこんな所に放り出されたら死んでしまうと嘆く。
「メルリィ、町の入場にお金必要なのか?」
「ああ、私たちの分なら心配するな長老から少しだがお金をもらているからな」
そう言うと小袋からお金を取り出した。
「この人の分肩代わりできないかな」
「マサトはお人好しだな。まあ、そう言うところが好きなんだけど」
そう言うとメルリィは俺に銅貨を5枚渡した。どうやら入領税は銅貨5枚で良いようだ。
俺は守衛にこの人の分ですと銅貨5枚を渡す。それを見て神官は喜ぶ。
「おお! あなたちはなんと慈悲深いことか」
神官は俺の足元に膝まつき礼を言うので気にしないでくださいと言い神官を立たせた。
町の中に入るとミチルが俺に「良いことをしましたね」といって微笑む。
俺は「俺のお金じゃないから、あまり立派な行為とは言えないけどね」と自虐的に笑う。
「いや、これはマサトの金だぞ」
「ん? 長老からもらったものだろ?」
「里を救ってくれたお礼だ。少ないけどな」
メルリィはすまなそうに言うがお礼がほしかった訳じゃないから、お金が少しでもあると言うのはありがたいよ。
メルリィは俺に抱きつき「そう言うとこだぞ」と言って俺にキスをする。
いや、ちょ、意味わからないからねメルリィさん。
「ちょ! こんな道の往来でハレンチです!」
「ミチルは堅いな。好きなときにキスしても誰も文句など言わないぞ」
「いやいや、ハレンチだろ。入場を許可したくないぞ」
守衛が俺たちの話に入ってきて不埒だぞと注意をする。
「すみません」
俺は謝りメルリィからお金をもらうと守衛に渡した。
「町の中ではあまり不埒なことをするなよ」
「はい、申し訳ないです」
俺はもう一度守衛に謝るとメルリィは下をペロリとだしウインクをし、ミチルは鼻をピスピスさせてそれ見たことかと勝ち誇る。
やっぱり常識を知らないと言うのは異世界で生きるのに不安要素の一つだよなと先行きが不安になるな。
そんなことを考えながら町に入ると先程の神官が俺たちの前に立っていて深々と頭を下げて、少し俺と話をしたいと言うのだった。
――――――――――――――――――――――――
第10回ドリーム小説大賞にエントリーしました。
応援していただけるとやる気MAXでモチベーションが有頂天になります
応援よろしくお願いします(`・ω・´)ゞ
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「うーん、確かヘルボルンにある神殿は闘神ヨルムンツよ武器は鉤爪ね」
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そう言うとメルリィは俺に銅貨を5枚渡した。どうやら入領税は銅貨5枚で良いようだ。
俺は守衛にこの人の分ですと銅貨5枚を渡す。それを見て神官は喜ぶ。
「おお! あなたちはなんと慈悲深いことか」
神官は俺の足元に膝まつき礼を言うので気にしないでくださいと言い神官を立たせた。
町の中に入るとミチルが俺に「良いことをしましたね」といって微笑む。
俺は「俺のお金じゃないから、あまり立派な行為とは言えないけどね」と自虐的に笑う。
「いや、これはマサトの金だぞ」
「ん? 長老からもらったものだろ?」
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メルリィはすまなそうに言うがお礼がほしかった訳じゃないから、お金が少しでもあると言うのはありがたいよ。
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いや、ちょ、意味わからないからねメルリィさん。
「ちょ! こんな道の往来でハレンチです!」
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「すみません」
俺は謝りメルリィからお金をもらうと守衛に渡した。
「町の中ではあまり不埒なことをするなよ」
「はい、申し訳ないです」
俺はもう一度守衛に謝るとメルリィは下をペロリとだしウインクをし、ミチルは鼻をピスピスさせてそれ見たことかと勝ち誇る。
やっぱり常識を知らないと言うのは異世界で生きるのに不安要素の一つだよなと先行きが不安になるな。
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