スーパー忍者・タカシの大冒険

第33章：三大将、登場！

タカシたちは、なんとか「ハゲ岩」の試練をクリアし、ズール族長の元に帰還した。しかし、その帰路、彼らは予想もしない人物たちに出会うこととなる。

「ふむ、よくぞ戻ったな、若者たち。」ズール族長がにっこりと微笑みながら、彼らを迎えた。

「ありがとうございます！でも、岩に触れると髪の毛が生えてきて、もう訳がわからなくて…」タカシが話し終わる前に、ズール族長が手を振った。

「それが試練だ。お前たちも十分に『ハゲの心』を理解したようだな。」と、ズール族長が一歩下がると、背後から三人の男たちが現れた。

「…誰だ、あの人たち？」ユウジが眉をひそめた。

ズール族長が誇らしげにその三人を紹介した。

「紹介しよう、これが我々ハゲの一族の三大将、『スカルベリー大佐』『スピリットジョージ』『ズラノリーヌ』だ！」

スカルベリー大佐

まず一人目、現れたのはゴツゴツした顔を持ち、眼鏡をかけたスカルベリー大佐。彼はガッチリとした体格で、強面な表情をしていた。

「フン、ようやくお前たちが来たか。俺の名前はスカルベリー大佐！このハゲ一族の頭脳派だ！」スカルベリー大佐がドヤ顔で言った。

「頭脳派…？」ユウジが思わずつぶやく。

「そうだ。俺はハゲの中でも、理論的に物事を考えるのが得意なんだ。」スカルベリー大佐が自信満々に胸を張る。しかし、その胸元には、数枚のビニール袋に入ったチューイングガムが大量にぶら下がっていた。

「なんでガムがそんなに…？」タカシが目を丸くする。

「こいつは集中力が続かないから、ガムを噛みながら戦うんだ。理論派とか言ってるけど、実は甘いものが大好きなんだよ。」ズール族長がついでに暴露した。

「だ、だって…ガムを噛むと考えがまとまるんだもん！」スカルベリー大佐が顔を赤くして言い訳をした。

スピリットジョージ

次に現れたのは、まるで幽霊のように青白い顔をしたスピリットジョージ。彼は手を広げ、空中をフワフワと浮いている。

「フハハハ！我が名はスピリットジョージ！ハゲの力で霊的な存在にまで昇華した男だ！」スピリットジョージが得意げに言った。

「浮いてる…って、浮いてるだけかよ！」ユウジが驚きの声を上げる。

「これはただの浮遊だ！ハゲの力で、肉体を超越したんだ！」スピリットジョージが満足げに言ったが、よく見れば、その体からは髪の毛のようなものが少しだけ舞っていた。

「おい、髪の毛少ないけど、浮く力は何なんだ？」タカシがツッコむと、スピリットジョージは言い訳した。

「実は…この浮遊の力、ハゲた部分に風が当たると、自然と浮く仕組みなんだ。」スピリットジョージが照れくさそうに説明する。

「それ、ただの風だろ！」ユウジがツッコむと、スピリットジョージは浮遊したまま照れ笑いを浮かべた。

ズラノリーヌ

最後に現れたのは、金髪のカツラを頭にかぶったズラノリーヌ。彼はあまりにも完璧にカツラをかぶっていたため、初めは全く気づかなかった。

「お前がズラノリーヌだな？」タカシが話しかけると、ズラノリーヌはにやりと笑った。

「そうだ！俺はハゲの一族の中で、最も大切な役割を担っている。ズラを操る力を持つ男だ！」ズラノリーヌがカツラを大きく揺らすと、そのカツラが何度も左右に動き、まるで生き物のように波打った。

「そのカツラ、動いてる…」ユウジが目を見開く。

「フフフ、これはただのカツラじゃない。俺の精神力が込められているのだ！」ズラノリーヌはカツラに向かって手を振ると、カツラが見事に浮かび上がり、タカシの顔にぴったりと張り付いた。

「うわっ！カツラが…！」タカシが驚きながら顔を押さえると、ズラノリーヌが得意げに言った。

「これが私の力だ！カツラの力で、相手を動かすのだ！」

ハゲ三大将の試練

「さて、お前たち、これが我々ハゲ三大将だ。」ズール族長が誇らしげに言った。

「で、何をすればいいんだ？」タカシが聞く。

「お前たちはこれから、我々のハゲの力を試すために、三大将それぞれと勝負しなければならん。」ズール族長の言葉に、タカシたちは思わず顔を見合わせた。

「ちょっと待ってくれ！勝負って…ハゲ力をどうやって競うんだ？」ユウジが困惑しながら言った。

「それはお前たちが身を持って試さねばならない。」スカルベリー大佐がガムを噛みながらニヤリと笑った。

「とにかく、やってみるしかないってことか？」タカシが決意を固めると、スピリットジョージが浮かびながら言った。

「その通り。さあ、ハゲの力を見せてみろ！」

タカシたちは三大将それぞれと壮絶な戦いを繰り広げることになるのだが…果たして、無事にハゲの力を極めることができるのか？