総ての海を征するもの……の正妻?

白いモフモフ

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誰の試練か

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 連れて来られた時にすでに誰かに諭された後だったらしく自分の行いを反省はしていたが、理由を知りたくて聞いてみた。理由は兄弟の扱いに差がある事だという。扱いの差とは勉強内容が違うとか、食事の質が落ちる、衣服の質が下がる…等の事ではなく継承問題にあるらしい。
 そうであろう。つい最近会った時、勉学の教師は同じ人物であったし食事は全員同じ。衣服にいたっては遊び着こそお下がりはあったがその他は着る者に合わせたデザインだったので新調しているだろう。
 よく聞いてみれば継承問題というのも当然のように思える。長男がαなので当然父親の後継者になる。ここは本人も納得しているらしいが、母親の後継者が末のΩだというのが気に入らないらしい。しかし母親の仕事内容を考えれば……数代後にならばαの領主も可能だろうが次代ではまだΩの者が領主となり、αの兄弟が支えるのが理想だろう。しかもあの領主の子であるΩが普通のΩと考える訳にはいかない。常識外のΩの子である。やはり常識外の子供かもしれない。
 この辺りの説明は教師によってなされているはずなのだが、それでも納得できなかったという事なのだろうか?アンリにはその辺りの事も諭しておいた。静かに考え反省する時間が必要だろうとマオに伝え、部屋を用意させた。1人で静かに考えるべきだ。


 孫とマオ、コウを部屋から出しても早速続きを……とはそうはいかない。空気を変えるべきだろう。

「思わぬ出来事だったな……酒を飲もう。」

 キャビネットからグラスと酒を取り出し注ぎ、セオに渡す。

「いや、面白いものを見た。さすがあの領主の子供だ。こちらの予想の上をいく。」

 グラスを受け取り口をつけながら笑う。そんな様子も……好きだ。
 しかし、本当にあの領主は油断ならない。いや、今回の場合はその子供なのだが、セオが言うとおり予想外の事ばかり引き起こしてくれる。

「その様な顔をするな。……ん?こちらへ。」

 私がまだ機嫌を損ねたままだと思ったらしく自分が座ったソファーへと誘う。わざと膝の上に横向きに座りブランデーを煽る。
 くっと喉で笑ったセオは私の背中をゆっくりと倒すように引き寄せた。斜めに見上げるような形で止まる。引き倒さないのかと訝しげる私に口移しで酒が流し込まれた。
 ……なるほど。こういうことか。この体制なら酒を飲み下しやすい。

 2人分のグラスをテーブルにおいてさっきの仕切り直しだ。

 胸元を開けられると同時に口付けられる。酒のせいか、感度が上がっているようで胸の先がジンとする。背中を撫でられ、胸の先を舌で転がされればあっという間に火がつく。
 セオの前たてを開けてもう臨戦体制のものを取り出すと、背中の手が腰へとまわり下着ごと引き抜かれる。2人分のものを両手に包み扱きあげるとセオは私の後孔へと指を差し入れて来た。
 弱い所をつつかれて軽く気をやると体制が変えられる。座るセオを跨ぐ格好で座らせられた。

 ……もう入れてほしいと思ったのが知られたか?
いつの間にか指にジェルをまとわりつかせていたセオがいきなり指を2本入れてきた。思わずぎゅっと締め付けてしまい、指の形を意識してしまった。もうこうなっては収まりがつかない。“お前のせいだ”と軽く睨み、セオのとんでもないものを自分で後孔へと導いた。
 
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