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満員御礼商売繁盛2
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「リラ!あんた2,3日都合つくかい?ちょっと娘達が足りないんだよ。良い客が来てねぇ…あんた可愛いからすぐに呼ばれるよ?」
まずは情報がいる。元締めの店に行くまでの間によく使う情報屋がいるからそいつの店に向かう。情報屋は人の出入りが多い店を好むがこいつもそうでありきたりな酒場を開いている。
情報は欲しいが金は出したくない。いや、いつもならちゃんと払うよ。端金をケチって綱渡りはしたくないんでね。でも今回はこっちもデカい情報を抱えてる物々交換じゃないが情報交換でいけそうだ。
「邪魔するよ~。ジャン!ジャン!留守かい?」
「居るよ!女将~なんだよ昼間から。」
「昼間だって酒の追加はあるんだよ。明日までにエールを樽で5つとラム酒、ワイン、ブランデーを2樽づつ持ってきておくれ。」
「んぁ?!いやに景気の良い話だな。」
「そうかい!?そうかもねぇ。それじゃあ頼んだよ。私はこれから肉屋と油屋にも行かないといけないんだよ。あぁ忙しい忙しい!」
「おいおい~そりゃねぇよ~女将。女将と俺の仲じゃねぇか~。」
……ほら食いついてきた!
「なんだい?私とあんたの仲って?」
「水癖ぇなぁ~、そう意地悪するなよ~。」
“内容によっちゃ今日の分ロハにすんぜ?”といきなり声を落として真剣な声で聞いてくる。
だけど私だって甘くないよ。話した途端に“ああソレ?知ってた!”なんて言われて情報をタダでくれてやった上に儲けさせる羽目になるなんてお見通しなんだよ。
「そうかい、じゃぁあんたが今一番価値があると思う情報ってなんだい?」
表情はそのままだけど目が怖いね…探ってるよ。でもここでドジ踏んだら大損だ。さぁどう出てくる?
「……そうだな……入港した艦隊だな。」
「ああ、そうだね。」
……暫く探り合いしていたが音を上げたのは向こうだった。
「ああっ!わっかんねぇ!わかったよ!今日のはロハだ!さぁ良いだろ?」
「それじゃあ、今、交易で何が動いてる?公益所の詳しい動きを知りたいんだよ。」
……ハァ。驚いたね。今回あの艦はとんだ利益を手に入れたようだ。見たこともない織物……貴族が飛びつく物だとすればこの街にもっと人が来る。
そうなるなら早いとこうちの店も手を打たないと…。
娘達の確保や貴族が泊まれる場所もいるかね?とにかく有益な情報を手に入れたようだね。
「女将~、最上の情報くれたんだからそっちのも頼むよ~。」
……男が情けない声出すんじゃないよ!わかったよ私の最高の情報教えてやろうじゃないか。
「めったに言うもんじゃないよ……。今、うちにその話題の奴等が居るんだよ。今日から3,4日の貸し切りでね。提督もお貴族様もご一緒だ。」
「おいおい……そりゃ、豪気なことだが……」
「あぁ…ヤバい情報だろう?」
……あの艦が手薄になる。ある意味怖い情報だ。
案の定、情報屋からは「聞かなきゃ良かった……。」という呟きが聞こえた。
まずは情報がいる。元締めの店に行くまでの間によく使う情報屋がいるからそいつの店に向かう。情報屋は人の出入りが多い店を好むがこいつもそうでありきたりな酒場を開いている。
情報は欲しいが金は出したくない。いや、いつもならちゃんと払うよ。端金をケチって綱渡りはしたくないんでね。でも今回はこっちもデカい情報を抱えてる物々交換じゃないが情報交換でいけそうだ。
「邪魔するよ~。ジャン!ジャン!留守かい?」
「居るよ!女将~なんだよ昼間から。」
「昼間だって酒の追加はあるんだよ。明日までにエールを樽で5つとラム酒、ワイン、ブランデーを2樽づつ持ってきておくれ。」
「んぁ?!いやに景気の良い話だな。」
「そうかい!?そうかもねぇ。それじゃあ頼んだよ。私はこれから肉屋と油屋にも行かないといけないんだよ。あぁ忙しい忙しい!」
「おいおい~そりゃねぇよ~女将。女将と俺の仲じゃねぇか~。」
……ほら食いついてきた!
「なんだい?私とあんたの仲って?」
「水癖ぇなぁ~、そう意地悪するなよ~。」
“内容によっちゃ今日の分ロハにすんぜ?”といきなり声を落として真剣な声で聞いてくる。
だけど私だって甘くないよ。話した途端に“ああソレ?知ってた!”なんて言われて情報をタダでくれてやった上に儲けさせる羽目になるなんてお見通しなんだよ。
「そうかい、じゃぁあんたが今一番価値があると思う情報ってなんだい?」
表情はそのままだけど目が怖いね…探ってるよ。でもここでドジ踏んだら大損だ。さぁどう出てくる?
「……そうだな……入港した艦隊だな。」
「ああ、そうだね。」
……暫く探り合いしていたが音を上げたのは向こうだった。
「ああっ!わっかんねぇ!わかったよ!今日のはロハだ!さぁ良いだろ?」
「それじゃあ、今、交易で何が動いてる?公益所の詳しい動きを知りたいんだよ。」
……ハァ。驚いたね。今回あの艦はとんだ利益を手に入れたようだ。見たこともない織物……貴族が飛びつく物だとすればこの街にもっと人が来る。
そうなるなら早いとこうちの店も手を打たないと…。
娘達の確保や貴族が泊まれる場所もいるかね?とにかく有益な情報を手に入れたようだね。
「女将~、最上の情報くれたんだからそっちのも頼むよ~。」
……男が情けない声出すんじゃないよ!わかったよ私の最高の情報教えてやろうじゃないか。
「めったに言うもんじゃないよ……。今、うちにその話題の奴等が居るんだよ。今日から3,4日の貸し切りでね。提督もお貴族様もご一緒だ。」
「おいおい……そりゃ、豪気なことだが……」
「あぁ…ヤバい情報だろう?」
……あの艦が手薄になる。ある意味怖い情報だ。
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