総ての海を征するもの……の正妻?

白いモフモフ

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商売繁盛満員御礼

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・連れ込み宿の女将の気持ち

 良い客が現れた!もう30年もこの宿の女将をやってる私には一瞬でわかったよ。これが海軍提督を落とした男……そこはかとなく高貴な雰囲気を纏っているが、それにも勝る妖艶な感じだ。“これは……そうなった時、普通の男じゃ歯も起たない”まぁ立てるのは歯じゃなくてアッチの方だが、この初めて見るαは確かに海軍提督じゃなきゃダメだろう。
 しかし、この客…場慣れしてないね……。

 提督が中庭の離れに妖艶αを連れ出した。よしっ!毎度ありがとうございます。離れの部屋1晩で銀貨3枚…昼間からだから4枚だね。おやおや、特別室に連れ込んだね……ちょっとお待ち、そこは用意が終わってない!……フンッ…勝手に使った罰だよ、ちょっと時間を置いてから押し掛けてやろう。デカいモノを宥めながらドアを開けるといいさ!

「女将さん~、提督の船の人達が貸し切りにしたいって~」

 言葉の語尾にハートマークが幾つもついたかのような甘えた声が私の耳に届く。見れば船の奴らが提督の右腕に直談判したようだ。私の語尾にもハートマークがついてしまうよ!

「は~い。はいはい。どう~ぞどうぞ。さぁさ!お好きな子を選んでお好きな部屋を御使い下さいませねぇ~。(チョイとあんた…寝てる子起こしてきな!上客だよ!)」

 提督の右腕は流石イイ男だね!今探ってる鞄の中から前金渡してくれるんだろ?イロ付けてくれればもっとサービスしてやるさ!

「女将、とりあえず前金だ。3,4日貸切にしてくれ交代で艦にいる留守番達も世話になりに来るからそのつもりで。あと、メシと酒もほどほどにつけてやってくれ。」

 ジャランと皮袋のまま渡された中身はかなりの重さだ。前に1日貸切してやったときは金5枚だったから4日間で20枚だね!イロ付けてくれたとして25枚あれば最高だね~。

「はいはい。食いもんと酒だね。女の子も揃えておくよ、あとは何かあるかい?」

 ……早くこの中身を確認させておくれ!

「ああ、そうだな……ならついでに男を集めておいてくれ。帰りに載せる奴らを見て決めたい。条件はβの15才から上。雑用が仕事だ。」

「はいはい。任せておくれた15才から上の雑用がいるんだね?4日後にあんたが面通しすると……わかったよ。」

「ああ、任せた。よろしく。」

 ……まったく…面倒だね。いや、まぁいいさ。その分イロ付けてもらうまでだ。さぁ~中身の確認だよ!お宝お宝!
 カチャン…カチャン…全部で30枚……。ありすぎて怖いよ!あぁ…これはもう全力で歓待しなきゃならないね。もったいないけど前金だけで足りたって伝えて後は断らないと。欲出して首出してりゃ世話無いからね!

 さぁそうと決まれば元締めの所の娘達を借りて…待てよ?そうなると借り賃がいるね。よし、馴染みの通りの娘達を呼び寄せよう。儲けさせてやればあの子等は私の子飼いにできるね……。



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