Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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挨拶

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 相変わらずレナードの家は色々な芸術品で飾られている。偽物がないから目が肥えてるのだろう。挨拶ついでの贈り物で僕の作った物を持ってきたけどこんなので大丈夫かな!?

「ようこそ!ご子息様。」

朗らかに階段を降りてくるレナードに挨拶をした。

「ご子息だなんて…止めてください。父はともかく私は何の爵位もないのですから、ノエルとお呼びください。」

「そうなのですか、ではノエル様今日はどんな御用向きで?」

「ええ、実は父の戻りが遅いようなので先にお店を開けようかと思いまして。」

来週の終わりに春の花祭りがあるでしょう?と続けるとレナードが蔓延の笑みを浮かべた。

「さすが!わかっていらっしゃる!春の花祭りならあのお店の開店にピッタリです。時折見に行っていたのですよ。」

「ええ。訪ねて戴いてたのですか?」

頷いて少し申し訳なさそうに言い出した。

「お貸しした時点で3ヶ月分のお家賃を戴いていたものの、やはり気になりまして…。でもどんどん綺麗になり外から見える店内やご子息…いや、ノエル様の動きになんと言いますか……期待しておりますよ。」

 はい。と答えて持ってきたバスケットを渡す。

「これは私が作った店の商品の一部です。ご挨拶に差し上げようとお持ちしました。」

 中は男性用のスカーフ・ハンカチ・小物入れ等の数点とピクニック用の敷布だ。
 ピクニックは街に降りてくるようになり始めてピクニックは一般の人達が休日によく行われると知って驚きながらも楽しみの一つになった。
 それ用の敷布は只の白い麻布が使われているが、噴水通りにある公園で若い娘達がお付きの女性と一緒にピクニックを楽しんでるのを見て思いついた。

「これは…どれも素敵な物ですね。ってこれ!?」

あ、気づいた。やっぱり目が良いなぁと思っていたら激しく動揺し始めた。なんで?

「これ、これは…この色合いは…。」

うん。絨毯を切って作ったマットです。さすがに父様の部屋の絨毯だから良い色だよね~。

「これは…王室の下賜品ですね?」

「ええ。これは有力貴族が切り取った余りなのですが十分良いものでしょう?」

「なる程…下賜品の余りでしたか。それでもこのような物が手に入るとは…。やはり間違ってなかった。」

そんなに喜んで貰えるなら良かったです。

 ホクホク顔のレナードに見送られて商会を後にした。
 帰り道にこれから必要となる生活雑貨店を廻る。
今後絶対に必要だろうと小さな荷車も購入。水運びとかでも使えるしね。その荷車に乗らない水瓶や盥、薪の配達を頼み荷車に食料を積んで行く。特に油や調味料は重いから荷車ないとムリ。

 配達された物を受け取りお金を払って配置してもらい、城へ戻るともう夕食の時間は過ぎていて爺に久し振りに叱られた。

「王都は安全な街と言っても心配が無い訳では無いのですよ」
 
 うん。ごめんね爺、…でも…もう眠い…。

「王子?ノエル様?お疲れのようですね。」

 爺に支えられながらベッドに入って…おやすみなさーい。


 翌日のお目覚めはスッキリしていて、すごく気分が良かったしまだ暗くて城の兵士やメイドも最低限しか起きてないから何時もより静かだ。こういう雰囲気って無駄に元気になるよね?だから部屋を片付けるチャンス。部屋に残すのは王子の物だけにしてノエルの物は全てポニ太とポニ子に引いてもらう荷車に積み込んだ。今日はコレを持っていけば早く帰ってこよう。
 連日遅く帰って爺を心配させては可哀想だしね。








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